内定について

【内々定とは?】内定との違いや辞退する方法を例文付きで解説

内々定と内定の違いを理解していない人は多い

就活では、「内定」という言葉と「内々定」という言葉を耳にすることがあるでしょう。これらの言葉の意味の違いを理解できている人は、案外少ないです。内定と内々定は別物であり、違いを正しく把握できていなければ、企業とのトラブルに発展する可能性もあるため注意しなければなりません

就職するためにはさまざまな手続きを経る必要があります。また、一度内々定が出たとしても、何らかの事情によって取り消しになってしまうこともあるため注意が必要です。

就活を問題なくスムーズに進めるためには、内々定について正しい知識を持っておかなければなりません。内定との違いにも注目しながら、それぞれの認識を改め、細部まで理解して就活を進めましょう。

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内々定と内定の違い

内々定についての理解を深めるためには、内定との違いを把握しておくことが大切です。これらの言葉は似ていますが、実際にはまったく別の意味であるため、混同しないように正しく理解しましょう

内々定と内定について、漠然とした認識しか持てていないために、就職がスムーズに進まないということもあります。それぞれの違いを把握して、意味を明確にすることが大切です。

以下の記事では、複数内定をもらったときの辞退方法について解説しています。

内々定は口頭や書面での採用通知のみ

内々定とは、口頭や書面で採用通知がされた状態であり、企業から一方的に最終面接の合格や内定が決定したことを伝えられた状態です。口頭や書面というのは、「担当者から直接あるいは電話でいわれた」「郵送で内定通知書や採用通知書が届いた」「メールなどで通知された」などのケースが該当します。

最終面接に合格という通知や、内定が決定したという通知でも同じく内々定になるため注意しましょう。勘違いしやすいのが、内定という言葉を直接聞いたり書面などで見た場合です。通知されただけでは内定ではなく、内々定となります。企業からの通知の方法はさまざまですが、企業からの連絡を受けただけの状態であれば、すべて内々定になると考えましょう。

以下の記事では、内定への返事を電話やメールでする方法について解説しています。

正式に就職が決まっているわけではない

内々定は口約束の状態であり、正式に就職が決定しているわけではありません。あくまで企業内部で内々に決まっているだけであり、不安定な状態であることは理解しておきましょう。安定した状態にするためには、内定承諾書を提出する必要があります

内々定で不安定な状態が続くのは大きなリスクとなるため、最終選考を受ける段階で、内定をもらったらどうするか、ある程度決めておくことが大切です。内定を通知されてからどうするかを考えていては、返答に迷ってしまいます。

企業も早く答えを聞きたいため、いつまでも待ってくれるわけではありません。就職先はある程度検討しておき、すぐに返事ができるようにしておきましょう。

以下の記事では、内定通知の受け方について詳しく解説しています。

内々定は取り消しになる可能性もある

内々定は、就職が本決まりしたわけではありません。そのため、場合によっては内々定が取り消しになってしまうこともあります。もちろん、何の理由もなくいきなり内々定を取り消すのは企業の信用にも関わるため、突然取り消しになるということは少ないです。

しかし、内定承諾書などの書類を交わしていない以上、内々定が取り消される可能性は少なくないことを理解しておきましょう。内々定の通知を受けたからといって、気を抜かないように注意が必要です。

以下の記事では、内定承諾の方法について解説しています。

内定は正式に労働契約を結んだ状態

内定は企業と正式に労働契約を結んだ状態であり、内々定よりひとつ先の段階といえます。内定とは、そもそも労働契約のひとつであり、指定した期間から企業で働くことを定めたものです。

新卒の内定契約で指定される期間とは4月1日であり、大学の卒業を条件としています。簡単にいえば、大学卒業後に企業で働くことを約束するのが内定契約であり、その契約を結んだ状態が内定です

内定と企業から通知をされた段階では内々定であり、その状態から労働契約を結べば内定となります。内々定と内定の大きな違いは労働契約の有無であり、これを結んでいるかどうかの違いと考えましょう。正式に契約さえ結べば、内定状態にあるといえます。

内定承諾書の提出の有無が重要

内々定と内定の違いは、労働契約の締結の有無ですが、これを決めるのが内定承諾書です。内定承諾書は、企業への入社を決めるための契約書であり、これを提出すれば企業からの内定を受ける=就職するという意思表示になり、内定契約が結ばれます

契約を結んだかどうかは、内定承諾書を提出したかどうかが判断基準になるため、いくら内定と通知されても、内定承諾書を提出していなければ、状態としては内々定です。ビジネスの世界では口約束はほとんど効力を持たないため、すべて書面を通じてやりとりをします

書面でのやりとりは、後に履歴が残ります。内定も立派な労働契約であるため、契約書を交わさなければ内定が本決まりにならないことは理解しておきましょう。

以下の記事では、入社承諾書について返信する際のマナーを解説しています。

内定承諾書の返信期間は2週間程度

内々定を獲得できたとしても、他の企業の選考結果が出るまでその内々定をキープしておく必要があります。内々定をキープするときは、内定承諾書の返信を待ってもらえないか、企業に相談してみましょう

そのために、まずは内定承諾書の返信期限を確認する必要があります。返信期限までに他の企業の選考結果が出ない可能性があるなら、返信期限の延長を依頼しいつまでに返信するかを企業に伝えましょう。

しかし、他の企業の選考結果が出ないからといって、いつまでも内定承諾書の返信を遅らせてはいけません。基本的には、内定承諾書は2週間以内に返信をするものと考えましょう。あまりにも長い間返事を保留にしていると、企業に迷惑が掛かってしまうため、注意が必要です。

内定辞退の期限については、以下の記事を参考にしてください。

内々定の辞退は電話で連絡をする

お世話になっております。○○大学○○学科の○○と申します。お忙しいところ申し訳ございませんが、人事部採用担当の◯◯様をお願いできますでしょうか。
はい、採用担当の○○です。
○○大学○○学部の○○です。先日は内々定の通知をありがとうございました。せっかく内々定をいただきながら、大変心苦しいのですが、本日は御社の内々定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
御社に大変魅力を感じており最後まで悩んだのですが、自分の適性を考え慎重に検討した結果、他の会社とのご縁を感じ、このような決断となりました。
本来ならば直接お詫びに伺うべきところ、取り急ぎお電話でご連絡させていただきました。申し訳ありません。
また、貴重なお時間をいただきながらこのような形となり、大変申し訳ございませんでした。
お忙しいところありがとうございます。それでは失礼いたします。

就活を続けていると、せっかくいただいた内々定を辞退しなければならないという状況もあります。内々定を辞退するときは、基本的には電話で連絡をしましょう。内々定の辞退というのは、企業にとっても重要な内容の連絡です。そのため、いつ見るか分からないメールよりも、電話で伝えることがマナーといえます

上記は、電話で内々定の辞退を伝えるときの例文です。選考のために時間を割いていただいたにもかかわらず辞退をすることを、丁寧にお詫びしましょう。内々定を辞退すると、その企業との関わりは無くなってしまうことが大半です。しかし、だからといって雑な対応をしてしまうのは失礼にあたるため、注意しましょう。

以下の記事では、電話で内定の返事をする際のポイントについて解説しています。

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適職診断はもう試しましたでしょうか?就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

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内定も場合によっては取り消しになる

内定取り消しになるケース

    ・大学が卒業できなかった
    ・健康上の理由により働けなくなった
    ・内定者に犯罪行為があった
    ・企業側の業績悪化などで内定取り消しがやむを得なくなった

    内定は、その時の状況によって取り消しになることがあります。内定とは「始期付解約権留保付」の労働契約となっており、条件によっては取り消しになる可能性も無いとはいい切れません。

    しかし、企業からの内定取り消しは簡単に認められないため、正当な理由がなければそういったことは基本的には無いといえるでしょう。大学が卒業できないなど学生側に取り消しになる理由があるなら注意が必要です。

    以下の記事では、内定取り消しになる理由について解説しています。

    内々定をもらっても内定契約を結ぶまで油断しない

    最終面接に合格して企業から内定を通知されれば、就活が終わったと油断してしまう人は多いです。しかし、実際にはまだまだ就活は終わっておらず、就職が確定しているわけでもありません。内定を通知されただけでは内々定の状態であるため、就職を確実なものにするためには内定承諾書の提出が必要です

    内々定と内定の違いは、内定承諾書を提出しているかどうかであり、これによって労働契約の締結の有無が違ってきます。内定承諾書を提出すれば内定契約を結んだことになり、法的な拘束力が生まれるため、就職もより確定に近いものになります。内定契約を結ぶまで油断せず、きちんと契約を結んだことを確認しておきましょう。

    以下の記事では、内定後に気になることを企業に質問する方法について解説しています。

    監修者プロフィール

    ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
    吉川 智也(よしかわ・ともや)
    1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
    現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

    多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

    全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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