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就活で成績について聞かれたときは切り返しが肝心!回答のコツを紹介
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目次
- 「成績が悪いから不採用」の可能性は低いが切り返しは用意しておこう
- 「成績が悪くて不採用」にはなりにくい2つの理由
- 成績が重要な場合もある! 成績が就活に影響を与える2つのパターン
- 就活生に聞いた! 就活で提出する成績に不安を感じた経験
- 就活生に聞いた! 成績に不安があったときの対処法
- 就活で提出する成績に不安があっても面接を攻略する3つの方法
- ②成績が悪い理由を説明できるようにする
- 成績が良いなら積極的にアピール! 魅力的に伝える3つのコツ
- コツも紹介! 面接で成績について聞かれる質問5選と回答例
- 企業が成績証明書を求める4つの理由
- 就活では成績の評価ではなく対応が大事! 企業が質問する意図を理解して臨もう
「成績が悪いから不採用」の可能性は低いが切り返しは用意しておこう
大学の成績が悪いことが原因で不採用になったらどうしようと、不安になる人もいるのではないでしょうか。卒業できる必要最低限の単位は取れているけど成績が良くなかったり、落としている単位があったりすると心配になりますよね。
実は大学の成績が悪いことが原因で内定がもらえないということはほとんどありません。しかし、成績が良くても悪くても、質問の回答次第では選考に通らない可能性があるのでしっかりと対策することが必要です。
この記事では、成績について質問されたときの対応やコツについて解説していきます。よく聞かれる質問に対する回答例も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
「成績が悪くて不採用」にはなりにくい2つの理由

二次面接や最終面接になると成績に関する質問が増えてきます。また、内定承諾書を提出するタイミングと一緒に成績証明書を求められることもあるでしょう。
成績が悪いと「ようやくここまで進んだのに、成績が悪いことが理由で落とされたらどうしよう」と心配になりますよね。
もちろん成績の程度に寄りますが、大学の成績が悪いことで不採用になる可能性は低いと言えます。それには2つの理由があるのでまずはそれぞれの理由を確認してみましょう。
①Webテストで確認するから
大学の成績がすべてではない理由の一つは、ほとんどの企業がWebテストを実施するためです。
Webテストは志望する学生の基礎知識や思考力を確認するものです。大学の成績ではわからないような企業との適性などを測ることもできます。しかも、多くの企業が選考の初期段階で実施するので、企業が求める能力に達していない学生はその時点でふるいにかけられてしまいます。
そのため、Webテストを通過した学生であれば、企業が求める最低限の基礎知識や思考力の基準をクリアしていることがわかっているので、すぐに「大学の成績が悪い=不採用」とはならないケースが多いです。
Webテストについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。
②大学や学部によって評価基準が異なるから
大学の成績の内容を重視しない2つ目の理由は、大学や学部によって評価基準が大きく異なるからです。たとえば「英語の授業」と一口にいっても、大学の偏差値によって授業内容が違ったり、教授によっても評価判断が変わりますよね。
出席さえしていれば評価される授業だったのか、毎回レポートをまとめて合格点に達さないと評価されない授業だったのかは、成績表を見ただけではわかりません。
さらに、「授業で良い成績が取れた」という実績は、「入社後にも活躍できる」と保証するものではありません。
そのため、企業としては大学の成績を公平な判断材料として取り入れるにはリスクがあるので、成績の良し悪しを重要視していないことも多いのです。
成績が重要な場合もある! 成績が就活に影響を与える2つのパターン

ほとんどの企業では「成績が悪い」という理由だけで不合格にならないことが多いですが、一部例外もあります。それは外資系の企業や専門職を志望している場合です。
これらの企業や職種を志望している場合、成績によっては結果が変わるケースもあるため注意が必要です。成績は今から変えることができないので、成績が悪いことが原因で選考に落ちているのであれば、早めに志望先を切り替えることも検討しましょう。
ここからは、外資系の企業や専門職がなぜ成績を重要視しているかを解説していきます。
①外資系の企業を志望している場合
外資系企業には、日系企業とは異なる採用基準や価値観が根底にあることが大きく関係しています。
それは成果主義の文化が根強く、成果や実績に基づく評価が重要だと考えているためです。大学の成績を、「学生が学業でどれだけ成果を出したのか」という指標としてとらえているので、選考結果を判断する材料の一つとして扱われます。
また、自己管理能力についても厳しく見ているので、学生生活のなかでどれだけ計画的に授業に取り組んだのかもチェックしています。
さらに、外資系企業は日系企業よりも早い時期から選考を始めるため、成績を見て卒業できないリスクを推し量っているとも言えるでしょう。
外資系企業については、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
②専門職を志望している場合
専門職は、大学で学んだ知識を活かして仕事をする職業です。たとえば、理系のメーカー技術職や研究職、文系のコンサルや弁護士などがあります。
専門職はある程度の前提知識を持っていることが重視される傾向にあります。そのため成績が悪いと、業務をするうえで必要な知識やスキルが足りない可能性があると思われてしまいます。
また、専門職は知識やスキルをすぐに業務で活かすことが求められるので、どれだけ即戦力として活躍できるのかという、学生の能力を測る指標にもなります。
しかも、現時点で知識やスキルがあれば良いというわけでなく、継続的に新しい技術や知識を習得することが必要になります。そのため、成績が良い学生は職場という環境に変わっても継続的に学び、成長できる可能性が高いと評価されるのです。
専門職について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてくださいね。
就活生に聞いた! 就活で提出する成績に不安を感じた経験
企業から成績を求められると、ほかの人の成績はどれぐらいなのか気になったり、心配しているのは自分だけなのではないかと思ってしまいますよね。そこで学生の皆さんに、就活で提出する成績に不安を感じた経験があるか質問してみました。

15.4%の学生が不安になった経験があると回答しており、そこまで多い割合ではないものの一定数の学生が不安になった経験があることがわかります。
志望する企業が外資系や専門職でない限り、成績の良し悪しだけで内定が落ちることは考えにくいので、質問された際の対策をしっかりおこなうことが重要です。成績が悪くて悩んでいる人はこのあとの内容もぜひ確認してくださいね。
就活生に聞いた! 成績に不安があったときの対処法

成績に不安があった場合、ほかの人はどのような対策をしているのでしょうか。そこで学生の皆さんに成績に不安があったときの対処法についてアンケートを実施しました。
ほかの学生の意見を参考にすることで、面接での対処法が見つかる場合もあるのでぜひ参考にしてください。
「学業以外のことをアピールするようにした」という声が大多数
リカバリーの方法として、「成績に直結する学業以外のことをアピールする」という声が目立ちました。
大学での生活を送るなかで、学ぶことは学業だけではありません。学業以外の経験や取り組みから学んだり、スキルを身に付けることもできますよね。それらのアピールも大切なことなので、しっかりアピールしましょう。
「自分の人柄をアピールした」という意見も
取り組んだ内容ではなく、自分の人柄をアピールするという学生もいました。
面接官は成績の質問をすることで、学生がどのような対応をするかを見ているので、自分の人柄をアピールすることも有効ですよ。
就活で提出する成績に不安があっても面接を攻略する3つの方法
成績が良くなかったり、単位を落とした科目があったりすると、面接でどんな対応をして良いか不安になる人もいるかもしれませんが、対応する方法があるので安心してください。
この対応方法は成績に関する質問だけではなく、ほかの難しい質問にも応用できるのでしっかりと確認してくださいね。
①成績が悪いことは素直に認める
一番大切なことは素直に認めることです。成績が悪いという事実は変えられないので、事実について正直に答えましょう。
痛いところを突かれると否定や反論をしたくなる気持ちがわいてきますが、開口一番に言い訳をするのは印象が良くありません。
逆に、核心を突かれたことを素直に認め、理由や背景を踏まえて説明をする姿勢を見せることで、謙虚さや信頼性をアピールするチャンスにもなりますよ。
成績が悪いことで選考の合否が決まるとは考えにくいので、成績について質問されたら素直に認めましょう。
②成績が悪い理由を説明できるようにする
成績が悪かったことには必ず理由があるはずです。成績が悪いことを素直に認めることは大切ですが、その理由を説明できるようにしておかないと面接官を納得させられません。
成績が悪いのは、成績評価の付け方に油断していたことが原因の場合もあるかもしれませんよね。たとえば、授業に出席して定期試験の対策もしていたのに、レポートを疎かにしてしまったことが原因で成績が悪くなってしまったなどです。
このように、当時を振り返って評価が悪かった要因と、どうすれば解決できたかを説明しましょう。
ここで気を付けたいのが他人の責任にしないことです。「ゼミの先生が厳しかった」などの理由は「成績が悪いのは自分のせいではない」という責任転嫁になってしまいます。振り返りをするときは、自責の姿勢を忘れずにいましょう。
③学業以外で得たことをアピールする
大学生活で得られるものは、授業での学びだけではありません。たとえば、部活やサークル、アルバイトなどがありますよね。
たとえば「部活に力を入れていたので、学業の優先度が低かった」という人もいるはずです。熱意をもって取り組んだものがあり、そこから得られたものをアピールできれば、成績が悪くてもカバーできますよ。
たしかに、学生の本分である学業が疎かになっていたという事実はありますが「自分でやりたいと決めたことに頑張って取り組んだ」という姿勢は評価されます。このように熱意をもって取り組んだものがあれば企業も納得するので、学生時代に一番力を入れたことをアピールしましょう。
学業以外で力を入れた経験について振り返ってみましょう。ただし、学生の本分である学業を疎かにして良いというわけではないので、学業そのものを否定しないことが大事です。
学生時代に頑張ったことについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみましょう。
成績が良いなら積極的にアピール! 魅力的に伝える3つのコツ

ここまでは成績に不安がある人に向けての改善策を説明してきましたが、反対に「成績に自信がある」という人もいるのではないでしょうか。でも、企業が成績の評価自体を重視して見ていないのであれば、成績が良いことはアピール材料として使えないかもしれないと不安になりますよね。
結論を言うと、成績が良いことはアピール材料になるので、積極的に伝えていきましょう。ただし「私は大学の成績には自信があります」といった言い方では魅力が伝わりません。
これから紹介する、成績が良いことを魅力的にアピールするコツをしっかりと確認してくださいね。
①何を頑張って取り組んだか
成績が良いことはアピール材料になりますが、優秀な成績自体がアピール材料になるわけではないので注意してください。いくら優秀な成績を収めたとしても、仕事への再現性があるわけではないからです。
そのため、「どんなことに頑張って取り組んだか」という内容を踏まえてアピールしてください。企業は学生の人柄や入社後にどのように活躍するかということをイメージしたいので、学業の取り組み方を通して、自分の強みや人柄を伝える必要がありますよ。
まずは取り組んだ内容を整理しましょう。
アピールするのは成績評価ではないので、自分が一番頑張って取り組んだものを選びましょう。
②学びから得たことはなにか
次に取り組んだ内容からどんなことを得られたのかを明確にします。
物事に取り組むうえでさまざまな困難があったはずです。その困難を、どのように工夫して乗り越え、結果としてその学びから得たことは何かを伝えられるようにしましょう。
企業が知りたいのは成績そのものではなく、その過程や乗り越えたエピソードです。この具体的なエピソードは自分にしか語れないことなので、しっかりアピールしてくださいね。
③入社後にどのように活かせるか
最後に、学びから得たことが入社後にどのように活かせるのかで締めくくります。
前述のように、「学業が優秀だから」といって入社後に活躍できるわけではありません。そのため成績が良いことを重要視していないのですが、学びから得たスキルや能力の再現性までを示すことで、入社後に活躍できる人材だというイメージをもたれやすくなりますよ。
あなたが入社して活躍している姿をリアルにイメージできるようにして締めくくりましょう。
学業のアピールについて悩んでいる人は、こちらの記事もおすすめです。
コツも紹介! 面接で成績について聞かれる質問5選と回答例
面接では成績に関する質問がよく聞かれます。面接官は成績に関して学生がどのように考えているかを知りたいので、成績が良くてアピールしたい場合も、成績が悪くて不安がある場合でも回答方法が重要になってくるのです。
成績に関してよく聞かれる質問は全部で5つあります。それぞれの質問に対する企業の意図や解説と例文も紹介していくので、面接官がなぜこの質問をするのかということをしっかり理解してくださいね。
回答方法に悩んでいる場合でも、例文を見ることでイメージが膨らんだり、考える際のヒントも見つかるはずですよ。
①成績の自己評価についてたずねる質問
この質問は、学生が自分の成績についてどのように自己分析をしているか、成績を通じて自分の強みや弱みをどうとらえているかを確認しています。また、教授からの評価と学生自身の認識に乖離がないかも確かめています。
自己評価と成績のギャップをしっかり認識している人は、自分の能力や成果をきちんと理解しているので成長するスピードが早く、問題や課題に対してもそれを解決するための知識を増やすことができます。
そのため、成績の自己評価について質問をすることで、成績の良い学生であれば、入社後の成長やどのように活躍できるかをイメージしているのです。逆に成績が悪い場合は、自分の課題を認知し、解決できる力があるのかをチェックしています。
成績をアピールしたい場合の回答例
成績が良くそれをアピール材料にしたい場合、その成績を取るまでにどのようなモチベーションで頑張れたのかを伝えましょう。
英語そのものだけでなく、文化や価値観なども知ることの重要性を自分で気付いて学んだことが伝わり、自分を向上させるために努力できる人柄だとイメージすることができますよね。
成績に不安がある場合の回答例
成績に不安がある場合は、その評価が付いた理由を正直に話すことが大切です。ほかに取り組んでいたことがあったり、改善するために努力したことがあればそれを伝えましょう。
学業の内容に対する興味の矛先が変わったことが原因で低評価だったということですが、そのきっかけはビジネスコンテストへの参加でした。この回答から積極的にいろんなことにチャレンジする人柄がイメージできますよね。
②学業への取り組みを問う質問
企業は、学生が授業に取り組む姿勢が業務内容とマッチするかも確認していますよ。授業の取り組み姿勢は仕事に置き換えることができるので、成績に関する質問のなかでもよく聞かれる内容ですよ。
どのような授業でも、授業を受けるスタンスがあるはずです。最低限の単位を取るために、とりあえず授業を聞いているという科目もあれば、得意な科目ではもっと深く知ろうとしたり、良い評価をもらうために工夫していることがあるのではないでしょうか。
成績をアピールしたい場合の回答例
成績をアピールしたい場合は、継続的に努力したことや学習方法で工夫したことを説明しましょう。また、課題や困難などがあったときに、良い成績を取るためにどのように解決したかが伝えられると良いですよ。
具体的な数字が入ることで、努力の背景が可視化できます。また、農家の方にヒアリングしたという工夫は実際の仕事でも活かしてくれそうだとイメージできますよね。
成績に不安がある場合の回答例
成績に不安がある場合でも、取り組んだ姿勢やプロセスを伝えましょう。結果として良い成績にはならなかったけれど、自分なりに工夫したことをアピールすることが大切ですよ。
成績が上がらなかった理由を自分で分析できており、それに対する対策もしっかり伝わりますよね。
③苦手科目に関する質問
苦手科目は誰にでもあるものなので、企業は就活生が自分の苦手分野や課題をどう認識し、分析しているのかを確認しています。課題に直面した場合「どのように問題を解決したのか」「どのように努力したのか」ということを知ろうとしているのです。
仕事をすると日々さまざまな課題に直面したり、自分が希望していない業務や苦手な作業を任されることもあります。そのような仕事を任された際に、柔軟に対応しながら問題を解決できるのかをチェックしているのです。
成績をアピールしたい場合の回答例
成績が良い場合でも苦手科目があったのではないでしょうか。苦手科目の克服プロセスや、その科目での学びを通じて得た教訓を話すと、問題解決力や粘り強さをアピールできますよ。
苦手科目をどうしたら克服できたかを自分なりに工夫して、苦手だった科目を攻略していることがわかりますね。
成績に不安がある場合の回答例
成績に不安がある場合でも、回答すべきポイントは同じです。苦手科目に対してどのように向き合ったかを話せるエピソードを選びましょう。
エピソードが具体的なので、苦手科目からも逃げないでしっかり向き合っている人柄が伝わりますよね。
④学業とそのほかの活動のバランスに関する質問
これは時間管理能力や優先順位付けのスキルを確認するための質問です。学生生活は学業だけでなく、部活やアルバイト、趣味などさまざまな活動をしますよね。
仕事ではいくつものタスクをこなさなけばなりません。また、チームメンバーや取引先、顧客など多くの人がかかわっているので時間管理能力は社会人として必須のスキルです。
そのため、学業とそのほかの活動のバランスをどのように保ってきたかを質問して時間管理能力を確認しています。
成績をアピールしたい場合の回答例
成績をアピールしたい場合は、課外活動との両立をしっかりアピールしましょう。スケジュールの組み立て方や気を付けたことなどを説明できると良いですね。
部活の練習が大変だったことが想像できますが、そんななかでもスキマ時間を活用して勉強していることがわかり、時間管理能力が高いことが伝わりますね。
成績に不安がある場合の回答例
学業ではなくそのほかの活動に注力したことで、成績が良くなかったという人もいるのではないでしょうか。その場合は、その活動を通して得たスキルをアピールしましょう。
ダンスサークルでの成功体験を強調しつつ、学業との両立の努力を具体的に説明できているので、時間管理能力があることが伝わりますね。
⑤キャリアへの関連性を問う質問
この質問では成績の良し悪しについて聞きたいのではなく、学業を通して得た学びや経験がキャリアにどう役立つかを確認する目的があります。授業の内容を直接活かせる職業を志望している場合は、そこを強調するのも良いでしょう。
この質問をすることで、入社後どのように活躍できる学生なのかをチェックしています。志望する企業や職種の働き方に活かせるスキルを、具体的にアピールすることが大切なので、企業研究はしっかりおこなってくださいね。
企業研究について、こちらの記事でもさらに詳しく解説していますよ。
成績をアピールしたい場合の回答例
成績をアピールしたい場合は、成績の評価自体をアピールするのではなく、好成績を取るために頑張ったことや工夫が、どのように仕事に活かせるかを伝えましょう。
学びから得たスキルをどのように活かしたいと考えているかが伝わりますね。
成績に不安がある場合の回答例
成績に不安がある場合でも同じです。学業を通して得た学びや経験に焦点を当てて、どのように活かせるかをアピールしましょう。
ゼミのグループ発表から、コミュニケーションの重要性を学んだことがとてもわかりやすく説明できていますよね。どのような行動をしたかが具体的なので、そのスキルが入社後も活かして活躍できることが想像できます。
企業が成績証明書を求める4つの理由

成績証明書は大学が発行する証明書で、学内で履修した科目やその成績を正式に証明するものです。大学によっては欠席日数まで書いてある場合もあり、成績証明書を見れば学生が学業にどれだけ真剣に取り組んだかがある程度わかります。
基本的には成績の評価は内定判断に関係しませんが、最後にほとんどの企業が学生に成績証明書の提出を求める背景を確認しておきましょう。
①卒業見込みを確認するため
企業が成績証明書を求める一番の理由は、学生の卒業見込みを確認するためです。就活をしている時点では、学生が大学を無事に卒業できる保証はありませんよね。
内定を出した学生が単位が足りずに卒業できなくなったらどうなるでしょうか。企業は採用計画をもとに相応のコストと時間をかけて採用活動をしています。もしも採用した学生が卒業できなければ、内定を取り消す手続きや、欠員を補う追加採用をしなくてはなりません。採用した学生が卒業できないというのは企業にとって大きな損害になってしまいます。
そのため、採用の段階で成績証明書を確認し、学生が無事に卒業できる見込みがあるかどうかを慎重に確認しているのです。
②履修内容を知りたい
成績証明書には履修した科目やその成績が記載されているので、学生がどの分野でどれくらいの知識を身に付けているかを確認できます。もちろん、単位を落とした科目も書かれているので、学生の得意分野や苦手分野が一目でわかってしまうのです。
専門職や技術職は入社の時点である程度の基礎的スキルや知識を必要としているので、成績証明書でその科目を履修できているかを確認をしています。
また、履修科目が配属先を決める判断材料になる場合もありますよ。たとえば、会計に関する科目を履修して優秀な成績を収めていれば、その分野に対して興味や適性があると判断され、経理に配属されることもあるかもしれません。得意分野や苦手分野がわかると、配属先のミスマッチも防げますよね。
③提出書類の信ぴょう性を確認するため
履歴書やエントリーシート(ES)は学生が準備して提出するものなので、事実が書かれているという保証がありません。そのため、本当にその大学に在籍していて、履修した科目でその成績がとれているのかという事実を成績証明書で確認しているのです。
また、成績証明書は公的な文書であるため、履歴書などに書かれた内容に矛盾がないかを照らし合わせて、学生の信頼性もチェックしています。
たとえば、コミュニケーション能力を強みにしていて、グループワークが必要なゼミで良い成績をとっていれば、強みを裏付ける証明としてアピールできますよね。逆に、内定を勝ち取るために話を盛ったり、嘘をつく学生もいますが、アピール内容と成績証明書に矛盾が生じていれば、信用度が低くなってしまう可能性もあります。
④どんなことに興味をもっているのか知りたい
大学の履修科目は必修科目を除いて、自分で選んで科目を決めますよね。あなたが履修科目を選んだ基準を思い出してみてください。
単位の取りやすさで選んだものもあるかもしれませんが、興味のある分野や将来のキャリアを見すえて選んだのではないでしょうか。「将来は英語に関する仕事に就きたいから英語に関する授業を受けよう」「マーケティングだけでなく、心理学など幅広い分野を学びたい」などさまざまな基準で選びますよね。
履修科目の内容は、ESや面接からでは見えない、学生の一部を知る材料にもなります。そのため、企業は履修科目の内容を見て、その学生がどんなことに興味を持っているのかを知ろうとしているのです。
就活では成績の評価ではなく対応が大事! 企業が質問する意図を理解して臨もう
就活では成績の評価そのものは重要視されない傾向にはありますが、面接では定番の質問として挙げられます。企業は成績評価ではなく、面接で質問した際の対応を見ているのです。そのため、成績が悪いからといって自信をなくす必要はありませんよ。
企業が面接で成績について質問する意図をしっかり理解しましょう。そうすることで、面接での対応やコツがわかってきます。
成績に関する定番の質問や回答例のコツなどを参考にしながら、自分の回答を考えてみてくださいね。
【就活の成績に関する調査】
- 調査方法:ポートが運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
- 調査日:2024年10月11日~17日
- 調査元:「就活の未来」を運営するポート
- 調査対象者:25卒・26卒の就活会議会員の52人