就活その他

【成績は就活に影響するのか】企業が証明書を求める理由と提出時の注意点

成績に自信がない就活生は多い

就職活動をしていると、企業から「成績証明書」の提出を求められることがあります。しかし、企業から成績証明書の提出を求められて「大学の成績に自信がないから困った」という就活生は多いです。就職活動において大学の成績はそれほど関係がないと言われていますが、企業から成績証明書の提出を求められると、企業は成績証明書のどういった点を見ているのか、気になる人は多いでしょう。

また、企業に成績証明書を提出する際に、やってはいけないポイントもあります。そこでこの記事では、企業が成績証明書を求める理由と、成績証明書を提出する際の注意点などについて説明します。気になる方はぜひ参考にしてみてください。

成績が悪いからと言って「不採用」にはならない

就職活動において、成績の良し悪しはほとんど関係はありません。ですので、成績が悪いからといって悪い成績が直接選考に不利に働いたり、不採用に繋がったりはしません。なかには、成績が悪いからといって自ら受ける企業を制限するような就活生も時折見受けられます。

しかし、成績によって受ける企業を変える必要はありません。確かに、企業側が全く同じクオリティの就活生二人のどちらか一人を採用するような状況下であれば、多少は成績による評価も入るでしょう。しかし、それ以外の場合はほとんど成績は内定には関係ないです。

なぜなら、採用担当者が最も評価するポイントは人間性であり、学生時代の成績が与える影響は少ないためです。学生時代の勉学の能力と仕事における能力は全く異なります。そのため、成績が悪いからといって自身の選考活動を制限するようなことはせず、積極的に企業を受けるようにしましょう。

大学内での評価のため重要視する企業は少ない

成績が選考にあまり関係しない理由は、在学中の勉学の能力が仕事にさほど影響しないことに加えて、大学内での評価のため重要視する企業が少ないことが挙げられます。それは、大学によって成績の基準が大きく変わるためです。

また、教授によっても成績の付け方は異なります。大学には難易度の指標の一つである偏差値がありますが、この偏差値によっても大学の講義内容や評価制度は大きく変わってきます。つまり、大学の成績は大学によって大きく変動するため、企業からすると共通の評価基準がなく、非常に曖昧なものなのです。そのため、企業は大学内での評価を重要視しないのです。このように成績を重要視する企業は少ないですので、成績に臆することなく企業を受けるようにましょう。

企業が就活生に成績証明書を求める理由とは?

成績証明書は、就活生が大学で取得した単位数とその評価が記載されていますが、企業がなぜ就活生に成績証明書の提出を求めるのか疑問に思った方もいると思います。大学で学んだことと仕事が直接関係している場合は、大学での成績は重要だといえるでしょう。しかし、大学で学んだことと入社してからする仕事は、あまり関係がない場合が多いです。それでは、なぜ企業は就活生の成績証明書を提出させるのでしょうか?

卒業の可否を確認

成績証明書を求める一番大きな理由は、成績証明書を見ることによって、就活生が大学を卒業できるのかどうかを確認するためです。就職活動が始まるのは、大学3年生の終わりからで、面接が始まるのは大学4年生の6月からです。つまり、面接をしている時点では、就活生が大学を卒業できるという保証はありません。

たくさんの就活生の中から何度も面接をして内定を出したのに、「大学を卒業できないので入社できません」ということになると、企業の採用計画は大きく狂ってしまいます。就活生に成績証明書を提出させて、今の時点でどの程度の単位を取得しているのかを確認することで、就活生が大学を卒業できるかどうかを確認しているのです。

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学業への取り組み方を確認

成績証明書には、就活生の講義や実習での評価も記載されています。企業によっては、成績証明書を見て、学業への取り組み方を確認している場合もあります。先ほども説明しましたが、大学での評価の仕方は大学によって異なり、すべての大学で共通の評価基準ではありません。そのため、成績証明書の評価だけで選考の可否が決まることは少ないです。

しかし、面接での評価がまったく同じ2人のうち、どちらか1人を通過させるような場合には、成績証明書の評価が高いほうが通過する可能性は高くなります。また、自己PRで学業を頑張ったということをアピールしたい場合は、成績証明書の評価が高くなければ説得力がなくなってしまうでしょう。成績証明書だけで選考を落とされることはありませんが、成績証明書の評価が高いほうが選考には有利です。

人柄の確認

企業が成績証明書を求めるのは、その人の人柄を確認するためでもあります。企業からすると、人柄を掴むには面接だけでなく、成績証明書などの書類も人柄を掴む手段になり得るのです。というのも、就活生は成績証明書の他に履歴書やエントリーシートを提出しますが、そこに書かれていることが成績証明書の出来具合と一致しているのかを確認する場合があるからです。

その他にも、就活生のスキルや能力を見定めるために企業が成績証明書を参考にする場合もあります。大企業になると膨大な志願者がいます。この膨大な志願者をふるいにかけるために、どのような講義を選択し、どういった評価を受けてきたかを多少なりとも評価する場合があるからです。

ですから、①その人が履歴書に書いていることは本当か、②どういったスキルや能力を持っているのか、といった人柄を確認する際にも成績証明書が使われる可能性があることは覚えておきましょう。

専門職の場合は専攻学部の成績について見られる

大学内での成績が選考に影響しないとお伝えして来ましたが、例外はあります。それは、専門職を志望している場合です。こうした場合は、専攻学部の成績について見られることがあります。

なぜなら専門職の場合、大学で学んだ内容が直接仕事の能力やスキルに繋がってくる可能性が高いからです。入社した時点から専門性が必要になってくるので総合職等に比べて、成績は重要視されることが多いです。ですので、もし専門職への就職を希望している場合は、成績が多少なりとも影響することを覚えておきましょう。

成績を確認するための成績席証明書とは?

企業が就活生に提出を求める成績証明書とはどのようなものなのでしょうか?成績証明書は大学が発行する証明書で、成績証明書という名前のとおり学生の成績について証明した書類のことです。大学が学生の成績について証明する書類なので、大学長の公印が押してあります。成績証明書には、具体的にどのような内容が記載されているのでしょうか?

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大学生である証

成績証明書には大学で受けた講義や実習の単位が記載されており、就活生が大学で何の単位を取得したかが一目でわかります。単位を取得した講義や実習の名前もわかるため、就活生が大学でどのような内容を学んでいたかが判断できるのです。就活生が大学できちんと単位を取得していることが証明されるので、就活生がその大学に在籍している大学生ということの証明でもあります。

成績証明書は、面接の際に企業から提出するように指示されることが多いです。成績証明書を見れば、大学で学んだ内容がわかります。そのため、面接官から大学で学んだことを質問され、もしうその内容を回答しても、成績証明書を見ればすぐにバレてしまうのです。

成績の良し悪しも書かれている

成績証明書には、大学で取得した単位の内容に加えて、成績の良し悪しも書かれています。成績の評価の仕方は大学によって違いますが、基本的には取得した単位ごとに4段階で評価されていることが多いです。大学の講義や実習での評価が記載されているので、成績証明書を見れば就活生が講義や実習に対してどのような取り組みをしているのかがわかります。

成績が悪い人の対策

前述の通り、成績の良し悪しが不採用に直接関係することは滅多にありません。しかし、そうはいっても成績が悪くて心配という方もいると思います。

また、極端に成績が悪い場合には面接の際に採用担当者に突っ込まれる可能性があるので不安ですよね。その他にも専門職を目指している方もいるかと思います。そうした方々は油断せずに対策を練っておいて損はありません。なので、ここでは成績が悪い場合にしておくべき対策を3つご紹介します。

成績が悪い理由について説明できるようにする

第一に、成績が悪いのはどうしてなのかを説明できるように事前に整理しておきましょう。成績が悪い理由を聞かれても何も答えられないのでは、マイナス評価につながり内定は遠のいてしまいます。ですから、成績が悪い理由を聞かれてもしっかりと回答できるように、事前に準備をしておく必要があります。成績が悪かったのには何か原因があるはずです。自身の学生時代を振り返って見ましょう。

例えば、部活動をしているのならば、部活動が忙しかったことが挙げられますね。ただし、「大学の評価が厳しい」というような他者に責任をなすりつける理由は避けてください。なぜなら、こうした言い訳は面接官に「自分の責任を他者になすりつけている」と思われてしまうからです。「成績が悪かったのは自分の責任」という事実を認めたうえで、成績が悪かった理由を話すようにしましょう。

成績証明書以外でアピールする

第二に、成績証明書以外でアピールすることもひとつの手段です。成績証明書は複数出す提出書類のひとつに過ぎません。他にもエントリーシートや、履歴書など提出書類は様々です。ですから、他の提出書類でアピールするのも有効な手段です。特に、エントリーシートの内容を充実させれば、仮に成績が悪くとも採用担当者の評価を挽回できる可能性があります。

そのため、成績が悪く心配な人はエントリーシートの内容を充実させてみましょう。ただし、成績が振るわない人が学業や成績に関することをエントリーシートや学生時代に頑張ったことに書くと、場合によっては面接の場で突っ込まれる場合がありますので、その点は注意しましょう。成績が悪くとも、エントリーシートの内容次第で高評価を狙うことができます。成績の悪さに落ち込んでいる人は、他の提出書類の内容を充実させるように心がけてみましょう。

大学時代に一番時間を費やしたものはなにか考える

第三に、大学時代に一番熱意を注いだことは何かを考えることです。成績が悪くとも、何か熱意を持って取り組んだことがあれば、それが良い評価に繋がります。誰にでも大学内での講義や勉学以外に、何か打ち込んだものが必ず一つはあるでしょう。そういったものを自己分析を通じて見つけましょう。

例えば、部活動やサークル活動、アルバイトや趣味などが挙げられます。こうした勉学以外に熱意を注いだものは、自分のアピールポイントになりますし、成績が悪かった理由にも繋がります。成績が悪くとも、こうしたアピールポイントを持っていれば採用担当者にも納得してもらえるはずです。なので、まずは大学時代に一番時間を費やしたものはなにかを考えてみましょう。

成績証明書を提出する際の注意点

企業から成績証明書の提出を求められた際に、注意することは何でしょうか?就職活動では企業に書類を提出する際にも、気をつけるべきポイントがあります。ただ書類を提出するだけだと侮ってはいけません。

企業に書類を提出する際、間違った提出方法をしてしまうと、再提出の手間が増えたり、マイナスのイメージを持たれてしまう可能性があるので注意しましょう。以下、成績証明書を提出する際の注意点について説明します。

成績証明書はコピーはNG

成績証明書は大学から発行されますが、大学によっては成績証明書を発行するのに費用がかかります。「成績証明書を何部も発行する費用がもったいないから、コピーして使い回そう」と考える人もいますが、成績証明書をコピーしてはいけません。成績証明書は大学が学生の成績を証明するものなので、成績証明書が偽造や改ざんされたものでないように、原本を提出する必要があります。

大学によっては、成績証明書を入れた封筒に「開封無効」・「開封厳禁」と書かれ厳封されている場合もあります。このように厳封されている封筒を間違って開封してしまった場合、開封したものを使わずに、新しく成績証明書を発行してもらうことが必要です。何社も面接を受ける場合は、成績証明書の部数も多くなりますが、成績証明書をコピーしないようにしましょう。

間に合わないときや忘れたときは謝罪

企業から成績証明書の提出を求められていたのに、提出期限に間に合わないときや、うっかり提出を忘れてしまった場合はどうすればいいのでしょうか。成績証明書は大切な書類ですが、間に合わなかったり忘れてしまった以上どうしようもありません。間に合わなかった理由がある場合は、その理由を説明して、忘れてしまった場合は素直に謝罪しましょう。

成績証明書は大学の窓口で申請したり、郵送で申請できますが、申請してから成績証明書が発行されるまでの時間は、大学によって異なります。申請してから数十分で発行できる大学もあれば、申請してから数日かかる大学もあります。特に、企業に郵送する場合は時間がかかるので、余裕を持って準備しておくことが大切です。成績証明書の提出期限ぎりぎりになって慌てないようにしましょう。

成績に自信がなくても提出を求められたら必ず出す

成績証明書の提出を求められた際、自分の成績に自信がないから提出したくないと思う就活生は多いです。成績が良ければ喜んで提出するでしょうが、成績が悪ければ提出しなくて済む方法はないかと考えるかもしれません。もちろん成績が良いほうが有利ではありますが、成績の良し悪しだけで選考結果が決まるわけではありません。

成績が悪くても、他の部分でカバーすれば内定を勝ち取ることはできます。しかし、成績証明書の提出を求められたのに提出しなかった場合は、選考自体を中止されるかもしれません。成績にいくら自身がなくても、企業から提出を求められた場合は、必ず提出するようにしましょう。

成績証明書は事前に余裕を持って準備しておこう!

成績証明書は自分が大学でどのような内容を学び、どのような評価をされているかということが一目でわかる書類です。企業から成績証明書を求められると、成績で選考結果が変わるのではないかと心配になる人もいるでしょう。しかしほとんどの場合、成績証明書は就活生が卒業できるかどうかを判断するために求められます。成績の良し悪しだけで結果が変わるわけではないので、あまり気にしないようにしましょう。

就職活動のピークになると、1日に何社もの面接を受けることもあります。面接を受ける際に成績証明書の提出を求められている場合は、短期間で何部も成績証明書が必要です。成績証明書の発行に時間がかかる場合もあるので、事前に余裕をもって準備して、直前で慌てないようにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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