面接対策

【一次面接の質問12選】話す際のポイントや対策を解説

一次面接での質問を把握し対策しよう

「質問にすぐに回答できなかったらどうしよう…」
「聞かれる質問をあらかじめ知りたい…」
「答えに詰まったら評価が下がりそうで怖い…」

こんな理由から、あらかじめ一次面接で聞かれることを知りたい人は多いでしょう。この記事では、一次面接で聞かれる質問を中心に、突破するための対策を説明していきます。

一次面接での質問は企業によって様々です。ただ、企業が序盤の選考で確かめるポイントは、似ていることが多いです

だから質問内容も一定似ているのです。「長所や短所」「志望動機」などの定番の質問はどこの企業でも聞かれます。

この定番の質問への対策をすることで、一次面接を突破できる可能性は上がるでしょう。一次面接で聞かれる質問を事前に把握して、対策することに役立ててください。

面接は段階によって形式が異なる

それぞれの面接の目的

一次面接の質問内容を知る前に、まずは就活において一次面接以外にどのような面接があるのかを理解しておきましょう。その他の面接の特徴と比較することで、一次面接で意識しなければいけない対策がわかります

一次面接とその他の面接での、目的や評価基準、特徴や質問内容を知り、就活の面接を包括的に理解しておきましょう。

1.一次面接

目的:学生をふるいにかけて足切りするため
評価基準:基本的なマナーや身だしなみができているか
面接官:人事、一般的な社員(入社数年目)
質問内容:基本的な質問

一次面接では、書類選考を突破した人が受けることになるので、人数が多くなります。そのため一次面接は、人数を絞り込むために行われます。評価基準としては、後述しますが基本的なマナーや身だしなみができるているかどうかです。社会人としての常識があるかどうか見られています。

また一次面接では応募者が多いため、人事の他にも現場の社員が面接官を務める場合が多いです。質問内容としては、人とコミュニケーションをとれるかどうかといった基本的な能力をはかるため、後述するような10個の質問が多いです。

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2.二次面接

目的:最終面接へ送ってもいいかをはかるため
評価基準:自社で活躍できそうか、入社意欲があるか
面接官:人事責任者、現場責任者(入社数十年目)
質問内容:一次面接より深ぼった質問

二次面接では、最終面接を控えた面接になるため「この学生を最終面接へ送ってもいいのか」判断するために行われます。面接官は人事の責任者や、事業の現場責任者が行う場合が多く、「入社後に活躍できそうなポテンシャルがあるか」「入社意欲があり一緒に働きたいか」といった基準で評価されています。

このように学生の潜在的な能力や思考を知るために、「なぜ?」と質問を繰り返し、一次面接より深ぼった質問がなされます。そのため、しっかりと質問に対する回答を用意しておかなければ質問に答えることができず、面接官に活躍するイメージをもってもらえません。その結果、二次面接から最終面接に進めない人も多くなっています。

「二次面接の対策」について説明している記事もあるので、参考にしてください。

3.最終面接

目的:内定を出すかをはかるため
評価基準:入社意欲があるか
面接官:社長、役員
質問内容:将来を問う質問、二次面接と同じような質問

最終面接は、入社試験の最後のフローになります。この面接に合格すれば内定を出す企業が多いため、その権限をもつ社長や役員が面接官を務める場合がほとんどです。

質問内容としては、二次面接とそこまで大きく変わりません。一方で、「入社意欲があるかどうか」が一番の評価基準となっています。「将来どうなりたいのか?」「入社後のキャリアプランを教えてください」などが質問されるため、最終面接ではどれだけ企業に対する自分の思いを伝えられるかが重要になります

「最終面接のポイント」について説明している記事もあるので、参考にしてください。

一般的な面接での流れ

次に、一般的な面接での流れについて解説します。流れについては、以下の通りです。

面接においては、就活生が企業を訪問して、面接官を相手に質疑応答やお互いの紹介をおこないます。最近ではweb上で面接をするケースも増えてきましたが、最終面接だけは対面で行う企業も多いです。

面接で質問される内容は、各企業や選考の段階によっても違います。一方で「入室→面接→退室」といった流れは変わりません。面接の前にあらかじめ基本的な流れを把握し、質問内容や注意事項を知っておくと、当日に落ち着いて面接に臨むことができるでしょう

一般的な面接の流れ
1. 入室・着席
2. 挨拶・自己紹介
3. 志望動機
4. 自己PR
5. 逆質問
6. 退室

一次面接でよく頻出されるの10の質問と出題者の意図

ここからは面接で頻出の10つの質問を詳しく解説します。その質問をすることで、採用担当者は就活生の何を見ているかという出題の意図と、回答例を確認していきましょう。

ここで紹介する10つの質問は、業界や職種に関係なく頻出の質問です。専門的な質問は各々業界や企業によって異なりますが、ここで確認する質問はどの面接でも使えるものです。

どの面接でも聞かれるということは、それほど大切な質問であるということです。簡単だと感じる質問もあるかもしれませんが、手を抜かずしっかりと確認していきましょう

1.自己紹介をしてください

まずは自己紹介から始まります。軽いあいさつ程度で始まる場合もありますが、時間を指定されるなど、自己紹介といっても様々です

自己紹介は最初の印象を決める重要な質問のひとつなので、しっかりと確認していきましょう。

出題者の意図

自己紹介を求められる一番大きな理由としては、本人確認です。自己紹介の内容とESの内容が一致しているかどうかを確かめるために質問します。この自己紹介は自己PRする場ではないので、長々と自分のことを話すのは良くありません。最低限の情報をわかりやすく伝えてもらうことを面接官は求めています。

もう一つの意図としては、面接のために準備をしてきたのかどうかを確認するためです。面接で自己紹介をすることは誰もが想像できるでしょう。そうであるにもかかわらず、躓いてしまったり、内容が不十分では面接の準備をしてきていないと判断されてしまいます。事前の準備ができていないことは、入社の意欲が高いと判断することはできません。

自己紹介ひとつでもこれだけの意図が隠されているため、回答例を参考にして練習しておきましょう。

回答例

自己紹介で必要な情報は、自分のプロフィールである名前、学校名、学部名、学年に加えてゼミやサークル、アルバイトなど、特に頑張っていたことがあれば、基本的な情報の後に端的に一言添えると良いでしょう。最後に「本日はよろしくお願いします」と伝えるととても丁寧な自己紹介になります。

〇〇大学〇〇学部4年の〇〇と申します。

大学では言語学を学ぶゼミに所属しており、主に日本語の成り立ちや構成についての研究をしています。

学業以外では、所属しているバレーボールサークルの活動に力を入れています。こちらでは副キャプテンをしています。

本日はお忙しい中、このような貴重な機会をいただきありがとうございます。宜しくお願い致します。

NG例

○○大学○○学部から来ました、○○と申します。私は学生時代、家庭教師のアルバイトを行っていたのですが、その中で学年で下から数えて10番以内に入るような成績の子がいました。

私はその子の成績向上に向けて、どうすれば学習に前向きに打ち込んでくれるのかを考え、実践するところから始めました。その子の過去の成績推移を両親に見せてもらうことで、勉強によって良い点数を取ったという成功体験がないから、前向きに打ち込むこめないのだと推測しました。

そこで、本人に成功体験をしてもらうために、学力にあわせて使用教材を柔軟に変更していきました。成功体験を重ねることで少しずつ勉強に前向きになっていき、期末試験では学年の中で上位にランクイン出来ました。

このケースでは、自己紹介と自己PRを混同してしまっています。自己紹介とは自分を簡潔に理解してもらうためにおこなうものです。これでは自己紹介ではなく、自己PRとなってしまっています。

自己紹介で何を話せばいいかわからず、自己PRと変わらない内容になってしまうことは多いです。自己紹介ではあくまでも「簡潔に」話すように意識しておきましょう。

2.自己PRをしてください

自己PRとは、自分のよさをアピールして伝えていくものです。自分の能力や人柄を詳細まで伝えることが大切であり、その上で採用メリットを示し、企業でいかに活躍できるかを売り込んでいきます。

相手に魅力を伝えることが大切です。就活における自己PRは、企業に評価されるかどうかが重要であり、企業が求める人材像に合わせてアピールしなければなりません。

単に自分の魅力をアピールするだけが自己PRではなく、評価されるものをアピールするのが本当の意味での自己PRです。能力や人柄をアピールする点では一般的な意味と一緒ですが、就活においては企業に評価されるものと理解しておきましょう。

出題者の意図

企業の採用担当者は自己PRを通して、「採用することにより企業にメリットがあるかどうか」を判断しています。そのため、自己PRでは、就職後に活かせる強みを、エピソードで具体性をもって伝えましょう。

自己PRのゴールは、「この人はこの会社に必要な人材だ」と思ってもらうことです。採用担当者に自分を売り込むために、説得力のある伝え方を意識しましょう。短い時間で自分の強みを相手に伝え、その強みを「どう活かして貢献するのか」を示しましょう。

回答例

私の強みは粘り強く最後まで努力を続けることです。高校時代にはバスケットボール部に入りましたが最初の試合は補欠でした。

レギュラーになりたいという思いから、独自に練習メニューを考え自主練習を朝と夜に毎日続けるようになり、試合に出られるようになりました。レギュラーになってからも自主練習は継続し、3年生ではキャプテンに任命されました。

この経験を活かし、貴社でも粘り強く物事に取り組んでいきたいと思います。

冒頭で自分の強みは何なのかはっきりと述べます。その後、なぜそう思うのかという理由を具体的なエピソードを用いて説明していきます。

その時の状況、自分が取った行動、その結果どうなったのかを分かりやすく伝えましょう。経験から学んだことをどのように仕事で活かしたいのかを加えると前向きな姿勢がアピールできます

NG例

私の強みはリーダーシップであり、組織をまとめ、人間関係を円滑に進められます。貴社では社内はもちろん、他社との橋渡しができる存在になり、活躍を目指します。

組織をまとめて円滑に人間関係が築けることも、リーダーシップのひとつです。しかし、具体的なエピソードがなく、抽象的で理解が難しいです。

例えば、5W1H「When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)したのかHow(どのように)」で整理しなおして、初めて伝える相手でも理解できるように具体的に修正した方がよいでしょう。そうすることで、納得感が増し評価されるようになります。

3.志望動機を教えてください

志望動機は企業によって考える必要があります。この質問は、採用担当者からも重要視されているポイントなのでしっかりと確認していきましょう。

出題者の意図

この志望動機はただその企業を志望している理由を聞きたいがために質問しているわけではありません。数ある企業の内、なぜ自社でなければならないのかという部分を聞くための質問です。

例えば、志望している理由が

A「御社オフィスが家から近い」
B「御社の商品が好きでそれをもっと広めたい」

では明らかにBの方が説得力があり、自社商品が特にいいのかという入社意欲が伝わってきます。
そのため、端的でありながらも的確な理由を出題者は求めています。

加えて、その志望動機から熱意や入社意欲も感じ取ることができます。学生がその会社でならなければいけない理由はもちろんですが、採用担当者としても、あなたでなければいけない理由が必要です。志望動機から入社して活躍したいという意思や熱意を伝えましょう。

回答例

上記でも説明したように、採用担当者が求めているのは「この企業でなければならない理由」です。そのために必要なのは企業研究です。企業研究が浅いと、この企業でなくどこでもできることだと思われてしまいます。

まずは念入りな企業研究を行い、そこから自分がどうしてもこの企業がいいという理由を見つけ伝えましょう

御社が扱う商品に魅了され、私も人々を楽しませるお菓子を開発したいと思い志願いたしました。

幼いころ、習い事のあとにお菓子を買ってもらうのが私の楽しみでした。コンビニに置かれているたくさんのお菓子の中から、いつも選んでいたのが御社の商品です。

御社は、子ども向けのキャラクターもののお菓子や、老人向けの味の濃い和菓子など、幅広いニーズに合わせた商品を販売しております。とくに、「チョコっとゼリー」は見た目も可愛く味も美味しいため、老若男女問わず愛されている商品だと思います。

そんな素晴らしい商品を扱う御社の一員として、人を笑顔にする商品の開発に貢献したいと考えております。テニスサークルで部長をしていた経験で身につけた主体性を活かし、積極的に発言をすることで活躍していきたいです。

この例の志望動機では、しっかりと企業研究を行ったことがアピールできています。「志望企業はどんな商品を扱っているのか」その中でも「自分が思う素晴らしい商品は何か」が書かれています。

そしてその商品と自分が身近であったこと、自分の強みが活かせることも盛り込まれています。最後に「具体的にどの仕事で強みを活かしたいか」を書いておくと、希望の部署を伝えることもできます。

「企業研究のやり方」について説明している記事もあるので、志望動機を考えるときの参考にしてください。

NG例

私は小さい頃から人懐っこく、誰とでもすぐに仲良くなることが出来ました。コミュニケーション能力に優れているため、人と関わる仕事がしたいと思うようになり、どうせなら高いレベルで働きたいと考え、御社を志望しました。

御社はホテル業界の中でも給料の水準が高いため、求められる能力や仕事の質も高いのではないかと考えます。厳しい環境に身を置くことで、社会人として大きく成長し、一人前のホテルマンになって多くのお客様を幸せにしたいと考えています。

例文ではホテル業界の志望動機が述べられていますが、志望理由についてはアピールの中盤以降にしか語られていません。冒頭では自身の説明をしており、コミュニケーション能力がアピールされています。

志望理由は自己PRの場ではないため、質問の意図が理解できていないとして、マイナスの評価でしょう。また、志望理由についても給料について言及されており、これも印象が悪いです。

ホテルマンとしての成長意欲は示せていますが、企業を志望する理由にはなっていませんし、他の企業でもいいのではないかと思われてしまいます。

4.学生時代に頑張ったことは何ですか

学生時代に頑張ったことは、就活では「学チカ(学生時代力を入れたことの略称)」と言われています。この、学生時代とは大学時代を表しているいることがほとんどです。

場合によっては「小・中・高・大それぞれ教えてください」と言われることもあれば、「小・中・高・大の中で最も頑張ったことを教えてください」と指定されることもあります。

ここでは一般的な大学時代にフォーカスした出題者の意図と回答例を解説していきます。

出題者の意図

学チカを聞く意図としては2つあります。1つ目は入社後に活躍してくれる学生かを見極めるため。もう1つは人柄や価値観を知るためです。

学生時代に頑張ったことを聞くことで、学生が目の前の課題にどのように向き合ったのか、またその際困難をどう乗り越えてきたか具体的に知ることができます。

中途採用であれば、前職でどのような経験を経てそんなスキルや能力があるのかを聞けば、自分の会社でどのような活躍をしてくれるのか判断も簡単です。

学生の場合、実務の経験がないため、代わりに学生時代の頑張ったエピソードを聞いて、入社後に活躍できるかどうかを見極めているのです。その頑張りが仕事において再現性があると、採用担当者から見ても好印象です。

そして学チカからは人柄や価値観を知ることができます。結果を生み出すためにどんな工夫をしたのか、どんなプロセスがあったのか、深堀をすればするほどその人の人柄や、意思決定をするときの価値観が浮き彫りになります。

その人間性や価値観は会社の社風に合っているか、会社という組織の中でのチームを大切にしてくれるかどうかの、大切な判断材料になります。

回答例

出題者の意図から考えると、回答として大切なのはどれだけ優秀な結果を出したのかというわけではなく、どんな工夫をしたのか、どんな努力をしたのかという「プロセス」です。
質問に答えるときも、プロセスをしっかりと話せるようにしておきましょう。

ここでも、頑張ったことは一つに絞り、だらだらと話しすぎないように注意することが必要です。

ポイントとしては

1.思考力と行動力を伝える
2.具体的な数字を使う
3.頑張る前と後の変化を伝える
4.仕事でどう活かせるかを説明する

この4つが重要です。

ロジックとその行動力を伝えることができないと、頑張ったことにはなりません。何をどう思い、どう頑張ることができたのか、一貫性をもって伝えましょう。

「頑張った」というのは自分の中の判断です。具体的に数字を使うことでどれだけ頑張ったのかがイメージしやすくなります。
その経験から何を学び、自分にどんな影響を与えたのか、またそれが今後の仕事でどう活かせるのかまでが「学チカ」の大枠になります。

【頑張ったことの例】
・部活
・アルバイト
・ゼミ活動
・研究
・サークル
・学業
・資格取得
・留学
・インターンシップ
・ボランティア活動

私が学生時代に一番頑張ったのは、飲食店のアルバイトです。入学時から約3年間今も続けています。3年目からはアルバイトの育成担当を任せていただきました。

2年目のある時期に、アルバイトスタッフの中で接客スキルに大きな差があることで、お客様の満足度を下げてしまっていることに気が付きました。接客のマニュアルがあるわけでもなく、ほぼ個人任せの接客になっていることに危機感を覚えました。

そこで、自分の経験を振り返りながら同期と協力して原稿を作り、店長や先輩の意見などもたくさん盛り込んで1つのマニュアルを仕上げました。育成担当を任されたのはそのタイミングです。

それからは他のスタッフの動きを見て、終業後にフィードバックをしたり、自分も接客スキルを本で学んで随時共有する時間を取りました。

結果、リピーターが徐々に増え、売り上げも30%以上あげられたことから、店長からもお褒めの言葉をいただけるようになりました。店舗全体を視野に入れ、責任感を持って仕事をしたことが、このような結果につながったのだと考えています。

御社でも常にチーム全体を見渡し、自分にできる最大限の努力で貢献していきたいです。

NG例

私はミスコンの運営に力を注ぎました。私はミスコンの運営を行う団体に所属し、日々活動をしていたのですが、大学3年次に行われるミスコンで、人気芸人にゲストとして参加してもらえることが決まりました。せっかくの機会なので歴代最高のミスコンにしようと、メンバーで協力し、行動を起こしました。

どうすればより良いミスコンにできるかミーティングを入念に行い、地域住民の参加も呼び込むために、近隣の店舗や駅にポスターの設置をお願いしに回りました。

これらの活動の結果、過去満員になったことの無かったミスコン会場に、入りきれないほどの集客を実現出来ました。

この例文のNGポイントは単なる説明になってしまっている点です。学生時代頑張ったことを採用担当者が質問してくる理由は、学生時代にあなたの強みをどのように活かしたのかを知りたいからです。部活動やサークル活動など、注力した活動においては、その中であなたの強みが発揮された箇所が多く存在しているはずなのです。

この例文のように起きた出来事をただ説明していくだけでは、面接官の求めている答え絵にはなりません。その中で注力し、自身の強気が発揮されたエピソードについて掘り下げて述べるようにしましょう。

5.大学での勉強内容を教えてください

面接では学業で力を注いだことを聞かれる場合が多いです。ひとくちに学業といっても、人によって何を学んだかは違うため正解はなく、何をアピールすべきかわからず悩む人は多いでしょう。

また、何をアピールするかだけではなく、それをどのように伝えるかも重要です。学んだ内容に関係なく、伝え方次第では高評価を得るのが難しい場合もあるため、注意しましょう。

出題者の意図

学業で力を注いだことといわれると「どのような勉強をしたか」という、勉強の内容自体に注目してしまいがちです。確かに、何を学んだかが重要視される場合もあります。

しかし、実際は基本的には勉強内容そのものではなく、「学業への取り組み方」がみられています。

学生にとって学業とは本業です。これにどのように取り組んだかによって、その人がやるべきことにどのように向き合うか、義務をどのように果たすかがみられていると考えましょう。

企業は「社会人としての本業は仕事である」と捉えています。そのため、しっかりと仕事に向き合える人かどうか確認するためにも、学業を聞かれると言って良いでしょう。

回答例

大学時代は地方創生について学びました。

テレビで地方ではシャッター商店街が増えているというニュースをみて、私の地元でも同じような状態になっていたと思い、興味を持ったのがきっかけです。資料で学ぶだけではなく、実際のシャッター商店街へのフィールドワークをおこない、実地調査も交えて地方再生の方法を提案しました。

商店街でお店を出している人にプレゼンもしましたが、理論と実際の仕事のすり合わせが難しく、何度も考え直して提案することで、私の案を採用して頂き、実際に少しだけですが集客も増えたようでした。

御社でも顧客と寄り添う営業をし、相手に合わせた提案をすることで、信頼を勝ち取り、利益に貢献したいと考えています。

例文では、地方創生について学び、フィールドワークも実施したと学び方を詳細まで提示できています。実際の問題に向き合い、実践的に学んでいることで、問題解決力の高さや、バイタリティをアピールできています。

仕事での再現性にも繋げられており、就職後の働き方もイメージさせられ、好印象でしょう。

NG例

大学時代は金融論を学び、お金がどのように生まれたかという歴史から、現在の社会における位置づけなどを学びました。そもそも貨幣制度が生まれたのが人類の歴史でみると最近のことであり、私たちが当たり前に使っているお金は、それほど新しいものではありません。

もともとはお金以外の対価を支払い、物やサービスを得ており、それが時代の変化とともに簡略化され、現在のお金の形に変わりました。歴史的な移り変わりをみても、お金は人類の成長とともにあり、お金があることで社会が成長したといっても過言ではありません。

今後も金融論の研究を続け、さらに知識を深めていきたいと思います。

NG例文では、勉強したこと自体は述べられているものの、それにどのように取り組んだか、何を得たかが提示されていません。単に研究した内容を述べるだけで終わっており、それ以上のアピールができていない点がNGでしょう。研究への意欲はアピールできているものの、仕事にどのように活きるかが提示できていない点もNGです。

6.長所を教えてください

面接では長所を問われることが多いため、「長所」とはどのようなものなのか正しく把握しておくことが大切です。長所とはその人の優れた考え方や行動の特徴であり、これを企業にいかにアピールできるかが重要になります。

そのため、自分はどのような考え方をするのか、行動の特徴はいかなるものなのかを把握しておきましょう。長所は面接で聞かれることはもちろん、書類選考で問われることも多いです。就活全体を通して聞かれやすい質問であるため、事前にどのように答えるかは考えておかなければなりません。

出題者の意図

企業が長所を聞く理由は2つあります。

1つ目は、「入社後に活躍できる人材かどうか」を判断する目的があげられます。どのような長所があるかによって、「仕事で活躍できるか」「採用メリットがあるか」をチェックしています。

そもそも企業は、将来的に活躍できる人材を採用したいと考え、新卒採用を行っています。そして採用フローのESや面接において、長所を聞くことで、自社で活躍する人材かどうか判断しています。

そのため、一般的に魅力的と思える長所を持っていても、その長所が企業に合わないものだと「自社では活躍できない」「採用メリットが低い」と判断され選考で落とされる可能性があります。

例えば「英語が得意」という長所であったとしても、海外に事業展開をしていない企業であれば、その人が活躍できない可能性があり、採用するメリットは低いと判断されてしまいます。

企業はただ能力があるだけではなく、自社で活躍できる人材を採用したいと考えています。そのため、その企業に合う長所をアピールすることが大切であり、提示する内容によって評価が変わると考えましょう。

2つ目は、「自社の社風に合う人間性かどうか」を判断する目的があげられます。企業によって事業内容や職種、社風は大きく異なります。

そのため、採用担当者の考える優秀な学生は、企業によって変わってくるでしょう。長所を聞くことで、その強みがしっかりと活かせるかどうかを見ているのです。

例えば、長所がおおらかである人は、事務や会計などの細かいミスが許されない業務に関しては適性があるとは言えません。

また長所で計画性と主張する人は、飲食店のような臨機応変な対応が常にもとめられる環境よりも、同じリズムで業務が行えるようなデスクワークが合っているでしょう。

自分の長所を考えるときは、その長所が仕事でどう活かせるかまで考える必要があります。

回答例

私の長所は、ポジティブ思考です。長期インターンシップの中では、アルバイトとまた違い失敗も経験しましたが、「この失敗も、新しいことを覚えられるきっかけになる」と良い方向に考え、先輩や社員の方々に積極的な質問を心がけました。

そうした姿勢を貫き続けた結果、責任ある仕事を任せてもらえることになり、さらなる自信につながりました。今後も何事にも楽しみの気持ちを持ち続け、新たな環境や仕事に飛び込んでいきます。

ここでは「ポジティブ思考」を長所とする例を取り上げています。その性格がどのような場面で発揮されていたのかというエピソードは、文字に制限があったとしても、具体的な行動をできるだけ詳しく書くようにしましょう。

そして、その性格が今後どのように活かせそうなのかという点にも必ず触れなければなりません。これがここでの最も大切なポイントで、これがないと過去のことを話しただけの作文になってしまいます。将来の仕事ぶりを思わせるような文章を入れてください。

NG例

私は負けず嫌いさが自慢です。小学校の時から野球のチームに入っており、高校では県予選のベスト8、そして大学はスポーツ推薦で入学しました。私は人一倍努力しましたので、いつもレギュラーで活躍していました。

高校や大学では全国大会には出場できませんでしたが、それは私が悪いわけではなく他のメンバーのエラーで負けてしまったからです。しかし、私はくじけずに一人で練習を続けました。この負けず嫌いさは御社でも必ず役に立てると思います。

負けず嫌いで努力家なことはわかりますが、自分本位で協調性に欠けています。ビジネスの世界では、常にチームの一員として業務にあたらなければなりません。自分だけよければ良いといった身勝手な人材はたとえ優秀であってもチーム全体の成果にはつながらないからです。

7.短所を教えてください

就活では長所のみならず短所も問われることが多いため、「短所」とはどのようなものなのか正しく把握しておくことが大切です。短所とはその人の劣った考え方や行動の特徴を指します。ではなぜこのようなことを企業は質問するのでしょうか。

多くの就活生は、志望する企業に対して「自分の短所を素直に言いたくない」という気持ちがあります。しかし、人は誰しも欠点や苦手なことはあり、そういった短所を隠すことでかえって採用担当者からの評価を下げる原因となってしまします。

企業が短所を聞く理由や回答の仕方を正しく知り、企業が求めていることや短所の伝え方を理解しておきましょう。

出題者の意図

企業が短所を聞く理由は2つあります。

1つ目は、「仕事への適正を判断する目的」があげられます。採用担当者は短所を聞くことで、「仕事でどのような影響がでるのか」を図っている場合が多いです。

例えばチームワークや協調性を重視する企業があったとします。その企業での面接で「人の意見を受け入れず自分が正しいと思った事柄を優先することが短所」と答えるどうなるでしょうか。

チームワークを特に大切にしている企業にとっては、人の意見を聞きそうにない人材を採用したくはありません。採用することでその企業にとって大切な協調性が崩れ、大きな損害を生んでしまう可能性があるでしょう。

このように短所によって「企業に損益を与えてしまわないかどうか」と、適正を判断するために短所を聞く目的があります。

2つ目が、「短所と向き合う努力を評価する目的」があげられます。これらを聞くことで、「困難な状況を解決できる問題解決能力」があると判断できるからです。

企業は短所を質問することで、自分の短所にしっかり向き合い、どのように改善する努力をしているかを評価しています。

この努力があることで、「自分の短所に向き合う努力ができる」「自分の短所を改善に向けて努力している」と評価されるため、マイナス評価にならない場合があります。

短所は誰しもがあるものです。そのため、いかにして改善していくかが重要なポイントになります。

回答例

私の短所は臆病な性格です。臆病なため絶対に安全だと自信が持てるまで行動に移せません。

安全であることを確認するために準備にも時間がかかってしまい、周囲から出遅れるケースもありました。出遅れたと分かると焦ってしまい、失敗をしてしまう場合も多いです。出遅れに焦ってしまうことで、ミスが多かったので、人一倍早くに準備を始め、動き出すように心がけました。

その結果一人だけ遅れるケースは減り、充分に準備をした分人よりも高いクオリティで結果を出すことが出来ました。

例文では臆病である性格が短所として挙げられています。短所をアピールする際は短所だけを伝えるのではなく、それを上手に長所に転じましょう。臆病の短所は裏返せば慎重であるということなので、慎重さをアピールできます。

また自身の臆病という短所を分析し、それに対して対策を立てられています。慎重という言葉を直接的に使わなくてもそれをアピールするのは可能です。

短所のアピールではどのように改善したのかを伝えるのも大切で、例文のように自身が立てた対策と得られた結果を出すことが大切になります。

NG例

私の短所は、選択する時になかなか決断ができない優柔不断な点です。何かを決めなければいけない場面でも迷ってしまう時が多くあります。社会人としてこれから仕事をしていく上でも、決断力は大切になるのでできるだけ克服していきたいと考えています。

アルバイト先でもやるべき業務が多く、何をするか迷ってしまい、時間内に終わらないケースがありました。最近は、まず何を優先するべきかを考えて、順位を決めて取り組むように努力しています。その結果、素早く作業に取り掛かることができ、時間を有効に使えるようになりました。

優柔不断という短所は、具体的なイメージが浮かびにくい言葉でもあります。抽象的になりやすいので、分かりやすく伝えるために、どのような時に優柔不断になってしまうのか、エピソードを話すとよいでしょう。

どんな時に迷ってしまうのか、迷うとどんな問題があるのかを伝えましょう。そして、短所に対して自分なりに工夫している点や、改善のために努力していることを述べるとよいでしょう。

8.将来なりたい姿を教えてください

どんな大人になりたいかを聞く企業もあります。あまり未来の姿を普段から考える機会は少ないでしょう。だからこそ、事前にイメージを言語化しておくことが大切です。

学生は就活をしていると、どうしても「内定」をゴールにしがちです。しかし、企業からすると入社後がスタートです。内定して終わりではなく、その後の長い社会人生活を見据えて面接をしています。

また、「将来なりたい自分像を教えてください」は別の言い方で聞かれることも多いです。

・5年後、10年後どうなってたいですか?
・将来のキャリアについてどう考えてますか?
・どんな大人になりたいですか?
・今後どのような成長をして、どんな自分になっていたいですか?

出題者の意図

この質問の意図は、将来像と会社のビジョンがマッチするかを見極めたいからです。自分の想像している将来像が志望企業のビジョンにマッチしていなければ、組織で働く以上目指しているものから道がそれてしまします。

例えば将来的には管理職について会社を担ってもらいたいと考えている企業は、将来的には独立をして個人の会社を作りたいと考えている人を採用するでしょうか。

ミスマッチをなくすためには、学生の将来像と企業のビジョンが一致している必要があります。就活生の将来を聞くことで、採用担当者はその人物が将来、会社にどのような貢献をしていくのかをイメージするのです。

また自分の将来像をしっかりと語れるということは、長期的な視野で自分の未来を考えられているということです。このような長い視野で物事を見ることは仕事の上でも大切なので、今のうちから身に付けておきましょう。

回答例

自分の未来なんてまだ考えたことなんてないという人もいるのではないでしょうか。いきなり将来の自分像をイメージするのは難しいでしょう。その場合はざっくりと考えてみる方法をおすすめします。

たとえば、将来結婚したいという未来像を浮かべたとします。そこから、自分に問いかけていきます。

「何歳までに結婚したいか」「どんな家に住みたいか」「その場合いくら位資金は必要か」「そのためのお給料をもらうためには何歳までにどんな役職についていたいか」など、そのように質問をし続けていると、ざっくりしていた「結婚したい」という自分像から、「結婚しても働き続け、後輩の育成を任せてもらえるようなマネージャー業務をしたい」といった具体的な将来像が出来上がるはずです。

その未来像と会社のビジョンを組み合わせて自分像を作成しましょう。

御社に入社後は、まずはSEとして金融系のシステムに携わりながら、自身の専門性を築いていきたいです。そして、実際の現場に参加する際は、自分のことだけでなく、「周りとの一体化と生産性の向上をどう実現するか」を常に考え、3年以内にマネージャーとしての役割を果たしたいです。

5年後にはリーダーとして小規模のプロジェクトを回すことで知識と経験を身につけ、10年後には大規模案件のリーダーとして御社のプロジェクトをマネジメントできる人間になりたいと考えています。

NG例

私は事務職を希望します。

上記のような質問は、一見問題ないように見えるでしょう。しかし、配属先にこだわったような質問ばかりしてしまうと、「その部署しか行きたくありません」といったイメージを持たれてしまいます。

その結果、「この学生は柔軟性がないから自社とは合わない」と思われてしまい、逆質問によって内定が獲得できなくなってしまう可能性もあります。特に日系の大手企業では、入社初年度からある程度の期間は配属先が決まっている場合もあります。

そのため、過激な印象を持たれないようにするためにも、上記のような質問はしない方がいいでしょう。

こちらの記事ではキャリアビジョンの見つけ方について詳しく解説しています。

どのような社会人になりたのかの回答についてはこちらの記事で紹介しています。あわせて参考にしてみてください。

9.他社の選考状況を教えてください

選考が進むにつれてこの質問をされる可能性は高く、最終面接ではほとんど必ずと言ってもいいほど聞かれます。

この質問はただの状況確認に見えて、実は企業によって非常に重要なものです。そして就活生の回答からさまざまなことが判断されています。どのような意図で聞かれているのかを知っておきましょう。

出題者の意図

面接でほかに受けている企業について聞く理由は、志望度の高さを知るためです。もしも、本当は他社に行きたいといったニュアンスを含む回答をすると、志望度が低いと判断されるでしょう。

もちろん、ほかに受けている企業があるだけでは志望度が低いとは思われません。志望度の高さと複数社選考を受けているということに関係性はなく、また1社に絞っているというのがほかの人よりも志望度が高いというアピールになるとは限りません。

どのくらいの可能性で自社入社したいと思っているのかは、採用するうえでとても大切です。内定承諾しない可能性が高い学生に内定を出すのは、企業にとってもリスクです。

また、選考を受けている企業の一貫性も確認しています。同じような業界を受けている方が志望度が高ことがわかります。ばらばらの業界で知名度のある大手ばかり受けていたり、とにかくがむしゃらに大手もベンチャーもたくさん受けているようでは、採用担当者も本当に内定が出たら入社してくれるのかと疑問に思うかもしれません。

回答例

他社の選考状況を聞かれた場合は、前提として正直に答えることが大切です。ほかの企業を受けているということは、マイナスの印象を与えるわけではありません。複数の企業の選考を並行して受けているのは、企業も理解しています。

1社に絞っていると伝えても、必ずしも高い評価されるとは限りません。また、1つに絞ることが必ずしもプラスに働くとは限りらないのです。嘘をつかずに正直に答えることを心がけましょう。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、無理にすべてを答える必要はありません。他社で受けている企業があまりにも多いと、内定を出しても入社しないのではという印象を与えてしまう可能性があります。

多くの企業を受けている場合は、直近で選考を控えている企業や、ある程度選考が進んでいる企業をいくつか選んで答えましょう。また、落ちてしまった話やマイナスになるようなことも話すのは避けてください。やみくもに受けている企業のうちの1つと思われないようにしましょう

金融業界を中心に受けています。〇〇銀行は二次選考まで進んでおり、〇〇銀行は1次選考の結果待ちです。

NG例

御社だけで、ほかの企業は受けていません。 

志望度の高さをアピールしたいからと、「御社しか受けていない」というのもNGです。他社を受けていないという答えは、かえって不自然だと感じる場合があります。

嘘をついてしまう理由のひとつに、「目立つような経験がない」「突出した能力がない」といった自信のなさがあります。周囲の人に劣等感を抱いたり、成功体験が少ない人は、こういった傾向にある場合が多いでしょう。

もちろん、採用担当者をうならせるような経験やスキルがあるに越したことはありません。しかし、企業が新卒に求めるのは、「良い人柄」や「ポテンシャル」です。

現にリクルートの就職みらい研究所の「就職白書」では、企業が採用基準で重視する項目のトップは人柄(92%)となっています。そのため、他社の選考状況を聞かれても正直に答えるようにしましょう。

10.逆質問

企業の面接試験において、終盤に必ず面接官からの逆質問があります。逆質問の例としては「ここまでの説明の中で何か質問はありますか?」「当社について何かご質問などはありますか?」といった、就活生側から企業に向けてに質問をすることです。

ここでは、逆質問をする意図と、回答するときの注意事項などについて解説していきます。またおすすめの逆質問も確認していきましょう。

出題者の意図

企業側はなぜこのような逆質問を学生にするのでしょうか。これはただの親切心でも、何の意味もなく質問を投げかけている訳ではありません。逆質問に対してどのような対応をするかも、大切な面接試験の評価項目になっているのです。

面接官が逆質問をする理由は、就活生自身がどのくらい仕事に対して熱意を持っているのか、また自社に対しての志望度はどの程度あるのかなどを知るためです。

企業側は就活生が自社以外にも、たくさんの企業の選考を受けていることは理解しています。そしてその中でも自社への関心度はどの位置にあり、入社したいという熱意がどの位あるのかを逆質問で確かめているのです。

積極的に質問することは、それ程自社に興味があり志望する気持ちが高いと判断してもらえます。また、企業全体だけでなく具体的な仕事の内容について逆質問をすると、入社後の自分の姿をきちんとイメージできている、という風に評価されます。

回答例

御社は垣根なく意見交換をすると二次面接で○○さんにお伺いしました。私のように入社を希望する者にとって、自分の意見を言いやすい環境は嬉しいことだと感じました。

五年ほど前から始まったということですが、どのような経緯があったのでしょうか。

上記の例文は、社長や役員が会社の雰囲気づくりに関わっている会社なら効果的です。自分がその施策や雰囲気を喜ばしく思っている内容を伝え、自分が場に参加している様子をイメージしてもらいます。

それまでの面接で担当いただいた方の名前を出すことで、いかに面接を大事に思っているかを、それとなく示せます。また、社長や役員が何を大事に考えたか聞くことができれば、入社後も社内で動きやすくなるでしょう。

NG例

給与やボーナスはいくらくらい貰えますか。

給与や待遇にしか興味がない人は、条件のよい別の企業があれば、すぐに転職してしまう可能性があります。

そう思われないためにも、採用面接では給与や福利厚生については追及しない方がいいでしょう。

こちらの記事では面接での回答の長さについて詳しく解説しています。質問ごとの適切な長さについても紹介していますのであわせて参考にしてみてくださいね。

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一次面接を通過するための6つのポイント

一次面接を通過するためのポイント

次に、一次面接を通過するためのポイントについて解説します。ポイントとしては、上記の6つがあげられます。

これらのポイントを知ることで、「具体的に準備するもの」がわかるため、どのような対策しなければならないかが理解できるでしょう。反対にこれらのポイントを理解しておかなければ、一次面接を通過することはできません

そのため一次面接を通過するためのポイントを、しっかりと把握しておきましょう。

1.明るくハキハキと話す

一次面接では、印象が良くなるようにハキハキとした話し方を心がけましょう。

どれだけ質問に対して的確に回答できたとしても、ボソボソと話してしまうと暗い印象を与えてしまう可能性があります。暗い印象を与えてしまうとマイナスの評価につながってしまい、選考で落ちてしまう可能性もあるでしょう。

多くの企業では、新卒からの配属は営業職である場合が多く、新卒に対してフレッシュさや元気さを求められています。営業職のようにお客さんと対峙する職種の場合、暗い印象は良くありません。

そのため一次面接では、いつもよりも大きな声で、高めのトーンを意識して話しましょう

一次面接で聞かれる質問は業界や企業によって異なりますが、定番の質問は共通しているケースも多いです。定番の質問に対する答えは準備しておき、ハキハキと答えられるように予め準備しましょう。

2.相手の目を見て話す

面接中では、面接官と目線を合わせるのが基本です。これはビジネスシーンでも同様で、目線を合わせていないとマイナスの印象を与えやすくなります。目を合わせて話すことは社会人としてのコミュニケーションの基本であり、仕事をするうえでのマイナスな評価は、面接でも同様です。

目線を合わせることで自信や熱意が伝えやすく、発言のアピール力を高められます。目線によって与える印象は大幅に違います。

また真っすぐ相手の目を見ることが難しい人は、「面接官の額」や「鼻」、「ネクタイの結び目」などを見ましょう。それらを見ることで目を見て話しているように感じられるため、実際に目を合わせなくても好印象を獲得できます。

3.内容は端的に話す

面接で話す内容は、できるだけ簡潔にまとめておきましょう。理由や具体例など、詳しく伝えようとして長く話しすぎてしまうと、話の意図がかえってわからなくなってしまう可能性があります。

1つの回答の長さは1分間程度が目安です。1分程度でなければ採用担当者も集中して話を聞くことができません。そのため、質問には簡潔に回答しましょう。端的な回答をするためにはPREP法を意識します

PREP法とは「結論(Point)」「理由(Reason)」「具体例(Example)「結論(Point)」の順番で話す手法であり、わかりやすく伝えるためのフレームワークのことです。

PREP法
①「結論(Point)」
②「理由(Reason)」
③「具体例(Example)」
④「結論(Point)」

まず最初に「どのような内容」を伝え、「なぜそれがそう言えるのか」「例えばどのような時の話なのか」の順に述べ、最後にもう一度「どのような内容なのか」を話します。

「どのような内容なのか」と最初に結論を伝えることで、「なぜそれがそう言えるのか」や「例えばどのような時の話なのか」を正確に理解してもらえます。結論の提示を後回しにしてしまうと、結局なにを伝えたいのかがわからなくなってしまいます。

また、ただ結論を述べるだけでは、その話が本当になのか、疑問視される可能性があります。そのため説得力のあるアピールをする目的として、理由や具体例伝えることが大切です。

PREP方を使って、端的に伝えることも一次面接を突破するポイントです。

4.清潔感のある服装や髪型をする

身だしなみは、基本的なマナーです。一次面接での評価基準である「基本的なマナー」ができていなければ、一次面接を通過できないでしょう。

そのためビジネスシーンにふさわしい髪型や服装を心掛け、面接官にマイナスの印象を与えないように注意してください

髪の毛はすっきりとしたスタイルで、顔が見えるようにしましょう。お辞儀をした時に髪が顔にかかると邪魔になってしまいます。明るすぎる髪色や奇抜なスタイルは控え、ワックスやヘアクリームで整えます。

服装はリクルートスーツが基本です。紺や黒、グレーのようなシンプルで落ち着きのある色を選び、カバンや靴もスーツに合わせてコーディネートしてください。寝癖はついていないか、スーツにしわや汚れがないか、靴は磨いてあるかなどを忘れずにチェックし、清潔感のある身だしなみに整えましょう。

身だしなみ

・スーツに誇りや汚れは付いていないか
・スーツやシャツがシワだらけになっていないか

ヘアスタイル(男性)

・前髪が目にかかっていないか
・耳の周りが隠れていないか
・奇抜すぎないか
・髪色が明るすぎないか

ヘアスタイル(女性)

・きれいにまとめられているか
・前髪が眉毛にかかっていないか
・髪色が明るすぎないか

5.基本的なマナーを守る

身だしなみや正しい言葉遣い、適切な入退室の方法のような基本的なマナーも、一次面接での評価基準です。特に集団面接の場合、他の就活生との違いが目につきやすく、身だしなみやマナーが身に付いていないとすぐにわかってしまいます。

一次面接では、人事や若手社員が「積極的に仲間として受け入れたいか」「共に会社で頑張って働きたいか」を基準に合否を判断してます。そのため、身だしなみができていなかったり、正しい言葉遣いができないような人と「一緒に働きたい」とは思わないでしょう。

また一次面接では、受ける学生が多いです。そのため、効率よく学生の足切りができるように「基本的なマナーがあるか」といった評価基準が設けられている場合が多くなっています。

「寝ぐせはついていないか」「髪形や服装に清潔感があるか」「ビジネスシーンにふさわしい言葉遣い・行動ができているか」など、基本的なマナーを守れていればOKです。

入退室の方法、正しい敬語の使い方、面接中のふるまいは事前にしっかり頭に入れておきましょう。面接時のマナーや身だしなみについては、下記で詳しく解説しています。正しく理解して、マイナスの評価をされないようにしましょう。

6.質問への回答を準備する

面接でしっかりと自己紹介を話せるようにするためには、事前の準備が必要です。

準備内容としては、上記で解説した「自己紹介の文章をつくる」と「話す練習」になります。練習でできないことは本番でもできないと言うように、自己紹介も練習してなければ面接で話すことはできません。

「話す練習」の目安としては、何も見ない状態で100回程度行いましょう。友人や家族を面接官と見立てて練習してみても良いでしょう。

「少しやり過ぎかな」という方が、自信がつき安心感が高まります。徹底的に練習をして、本番に臨みましょう。

一次面接での質問やポイントを理解し就活を優位に進めましょう

内定を獲得するために、全ての人が一次面接を経験します。この一次面接を通過できれば、内定に一歩近づくでしょう。

ここまで紹介してきた一次面接の質問を対策を実践していれば、自分がこれだけやってきたという自信がついています。

自信を持ち、努力することで面接にも慣れが出てきますので、堂々と振舞って一次面接をクリアし、その先の内定を掴んでいきましょう

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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