自己分析
【自己分析のための質問項目】上手におこなうポイントと注意点
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目次
自己分析は質問形式で考えるのがおすすめ
就活を攻略するには、もっとも基本的な自己分析を徹底しなければなりません。自己分析とは、その名の通り自身を分析し、理解を深めることです。
自分自身への理解が深まるなら、やり方はどのようなものでも構いませんが、おすすめは質問形式で考えることです。
特定の質問への回答を考えていくと、自分が何を考えているのか、どのようなことを大切にするのか、いかなる能力や特徴を持っているかが分かります。
自分について考えるというだけではあまりにも漠然としていて難しいため、質問に沿って考えるほうが効率的でもあります。
自己分析は就活をスムーズに進めるために必要な作業のため、上手なやり方を理解して、基礎からしっかり固めて準備を進めていきましょう。
以下の記事では、自己分析ができる診断ツールについて解説しています。
就活で自己分析が必要とされる3つの理由
自己分析をおこなう際には、まずは必要性から把握することが大切です。自己分析は就活の基本であり必須作業といわれることは多いですが、なぜそのようにいわれるのか、正しく理解できていない人もいるでしょう。
ただ何となく必要と考えるのと、必要な理由を知った上で取り組むのでは、自己分析で得られる成果も違ってきます。
就活で自己分析が必要な理由とは何か、根本的な部分から理解を深めていきましょう。
①就活の軸を決めるため
就活で自己分析が必要なのは、就活の軸を決めるためです。新卒の就活の場合、専門職を除いてほとんどの職業を目指せます。業界や企業の選択肢は膨大であり、志望先を選定するだけでも苦労は少なくありません。
自己分析をおこなうことで、自分が何を大切にするかが分かり、仕事に対して求めるものも把握できます。仕事に求めるものを把握しておくと、何を重要視して企業を選ぶかが決められ、選択肢も限定していけるでしょう。
職業選択の自由度が高いからといって、闇雲に就活を進めてしまうと条件に合わない企業に就職してしまい、社会人になってから後悔する可能性もあります。
軸を決めるのは就活を正しい方向に導くためにも重要な作業であり、それを支える自己分析も同様に大切といえるでしょう。
以下の記事では、自己分析ができるワークシートを活用する方法について解説しています。
②選考でのアピールポイントをみつけるため
履歴書や面接など、選考の形式は複数ありますが、どの場合でも自身を売り込み、採用メリットを提示するのが就活の基本です。売り込むためには自分のことを正しく理解する必要があり、アピールポイントを探すためにも、自己分析は必須といえるでしょう。
「改めて考えなくても自分のことは理解している」という人も多いですが、実際に就活での質問に照らし合わせると、回答が出てこない場合も多いです。
例えば「自己PRをしてください」、「長所と短所を教えてください」と問われて、素早く回答をできる人は少ないでしょう。
きちんと自分について見直しておかないと、適切なアピールをするのは難しく、高評価の獲得も遠のいてしまいます。自己分析で事前準備をしておきましょう。
以下の記事では、自己分析による長所と短所の見つけ方について解説しています。
③本当に相性のよい仕事をみつけるため
就活は就職先を決めることが目標ですが、単に就職できるなら何でもよいわけではありません。厳密にいえば、「本当に相性のよい仕事をみつける」「適性の高い企業に就職する」ことが、就活の目標です。
これらを達成するには自分自身を知って企業や仕事との適性と照らし合わせる必要があり、マッチングの成功率を上げるためにも自己分析は必須です。
志望先の業界や企業についても理解を深めておかなければなりませんが、まずは自分自身の特徴や能力を把握しておかないと、仕事の適性を見抜くことはできません。
就職できても相性の悪い仕事だと、就職後に後悔を抱えてしまうことも多いです。悔いなく就活を終え、本当に自分に合った仕事をみつけるためにも、自己分析は必須です。
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就活を成功させるためには自己分析が必須です。しかし、自分自身のことを分析するのは以外と難しいですよね。
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自己分析で自分に問いかけたい5つの質問
自己分析の重要性を把握したところで、実際に分析作業を進めていきましょう。自己分析の方法は複数ありますが、基本的なやり方は自問自答といえます。
自身に対して質問をぶつけ、その回答を紐解いていくことで、自分への理解は深められるでしょう。
自分を知るための質問は、大きく5つに分けられます。複数の質問で自身の本質にアプローチすることで、より正確な分析結果が得られます。
問いかけたい質問内容とその意味を把握して、実際に自己分析をおこないましょう。
①最近一番嬉しかったことは?
最近一番嬉しかったことを問うのは、自分が何に対して価値を見出すかを知るためです。嬉しい=大切にしている、重要視しているともいえ、何を嬉しいと思うかがその人にとって人生の中で重要視したいことといえます。
例えば「欲しいものを買った」ことが嬉しいなら、物欲を満たすこと、金銭的に豊かになることがその人にとっての嬉しいことといえるでしょう。
もしも買ったものが自分のものではなく、他人にプレゼントするものだった場合、他の人の喜びが自分にとっての幸せとも考えられます。
同じ出来事でも何をどのように嬉しいと思うかは人によって違うため、詳細部分まで思い出すことが大切です。世間一般の価値基準に照らし合わせる必要はないため、個人の価値観の中で嬉しかったことを思い出しましょう。
以下の記事では、自分の強みをみつける方法について解説しています。
②最近一番悲しかったことは?
嬉しいこととは反対に、悲しいことを深掘りするのも大切です。悲しいということは自分自身にとって嫌なことであり、自身の中でできるだけ避けたいものといえるでしょう。
就活を進める上ではやりたいことや望むことから将来を考えるだけではなく、嫌なこと、やりたくないことをリストアップして、消去法で考えることも大切です。
また、何を悲しく思うかによって、自分の脆さもみつけることができ、考え方次第では短所の発見にも繋がります。
例えば「友達が遠くに引っ越したこと」が悲しい出来事なら、他人との繋がりが切れることが嫌なことで、寂しがり屋な性格とも取れるでしょう。
悲しい出来事からも自身の内面を深掘りできるため、あえてネガティブ部分に目を向けることも大切です。
以下の記事では、ジョハリの窓のやり方について解説しています。
③最近一番やり遂げるのに苦労したことは?
苦労したことを考えるのは、問題解決に向けての考え方や価値観を知るためです。
何をやり遂げるのに苦労したかを考えるだけではなく、やり遂げるためにどのような努力をしたのかまで含めて考えることが大切です。
問題に直面した時にどのように立ち向かうかは社会人にとって重要であり、問題解決能力が高いほど就活でも評価されます。
また、同じ問題に直面したとしても、人によって向き合い方は違い、解決のアプローチも異なるでしょう。
問題と真正面に向き合うタイプなのか、別の方向から解決を探るタイプなのかと、自身のタイプを見極めることが大切です。
苦労した出来事を考える際には、最後までやり遂げて何らかの形で成功を残せたものを取り上げるとよいでしょう。
以下の記事では、就職診断ツールについて解説しています。
④もっとも時間を割いて取り組んだ・熱中したことは?
時間を割いて取り組んだこと、熱中したことは、自分の好きなものをみつけるための質問です。
熱中したことがあるなら、それが好きなこと、やりたいこととすぐに判断できますが、これといって熱中したものがない場合は何がやりたいか分からない場合も多いでしょう。
熱中したといえることがないなら、何に時間をかけたかで測るのがおすすめで、他のことよりも時間をかけて取り組んだ=熱中している、好きなことであるといえます。
好きなことややりたいことは、そのまま仕事を選ぶ際の選択肢としても使えます。
社会人になって何をしたいか、何に興味を持つかを知るためにも、時間を割いて取り組んだことや熱中したことは、深堀りしておくとよいでしょう。
以下の記事は、性格診断の方法について解説しています。
⑤最近もっとも印象的だった出来事は?
自己分析をさらに深めるためには、印象的だった出来事を考えるのもおすすめです。ポイントは印象的だったことは何かであり、出来事の内容は関係ありません。
嬉しいことや楽しいことはもちろん、悲しいことでも問題はなく、衝撃を受けたことでもよいでしょう。
重要なのは何が心に残っているか、引っかかっているかであり、直近でもっともインパクトの強い関心事を考えると、現在の自身の価値観を調べられます。
印象に残った出来事をみつけられたなら、特にどのようなことが印象的だったか、細部まで深堀りすることが大切です。
何のインパクトが強かったのかを考えることで、自分が何に対して興味関心を抱いているかが深掘りでき、より詳細な理解へ繋がります。
以下の記事では、自己分析の方法について解説しています。
自分の強み・弱みは、ツールを使えばかんたんにわかります
自己分析ツールはもう試しましたでしょうか。就活では自己分析が重要です。中途半端に自己分析を終わらせてしまうと、入社後のイメージギャップから早期退職につながってしまいます。。
そんな時は「自己分析ツール」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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自己分析をする上で注意したい3つのポイント
自己分析は質問形式で進めるとスムーズにおこなえますが、単に自問自答するだけでは上手くいかないこともあります。
上手におこなうにはポイントを踏まえて取り組むことが大切で、細部まで工夫してやるかどうかで、得られる結果も違ってきます。
自己分析は就活の基本ですが、基礎だからといって簡単なわけではなく、むしろ上手にやるのは難しいです。
難易度が高い作業だからこそ、細部のポイントまで把握して、より完成度の高い分析結果を得られるよう工夫しましょう。
①答えには何度も「なぜ?」の疑問をぶつける
自己分析は自身に質問をぶつけて回答を考えるのが基本ですが、答えを出してそれだけで終わるのはよくありません。
導き出した答えには、何度も「なぜ?」と疑問をぶつけることが大切で、最低3回はこの作業をおこなうとよいでしょう。
例えば最近嬉しかったことで、「買い物をした」と答えが出たなら、なぜそれが嬉しかったのかを考えます。
「前から欲しかったから」と答えが出るなら、なぜ欲しかったのかを考え、さらにその答えにも「なぜ?」の疑問をぶつけましょう。
何度も繰り返し疑問をぶつけることで、本質的な考えが分かり、自身への理解が深められます。
根本的な部分の行動原理や根っこにある価値観を見つけ出すことが重要なため、どの質問でも繰り返し疑問をぶつけて細部まで深堀りしておきましょう。
以下の記事では、他己分析の方法について解説しています。
②大学時代以前に遡るのも大切
就活で問われる質問は基本的には大学時代のことです。中学や高校での経験をもとにアピールするよりは、大学時代のエピソードのほうがいいでしょう。
しかし、自己分析に関しては大学時代以前の出来事をヒントに考えてもよく、分析結果がいまいちなら小学校、中学、高校と過去に遡って考えてみましょう。
過去の出来事に対しても同じように質問をぶつけ、何度も疑問をぶつけることで、自身がどのように成長してきたか、あるいは変わらない部分は何かがみつけられます。
自分自身への理解を深めるには、過去からの繋がりを知ることも大切なため、思い出せる限り遡ってみるのもよいでしょう。
大学時代だけに限定する必要はないため、行き詰まりを感じたならさらに遡り、より幅広い情報から分析することが大切です。
以下の記事では、自分史について解説しています。
過去を振り返るための質問項目①幼少期
・幼少期で一番よかった(悪かった)出来事はなにか
・どのようなな家庭だったか
・好きだった遊びはなにか
・親の教育方針に特徴はあったか
より細部まで自己分析をしたいなら、両親に子どもの頃の様子を尋ねて、自分がどのような子どもだったかを聞いてみてもよいでしょう。
幼少期の出来事は、その後の性格形成に実は影響を与えているということもあります。また、幼少期と現在が大きく違う場合は、どの段階で考え方や行動に変化があったのかを考える材料にもなるでしょう。
現在に何らかの繋がりをもたらすことはあるため、覚えている限りで記憶を遡ってみましょう。
過去を振り返るための質問項目②小学校
・どのような先生が印象に残っているか
・どのような習い事をしていたか
・どのような友人とどのような遊びをしていたか
・自分から率先して行動していたことはあるか
小学校の頃を思い出す際には、印象に残っている先生ややっていた習い事、遊んでいた友達のことなどを考えてみましょう。
小学生くらいなら性格形成はまだまだ未熟であることも多く、周囲の人物や取り組んでいた事柄から影響を受けることも少なくありません。
思春期に差し掛かる前でもあり、幼少期よりは覚えていることも多いはずです。小学生の頃の出来事は、その後の自分と比較するための分析材料として役立つでしょう。
自分がどのような子どもだったかはもちろん、周りにはどのような人がいて何をしていたかも考えてみましょう。
過去を振り返るための質問項目③中学校
・得意だった教科と苦手だった教科はあるか
・部活に入っていたか
・失敗したことや後悔していることはあるか
・高校受験に対してどう思っていたか、受験はどうだったか
中学校の頃を思い出す際には、勉強や部活など、現在に繋がる具体的な事柄をイメージできる質問がおすすめです。
得意あるいは苦手な勉強や、部活をやっていたかどうか、高校受験についてどのように考えていたかなど、学生生活について深く掘り下げていくことが大切です。
また、思春期で感情の起伏が激しくなりやすい時期でもあるため、その時に感じた後悔や失敗したエピソードがあるなら、それも引き出してみましょう。
それらはコンプレックスとなっていたり、その後成長するための足掛かりとなっていたりすることが多く、今の自分を知る手掛かりになりえます。
思春期に起きた印象深い出来事は、現在の性格に色濃く反映されていることも多いです。
過去を振り返るための質問項目④高校
・高校の頃の夢はなにか
・最も影響を受けた人物や本はあるか
・どのような生徒だったか
・休みの日はなにをして過ごしていたか
・大学受験について
高校の頃の思い出では、当時どのような夢を持っていたかや、将来を考える上で何を参考にしたのかなどの質問がおすすめです。
漠然とした夢でも、実行できなかった目標でも構わないため、その時何を思い、どのような考えを持って行動していたかを考えましょう。
当時好きだった人や影響を受けた人物、本、映画などを参考に考えるのもおすすめであり、自分の思考に大きく影響を与えたものは全て書き出してみましょう。
また、大学受験についてどのように思っていたか、大学生になったら何をしようを考えていたのかなども、今一度思い出してみてください。
過去を振り返るための質問項目⑤大学
・なぜその専攻にしたのか
・アルバイトで印象深い経験はあるか
・どのような講義に興味があるか
・人のためにおこなったことはあるか
・自慢できる出来事はあるか
・就活について
大学時代まで戻ってきたなら、記憶も新しいため比較的思い出しやすいでしょう。自分を掘り下げるための質問としては、自分の考えや行動の根本を深堀りするものがおすすめです。
例えば現在の学部や選考を選んだ理由や、興味を持った講義、人のために取り組んだことや自慢できることなどが挙げられます。
これらの行動の理由を考えることで、自分が何を考え、何を大切にしているかが理解できるでしょう。
また、就活に対してどのような思いを抱いているかを考え、そこから就職について、仕事についての自らの考えを広げていくことも大切です。
③客観的な視野を持つことを意識する
自己分析は簡単にいえば、自身を客観的に見つめ直す作業です。そのため、過去の出来事などについて主観的に振り返った後は、その結果を客観的な視野を持って分析しなければなりません。
分析を主観的な視野で進めてしまうと、自分にとって都合のよい結果を考えてしまったり、自分では当たり前となっていることに気づけなかったりします。
そもそも自分が何を考え、何を望み、何を重要視しているかがすぐに思い浮かばないのは、「自分にとって当たり前」という主観のフィルターがかかっているからです。
このフィルターを外して、自身について深掘りして考えることが自己分析最大の目的のため、客観的な視野は重要視しなければなりません。
客観性は自己分析を成功させる重要なポイントのため、特に意識して取り組みましょう。
以下の記事は、就職が決まらない理由について解説しています。
他己分析もおすすめ
意識や考え方次第で自身を見つめ直すことはできますが、完璧に客観的な視点で自分を見ることは難しいものです。
そのため、自身で分析するだけではなく、他人に分析してもらう他己分析を実施するのもおすすめです。
他己分析なら完全に客観的な視野からみて自身を深掘りできるため、これまで気づかなかったことがみつかる場合もあるでしょう。
他己分析はその人が自分をどのように評価するか、どのような人だと思っているかを聞きます。
引き出した結果から客観的に見た自分像を把握していくと、今後の自己分析にも役立てやすいでしょう。自分ひとりでの分析に行き詰まりを感じた場合には、視点を変える意味でも第三者の意見を参考にするのがおすすめです。
以下の記事は、他己分析の方法について解説しています。
自己分析は質問事項に沿って進めよう
就活をスムーズに進め、よりよい結果を残すには自己分析を徹底しなければなりません。自己分析のやり方は人によって違いますが、スタンダードなのは過去の経験を洗い出し、見つめ直すことです。
経験を見つけ出すためには質問事項に沿って進めるのがおすすめで、自問自答を繰り返すことで自分像が少しずつみえてくるでしょう。
自己分析は一度で完璧な結果が出るとは限らないため、何度も繰り返しおこなうことが大切です。
回数を重ねるごとに分析結果の精度も上がり、よりよい結果が得られます。また、就活を進める中でも価値観が変化することはあるため、行き詰まりを感じるたびにやり直すことが大切です。
基本である自己分析は何度も徹底しておこない、正しい分析結果を得て就活の攻略に役立てましょう。