志望動機

【志望動機の構成のコツ】3つのポイントを例文付きで解説

志望動機が書けない人は多い

履歴書やエントリーシートには、志望動機を記入する欄が設けられています。面接でも、志望動機は頻出質問のひとつです。志望動機を聞かれないことのほうが少ないでしょう。そのため、就活では志望動機を考えることが必須です。

しかし実際に志望動機を書こうとしても、なかなか考えられない人もいます。志望動機には書き方にコツがあるため、いきなり書き進めようとしても途中でつまづいてしまうことが多いです。

そこで本記事では、志望動機の構成の考え方について解説していきます。構成の考え方を把握することで、志望動機を分かりやすく書けるようになります。また、例文も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

下記の記事では、志望動機の文字数の目安を紹介しております。

志望動機の構成を考える際の3つのコツ

①最初に結論を簡潔に述べる
②具体的なエピソードを述べる
③入社後に実現したいことを伝える

志望動機は、選考で重要視されています。志望動機に説得力がなかったり熱意が感じられなかったりすると、採用しても本当に活躍してくれるのか疑問に思われます。その結果、不採用になることもあるでしょう。

そのため、志望動機には説得力を持たせ、熱意が感じられる内容にすることが大切です。そのような志望動機にするためには、まずは構成の考え方について理解する必要があります。構成を考える際のコツは、上記の3つです。それぞれについて詳しく説明していきます。

①最初に結論を簡潔に述べる

志望動機では、最初に結論から述べることが大切です。なぜその企業を志望するのか、その理由を明確に述べましょう。最初に結論を述べることで、一番大切なことを読み手にはっきりと伝えることができます

結論を後回しにしてしまうと、何が言いたいのかが伝わりづらい文章になります。今から何について述べるのかを最初に提示することが、分かりやすい文章を書くコツです。

志望動機の最初に述べる結論では、その企業を志望する理由を一言で述べて、読み手に印象を残します。例えばビールメーカーならば、「御社のビールの美味しさに魅了され、その魅力をより多くの人に伝えたいと思った」といった内容です。長文すぎると結論にならず、印象が薄くなってしまいます。短い結論にすることを心がけましょう。

下記の記事では、志望動機の書き出しを魅力的にするためのポイントを紹介しております。

②具体的なエピソードを述べる

結論を述べた後は、根拠となる具体的なエピソードを挙げていきます。具体的なエピソードを述べることで、志望動機に説得力を持たせることができます。その際、ただやみくもに具体例を挙げるのはNGです。「数ある業界の中でなぜその業界を選んだのか」「なぜその企業を志望するのか」が伝わるエピソードを述べてください

例えば、製薬会社を志望する場合は、「過去に風邪をひいた際に薬で治療したら、他の製薬会社の製品よりも効果があり、自分も提供する側として働きたいと思った」といった内容になります。

就活での体験談を交えるのもおすすめです。「企業研究をして顧客の声を大切にしている部分に共感した」「会社訪問やOB訪問で、職場の雰囲気や仕事内容に魅力を感じた」など、就活で新たに発見した情報を志望動機に加えていくと、入社意欲が高い印象を与えられます

下記の記事では、大学での経験を志望動機に結び付ける際の書き方について解説しております。

③入社後に実現したいことを伝える

志望動機の最後には、入社後にやりたいことや実現したいことを述べると好印象です。志望動機を踏まえて自分が何を達成したいのか、どのように企業に貢献したいのかが伝わる内容にしましょう。入社後の目標を述べることで、熱意を伝えることができます。

また、自分の強みが入社後の仕事に活かせることのアピールにも繋がるでしょう。その企業へ入社する熱意だけでなく、「会社のために自分ができること」「社会貢献を考えていること」が伝わる内容にするのが、志望動機では重要です。自分の強みを会社の未来、ひいては社会のために発揮できるという点をアピールしましょう。

志望動機が出来上がったら、家族や友人、就職支援センターの人に見てもらうとよいです。「分かりやすい構成になっているか」「印象の薄い志望動機になっていないか」などを客観的に評価してもらいましょう。

下記の記事では、志望動機でやりたいことを効果的に伝える方法を紹介しております。

志望動機の例文3選

志望動機のコツを理解しても、実際に考えてみると書き始めが思い浮かばなかったり、うまくまとめられなかったりするでしょう。なかなか上手に書けないという人には、例文を参考にしてみることをおすすめします。

例文を参考にすることで、印象のよい志望動機をイメージしやすくなるでしょう。ここでは、志望動機のコツを見てもなかなか書けないという人に向けて、志望動機の例文を3つ紹介します。また、それぞれの例文のポイントも解説しているため、参考にしてください。コツと例文を知ることで、志望動機の書き方をマスターしましょう。

例文①バリアフリー事業に取り組む企業の営業職

私が貴社を志望したのは、生活のなかにもっと多くのバリアフリーを取り入れたいと考えたからです。
私の祖母は、生まれた時から足が悪く、車いすで生活していました。私は祖母とよく一緒に外出をしていたのですが、その際に苦労したのが、階段の上り下りです。子どもの力では車いすを持ち上げることもできず、スロープのない建物には入れませんでした。その思い出がきっかけで、社会にバリアフリーを提供したいと考えるようになりました。
貴社は、バリアフリーを提供する会社のなかでも、多くの実績を残し信頼を勝ち取っています。今後も成長を続けるであろう貴社で、バリアフリーの知識を深めながら、提供する側として活躍したいと考えております。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」

バリアフリー事業に取り組む企業への志望動機の例文を紹介しました。この例文のポイントは、消費者目線で感じたことを伝えている点です。「自分が苦労したのでどうにかしたいと思った」という伝え方をすることで、採用担当者に熱意をアピールすることができます

そのように志望動機で熱意を伝えられると、書類選考を通過できる可能性が高くなるでしょう。消費者として感じたことを志望動機に混ぜ込む際は、製品の欠点を取り上げないように注意してください。

下記の記事では、営業事務の志望動機の書き方について解説しております。

例文②病院の医療事務

高校と専門学校で培ったスキルを活かしたいと思い、貴院を志望しました。
高校時代はパソコン部に所属していたため、エクセルやワードを扱うスキルに自信があります。そのスキルを活かせる仕事を探していた際に、医療事務という職種に興味を持ち、専門学校へと進学しました。医療費算定や医療知識を習う授業がとても楽しくて、さまざまな資格に挑戦していくなかで、医療事務として働きたいという思いが強まりました。
貴院は、国立病院のため患者数が多く、迅速な対応力と高度なパソコンスキルが求められます。そんな貴院でこそ、私が高校と専門学校で培ったスキルを活かせる職場だと感じています。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」

スキルを活かしたい気持ちから、医療事務を目指し始めた学生の例文を紹介しました。この例文のポイントは、自分が持つスキルをさりげなくアピールしているところです。

企業側が選考時に気にしていることのひとつに、「仕事で貢献できるか」が挙げられます。どんなにやる気のある学生でも、知識がゼロの状態で入社されれば、教育する手間がかかってしまいます。教育に時間がかかればそれだけ業務が滞るため、企業としては困ってしまうでしょう。志望動機である程度のスキルがあることをアピールすると、採用担当者を安心させられます。

下記の記事では、看護師の志望動機の書き方について解説しております。

例文③保育園の先生

私が貴園を志望した理由は、子どもが好きで、その成長に関われる仕事をしたいと思ったからです。
中学生の頃、年の離れた妹が生まれて毎日お世話をしていました。おむつ替えなどが難しくて苦労することも多かったのですが、可愛い妹の成長に携われることが何よりも嬉しかったです。そこから保育園の先生を目指し始め、現在までピアノを習得するなどの努力をしてきました。
貴園は、0~5歳までを対象としているため、園児の数がとても多いです。その分、多くの園児と関わることができると考えています。私の長所でもある根気強さを活かし、園児たちととことん向き合って一緒に成長していきたいです。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」

保育園の先生を目指す学生の例文を紹介しました。この例文のポイントは、自分の体験をもとにしているという点です。実際に子どもの世話をしていくなかで、苦労した点や嬉しかったことを挙げています。

そういった実際の体験と感想を伝えると、採用担当者に、採用されて働き始めたときの姿を想像してもらうことができます。働いている姿を想像してもらえると、次の選考に進める確率がぐっと上がるでしょう。

下記の記事では、事務職の志望動機の書き方について解説しております。

志望動機は構成のコツを理解したうえで作成しよう

履歴書やエントリーシートでは、志望動機を記載する欄が設けられています。そのため、志望動機の出来によって書類選考の結果が左右されることもあります。書類選考の段階で振り落とされないためにも、志望動機は構成の考え方のコツを理解し、分かりやすい内容で書くことを心がけましょう。

志望動機では、最初に結論を書きます。その後に具体的なエピソードを述べ、締めとしてその企業で実現したいことを書くのが、志望動機を作成するときのコツです。

印象深い志望動機が書ければ、書類選考を突破できます。志望動機では、入社への意欲と入社後どのように貢献できるかをアピールすることが大切なポイントです。

下記の記事では、志望動機が書けないときの対処法について紹介しております。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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