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ブライダル業界志望の就活生に求められていること
この記事を見ている就活生の多くは、きっとブライダル業界に興味があるでしょう。ブライダル業界に対しては多くの場合、「人の幸せな瞬間に関われる仕事」、「お客様の人生の一大イベントに携われる仕事」などとイメージされます。これらの印象通り、ブライダル業界は華やかなイメージに支えられ、多くの就活生からの高い人気をキープし続けているのです。
ただそんなブライダル業界も今、時代の変化の波にさらされています。さまざまな時代の変化と共に、独自性が求められてきているのです。これからブライダル業界の現在と、志望動機の書き方のポイントを紹介していきます。ブライダル業界に興味があるならば、ぜひ参考にしてください。
ブライダル業界についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
ブライダル業界とニーズの変化
ブライダル業界は市場規模が2兆円を超えるなど、非常に大きな規模を誇る業界ですが、現在は縮小傾向がみられます。その理由としては、少子化、また晩婚化が進み、結婚者数が減少していること、それに加えて婚姻届けを提出するのみで式を挙げない「ナシ婚」、身内だけでおこなう「ジミ婚」を希望する人が増加したことが挙げられるでしょう。
リクルートブライダル総研のトレンド調査でも、挙式、披露宴の総額は、前年と比べて減少傾向にあるとわかります。ただ招待客1人あたりの費用は増加傾向にあり、「人生一度切りの結婚式だから、お金は気にせず豪華にやりたい」と考えている新郎新婦が増えていることも報告されています。これらの事実からわかるようにブライダル業界は、より独自性の強い個性あふれる、自分たちだけの挙式を提供することが求められる傾向にあるでしょう。
志望動機でも独自性を意識して印象に残る伝え方を
ブライダル業界では現在、挙式にお金をかける層とかけない層とで二極化している影響から、独自性や個性が求められてきていることを説明しました。志望動機でも同じように独自性を意識して、面接官の印象に残る伝え方をする必要があります。ブライダルの仕事が新郎新婦やゲストに感動を提供し、記憶に残る時間を作っていく仕事であるためとても重要です。
結婚式へのニーズが多様化しているため、ブライダル業界の中でも企業ごとに特色ある結婚式のプロデュースがなされています。そのため、ブライダル業界を志望した理由だけでなく、「なぜその会社なのか」という点を具体的に志望動機に盛り込めると、より説得力のある志望動機を作成することが可能です。
ブライダル業界の志望動機を書く際のポイント
先述のとおり、ブライダル業界は就活生からの人気が高い業界のため、選考では競争が激しくなりがちです。そのなかで選考を勝ち抜いていくためには、ブライダル業界の分析を徹底的におこなうことが大切です。
分析が甘いと薄い内容になってしまい、面接官に響く志望動機は作成できないので注意する必要があります。それ以外にも志望動機を書く際のポイントがあります。これからブライダル業界の志望動機を書く際のポイントを3つ紹介します。
志望動機を書くコツについてはこちらの記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
結論から書く
志望動機は結論から書くことが大切であり、最初になぜ志望したのか、どのような点に惹かれたのかを明確にしましょう。結論を後回しにしてしまうと、最後まで読まなければ、その人がなぜブライダル業界を志望したのか、その理由を知ることができません。
企業では何百、あるいは何千枚と履歴書やエントリーシートを確認することも多く、細部までじっくり読み込むことは難しいです。そのため、最初にぱっと読み、それで印象に残らないならすぐに不採用とすることもあります。
まずは導入部分で引き込み、印象深いアピールをすることが大切です。最初に結論を提示することで、何を伝えたいかを明確にできるため、少なくとも志望した大まかな理由は伝えられます。
ブライダル業界を選んだ理由を明確にする
志望動機ではなぜその業界を選んだのか、その理由を明確にすることも重要です。ブライダル業界を志望するのなら、なぜブライダル業界なのか、理由を含めて伝えていきましょう。なぜブライダル業界なのかというポイントは、見方を変えるとなぜ他の業界ではだめなのかとも取れます。つまり、ブライダル業界ならできて、他の業界ではできないことを例に挙げると、業界を志望した理由はより明確にアピールできるでしょう。
華々しいイメージを好ましく思い、志望するという人も当然いますが、単に憧れを持っているだけでは評価を獲得するのは難しいです。業界への憧れに加えて、ブライダルでなければならない確固たる理由を述べることが、高評価を勝ち取る第一歩となります。
業界の中でもなぜその企業を選んだのか伝える
ブライダル業界の中にも多数の企業があるため、なぜ同業他社ではなく、志望企業なのかという理由も伝えることが大切です。ブライダルに関係する仕事がしたいというだけでは、業界全体を志望する理由にしかならず、志望度が低いと思われる可能性があります。
他の企業でもよいのではないかと思われるとアピール力は下がってしまうため、他社と差別化した志望動機を述べることが大切です。その企業にしかない強みや独自の特徴など、他社とは違ったポイントを絡めてアピールすることで、志望動機の差別化は図りやすくなります。
志望先の企業は業界でどのような存在なのか、他社と違う点は何かを調べておき、志望動機に組み込みましょう。
自分がどのように貢献できるのか
「自分を採用するとどのようなメリットがあるのか」、「どのような貢献をできるのか」という点を説明するつもりで志望動機を書いてみると、面接官から見て魅力的な就活生にとしてアピールできます。そもそも企業が採用面接を行う目的は、「自社に貢献できる優秀な学生を雇用すること」です。そしてその採用活動には多大な時間と費用がかけられています。
ブライダル業界といえども営利企業であるからには、社員は利益を出すことを求められます。具体的なエピソードを通じて、面接官に「入社してからも同じように貢献してもらえそうだな」と感じてもらえる志望動機を作成しましょう。
その会社でしかできないこと
どの会社でも当てはまる志望動機を話されても面接官には響きません。志望動機をチェックする際に気をつけて確認してもらいのは、「この企業じゃなきゃ駄目」という思いが伝わってくるかどうかです。ただ「ブライダルに関わりたい」、「人を喜ばせることが好きだから」というだけなら、面接官は他のブライダル業界の会社でも良いのではと考えてしまいます。
その企業の提供している結婚式について深く研究し、その独自性を押さえたアピールをしましょう。例えば「披露宴中、結婚式を挙げていなかった新婦の両親にサプライズ結婚式をプレゼントするなど、新郎新婦に寄り添った手作りの結婚式を提案する御社のスタイルに共感しました」などです。このように話すと、その会社でないと駄目な理由が伝わってきます。この点を意識して志望動機を考えてみてください。
求められる人材像と一致するか
自分の特徴と求められる人材像が一致しているかどうか、というのはとても大事です。ブライダルの仕事は、お客様に幸福や感動を感じてもらうサポートをすることです。ですので「人の役に立ちたい」という思いを持っていない志望者については、残念ながら「ブライダルには合ってない」と判断されてしまいます。
「サポートすることにやりがいを見出だせる」、「さまざまなニーズに対応できる柔軟性や対応力がある」人物が、ブライダル業界で求められます。もちろん、それ以外にも企業ごとに求める人物像というのは公表しているはずなので、志望動機を書く際には一度、企業の求めている人物像を確認してください。それに見合うエピソードを選択して志望動機を書いてみましょう。
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ブライダル業界の志望動機例文
ここまでブライダル業界の現状や志望動機を作成する際のポイントを説明してきました。ここからは今までの説明もふまえて、ブライダル業界の志望動機の例文を、3つの職種別に紹介します。この例文を参考に、エピソードを自身のものに置き換えるなどして、オリジナルの志望動機を作成するのに利用してください。それでは紹介していきます。
営業の場合
私は一人でも多くの方に結婚式という人生最高の瞬間を味わってほしいと思い、貴社を志望しました。貴社は他社とは違って営業力に長けており、個人だけではなく法人などの大きな規模の結婚式も開催しています。
私も営業の一員として大きな式を挙げるお手伝いをし、より多くの人の幸せな瞬間を作りたいと思い、貴社を志望しました。貴社では営業職として働き、お客様と接する中で市場の需要を見つけていきます。需要を把握し、それに合った提案をすることで、満足のいくプランを提供して活躍したいと考えています。
営業を志望する場合は、企業の営業力などに触れると他社を志望する理由との差別化がしやすいでしょう。営業力に強みがあるからそこで営業として働きたいと伝えることで、仕事への熱意もアピールできます。
営業職の志望動機はこちらの記事でまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
総務の場合
私は結婚式という人生最高の瞬間を作る企業を裏方としてサポートすることで、より多くの人の幸せを間接的に叶えたいです。貴社はコンプライアンスに細心の注意を払って事業を展開していることで有名であり、クリーンなイメージはそのままお客様の安心感にも繋がっています。
私は総務として企業を支える立場につき、コンプライアンスの遵守や広告の運営などに携わり、貴社を利用する全ての人が安心できる環境づくりをしたいと考えています。
総務の仕事は多岐にわたり、法令順守や企業の広報などを兼任することもあります。また、企業運営全般に携わることも多いため、具体的にどのような仕事をしたいのか、例を挙げてアピールすると、より評価されやすくなるでしょう。
総務の志望動機はこちらの記事も参考にしてみてください。
運営スタッフの場合
私は式の演出をする実行部隊として働き、お客様により近い場所で幸せや感動をお届けしたいと思っております。一昨年姉の結婚式を貴社で挙げさせて頂き、その際に運営スタッフの皆様がきびきびと動き、温かく接してくれたことが印象に残っています。
式全体が素晴らしいのはもちろん、サービスの数々も素敵で何度も胸を奪われました。貴社では細部まで目を通し、視野を広く持って式の運営を行うことで、お客様に不満を感じさせることなく、最高の式を実現したいと考えています。
運営スタッフは、実際に式当日にサービスをおこなう仕事です。自分が運営スタッフとなったときにどのように働きたいのか、いかなるサービスを提供したいのかを伝えると、評価の対象になりやすいでしょう。
ウェディングプランナーの場合
私は演劇サークルでの経験から、「人生の一大イベント」を演出するウェディングプランナーの仕事に就きたいと考えました。私は、演劇の魅力とは、その場かぎりのオリジナルという点だと考えています。例え台本や会場は同じでも、お客様や雰囲気が違えば、別物です。その中で最高の瞬間を届けるのが重要です。結婚式も、一つとして同じものは存在せず、お客様の要望に答え、本番で最高の式を演出するものだと認識しています。
貴社は、自由な発想で、お客様の理想の結婚式をプロデュースしていると認識しています。そんな貴社で幸せにあふれる瞬間を演出したく、ウェディングプランナーを志望しています。
面接官は志望動機から、ブライダル業界、今回の場合ではウェディングプランナーに見合う人材なのかを見極めようとしています。そのため志望動機の中には、自分がいかに適性があるか、という主張を具体的に伝わりやすく盛り込む必要があります。志望するきっかけや、入社後にどのようなことをおこないたいのか、なぜ多くの企業の中から選んだのか、以上の点が説明されている志望動機を作成してみましょう。
ウェディングプランナーを志望する場合はこちらの記事を併せて読んでみてください。
ドレスコーディネーターの場合
お客様にとって特別な1日である結婚式を、衣装という点から手助けがしたいと考え、ドレスコーディネーターを志望しています。志望のきっかけは、姉の結婚式に参列したことです。ドレス選びを手伝ったのですが、一生に一度の舞台ということもあり、姉はなかなか決められず、スタッフの方に細かく希望を伝えていました。そんな姉に対して嫌な顔ひとつせず、親身に相談にのっているスタッフの方の姿を見て、本当に感謝と尊敬の気持ちが湧いてきました。
そして式当日にドレスを着て、本当に眩しい笑顔を浮かべる姉の姿が今でも忘れられません。姉が挙式をした貴社で幸せな一日を送るサポートがしたいと思い、志望しました。
「姉の結婚式に参列した際に、実際のドレスコーディネーターの仕事を間近で見たことがきっかけ」と自身の身近な体験を志望のきっかけに挙げることで、ブライダル業界を志望することへの説得力を伝えることができます。
志望するきっかけは、何より自分の体験と結びつけて、またその際に感じたことを話すように工夫してみましょう。志望動機で一番説得力があるのは、自分で体験した経験から話すことです。
ドレスコーディネーターの志望動機についてまとめた記事はこちらです。
ヘアメイクアーティストの場合
私は、人生でも数少ない幸せな日を、最高の状態で迎えるサポートができる仕事に就きたいと考えています。特に、一生に一度の、人生の中でも特別な日である結婚式のヘアメイクに携わることによって、結婚式をより素晴らしい思い出にするお手伝いがしたいと思い、志望いたしました。
貴社は、きめ細やかに要望に答え、お客様の理想の結婚式をプロデュースしていると認識しています。私もより素晴らしい式にするために、柔軟な視点から提案を行い、お客様に一生の思い出を味わっていただきたく、貴社を志望致しました。
ただ志望動機を語るのではなく、「就職した後に、このようなことをしたい」という点を伝えることのできる志望動機を作成しましょう。面接官に、入社後の様子を想像してもらえるように話すことが大切です。
あくまでも入社してからが本番だということを忘れないでください。「なぜこのようなことをしたいと思ったのか」も併せて説明できると、さらに説得力のある志望動機ができあがります。
ブライダル業界の志望動機NG例文
ブライダル業界の志望動機を上手に作成するには、よい例文だけではなくNG例文を参考にすることも大切です。NG例文を知ることで、どのような点がマイナス評価を受けてしまうのか、悪印象を与えてしまうのかがわかります。
よいものと悪いもの、両方を知ることがより評価される志望動機を作成するポイントです。NG例文も参考にしながら、自分の志望動機との違いをチェックし、悪いところがないか確認しておきましょう。
NG例文①
私はブライダル業界のきらきらとした雰囲気が大好きで、昔からの憧れでした。最初に興味を抱いたのは母の結婚式の写真を見たときであり、小学校三年生の頃でした。小学生ながら衝撃を受けたのを、今でも覚えています。
母がとても綺麗で、父もとてもかっこよかったです。普段とは全然違う二人の印象に感動し、そのような場を演出できる仕事を私もしたいと感じました。ブライダルの業界で活躍して、多くの人の幸せな瞬間の実現を目指します。
NG例文ではブライダル業界に憧れているだけで、明確な志望動機が提示できていません。憧れを持つことは大切ですが、それだけでは志望動機としては不十分であるため、なぜその業界、企業を志望したのか、明確な理由を提示する必要があります。
NG例文②
去年姉の結婚式に参加し、貴社の素晴らしいサービスに目を引かれました。細かいところまで行き届いた最高のサービスと演出によってまるで異空間のような時間を過ごせました。ブライダルの醍醐味は、人生最高の瞬間を演出し、お客様の幸せな時間を実現できることだと思います。
貴社は業界でも最高峰のサービスを提供しており、顧客満足度が非常に高いです。お客様を満足させられるチームの一員として働き、私も多くの人を幸せにしたいと考えています。
企業を志望する理由は提示できているものの、それが最後に述べられています。結論は最初に伝えることが大切であり、よりよいアピールにするなら順序を入れ替える必要があります。結論から根拠、さらに結論という順序でアピールは進むため、この構成を忘れないようにしましょう。
志望動機を具体的に伝えて独自性や意欲をアピール
本記事では、ブライダル業界の現状と志望動機について説明してきました。志望動機を書く際に、何より重要なのは具体的に伝えることです。そうすることで独自性や意欲が伝わりやすくなります。そして具体的とは、「相手に想像させる」ということです。自分の経験、そのとき感じた気持ちや感動を、自分の言葉でストレートに伝えましょう。
志望動機を書いた後は、「この文章を読んで、鮮明に想像できるだろうか」と考えながら文章を確認してみてください。説得力のある志望動機を作成するためには、読み手の気持ちを想像することが重要です。この点を意識すると、より相手に響く志望動機を書くことができます。ぜひ参考に就活を進め、内定に近づいていきましょう。