企業研究

【就活でのエントリー数は何社すべきか】気になる平均数も紹介

エントリー数は多いほうがいいのか

就活でエントリーする企業を、何社ぐらいするべきか悩んでいる人は多いです。企業の選考を受けるためにはまずはエントリーをして、書類選考やWEBテストを受けなければなりません。

履歴書はただ書くだけでも時間がかかりますし、志望動機や自己PRを考えていればさらに時間はかかります。WEBテストもただ受けるだけではなく、しっかりと対策をしてから臨まなければなりませんし、エントリー数が多くなるにつれてやらなければならないことも多くなります。

しかしエントリーしなければ、企業の選考と就職のチャンスを逃すことになります。それでは、一体どれぐらいの数をエントリーすべきなのでしょうか。

本記事では、「適切なエントリー数」や「多い場合のメリットとデメリット」、「少ない場合のメリットとデメリット」を解説しています。就活でのエントリー数や、それぞれのメリットとデメリットを知ることで、自分にとって適切なエントリー数を判断することが出来ます。適切なエントリー数を知り、納得のいく就活にしましょう。

エントリー数の平均は24.6社

2021年卒4月のエントリー数を表した図

2021年卒4月のエントリー数
・全体:24.6社
・文系男子:27.8社
・文系女子:27.9社
・理系男子:18.3社
・理系女子:20.6社

2021年卒の4月1日時点でのエントリー者数の「キャリタス就活2021」によると平均は24.6社です。これは、前年数を1.0社下回っている数字であり、前年と比較し少なめとなっています。

エントリー者数の平均が、年々減少しているのは、17卒からの傾向です。17卒から企業の採用活動スケジュールが3月情報公開、6月選考開始に変更されたことが、大きな理由のひとつでしょう。

この変更の結果、学生が就職活動にかけられる時間がそれまでと比べて短期化し、予め企業を絞って就職活動をする学生が増えています。ただ、これはあくまでも平均の数字になるため、これに合わせる必要はありません。エントリー数の平均値は念頭に置きつつ、自身の就活スケジュールの組み立ての参考にするとよいでしょう。

4月以降もエントリー数は増える

4月1日時点での平均エントリー数は24.6社でしたが、過去の傾向からみると4月以降もエントリー数は増えていきます。4月を過ぎると、3月前後にエントリーした企業の説明会や一次選考により、エントリー数が落ち着きだします。

一方で、説明会や選考、就活での出会いを通して新たな情報が入ってくる頃でもあります。自分の選考状況や手応えから内定の可能性がなんとなく想定できるようになったり、今までになかった興味が沸いてきたりして、4月以降も新たにエントリーする学生は少なくありません。

「キャリタス就活2021」によれば、8月頃まではエントリー数は増加を続ける傾向にあります。しかし一方で、その伸びは年々鈍ってきており、序盤に絞り込んだ企業の中から内定を獲得して就職先を決めてしまう学生も増えているようです。

企業が定まっていない場合50社程エントリーする人もいる

平均エントリー数や全体の傾向があるとはいえ、もちろんエントリー数は人それぞれです。企業が絞りきれていない人の中には、50社程エントリーする人もいると言われています。エントリー数の多い、少ないには一長一短ありますが、どちらかが悪いということはありません。

また企業が定まっていないことも、悪いことではありません。一番避けたいことは、平均エントリー数や全体の傾向を気にしすぎて、納得のいく就職活動ができなくなってしまうことです。

就職活動は、自分が納得する企業に内定をもらうために行います。納得するまでに必要なのであれば、50社でもそれ以上でも、エントリーしすぎということはないのです。体調管理とスケジュール管理には十分気をつけつつ、常に自分と向き合いながら就職活動に臨みましょう。

興味のある企業はできるだけエントリーをする

興味のある企業には、できるだけエントリーすることをおすすめします。なぜなら、新卒でしか入社することが出来ない企業は多く存在するからです。業界や企業の規模により様々ですが、特に大企業ではこれらの傾向が多くみられます。

またこちらも業界によりますが、大企業では、昇進や昇格の基準が年功序列である場合がほとんどです。その企業でどれだけ長く勤め、実績を残してきたかが重要視されます。そのため、中途採用での入社よりも新卒採用での入社の方が、社内で重宝されやすく、入社難易度も新卒の方が低くなっています。

また入社後に新たな進路を考え直しても、中途の転職活動では「スキル」「経験」「雇用形態」など多くの制約があり、希望通りに進めることは非常に困難と言われています。自分の興味ある企業へエントリーできるのは、新卒だけの特権です。

「自分が何に興味があり」「何をしたいのか」を知るためには、「自己分析」を行いましょう。自己分析を行うことで、「何がしたいのか」「どのような人生を歩みたいのか」「自分の強み弱みは何か」を理解することができます。

自己分析について詳しく説明している記事はこちらです。併せて読んでみてください。

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エントリー数が少ない場合のメリット・デメリット

エントリー数が少ない場合のメリット・デメリットを表した図

エントリー数が少ないことで、「企業研究が集中してできる」メリットと、「見送り・ミスマッチの時に代替ができない」といったデメリットがあります。ポイントとしては、その両方の面から考えることが大切です。

エントリー数が多いことが必ずしもいいとは限りませんし、メリットを知ってあえてエントリー数を減らす人もいます。例えば、「パイロット志望」や「鉄道運転士志望」のような「自分のやりたいことが明確に決まっている人」は、エントリー数が少なくても良いでしょう。

エントリー数が少ない場合のメリットとデメリットは何かを知って、自身のエントリー数の参考にしましょう。

メリット:企業研究が集中してできる

エントリー数が少ないことのメリットは大きく2つです。

まず「企業研究をしっかりとできること」です。就活では企業研究をしっかりとおこなうことが大切であり、エントリー数が少ないことで一社一社の企業研究を念入りにおこなうことができます。

「その企業でやりたいこと」「業界動向」「競合他社」など、その企業について深く理解していることで、入社前と入社後のミスマッチを防ぐことができます。企業理解が曖昧なまま入社してしまうと、「思ってた企業と違った」「自分のやりたいことではなかった」のようなミスマッチが起きてしまい、早期離職の原因となってしまいます。

次に「業界ややりたいことを絞っていることで熱意を伝えやすいこと」です。エントリー数が少ない人の傾向としては、やりたいことが明確化されており、そのやりたいことに対して熱意の強さがあります。

やりたいことが明確になっていることで、「その企業でなければならないこと」をアピールすることができ、採用担当者に対して入社意欲を伝えることができます。

こちらの記事で、企業研究について詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

デメリット:見送り・ミスマッチの時に代替ができない

エントリー数が少ない場合のデメリットは3つあります。

第一に「早々に全て落ちてしまった時の代替がないこと」です。エントリー数が少ないことで、選考に臨む企業の数も少なくなります。選考が終了し、結果が振るわない場合、時期によっては他の同業他社の選考を受けることができなくなってしまいます。

次に「あとでミスマッチだったと気づいても手遅れであること」です。就活を進めるうちに、志望業界や企業が自分と合わないとわかっても、他に選べる選択肢がなくなっている場合があります。その場合ミスマッチとわかりながら選考を進めなければならない可能性が生じてしまいます。

最後に「視野が狭まってしまうこと」です。エントリー数を少なくすることで、他の業界、企業の選考を見逃してしまいます。上記の通り、新卒でしか入社できないような企業は多く存在します。そのためエントリー数が少ないことにより、それらの企業のエントリー機会を逃してしまうことはデメリットであるともいえるでしょう。

「ミスマッチ」について詳しく説明している記事もあるので、併せて確認しておきましょう。

自己分析ツールを活用しよう

受ける業界を決め、エントリー数を増やすには、自己分析をして、自分にはどんな仕事が向いているかを把握する必要があります。

そこで便利なのが、無料の自己分析ツール「My analytics」です。36の質問に答えるだけで、あなたの強み・弱み→それに基づく適職をサクッと診断できます。

My analyticsを活用して、サクッと自己分析を終わらせ、エントリーする会社を増やしていきましょう。

エントリー数が多い場合のメリット・デメリット

エントリー数が多い場合のメリット・デメリットを表した図

エントリー数が多くなってしまうことで、「視野が広げられる」メリットと、「スケジュール管理が難しい」といったデメリットがあります。ポイントとしては、その両方の面から考えることが大切です。

例えば、「いろいろな企業を見てから志望先を決めたい人」や「面接で緊張してしまうので、練習としてたくさんの企業を受けたい人」にとっては、エントリー数が多いほうが良いでしょう。

エントリー数を増やすことのメリットとデメリットを正しく理解することが大切です。

メリット:視野を広げられる

エントリー数が多い場合のメリットは大きく3つに分けられます。

まず「色々な業界をみて視野を広められること」です。企業へエントリーすることで様々な業界を受けられる機会を作ることができます。ESの提出期限内であれば、企業研究を通じて様々な業界に視野を向けることができます。

次に「選考過程で今まで気づかなかった事業や人の相性を発見できること」です。興味本位で受けてみた企業の採用担当者が、思いの外良い人であったり、OBOG訪問を通じて、調べるだけでは気がつかなった事業内容ややりたいことが見つかる可能性があります。

最後に「たくさん選考を受けることでコツが掴めたり、場慣れできること」です。選考は緊張しますし、慣れるためには場数を踏むしかありません。たくさんエントリーしておくことで選考に臨めるチャンスも多くなり、「ESの書き方」「面接でのルール」「面接での評価基準」など、選考を進めるためのコツを理解することにもつながります。

業界研究について詳しく説明している記事はこちらです。

デメリット:スケジュール管理が難しい

エントリー数が多い場合のデメリットは2つあります。

第一に「管理しなければいけないスケジュールが多くなること」です。エントリー数が多すぎると企業の情報を調べるだけでも大変であり、「ESの提出期限」や「説明会の受付の期日管理」も多くなります。

並行して選考を進めていけば、予定がダブルブッキングしてしまう可能性がありますし、エントリー数が増えるほどスケジュール管理が難しくなります。

次に「時間が多くかかってしまうこと」です。エントリー数が増えれば、その分志望する企業の選考へ対策することも増えます。1社を選考するだけでも「業界研究」「企業研究」「選考フローの調査」など様々な対策が存在します。志望企業が増えれば増えるほど、多くの時間を要してしまいます。

スケジュール管理について詳しく説明している記事もあるので、併せて確認してみてください。

スケジュール管理を徹底し責任を持ってエントリーしよう

エントリー数は多すぎるとスケジュール管理が大変になりますし、少なすぎるとエントリーしていた企業の選考全てに落ちたときに大変なことになります。エントリー数が多いこと、少ないことにはそれぞれメリットとデメリットの両方がありますが、極端にならずに適切な数を心がけることが大切です。

エントリー数を絞り込みすぎても失敗の原因になりますし、反対に増えすぎても管理ができなくなってしまいます。エントリー数の目安はありますが、あくまで目安であり、自分に合った数でエントリーをすることが大切です。

エントリーは気軽にできますが、スケジュール管理ができる範囲で責任を持っておこなう必要があります。適切なエントリー数を心がけ、就活をスムーズに進めていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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