就活のマナー

【内々定を辞退するときの連絡方法】企業への正しい対応とマナー

内々定を辞退するケースもある

せっかく貰った企業からの内々定ですが、これを辞退するケースも少なくありません。例えば、他の企業から内定を貰うこともあるでしょう。また、就活をしている間に志望する業界や職種が変わり、思い切って進路変更をする人もいます。

このように、就活生自身の事情により内々定の辞退を検討することもあります。内々定を辞退する決断をしたら、企業に早めに連絡を入れることが大切です。また、連絡を入れる際は、マナーを守って失礼のない対応をする必要もあります。

本記事では、内々定を辞退するときの連絡方法について解説していきます。

内定の辞退の仕方については、下記の記事でも解説しております。

内々定は「労働予定通知」

「内定」と「内々定」という言葉があります。これらの違いを正しく把握できていない人もいるでしょう。「内定」とは、正式な労働契約が成立した状態のことです。学生は企業から採用通知の書面を受け取り、企業は学生から入社承諾書を受けとることで、相互に意思確認をします。このように、内定とは企業と就活生の双方の承諾を得て成立するものです。内定を企業が取り消す場合は解雇と同じ意味合いを持ちます。

これに対し「内々定」とは、企業が就活者に対して採用予定を通知した状態のことです。まだ正式な労働契約は結んでいない状態です。この状態は「労働契約が締結される前段階」とされることから、労働契約による相互の拘束関係はありません。そのため、内々定を辞退することで、就活生に法的な問題が発生することはないです。

内々定と内定との違いについては、下記の記事でも詳しく解説しております。

あなたの身だしなみは大丈夫?
39点以下は要注意なマナー力診断で確かめてください。

「めんどくさいな」と思われがちな就活マナーですが、身だしなみで第一印象が決まるといっても過言ではなく、それが原因で選考がうまくいかない可能性があります。

そこで「マナー力診断」を活用しましょう。数分で終わる就活マナーの問題に答えるだけで、あなたの就活マナー力と改善点を把握することができます。

また服装の模範解答や、当日の持ち物リストなどもついているため、診断後も役立つものになっています。
今すぐ診断して、自信を持って就活に臨みましょう

診断スタート【無料】

あわせて活用したい!

30秒で面接力がわかる!スマホで診断できるお役立ちツールです。

内々定辞退の正しいやり方

企業は説明会や選考に時間をかけて、内々定を通知しています。これを辞退することは、企業が投資してくれた時間を無駄にしてしまうということです。このことを認識して、内々定の辞退に対処しなければなりません。

確かに就活生にとって人生に関わる大きな決断です。一方で、企業にとっても、優秀な人材を逃してしまうという痛手になることを心得ておきましょう。失礼のないように、誠実な対応をすることが大切です。

内々定を出してくれた企業だからこそ、丁寧にそして誠意をもって内々定辞退を伝えることが望ましいでしょう。ここでは、内定辞退におけるマナーや正しい伝え方を紹介していきます。

内定辞退の方法については、下記の記事でも解説しております。

理由は素直に伝える

就活生が内々定を辞退するのは、他の企業への入社を決意した場合が多いでしょう。他にもさまざまな理由が考えられますが、どのような事情であれ、その決断をするために十分に悩んだことでしょう。そのような気持ちを素直に伝えることが、自分を評価してくれた企業に対する誠意です

また、正直な気持ちで内々定辞退の意思を伝えることは、大切なマナーともいえます。しっかりとした理由をもって内々定の辞退を通知するのであれば、決して失礼にはあたりません。嘘をついたり誤魔化したりするほうが失礼です。誠実な態度で正直に話せば、就活生の事情を理解してくれる企業は多いでしょう。

内定辞退のメールの例文は、下記の記事でも紹介しております。

メールで伝える場合

件名:内定辞退のご連絡(○○大学 ○○○○)

株式会社〇〇 人事部 〇〇様

お世話になっております、〇〇大学〇〇部の〇〇です。
この度は採用内定の通知を頂き、誠にありがとうございます。
貴社に評価をして頂けた事は大変嬉しく、光栄に思っております。

このような機会を頂きながら誠に恐縮なのですが、
自身の就職活動を熟考した結果、他の企業とご縁を感じたため
貴社の内定を辞退させて頂きたく、ご連絡を差し上げました。

本来なら直接お伺いしてお詫びしなければならないところ、
メールでのご連絡になりますことを重ねてお詫び申し上げます。

最後になりましたが、貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます。

----------------------------------------
○○大学○○学部○○科 ○○○○
Email:*****@****
電話:○○○-○○○○-○○○○
----------------------------------------

内々定の辞退を決意したら、いち早く企業に知らせましょう。ここでは、内々定を辞退する際のメールの定型文を紹介しています。ここで大切なことは、相手に失礼にならない文面で辞退の意思を伝えることです。

例文では、他の企業への就職を決めたことを辞退理由としています。しかし、就活生にはさまざまな辞退の理由があるでしょう。ここではそれぞれの本当の辞退理由を正直に記すことが誠意を示すこととなります。例えば、「家族の都合で家業を継ぐこととなり企業就職をできなくなった」であったり、「専攻学業の研究を深めたく、進学を決断した」などが考えられるでしょう。辞退理由は、誠意をもって事実を伝えましょう。

電話で伝える場合

○○大学の○○と申します。恐れ入りますが、人事部の○○さんはいらっしゃいますでしょうか。

就活生

はい、○○です。

採用担当者

先日内定の通知を頂きました、○○大学の○○です。
この度は、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございます。
大変身勝手な申し出ですが、御社の内定を辞退させていただきたくご連絡をさせていただきました。
貴重なお時間をいただいたのに、ご迷惑をおかけする結果となり、誠に申し訳ございません。

就活生

承知しました、残念です。差し支えなければ、辞退の理由をお聞きしてもよろしいでしょうか。

採用担当者

はい。御社と並行して選考を受けていた企業があり、そちらからも内定を頂きました。最後まで悩みましたが、自分の適性を改めて慎重に考えた結果、そちらの企業でご縁を感じこのような決断となりました。
本来ならば、直接お詫びに伺うべきところですが、電話でのご連絡になってしまい申し訳ございません。

就活生

分かりました。ご連絡ありがとうございました。

採用担当者

内々定辞退の決意を告げるにあたっては、メールではなく電話でも問題ありません。電話で連絡をする際は、担当者と直接話をするようにしましょう。担当者が不在のときは、改めてかけ直すことをおすすめします。担当者以外の社員に伝言を頼むこともできますが、伝え漏れや伝え間違いが発生する危険性があるためです。

辞退理由は、聞かれたときだけ答えましょう。企業によっては辞退理由を問わないこともあります。失礼のない言い方を事前に考えておきましょう。

内定辞退を辞退する際の例文は、下記の記事で紹介しております。

辞退する前に意思確認を徹底する

内々定の辞退を早く伝えようと行動するのはいいですが、企業に伝えるにあたって、もう一度自分の意思を確認することが必要です。自分の判断に間違いがないか、まだ迷いはないか、自問自答してみてください。

一度辞退を伝えてしまえば、もう後戻りはできません。辞退の撤回をお願いしても、それを受け入れてくれる企業は少ないでしょう。就活で後悔しないためにも、内定辞退の判断は慎重にしていくことが大切です

就活の結果は、自分の責任です。周りの人の意見を聞くことも大切ですが、最終的な判断は自分でおこなうようにしましょう。

下記の記事では、内定辞退で後悔する理由について解説しております。ぜひ参考にしてください。

39点以下は危険!就活の弱点を克服するために今すぐ診断しよう

就活では気をつけるべきことが多いです。いざという時に「その対策はしていなかった…」と後悔したくないですよね。

後悔せずに就活を終えたい人は、今すぐ「就活力診断」で診断しましょう。たった30秒であなたの弱点を判定し、これからするべき就活対策がわかるようになります。

無料で使えるので今すぐ診断し、就活で後悔しないようになりましょう!

今すぐ就活力を診断する(無料)

あわせて活用したい!

30秒で面接力がわかる!スマホで診断できるお役立ちツールです。

企業側のデメリットも把握しよう

就活生が内々定を辞退するのは、もちろんやむを得ないことでしょう。しかし、その決断は企業にとってさまざまなデメリットをもたらします。企業にとって人材は大切な戦力であり資産です。

毎年、新しい人材を募集し確保するために、多くの時間やコストを要します。企業が選考、評価して確保したはずの人材に辞退されてしまうのは、これらの労力が無駄になるということに等しいです。このような、企業が内定辞退された場合のデメリットを紹介します。辞退される企業の気持ちを知るために、確認しておきましょう。

内定辞退の前に抑えておきたいマナーを、下記の記事で紹介しております。

採用枠に空きができてしまう

内々定を辞退されるということは、時間をかけて選考し、採用したいと判断した優秀な人材を得られなくなるということです。これは、企業にとって大きな損失です。

就活生が内々定を承諾した時点で、企業はその就活生を自らの組織の一員として考えます。採用者の配属先などを、能力や特性に合わせバランスよく組み、より効率的な組織体制を作ろうとしています。そのような時に採用予定者が一人欠け、採用枠に空きができると、組織体制のバランスも崩れてしまうでしょう。

内定辞退が早く分かれば、再度募集をするなどの対策が取れますしかし、後々辞退をされると、新たに人材を採用することも難しくなります。このような企業の事情を考え、辞退の連絡は早めに伝えましょう。

内定辞退の仕方については、下記の記事でも解説しております。

時間とコストが無駄になる

企業は、人材を採用するにあたって、多くの時間とコストをかけています。また内々定を出してから、研修や入社後のスケジュールも組んでいるでしょう。大手の企業では人材採用の際、外部の専門コンサルに発注し採用事業を実施するため、そのコストは数百万円にものぼるともいわれています。

そのようにコストをかけて採用をしても、内定を辞退されればすべてが無駄になってしまいます。自分が内々定を貰うにあたって、企業は多くの時間とコストを費やしているということを理解しておきましょう。

就活生が自身の就活に必死となっているのと同様に、人材採用は企業にとって生き残りをかけた大事業です。就活生の皆さんはそのことをしっかり認識して行動することが重要です。

辞退理由の考え方については、下記の記事を参考にしてください。

決断したら早めに伝える

内々定の辞退を決断したら、企業に早めに連絡をすることが大切です。内々定の辞退をより早く企業の担当者に伝えることで、企業の側もさまざまな事態にいち早く対処することができます

採用枠に空きができても、早い時期であれば再度募集をすることができます。その結果、追加の時間やコストのロスも最小限にとどめることができるでしょう。

また、内々定であっても、採用予定者として捉えられているため、企業では新入社員に対するスケジュール作成や育成プログラムの準備をしています。内定辞退を伝えるのが遅れれば、それらの準備がどんどん進んでしまうでしょう。早めに伝えることで、企業は調整して準備を進めることができます。

内定辞退を手紙で伝えるときの書き方は、下記の記事で紹介しております。ぜひ参考にしてください。

内定後の悩みは「キャリアパーク!就職エージェント」

キャリアパーク!就職エージェントでは年間1,000名以上の学生と面談をし、内定へと導いたエージェントが非常に親身になって、サポートしてくれるのがメリットです。

就活のプロとも言えるエージェントが書類選考や面接はもちろん、内定後の相談や内定先企業の決定まで一貫してサポートしてくれます。また、厳選した企業を紹介してくれるので、多数の求人を抱える大手エージェントに比べて、一つ一つ企業との繋がりが強いのも特徴と言えるでしょう。

無料申込みはこちら

内々定の辞退では誠意ある対応をしよう

内々定の辞退とは、企業にとっては貴重な人材を失う大きな損失を意味します。内々定を出すために、企業は説明会や選考に、多くの時間とコストを費やしているためです。そのため、内々定の辞退を決断したら、誠意ある対応を心がけながら早めに連絡をしましょう。

内々定の辞退を早めに伝えることで、企業は新たに人材を採用することができます。連絡が遅れてしまうと、最悪の場合、企業は組織体制に穴が開いた状態で来年度を迎えなければならないでしょう。

内々定の辞退を伝える際は、今までお世話になったことへの感謝と、辞退をしてしまうことへの謝罪の気持ちを伝えましょう。丁寧で誠実な対応を心がければ、企業も学生の決断を応援してくれます。

内定辞退の際のお詫び状の書き方については、下記の記事で解説しております。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ