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【スポーツ栄養士の仕事内容】資格の取り方や給料まで徹底調査

公認スポーツ栄養士の仕事内容を徹底調査

管理栄養士が更に専門性を高め、キャリアアップするために、公認スポーツ栄養士という仕事があります。アスリートが競技の世界で活躍できるように、栄養面からサポートする職業、というとイメージしやすいでしょう。

また健康のために、運動と食事は切っても切り離せないもので、民間のスポーツジムでも需要が高まっています。そんな公認スポーツ栄養士になるためにはどうすればいいのか、その仕事内容について調査しました。

スポーツ栄養士とは

スポーツ栄養士とは、スポーツ選手などの栄養や食事に関するサポートをおこなう職業です。スポーツ選手をサポートする以外にも、スポーツクラブや教育機関、病院で働く場合も多いです。平成20年度から公認スポーツ栄養士の認定制度が誕生し、競技者に対して栄養管理業務をおこなっています。

平成29年10月の時点で公認スポーツ栄養士の資格を持って要る人は、253名です。公認スポーツ栄養士の資格を取得するには、講習会に参加し検定試験を受ける必要があります。

スポーツ栄養士になるためには

  1. 管理栄養士の資格を持っていること
  2. 講習を受講する年の4月1日時点で満22歳であること
  3. スポーツ栄養指導の経験および予定があること
  4. 日本体育協会と日本栄養士学会が認めたもの

スポーツ栄養士になるには次の4つの要件を満たさなければなりません。ここから先でひとつひとつ説明をしていきます。

 大学や専門学校を経て管理栄養士の資格を取得

スポーツ栄養士はスポーツする人を食事の栄養の面でサポートをする仕事ですから、まず管理栄養士の資格をとらなければなりません。管理栄養士の資格を得るためにはまず、栄養士養成施設、または栄養士養成課程のある大学で学び、栄養士の資格を取る必要があります。

その後実務経験と国家試験の合格を経て、ようやく取得することができます。ですから高校を卒業する時点で、将来スポーツ栄養士を目指すなら栄養士養成課程のある大学や専門学校を選んでおく必要があるのです。

 日本体育協会の講義に参加

次は日本体育協会が主催する講習を受講し、試験を受けなければなりません。講習は共通科目と専門科目の2種類、2回に分けて行なわれています。日本体育協会は、日本のスポーツ振興を目指す公益財団法人です。国体を主催している団体というと分かりやすいでしょう。

スポーツでの暴力行為の相談や、少年スポーツ団体の交流会も支援するなど、スポーツを通した平和活動にも貢献しています。

スポーツ栄養士になるにはまず、スポーツに必要な知識を養うための「スポーツ栄養ベーシックコース」を受講します。内容をいくつか紹介しますと「トレーニング論」「運動生理学」「スポーツ医学基礎」など合計10科目についての講習と自宅学習をして、筆記試験の合格を目指します。これに合格してようやく、専門科目講習を受講することができるのです。

次に専門科目講習はを受講します。インターンシップを中心とした実地試験で、実際の栄養指導を行ないます。この専門科目の試験にはプレゼンテーションと口頭試問があります。この両方に合格してようやく、スポーツ栄養士の登録資格が与えられます。

スポーツ栄養士の認定は、講習を開始して5年位内に合格しなければならないという厳しいものです。なお、5年過ぎると講習からやりなおしになってしまいます。

日本体育協会に資格登録

資格登録には「日本体育協会と日本栄養士学会が認めたもの」とあります。管理栄養士の資格を持っている時点で日本栄養士学会から認められ、また日本体育協会の講習会を終了しているなら日本体育協会の認定も受けています。登録の段階まで進めば心配はないでしょう。

スポーツ栄養士の資格は登録から4年間有効です。更新するためには、その登録の有効期限が切れるまでに研修を受けて15単位を取ることが義務づけられています。民間資格ではありますが、非常に専門性の高い仕事を証明する資格なのです。

スポーツ栄養士の仕事内容

スポーツ栄養士は非常に広い分野で必要とされる職業です。プロスポーツの現場から民間フィットネスクラブ、病院、大学など、今後も活躍の場はどんどん増えていくでしょう。そんなスポーツ栄養士の仕事とはどんなものがあるでしょうか?

スポーツ選手を栄養面から全面サポート

みなさんが真っ先にイメージするのは、陸上や水泳、野球などのプロスポーツの世界でしょう。アスリートが勝負の世界でいかに結果を出せるかを栄養面でサポートする仕事です。

試合日にコンディションを最高に持ってこれるように、試合前から長い期間継続してサポートします。そして試合後も疲労を取り除くために指導を行なうのです。選手が食事をした内容から栄養価を計算するのも大切な仕事で、実はデスクワークが多いことも特徴です。

またスポーツ選手のサポートを行なうスポーツ管理士は、当然ながらそのスポーツのことをよく知っていなければなりません。例えば水泳選手なら、カロリーは一般成人の約2倍。持久力の源であるグリコーゲンを蓄えるため、食事は炭水化物が多くなります。

陸上選手は3食をしっかりと食べます。スナック菓子などの脂質が高いものを控えるのは常識です。長距離選手は特に、貧血を防ぐためにレバーやひじきを日常的に取るように指導を行ないます。このように競技によって必要な栄養素が異なるため、日々の勉強も欠かせません。

スポーツジムで一般の方に栄養面を指導

民間のスポーツジムでもスポーツ栄養管理士は活躍しています。最近では生徒とマンツーマン指導を行ない、メンタルと食事指導を行なうジムも増えてきました。スポーツジムには大きく分けて2種類あります。一人一人に担当者がつく、パーソナルトレーニング・ジムと、総合型フィットネスクラブです。

スポーツ栄養士が最もスキルを発揮できるのがパーソナルトレーニング・ジムです。一人一人の体調や生活スタイルに合わせたサポートを時には24時間にわたって行ないます。総合型フィットネスクラブでは、一般的なジムの仕事と別に、ダイエットコースやマンツーマンコースでの活躍の場があります。

ダイエットコースでは受講生に食事のアドバイスをすることがあるでしょう。マンツーマンコースでは日常の食生活についての相談も受けます。

病院などのリハビリ現場でも活躍

スポーツ栄養士の活躍の場所は、スポーツだけではありません。病院でのリハビリ現場でもそのフィールドは広がっています。リハビリの分野には理学療法士や作業療法士、言語聴覚士という専門家がいます。スポーツ栄養士は彼らと連携し、食事の面でのサポートをします。

例えば足が不自由になった人へ、どうすればより早い復帰ができるのかを食事の面で支えます。足の機能が回復する見込みがあるのなら、筋肉量を落とさない食事を提案したり、また残念ながら回復の見込みがない場合は、免疫力を上げたり義足や保護具に耐えるためなどの別の提案をします。そういったリハビリの専門家とタッグを組み、患者さんの社会復帰のお手伝いをするのです。

スポーツ栄養士の就職先と気になる給料

スポーツ管理士は今後ますます需要が集まる専門職です。医療、介護や教育など、私たちの生活に密着し、健康を支える職業として注目されています。では、実際にどのような就職先があるのでしょうか?気になるスポーツ栄養士の、具体的な就職先の例と給料面について解説していきます。

ジムやフィットネスクラブに就職

一番多い例は、ジムやフィットネスクラブでの就職です。体育会系の学生がアルバイトで働き、卒業してから正規採用される例もあり、そこで実務経験を積んでスポーツ栄養士になるケースもあります。総合フィットネスジムではスポーツ栄養士としての仕事を受け持つことは難しいかもしれません。

しかしマンツーマンレッスンを軸にしているパーソナルトレーニング・ジムでは個人レベルでの栄養管理が必要ですので、特にニーズが高まっていますので重宝されます。今後も健康意識の高まりから人気が増えていきそうです。

個人開業してフリーランスになる人もいる

スポーツ栄養士は個人開業に非常に強いです。パーソナルトレーニング・ジムで働いているうちに人脈が形成され、独立したという例は珍しくありません。そのなかでプロスポーツ選手の指導・育成に関わる機会も少なからずあります。

またサプリメント開発などの事業に独自契約をしたり、講師として大学などで講演会を開いたり、独自に勉強会などを開催するケースもあります。また、スポーツジムで経験を積んだ後、自分にあった働き方としてフリーランスを選ぶことも多いです。

給料は働き方で大きく変動

同じ職業でも働くフィールドによって給与面は大きく違います。民間のフィットネスジムでの給与面は、年収200~350万ほどです。しかしジム内でのレッスンを多く受け持ったり、マンツーマンでの顧客を獲得できれば手当が増えていくでしょう。

しかしフリーランスでは契約に寄って収入が異なります。週20時間働いて収入が月100万超えるケースもあるでしょうし、40時間働いても初任給より低いことも考えられます。一概に言えませんが、参考としてフリーの管理栄養士さんのケースをあげておきます。

それによると1件に対し1万円を下回ると「安い」と感じるようです。金額を決めて交渉するのは自分なので、単価を安く設定しすぎれば寝る間を惜しんで働かねばなりませんし、実力が伴わないのに高すぎると敬遠されるかもしれません。

スポーツと栄養に関する資格

先に述べたように国から公認されたスポーツ栄養士になるためには、前提として管理栄養士であること、受験時満22歳以上であること、スポーツ栄養指導の経験があること、またはその予定があること、日本体育協会と日本栄養士学会が認めたものと、大きく分けて4つあります。

それらの資格を有した上で、スポーツ栄養士以外にもスポーツフードアドバイザー、アスリートフードマイスターといった資格があります。では、それぞれの資格の特徴についてみていきましょう。

スポーツフードアドバイザー

スポーツフードアドバイザーとは、アスリートの栄養管理に必要な専門知識をもつアドバイザーであるということを、証明する資格のことです。 アスリートの栄養管理はもちろん、栄養素とエネルギーと運動の関係性や、年齢によって適した栄養、身体調整など目的別の食事指導をします。

試合直前の食事とレシピ、そのほかスポーツの種目別の食事レシピなどの知識を備えて、その名の通り、アスリートに適した食事をアドバイスをする専門家として必要な能力を備えていることを証明するものです。

アスリートフードマイスター

アスリートフードマイスターとスポーツフードアドバイザーはその仕事内容から似ている点がいくつかありますが、大きく違うのはスポーツフードアドバイザーは日本能力開発推進協会からの承認を受けることのできる資格で、アスリートフードマイスターは民間企業である株式会社アスリートフードマイスターが承認する資格となっています。

取得難易度も級別として明確化されており、3級の難易度は合格率が85パーセント以上とのデータもあります。もちろん、2級、1級と上がるにつれて難易度も上がっていきますが、その分待遇面など給与も変わってきます。興味がある方はまずは3級の取得を目標に頑張りましょう。

スポーツ栄養士は栄養面のスペシャリスト

健康に食事と運動が重要だという認識が、一般にも広く受け入れられてきました。しかしまだまだ需要に対してスポーツ栄養士の数は足りていません。そのため、食事と運動、両方のスペシャリストであるスポーツ栄養士は今後ますます活躍の場が広がっていきます。

選手として活躍は難しいけれどスポーツに関わりたい人や、管理栄養士のキャリアにもっと専門性を持たせたい人も目指している資格です。ビジネスキャリアのひとつのモデルとして、スポーツ栄養士を目指してみましょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

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吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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