面接対策

【模擬面接】選考対策の正しい方法と練習必須の質問を解説

目次

  1. 模擬面接が就活の成功を左右する
  2. 就活生に聞いた! 模擬面接をおこなった割合
  3. 模擬面接とは
  4. 就活生に聞いた! やってよかった面接対策
  5. 模擬面接をする方法
  6. 就活生に聞いた! 実際におこなった模擬面接の方法
  7. 模擬面接でチェックしてもらうべきポイント
  8. 客観的に見ておきたい印象改善ポイント
  9. 就活生に聞いた! 模擬面接で気づけてよかったポイント
  10. 模擬面接を効果的におこなうための注意点
  11. 模擬面接で対策しておくべき質問5つ
  12. 模擬面接を活かして効果的な対策をおこなおう

模擬面接が就活の成功を左右する

就職活動における最大の壁である、面接試験。1社で複数回おこなわれるうえに、二次・三次面接と進むにつれてプレッシャーも高まります。面接では緊張もするため魅力を存分にアピールするのは難しいと思うかもしれません。

そこで、内定を勝ち取るために面接の練習として行うのが模擬面接です。この記事では模擬面接の具体的な手順や注意すべきポイントについて見ていきます。

目の前に控えるひとつの面接だけではなく、選考全体に影響する発見がある可能性が模擬面接にはあります。積極的に模擬面接に取り込めるようポイントをおさえていきましょう。

就活生に聞いた! 模擬面接をおこなった割合

はじめに、就活生の皆さんはどの程度模擬面接を実施したことがあるのかを見てみましょう。

模擬面接をおこなった割合

就活生の3人に1人が模擬面接しているという回答結果になりました。模擬面接をやる方が少数派である分、やってみることで他の就活生に差をつけることができるかもしれませんね。

模擬面接とは

模擬面接とは、その名の通り実際の面接状況を再現して、入室から質疑応答、そして退出までの一連の流れを疑似的に体験してみる、というものです。この模擬面接では、本番さながらの練習をすることで、面接の流れやその場の雰囲気を、体感することができます

練習として実際に志望度の低い企業の面接を受けてみて、振り返るという就活生もいますが、知らず知らずのうちに相手に与えている印象や、自分の癖などを把握することはできません。

模擬面接なら気になる部分があればその都度止めて確認することもできるでしょう。模擬面接でしか発見できないことも出てくる可能性があるので、面接対策として重要なものだといえます。

就活生に聞いた! やってよかった面接対策

やってよかった面接対策

模擬面接のほかにも、多くの役立つ面接対策方法があります。そこで今回は就活生の皆さんに聞いた、やってよかった面接対策を紹介します。

多数の回答が「過去の質問を調べて答えられるようにしておく」こと

集まった回答の多くは、事前に過去の質問を調べて回答を用意しておくというものでした。

就活生の皆さんにとって面接対策として最も大事なことは、企業や面接に対する情報を得て回答を用意しておくことでした。そのため口コミサイトなどを利用して、過去の質問事項を確認している人が多数いました。

ホームページやIR情報から企業の特徴を掴むという回答も

一方、企業の情報を細かく調べ、回答に盛り込めるように準備したという回答も集まりました。

企業が公開している情報を把握しておくことで、求められる人物像や、自身のキャリアプランの確認ができます。さらには逆質問のネタを探すのにも有効でしょう。

しかし、面接での話し方や身だしなみなど質疑応答以外の面接で大切な要素についての対策についての回答はほとんどありませんでした。情報を得る以外の対策として模擬面接は重要な役割を果たすと考えられます。

模擬面接をする方法

模擬面接は家族や友人を相手におこなうこともできますが、より本格的におこないたいのであれば、模擬面接のサービスを利用するのがおすすめです

模擬面接のサービスはさまざまな場所で受けることができ、無料で体験できるものもたくさんあります。無料であっても、実際の面接と同じ雰囲気で練習ができるので、どこで受けられるのかを知って就活の練習に役立ててみてください。

大学のキャリアセンター

大学のキャリアセンターでは模擬面接を無料で受けることができます。キャリアセンターとは、大学が学生の就活支援を目的に設置している場所のことです。その大学に所属している学生であれば、誰でも利用することができます。

大学によって制度は違いますが、基本的には事前に予約の必要があることが多いので、あらかじめ確認しておきましょう。就活時期などは予約が殺到することも多いので、早めに予約しておくことが大切です。キャリアセンターの模擬面接では大学の職員が面接官役を担当します。

面接官を担当する人が大学職員だと、本番さながらの緊張感で模擬面接を進めることができます。また面接のフィードバックをもらうことも可能なため、復習して改善することもできます。

無料でありながらサポートは充実していますし、模擬面接を受けたいならまずは大学のキャリアセンターに行ってみましょう

友人や家族に面接官をしてもらう

友人や家族など身近な人に面接官をしてもらうのも模擬面接の方法として有効です。一見、面接に近い緊張感を味わえないと考え、あまり意味がないと考える人もいるかもしれません。

しかし、身近な存在だからこそ、指摘しやすかったり癖を見つけやすいというメリットがあります

さらには、終盤の面接ではご両親と年齢の近い役員が面接官を担当することが多いので、親戚などあらゆる大人に協力してもらうと年齢の離れた相手と会話する力が身につきます。

外部セミナーでも初回は無料が多い

模擬面接は外部のセミナーでも多くおこなっています。外部セミナーでも初回であれば無料の場合が多いです

セミナーは継続して参加しようと思えば料金が発生する場合もあります。しかし、最初の1回は無料で体験できることもあるため、試しに参加してみるのも良いでしょう。模擬面接の講座を選べば無料で受けることができますし、プロの目から見て評価をしてもらうことができます

セミナーの講師は元人事担当者や就活のプロとして活動している人が多く、就活について熟知しています。プロの目線から評価してもらうことができますし、面接の改善点なども見つけやすいと言えます。

セミナーについては最初の1回だけでやめても構いませんし、気に入ったのであればそのまま継続するのもいいでしょう。

一人でやるならスマホで録画

誰かに頼らずに一人で模擬面接をすることも可能です。それは、スマホで入室時や質問の回答している様子を動画で記録するという方法です。

後からその動画をチェックすることで、表情や話し方、姿勢の癖などを客観的に確認することができます

いつでも振り返ることができるため、面接直前にみて、口角をあげることなどの意識を再確認してから面接に臨むこともできるようになります。

就活生に聞いた! 実際におこなった模擬面接の方法

模擬面接にはいくつかの方法があることを紹介しましたが、実際に模擬面接をおこなったことがある就活生の皆さんはどのような方法を選んだのかが気になりますね。ここでは、就活生の皆さんに聞いた実施した模擬面接の方法を確認していきます。

実際におこなった模擬面接の方法

最も多かったのが「友人や家族に面接官をしてもらう」方法でした。実施のしやすさからこの方法を選んだという人が多いかもしれません。中には就職エージェントに頼んだという回答や、アプリで模擬面接をしたという回答もありました。

面接力診断で、苦手な分野を見つけよう

今年の就活では、web面接を行う企業が増え、戸惑っている就活生も多いのではないでしょうか?

そこで「面接力診断」を活用して、選考の対策をしておきましょう。

面接力診断は24の質問に答えるだけで、自分の弱点をグラフで見える化し、どこを伸ばせば面接力が高くなるのかが一目で分かります。

web面接においても、通常の面接と押さえるべきポイントは同じ。面接力診断で弱点を把握し、効率的に対策することで、選考の突破率を高めましょう。

模擬面接でチェックしてもらうべきポイント

模擬面接でチェックしてもらうべきポイント

模擬面接では、どういったポイントをチェックして貰えばよいのでしょうか。

客観的にどう見られているのか知るためにも、事前に「○○の部分をチェックしてください」と面接官を担当する人に伝えておくのも良いでしょう。

以下3点は、本番の面接でもよく見られているポイントなので確認しておきましょう。

①第一印象はどのように感じられたか

ひとつ目は、第一印象はどのように感じられたかが挙げられます。

皆さんは「初頭効果」という言葉を知っていますか。「初頭効果」とは心理学の中で使われる言葉の一つで、一番始めに得た印象によって、相手の人物像へのイメージが大きく左右される効果のことを指します。つまり、初対面で得た印象はインパクトが大きく、なかなか上書きすることができないのです

就活の中で経験する面接は長くても1時間程度です。パッと出会った時の第一印象があまり良くなければ、それをたったの1時間でがらりと覆すことは容易ではありません。

第一印象を左右するポイントはさまざまあります。入室時の声の大きさや表情、振る舞い、身だしなみなど細部までチェックしてもらいましょう。第一印象は面接を左右する重要なポイントになりますので、しっかりとチェックしてもらい、本番では好印象が与えられるように準備しておきましょう。

これは第一印象を決める身だしなみマナーのチェックポイントです。

身だしなみチェックポイント

・スーツやシャツ・ブラウスにしわや汚れがないか
・髪色や長さ(髪が長い人はまとめる)
・スーツ・スカート丈の長さ
・ズボンの折り目がきれいにでているか
・ネクタイの結び目の大きさがえりの形に合っているか
・ひげの剃り残しはないか
・靴下の色(紺か黒が無難)
・ストッキングの伝線はないか
・派手な装飾品を身につけていないか
・ナチュラルメイクになっているか
・靴に汚れや傷がないか

第一印象について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

②言葉遣いは適切か

言葉遣いは適切かどうかも、模擬面接でチェックしてもらうべきポイントです。面接では質問に対しての回答も大切ですが、どのような言葉遣いで話しているのかも重要です

同じ回答でも言葉遣いによって与える印象は大きく違ってきます。例えば、入社したいという意思を伝えるときも、
「入社したら会社の役に立てるように社員の人たちと力を合わせて頑張ります。」
よりも
「入社致しましたら、御社の社員の皆様と協力し、貢献できるように尽力いたします。」の方が丁寧で、印象もぐっと大人っぽくなります。

面接官は就活生の言葉遣いの中でも、敬語をチェックしていることが多く、敬語が正しく使えていないと社会人としての評価を下げられてしまうことが多いです

敬語は普段から意識しておかなければ上手に使い分けるのは難しいですし、就活中は常に敬語を意識して会話をすることが大切です。敬語が正しく使えているかをチェックしてもらい、言葉遣いを正していきましょう。

言葉遣いについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

③入退室時のマナーはできているか

入退室時のマナーはできているかも、模擬面接で見てもらうポイントです。入退室のマナーについては完璧に覚えていると思っている人も多いですが、実際にチェックしてみると細部が抜け落ちてしまっている場合もあります。

例えばノックの回数やドアの開閉、席への着席などのマナーは頭では理解していても、実践してみると意外にできないことも多いです。細かい部分まで徹底して確認しておきましょう。

入室のマナーができていなければ第一印象も悪くなりやすくなり、退室のマナーが悪ければ詰めが甘いなどマイナスの印象を与えてしまいます。入室から退室まですべてが評価の対象になっていますので、基本的なマナーがきちんとできているかも必ず確認してもらいましょう。注意するべき点を把握して、改善しておきましょう

入退室のマナーについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

客観的に見ておきたい印象改善ポイント

模擬面接では態度についてもチェックしてもらいましょう。面接では社会人としてのマナーも試されています。

面接という場に相応しくない振舞いをしてしまっていては、自身の評価を下げてしまうのです。ここでは模擬面接でチェックしてもらい客観的に見ておきたい態度について、その注目ポイントを解説していきます。

模擬面接は本番の面接前に把握しきれない直すべきポイントを見つけ、改善に役立てられる絶好の機会です。模擬面接を効果的に活用し、面接のスキルを高めましょう。

声の大きさ・スピード

模擬面接でチェックしてもらうべきポイントの1つ目は、声の大きさ・スピードです。日常会話において声の大きさやスピードを気にしている人はほとんどいないでしょう。

しかし面接の場など、人前でプレゼンテーションを行う際は、その場に合った声の大きさ・スピードを心がけることが必要です。

声が小さいと自信のない印象を聞き手に与えてしまいます。どんなに良い内容を話しても、その内容の説得力が欠けてしまうのです。

また、緊張すると早口で話してしまう人がいます。早口で話すと、内容が聞き取りにくく、伝えたいことを十分に伝えられない可能性があるので、面接の場で早口になってしまうのはNGです

適切な声の大きさ、スピードではっきりと話すことができるように、模擬面接で練習しておきましょう。

表情や姿勢

模擬面接では、話している際の表情や姿勢もチェックしてもらいましょう。緊張で顔がこわばっていると、面接官に与える印象もあまりよくありません。不安そうな表情は不機嫌に見えて印象もよくありません。

自信のある表情で堂々と話すことできるように、姿勢についても気を配りましょう。

また、手をぶらぶらさせていると見た目が悪く、あまりいい印象を与えません。背筋をしっかりと伸ばして話すことで、明るくはきはきと答えることができます。模擬面接の段階で、表情や姿勢に関する悪い癖は改善しておきましょう

面接で評価されるポイントを知っておこう

面接では、質問に対する受け答えや言葉遣いはもちろんのこと、入退室の仕方や身だしなみなどもチェックされます。どういった点が評価されるのかを知ったうえで、対策を練る必要があるでしょう。しかし、そうしたマナーについて一つひとつ調べていくのは大変な作業といえます。

就活の未来では、面接評価シートを公開しています。実際に使われる評価シートが3パターン公開されていますので、面接官の視点に立った対策をすることが可能です。業界ごとに求められる資質についてもまとめられていますので、就活の事前対策として活用しましょう。

就活生に聞いた! 模擬面接で気づけてよかったポイント

模擬面接で気づけてよかったポイント

ここでは就活生の皆さんが模擬面接をして気づいたことについて紹介していきます。模擬面接をしたメリットというべき部分になるので、是非参考にしてみてください。

自分が話す内容を客観的に確認できて良かったという声が多数

模擬面接をしてみてよかったと感じたこととして、回答内容について客観的に確認できたことを挙げる回答が集まりました。

フィードバックをもらえる模擬面接だからこそ、しっかり伝わっているのかを確認することができ、改善につながったと感じているようです

知らない癖を指摘され、面接の臨み方が変わったという回答も

一方、自分では気づいてなかった口癖や仕草を指摘され直す意識を持てたことが良かったという回答もいくつかか見られました。

事前に確認して、少しの意識で改善できることがいろいろ浮き彫りになります。模擬面接をしておくことで、面接直前に意識すべきことが整理でき、堂々と臨めるようになるかもしれませんね。

【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう

今年はweb面接を行う企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。

そこで活用したいのが、面接偏差値診断ツールの、「面接力診断」です。
24の質問に答えるだけで、自分の強みと弱みをグラフで見える化できます。

ぜひ活用して自分の弱点を効率的に対策し、志望企業の面接を突破しましょう。

模擬面接を効果的におこなうための注意点

模擬面接は面接対策として有効なものですが、正しい方法で実施しないと意味がないものになってしまいます。面接ごっこにならないために、必ず押さえておくべきポイントがいくつかあります。

ここでは、効果的な面接対策として模擬面接をするための注意すべき点を確認していきます。模擬面接をやったことがあるという人も、今一度確認する必要がある部分なので、面接対策の振り返りに役立ててください。

なるべく本番に近い状況で実施する

模擬面接をするうえで最も大切なのは、なるべく本番に近い状態で練習するということです。特に友人や家族とやる場合でも本番のような緊張感で臨めるかが本番の面接に活きる対策になるかを左右します

身だしなみの印象や姿勢なども確認してもらう必要があるため、なるべくスーツで椅子に座った姿を見てもらいましょう。入室から退出まで本番と同じ流れで実施して、課題点を見つけることが大切です。

必ずフィードバックをもらう

模擬面接を通して、自分のなかでも課題点を見つけることは大切ですが、特に大切なのは他者からの客観的な評価を確認することです。そのため、面接官役から必ずフィードバックをもらうようにしましょう。

見た目の印象や癖を見てもらうだけでなく、回答内容がわかりやすいかを判断してもらうと、改善した状態で本番に臨むことができます。

入室から退出までを通しながら気になった部分をその都度メモしてもらったり、場合によってはやり直したりすることで、課題点を修正しやすくなります。

なるべくいろんな相手といろんな場所で試す

面接で緊張する要因の一つとして、はじめて行く場所ではじめて会う人と向き合って話すということが考えられます。模擬面接でもいろんな相手といろんな場所でやってみることで、どこでも誰に対しても落ち着いて回答できる状態に近づけられます

また、人によって気になる部分や捉え方に差があり、面接官も同じです。そのためいろんな人にフィードバックしてもらうことで、その都度新たな発見ができる可能性があります。

模擬面接で対策しておくべき質問5つ

模擬面接の場では質疑応答の練習もしておきましょう。本番の面接ではそれぞれの企業の特徴を反映した、戸惑うような質問をされることもあります。しかし、必ず質問されるといってもよいほど、メジャーな質問がいくつも存在するのも事実です

「志望動機は?」「長所と短所を教えて下さい」など、少なくともこれらの質問に対しては、自信をもってハッキリ答えられるように練習しておきましょう。

以下では、模擬面接で対策しておくべき質問とそこに込められた質問者側の意図・適切な返し、そして逆質問についても紹介しています。

質問①「志望理由は何ですか」

志望動機は企業によって考える必要があります。この質問は、採用担当者からも重要視されているポイントなのでしっかりと確認していきましょう。

出題者の意図

この志望動機はただその企業を志望している理由を聞きたいがために質問しているわけではありません。数ある企業の内、なぜ自社でなければならないのかという部分を聞くための質問です

例えば、志望している理由が

A「御社オフィスが家から近い」
B「御社の商品が好きでそれをもっと広めたい」

では明らかにBの方が説得力があり、自社商品が特にいいのかという入社意欲が伝わってきます。
そのため、端的でありながらも的確な理由を出題者は求めています。

加えて、その志望動機から熱意や入社意欲も感じ取ることができます。学生がその会社でならなければいけない理由はもちろんですが、採用担当者としても、あなたでなければいけない理由が必要です。志望動機から入社して活躍したいという意思や熱意を伝えましょう。

回答例

上記でも説明したように、採用担当者が求めているのは「この企業でなければならない理由」です。そのために必要なのは企業研究です。企業研究が浅いと、この企業でなくどこでもできることだと思われてしまいます。

まずは念入りな企業研究を行い、そこから自分がどうしてもこの企業がいいという理由を見つけ伝えましょう。

御社が扱う商品に魅了され、私も人々を楽しませるお菓子を開発したいと思い志願いたしました。
幼いころ、習い事のあとにお菓子を買ってもらうのが私の楽しみでした。コンビニに置かれているたくさんのお菓子の中から、いつも選んでいたのが御社の商品です。
御社は、子ども向けのキャラクターもののお菓子や、老人向けの味の濃い和菓子など、幅広いニーズに合わせた商品を販売しております。とくに、「チョコっとゼリー」は見た目も可愛く味も美味しいため、老若男女問わず愛されている商品だと思います。
そんな素晴らしい商品を扱う御社の一員として、人を笑顔にする商品の開発に貢献したいと考えております。テニスサークルで部長をしていた経験で身につけた主体性を活かし、積極的に発言をすることで活躍していきたいです。

この例の志望動機では、しっかりと企業研究を行ったことがアピールできています。「志望企業はどんな商品を扱っているのか」その中でも「自分が思う素晴らしい商品は何か」が書かれています。そしてその商品と自分が身近であったこと、自分の強みが活かせることも盛り込まれています。最後に「具体的にどの仕事で強みを活かしたいか」を書いておくと、希望の部署を伝えることもできます。

志望動機はある程度の型があります。そこに自分の経験や意見を入れることでオリジナルの志望動機が完成します。もっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

質問②「長所と短所を教えて下さい」

次に長所と短所を質問される意図です。自己分析で散々考えたよという人も、なぜ採用担当者が知りたいのか理解しておきましょう。

出題者の意図

長所と短所を通して企業が見ているのは、入社後にどのように活躍するかというポテンシャルです。新卒採用は中途採用と違い、全く仕事の経験がない状態で企業に入社することになります。‌

そのため、今までに経験したことや培われた能力を知ることで、今後どんな力を仕事で発揮してくれるのか予想できるのです。自分の課題点である短所もきちんと答えられれば、それを解決することでもっと伸びるというポテンシャルにつながるのです。

さらに長所と短所を聞くことで、あなたの自己理解能力を判断することができます。長所も短所は誰もが持っているものであり、強みを活かしたり、弱みは改善するためにいくらかの努力をしなければなりません。短所から目を背けているのは、仕事でも上手くいかないことがあると逃げてしまう可能性を意味します。

自分のことを客観的に棚卸しできる人は、長所と短所を答えることができます。それは「自分で考え、行動できる人かどうか」を判断するために質問するのです。

回答例

長所と短所の回答として大切なことは端的に伝えることです。長所短所がいくつもある人も答えるときはひとつに絞ってください。大切なのはバランスです。長所を伝えすぎるとただの自慢話のように聞こえてしまい、かといって短所ばかりでも良いイメージになりません。

長所と短所の黄金比率は「7:3」です。長所が7割、短所が3割で話す頃ができるとちょうどよいバランスになります。

そして伝えるときのポイントとして、長所は「どう活かせるか」を提示すること、そして短所は「今後どう向き合っていくのか」を提示することです。自分の強みと弱みを話しただけで終わるのではなく、それがどう会社で活かせるのか、またどのように自分の課題解決しようとしているのかをはっきりさせることで、入社後のイメージも湧きやすくなります。

大切なポイントをしっかりと押さえて、話せるようにしておきましょう。

私の長所は計画性とタスク管理力があることです。大学の定期試験や複数のレポート、また居酒屋のアルバイトが重なることがよくありますが、全体のスケジュールをカレンダーに書き込んで管理しています。
そして、何から手をつけなければいけないのか、To Doリストを作成し、優先順位を付けてその高いものから取り組むようにしています。このおかげでレポートの提出遅れは一切なく、試験にも余裕を持って挑むことができています。アルバイトでもその計画性とタスク管理力から、居酒屋という忙しい現場でもバイトリーダーを任せていただいています。この力は今後働く上でも、締め切りや約束を厳守できるところにつながると考えております。

また、短所は計画性がある反面、心配性なところです。計画はしっかりと立てられいるのか、計画通りに行っているのか、抜け漏れはないか、何度も何度も確認しないとなかなか行動に移せない時があります。しかし、その事前準備に時間を取られていて肝心のタスクが進まなくては全く意味がないため、仕事においては正確性と時間のバランスを取りながら、まずはやってみることをより大切にしていきたいと思います。

長所と短所の答え方についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。魅力的な回答で自分をしっかりとアピールしていきましょう。

質問③「将来なりたい自分像を教えてください」

どんな大人になりたいかを聞く企業もあります。あまり未来の自分像を普段から考える機会は少ないでしょう。だからこそ、事前にイメージを言語化できるようにしておくことが大切です。

学生は就活をしていると、どうしても「内定」をゴールにしがちです。しかし、企業からすると入社後がスタートです。内定して終わりではなく、その後の長い社会人生活を見据えて面接をしています。

また、「将来なりたい自分像を教えてください」は別の言い方で聞かれることも多いです。

・5年後、10年後どうなってたいですか?
・将来のキャリアについてどう考えてますか?
・どんな大人になりたいですか?
・今後どのような成長をして、どんな自分になっていたいですか?

出題者の意図

この質問の意図は、将来像と会社のビジョンがマッチするかを見極めたいからです
自分の想像している将来像が志望企業のビジョンにマッチしていなければ、組織で働く以上目指しているものから道がそれてしまします。

例えば将来的には管理職について会社を担ってもらいたいと考えている企業は、将来的には独立をして個人の会社を作りたいと考えている人を採用するでしょうか。

ミスマッチをなくすためには、学生の将来像と企業のビジョンが一致している必要があります。就活生の将来を聞くことで、採用担当者はその人物が将来、会社にどのような貢献をしていくのかをイメージするのです。

また自分の将来像をしっかりと語れるということは、長期的な視野で自分の未来を考えられているということです。このような長い視野で物事を見ることは仕事の上でも大切なので、今のうちから身に付けておきましょう。

回答例

自分の未来なんてまだ考えたことなんてないという人もいるのではないでしょうか。いきなり将来の自分像をイメージするのは難しいでしょう。その場合はざっくりと考えてみる方法をおすすめします

たとえば、将来結婚したいという未来像を浮かべたとします。そこから、自分に問いかけていきます。「何歳までに結婚したいか」「どんな家に住みたいか」「その場合いくら位資金は必要か」「そのためのお給料をもらうためには何歳までにどんな役職についていたいか」など。

そのように質問をし続けていると、ざっくりしていた「結婚したい」という自分像から、「結婚しても働き続け、後輩の育成を任せてもらえるようなマネージャー業務をしたい」といった具体的な将来像が出来上がるはずです。

その未来像と会社のビジョンを組み合わせて自分像を作成しましょう

御社に入社後は、まずはSEとして金融系のシステムに携わりながら、自身の専門性を築いていきたいです。そして、実際の現場に参加する際は、自分のことだけでなく、「周りとの一体化と生産性の向上をどう実現するか」を常に考え、3年以内にマネージャーとしての役割を果たしたいです。
5年後にはリーダーとして小規模のプロジェクトを回すことで知識と経験を身につけ、10年後には大規模案件のリーダーとして御社のプロジェクトをマネジメントできる人間になりたいと考えています。

将来の自分像についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。自分のキャリアについてこれを機に考えておきましょう。

質問④「他社の選考状況を教えてください」

選考が進むにつれてこの質問をされる可能性は高く、最終面接ではほとんど必ずと言ってもいいほど聞かれます。

この質問はただの状況確認に見えて、実は企業によって非常に重要なものです。そして就活生の回答からさまざまなことが判断されています。どのような意図で聞かれているのかを知っておきましょう。

出題者の意図

面接でほかに受けている企業について聞く理由は、志望度の高さを知るためです
もしも、本当は他社に行きたいといったニュアンスを含む回答をすると、志望度が低いと判断されるでしょう。

もちろん、ほかに受けている企業があるだけでは志望度が低いとは思われません。志望度の高さと複数社選考を受けているということに関係性ないのです。そして、1社に絞っているというのが、ほかの人よりも志望度が高いというアピールになるとは限りません。

どのくらいの可能性で自社入社したいと思っているのかは、採用するうえでとても大切です。内定承諾しない可能性が高い学生に内定を出すのは、企業にとってもリスクです。

また、選考を受けている企業の一貫性も確認しています。同じような業界を受けている方が志望度が高ことがわかります。ばらばらの業界で知名度のある大手ばかり受けていたり、とにかくがむしゃらに大手もベンチャーもたくさん受けているようでは、採用担当者も本当に内定が出たら入社してくれるのかと疑問に思うかもしれません。

回答例

他社の選考状況を聞かれた場合は、前提として正直に答えることが大切です。ほかの企業を受けているということは、マイナスの印象を与えるわけではありません。複数の企業の選考を並行して受けているのは、企業も理解しています。

1社に絞っていると伝えても、必ずしも高い評価されるとは限りません。また、1つに絞ることが必ずしもプラスに働くとは限りらないのです。嘘をつかずに正直に答えることを心がけましょう

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、無理にすべてを答える必要はありません。他社で受けている企業があまりにも多いと、内定を出しても入社しないのではという印象を与えてしまう可能性があります

多くの企業を受けている場合は、直近で選考を控えている企業や、ある程度選考が進んでいる企業をいくつか選んで答えましょう。また、落ちてしまった話やマイナスになるようなことも話すのは避けてください。やみくもに受けている企業のうちの1つと思われないようにしましょう。

金融業界を中心に受けています。〇〇銀行は二次選考まで進んでおり、〇〇銀行は1次選考の結果待ちです。

こちらはNGな回答例です。

NG例

・メーカー業界の◯◯は受けましたが、一次選考で落ちてしまいました。▲▲は三次選考で落ちました。
・金融業界の〇〇社とメーカー業界の▲▲、食品業界の××を選考中です。

他社の選考状況について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。この質問はただの状況確認に見える思わぬ落とし穴です。対策しておきましょう。

質問⑤「当社について何かご質問などはありますか」

企業の面接試験において、終盤に必ず面接官からの逆質問があります。逆質問の例としては「ここまでの説明の中で何か質問はありますか?」「当社について何かご質問などはありますか?」といった、就活生側から企業に向けてに質問をすることです。

ここでは、逆質問をする意図と、回答するときの注意事項などについて解説していきます。
またおすすめの逆質問も確認していきましょう。

出題者の意図

面接官が逆質問をする意図は大きく2つあります。

出題者の意図

1.自社に対しての熱意や志望度の高さを知るため
2.会社の魅力付けをするため

    面接官が逆質問をする1つ目の理由は、就活生自身がどのくらい仕事に対して熱意を持っているのか、また自社に対しての志望度はどの程度あるのかなどを知るためです

    企業側は就活生が自社以外にも、たくさんの企業の選考を受けていることは理解しています。そしてその中でも自社への関心度はどの位置にあり、入社したいという熱意がどの位あるのかを逆質問で確かめているのです。

    そして2つ目は会社の魅力付けをするためです。就活生は面接の中で質問があったとしても、なかなか「質問があります」とは伝えにくいでしょう。どこかモヤモヤした不安な気持ちのまま面接が終わってしまいます。

    そうすると、例え企業側が採用したいという判断をしたとしても、就活生の方から「ミスマッチかもしれない」と離れていってしまうかもしれません。採用担当者も、忙しい業務の時間を空けて、未来を担う人材を採用したいと考ているため、志望者の疑問を解消し、より志望度を高めてもらいたいと考えているのです。

    逆質問をすることにより就活生が何を疑問に思っているのか、不安であるのかを確かめ、そこを詳しく解消することで、就活生の不安材料を取り除くことができます。また学生が気になることは、会社がアピールできる場所とも考えられます。

    逆質問をしてもらい、その回答は学生にとっての魅力ポイントなのです。就活生の疑問を解決するのは、学生と企業の双方にとても重要なことだといえるでしょう。

    回答例

    ここからはおすすめの逆質問10個とNGな質問例もあわせてご紹介します。以前に聞いたことのあるものは除いて、最低でも3つは事前に用意しておきましょう。

    逆質問も評価の対象になることがほとんどです。その際に高評価を獲得するために、質問内容も工夫しておきましょう。普段の面接では採用担当者からの質問に対して発言するという受け身なアピールしかできません。しかし、この逆質問だけは自分からアピールできるチャンスなのです。

    おすすめの逆質問

    ・入社するまでに身に付けておいた方がいいスキルはありますか
    ・御社で活躍している人に共通する点は何がありますか
    ・◯◯職ではどのような能力が求められますか
    ・今後予定している事業展開はありますか
    ・社風は〇〇と伺っていますが、具体的なエピソードを教えていただけますか
    ・御社の〇〇に興味があるのですが、どんな経緯で開発されたのでしょうか
    ・御社で取り組んでいる仕事の目標達成について教えてください
    ・一日の具体的な業務の流れを教えていただけますか
    ・研修やスキルアップなどの機会はどのようなものがありますか
    ・仕事をするうえで心がけていることはどのようなことでしょうか

    模擬面接を活かして効果的な対策をおこなおう

    面接対策として有効な模擬面接についてご紹介しました。面接を受ける場合、事前の対策が必要不可欠であることは、言うまでもありません。その際の有効な面接対策として挙げられるのが、「模擬面接」なのです。

    模擬面接をおこなう際は、なるべく多くのバリエーションを持たせて、できるだけ多く繰り返す方法をおすすめします。「立場を替えて練習すること」も大切です。面接官の気持ちになってみるのも面白いでしょう。

    「多くの練習の機会を、複数の人と設けること」「立場を替えて練習すること」が模擬面接で対策をおこなう際のポイントだといえるでしょう。

    【模擬面接に関する調査】

    • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
    • 調査日:2022年4月8日~11日
    • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
    • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の30人

    監修者プロフィール

    ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
    吉川 智也(よしかわ・ともや)
    1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
    現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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