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新卒の平均年収はボーナス込みで200~250万円
新卒の平均年収は、およそ200~250万円といわれています。これは、税金や保険料が差し引かれる前の「総支給額」で計算されていますので、実際に受け取る金額は平均年収よりも少なくなります。200~250万円の年収を月収に換算すると、約19~20万円です。ここに年2回のボーナスが加わることで年収額になります。
年収額は業界や企業の規模、職種によって大きな差があり、給与が高いといわれているIT関連やコンサルティング企業では、新卒でも年収が高いことも珍しくありません。就活の企業選びでは、給与額も大きなポイントとなります。新卒の平均年収がどのくらいなのか、志望する企業の年収の目安などを知っておくと就活に役立ちます。ここでは、新卒のボーナスの金額や、業界における年収の違い、年収が高い職種などを詳しく解説していきます。
以下の記事では、大卒の平均年収について解説しています。
新卒のボーナスの金額
年収額の計算をする際は、月々の給与にボーナスも加わります。業界や企業によって異なりますが、一般的に夏と冬の年2回で支給されるのが一般的です。なかには、年俸制を実施していて、ボーナスの支給がない代わりに月給が高めに設定されている企業などもあります。
ボーナスの有無や支給額に関しては、法律による定めがないため企業によってさまざまです。ほとんどの場合、企業の業績に応じてボーナスの支給額が変動します。
以下の記事では、ボーナスの支給日について解説しています。
新卒の夏のボーナスは少ない
新卒の夏のボーナスは、入社1年目だと在籍期間が短いため、支給しないという企業もあります。ほとんどの場合、半年間ほどの査定期間をもとに、企業の業績に応じてボーナスの支給額が決まります。そのため、夏のボーナスが支給される6~7月時点で入社から2~3ヶ月の新入社員は、査定のための条件を満たしていないと考えられます。
新入社員に夏のボーナスを支払う企業でも、多くの場合は「寸志」という形で、通常よりも金額を少なくしています。また、新卒では夏ボーナスはなく、冬が初回のボーナスとなることもあります。入社してから3ヶ月~半年を試用期間として、ボーナス査定の評価をおこなわないことも珍しくありません。
以下の記事では、ボーナスの金額について詳しく解説しています。
冬は2ヶ月分もらえる場合が多い
冬のボーナスは、多くの企業で12月上旬~下旬に支払われます。ボーナス支給が年に2回、平均して月給4ヶ月分としている企業では、新卒の冬のボーナスは月給2ヵ月程度が目安となっています。例えば、月給が20万円なら、初回の冬のボーナス支給額は40万円ほどです。そこから税金や、保険料などが引かれ、手取りは32万円ほどとなります。企業の業績が順調で、経営が安定しているのであれば、このくらいが平均的といえるでしょう。
ほとんどの場合、特に問題がなければ冬のボーナスは夏より多く、満額支給となるでしょう。しかし、新入社員でまだ経験が浅く査定が難しい、業績が悪化していてボーナスをカットするなどの企業もあり、冬のボーナスでも必ずもらえるとは限りません。
以下の記事では、ボーナスの算出方法について解説しています。
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新卒でも高い年収が期待できる職種
年収額は業界や企業、職種によって大きく異なります。また、その時の企業の経営状況・業績によっても変わってくるでしょう。しかし、なかには平均的に高い年収が期待できる職種もあります。
商社や金融、コンサルティング会社、IT企業、外資系企業は、一般的に新卒でも高い給与が支払われるといわれています。ここからは、新卒でも高い収入が期待できる職種について、それぞれ詳しく紹介していきます。業務内容や給与の傾向などを知り、就活の際の企業選びに役立ててみてください。
以下の記事では、中小企業と大手企業のボーナスについて解説しています。
商社
自動車や食料品など、あらゆる商品の取引をおこなう企業が商社です。幅広い分野があり、商社と一言でいっても、企業によって取り扱うものは大きく異なります。昔から「商社=年収が高い」というイメージがありますが、実際に日系企業のなかで常に給料ランキング上位になっているのが商社です。
商社の主な仕事は、製品の売り手と買い手の仲介の役割となり、双方のやり取りをおこなうことです。取引先は日本全国だけでなく、世界中にあります。商社の新卒の平均年収ははそれほど高いとはいえませんが、経験と実績を積むと順調に昇給していくこととなります。また、ボーナス額も多く、それにより高い年収が期待できます。
以下の記事では、商社の平均年収について解説しています。
金融
メガバンクや証券会社などの金融業界は、年収が高い職種のひとつです。安定している・年収が高いなどのイメージが強く、就活生からも人気があります。金融業界には銀行・証券会社・保険会社などの企業があり、それぞれ事業内容は異なります。銀行は利用者からお金を預かり、それを個人や法人に貸し出して、金利の差で利益を生み出します。
証券会社は、株式に関する業務を中心におこなります。株式の売買による手数料や運用での利益が主な収入源です。また、保険会社は生命保険や自動車保険、火災保険などを取り扱っています。金融業界の平均年収は日本の平均年収に比べて高く設定されています。
以下の記事では、金融業界について解説しています。
コンサルティング会社
商品の開発や事業の立ち上げ、人材雇用などさまざまな業務に対して最適な改善策を提案するのが、コンサルティングの仕事です。仕事内容は多岐に渡り、企業によって得意としている分野は違いますが、幅広い知識と問題解決能力が求められます。コンサルティング会社は、新入社員でも高い年収が期待できます。
コンサルティング会社は、多くの企業で役職によって給与が決められていて、新卒は「アナリスト」という役職からスタートするのが一般的です。アナリストの年収は経験を積んで勤続年数が長くなると、1,000万円を超えることもあるようです。
以下の記事では、コンサルティング業界について解説しています。
IT企業
IT企業とは、コンピュータを使った事業をおこなう企業全般を指し、IT技術を使って顧客の課題を解決したり、ニーズに合わせたサービスを提供するのが主な仕事です。IT企業の領域は非常に幅広く、仕事内容もさまざまですが、システムエンジニア・プログラマー・営業・コンサルタントなどに分けることができます。
特にシステムエンジニアは、IT企業の要ともいえる職種で、システムの設計や開発、運用、保守管理などを手掛けています。IT企業は移り変わりが早いのが特徴で、新しい技術が次々と生まれるため、各社は常に最新のアップデートが求められます。
IT企業の平均年収は企業や職種によって大きく異なります。一部の大手有名企業やベンチャー企業では、20代でも年収が1,000万円を超えることもあります。年齢や勤続年数に関わらず、個人の能力によって年収額が左右される傾向が強いのが特徴です。
以下の記事では、IT企業について解説しています。
外資系企業
外資系の企業の多くはベースの基本給に加え、実績に応じて支払われるインセンティブ給を取り入れています。基本給は昇給とともに上がりますが、インセンティブは個人の成績や市場環境により大きく左右され、能力のある人は年収も高くなる傾向があります。新卒から高い年収がもらえる企業も多く存在します。
外資系企業は、ライバル会社に優秀な人材を引き抜かれないようにするために、初任給を公開していないことも多く、正確な給与額が不明なケースがあります。また、同じ新卒者でも能力や職種によって給与額が決められるため、一律に給与額を掲示するのが難しいというのも、正確な年収額を公開しない理由のひとつです。
以下の記事では、人気の就職先をランキングで解説しています。
給与が高く新卒でないと入りにくい企業
近年、就活は有効求人倍率が高く「売り手市場」といわれています。しかし、なかには人気があり、新卒でなければ入りにくい企業があります。新卒比率が80%以上の企業は、中途採用で入社するのはかなり厳しい状態です。
求人の数が多く、就活生が希望に合わせて企業を選べるとはいっても、大手や給与の高い企業には応募が集中して、なかなか内定が取れない可能性もあります。就活ではしっかりと企業研究をおこない、対策を立てていくことが大切です。東洋経済の記事を参考に、どのような企業があるのかみていきましょう。
以下の記事では、給料が高い仕事について解説しています。
コーセー
資生堂やカネボウ化粧品と並ぶ、大手化粧品メーカーのコーセーは、新卒でないと入りにくい企業です。コーセーは同族経営としても知られており、歴代社長は現社長の祖父、父、叔父が務めていました。また、社長が「三大決裁権」を持っていて商品の香り、デザイン、企画・宣伝を決めています。社長の影響力がとても強く、大胆な改革を進めることもあります。
近年では中国・韓国・台湾など、アジア市場での売上が大きく伸びていて、日本に来る旅行者にも人気となっています。新卒で募集している職種は、主に総合職、美容スタッフ職に分かれています。20時一斉消灯など、残業削減の取り組みにも積極的な企業で、やる気のある社員を応援する制度なども充実しています。
丸井グループ
小売事業やフィンテック事業を中心に、さまざまな事業を展開している丸井グループは、商業施設の丸井などを傘下に持つ企業です。1931年に前身となる企業が創立され、2007年に丸井グループと改称し持株会社となりました。
部署単位で時間労働の目標を設定し、人事部と協力しながら職場環境の改善に力を入れるなど働き方改革に積極的で、従業員が働きやすい職場づくりを進めている企業です。「お客様のお役に立つために進化し続ける」を経営理念としています。
大阪ガス
国内・海外エネルギー事業、ライフ&ビジネスソリューション事業、技術開発、CRS事業などを展開している大阪ガスは、若いうちから高い給与が期待できます。落ち着きがあり、自由な社風で、企業全体で社員のワークライフバランスを重視しています。
仕事とプライベートのメリハリがつけやすく、オフィスは食堂やカフェなどがあり、働きやすい環境が整っている企業です。また、有給取得率も高く、推進資格取得への支援金支給や授業料援助などの支援制度も充実しています。向上心が高く行動力やコミュニケーション能力のある人材が求められます。
七十七銀行
宮城県仙台市に拠点を置く七十七銀行は、東北を中心として法人や個人顧客向けに金融業を展開しています。また、事業成長のための融資や金融商品の提案、ビジネスマッチングなどもおこなっています。
「ベスト・コンサルティング・バンク」を掲げ、顧客からの満足度や信頼度を高めていきたいという思いがあります。めまぐるしく変化する金融業界で活躍できる「挑戦意欲溢れた活力のある人材の育成」が企業の最重要テーマです。入社後は、行員のキャリアアップ・ステップアップのためにOJT・OFFJT・自己啓発などの充実した研修制度を設けています。
滋賀銀行
滋賀県に本店を置く唯一の地方銀行である滋賀銀行は、県内において預金・貸出金ともに44%を超える圧倒的シェアを誇っています。1993年に創立されてから、先進的な事業展開により滋賀県だけでなく京都、大阪、三重、岐阜、愛知、東京に視点を構え広域型地方銀行としても事業を展開しています。また、海外では香港にも支店を持ち、顧客の海外ビジネスへのサポートにも積極的です。
「自分にきびしく・人には親切・社会につくす」を原点とし、情熱を持って仕事へ取り組んでいける、成長意欲の高い人材を求めています。
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新卒の初任給の平均は21万円
新卒で企業に入社して、初めてもらう給与を初任給といいます。大学卒の初任給の平均は、21万200円となっています。初任給は、基本給に加え、通勤手当や残業手当、住宅手当などの諸手当が加算されたものです。
基本給は企業や職種によって異なり、変動することがない給与ですが、手当はその時の勤務の状況によって異なります。当然ですが、残業時間や休日出勤が増えれば、給与額もアップします。また、給与は総支給額から、保険料や税金が差し引かれます。
初任給は所得税や雇用保険が引かれる
初任給の場合、健康保険料と年金保険料は引かれませんが、雇用保険料と税金が引かれます。求人情報に掲載されていた初任給の満額をもらえるわけではありませんので、思ったよりも少ないと感じてしまうかもしれません。給与の締め日と支払日のタイミングによっても異なりますが、一般的には締め日までの給与が日割で支払われます。例えば、「15日締め・25日払い」の企業では、15日までの給与を25日にもらうこととなります。
給与明細には、総支給額や手当・税金の内訳、手取り額が記載されていますので確認しましょう。基本給は、企業によって日給・月給など形態が異なります。また、早退や遅刻などで定められた所定時間を満たしていない場合は、減給されることもあります。
初任給の翌月からは厚生年金保険料と健康保険料が引かれる
初任給の額は、その先もずっともらい続けられるわけではありません。5月からは雇用保険と税金に加え、健康保険や年金も天引きされるため、4月の初任給よりも手取り額は少なくなるのが一般的です。
雇用保険は失業した時に給付金を受給するための保険で、給与の0.3%が引かれます。所得税は個人の所得に対する税金で、既定の金額が差し引かれます。また、厚生年金は将来、年金を受給するための掛け金、健康保険料は治療費の自己負担を軽くするための保険料金です。
入社2年目の6月からは、住民税も合わせて引かれるため、さらに手取り額が減る可能性もあります。ほかにも、企業によって労働組合費、共済費、積立金、社宅家賃なども引かれることがあるでしょう。
以下の記事では、正社員の年金制度について解説しています
新卒の平均年収について知り社会人生活の計画を見直そう
就活の企業選びには、さまざまなポイントがあります。業界や企業の事業内容、社風や企業理念など、人によって選び方の基準は異なりますが、年収も重要な要因です。企業の規模や職種、市場の動向、企業の経営状況によって年収は大きく異なり、金融業界やIT企業など年収が高い傾向にある業界もあります。また、新卒でなければ入れない高収入が期待できる企業は、就活生からの人気も高く、選考を勝ち抜くためには十分な対策が必要です。
働きやすい環境づくりや、ワークライフバランスに力を入れている企業も多くなっていますので、さまざまな角度から企業を研究してみましょう。新卒の平均年収や、興味のある企業の年収について理解を深めて、就活の企業選びに役立ててください。
以下の記事では、流量のいい仕事について解説しています。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。