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履歴書の長所の書き方|10パターンの例文で失敗しない自己PRに
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目次
履歴書の長所で面接官に会いたいと思わせよう
就活には履歴書は必須であり、内容にこだわって作成することが大切です。履歴書は自分を知ってもらうための武器であり、就活における最初のアピールになるため、内容はしっかり考えなければなりません。
しかし、「履歴書の長所って何を書けばいいの」「履歴書の長所の欄はどうやって書いたらいいのかわからない」と、履歴書での長所については不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
特に「自己PR」や「長所」の欄ではどれだけ自分のよさ、長所を採用担当者にアピールできるかがカギになります。素晴らしい長所であっても、きちんと伝えられなくては意味がありません。
ぜひこの記事を参考に履歴書の長所欄の書き方をマスターして書類選考の突破を目指しましょう。
履歴書の長所を書くときのおすすめ4ステップ
履歴書で自分の長所を効果的に伝えるためには、やみくもに書くだけでは面接官に伝えたい事柄が十分には伝わらない可能性が高いです。限られた文字数の中で自分の長所を伝えるためには工夫が必要なのです。
そこで、履歴書の長所の書き方3つご紹介します。これらを参考に、履歴書で長所をしっかりと伝えられるよう準備を進めましょう。
①伝える長所を1つに絞る
履歴書の長所を書く時のポイント1つ目は、伝える長所をひとつに絞ることです。もちろん、長所が複数あることは素晴らしいことです。
しかし、一度に複数の長所を伝えようとすると、まとまりのない文章になりがちです。そのため面接官に自分の長所が十分に伝わらない可能性が高いです。
面接官に自分の長所をうまく伝えるためにも、伝える長所はひとつに絞りましょう。
また伝えたい長所が複数あって絞り切れない人は、志望する企業の「求める人物像」に応じて伝える長所を使い分けるとよいでしょう。たとえばアピールしたい長所が「思考力」と「一つの物事に継続して取り組めること」の2つあったとします。
そして企業の求める人物像が「ひたむきな人」だとすると、「一つの物事に継続して取り組めること」に絞って伝えるとよいでしょう。
履歴書用の自己PRはChatGPTツールで作成してください
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作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
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②結論ファーストを意識して書く
履歴書に長所を書く際には「結論ファースト」を意識することが大切です。はじめに「私の長所は○○できるところです」といった結論を述べましょう。
結論を先に伝えることで、採用担当者は就活生が何を伝えたいのかを把握することができます。そのため、結果的に面接官に伝わりやすい文章を作成することができます。
まずは端的に結論を伝え、その上で補強するエピソードを書くようにしましょう。
以下の記事では出エントリーシート(ES)で好印象を与える長所・短所の書き方を解説しています。併せて確認してみてください。
③具体的なエピソードを書く
「私の長所は○○です」と書くのは簡単です。しかし、それだけで終わってしまっては信ぴょう性が乏しく長所が面接官に十分伝わりません。長所を裏付ける具体的なエピソードがあってはじめて、説得力のある文章を作成することができます。
エピソードに具体的をもたせるためには数字を意識して書くとよいでしょう。数字を用いることで、面接官はエピソードを具体的にイメージすることができます。
たとえば「全国大会に出場しました」と伝えるのではなく、「全国大会に出場し2位になりました」と伝えるとよいでしょう。
また口頭で質問や補足のできる面接とは異なり、履歴書などの書類では補足ができません。そのため状況を想像しやすいように書き方を工夫する必要があります。そして言葉の選び方や説明の仕方を工夫することで文章の印象はガラリと変わります。
おすすめの方法は友人に読んでみてもらったり、大学の就職支援課などで添削してもらうことです。第三者視点で自分の文章に対して意見をもらうことで、自分では気づかなかったミスや言葉の選び方を指摘してもらえます。ぜひ試してみてください。
数字を用いてエピソードを伝える例(長所が向上心の場合)
・留学するために、実用英語技能検定○級を取得しました。
・全国高校野球選手権で〇位になりました。
・アルバイト先の売上、前月比20%増加
・文開催でのダンスの発表で満足度前年度比、30%増加
・イベントの集客人数1000人増加
④企業での活かし方を書く
長所を伝える際は、その長所を企業でどのように活かせるかを書くようにしましょう。つまり、ただの「いいところ」で終わるのではなく「この長所をどのように仕事に活かせるか」を伝えましょう。
企業はそもそも利益の拡大を目的に採用活動をしています。そして業績を上げるためには、就活生が入社後に活躍できそうかどうかを判断する必要があります。
「長所を企業でどのように活かせるか」を伝えることで、採用担当者は入社後にどのように活躍できそうかをイメージしやすくなります。そのため「長所を企業でどのように活かせるか」を伝えることは大切です。
また企業でどのように活かせるのかを伝えるためには、実際の業務への理解は必要不可欠です。たとえば「ひとりでコツコツと作業をするのが得意」という長所を「営業に活かしたい」と書かれても、関連性がないため採用担当者は何を伝えたいのかを理解できません。
それどころか「営業志望なのに営業の仕事をわかっていない」という印象を与えてしまうでしょう。企業での長所の活かし方を書くためにも、企業研究を進め業務内容を理解したうえで履歴書を書くようにしましょう。
以下の記事では企業研究の方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
就活生に聞いた! 長所を回答するときのコツ
長所は書類選考や面接で特に頻出で聞かれるので、しっかりと準備しておくことが必要ですが、就活生の皆さんはどのようなことを意識して回答しているのでしょうか。ここで、就活生の皆さんに聞いた長所を回答するときのコツを紹介していきます。
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長所が会社で活かせる強みになることを伝えるという回答が大多数
自分の長所が仕事にどのように活かせて、会社に貢献できる強みであることをアピールしたという声が多く寄せられました。
面接官が長所がそのまま仕事に役立つものだと感じれば、高評価につながると考えている就活生が多いようです。
新卒採用は「ポテンシャル採用」と呼ばれ、実務経験がない分応募者のポテンシャルを期待しています。採用担当者に「この長所ならうちの会社で活きるし、もっと伸ばしてあげられそうだ」と感じさせることが重要になるでしょう。
具体的なエピソードの必要性を答える就活生も多数
一方、具体的なエピソードのある長所を選び、アピールしているという回答も多く集まりました。
長所を聞く多くの場合、長所の種類で評価が分かれるのではなく、エピソードの過程でどのように感じたのかや、その長所とどのように向き合い仕事に活かしたいかを評価のポイントにしています。
そのため、具体的なエピソードを盛り込み、自分がどのように長所に対して考えているかをアピールすることが、どのような長所を選ぶかよりも大切かもしれませんね。
ESや自己PR書と書き分けるポイント
書類選考では、ESや自己PR書と履歴書を、同時に提出することを求める企業が多くあります。履歴書は入社後もデータとして保管されることも多い公的な書類で、ESや自己PR書は選考でつかう参考にする書類という違いがあります。
これらの書類では長所や短所といった性格についてや、自己PRなど重複した項目が用意されていることがほとんどです。そこで、まったく同じ内容を書くのではなく書き分けることで、より濃いアピールにつながりやすくなります。
伝えたい強みは変えずにエピソードを変える
ESと履歴書は、使用する目的が違うと述べました。そのため、同じ強みをアピールすることは問題ありません。
むしろ、回答の一貫性を考えるのであれば、強みは変えずにひとつの強みに絞ってアピールすることが大切になってきます。そのため、書類ごとの書き分けは強み自体でなく、記入する内容を変えることが必要になるでしょう。
履歴書は簡潔に事実を書く
履歴書は公的な書類であると述べました。そのため、基本的には簡潔に事実を書くことが大切になります。また、ESに比べて記入欄が小さいこともあるため、ESに書いた内容の要約版となるような書き方が好ましいです。
ただし、企業によっては履歴書のみ提出を求める場合もあるので、その際は自己PRや志望動機を細かく記入することも必要になります。
ESは表現やエピソードの厚みを意識して書く
ESや自己PR書は選考の参考として企業が提出を求めるものなので、主にこれらの書類の内容によって書類選考の合否や、面接での確認内容を決めています。
そのため、具体的なエピソードや、主観的な考えまで、人間性を伝える表現を意識して書くことが大切です。
履歴書はどのようなことをしてきたかをまとめるもので、ESはそれを踏まえてどうしていきたいかまでを書くという書き分け方のイメージを持つこともできますね。特に、長所や強みに関してはそれを活かしてどのように貢献したいかなど今後について述べることも大切です。
就活生に聞いた! ESと履歴書を書き分けるコツ
ESと履歴書の書き分け方について紹介してきましたが、実際のところ、就活生の皆さんはどのようなことを意識して書類を作成しているのでしょうか。ここでは就活生の皆さんに聞いた、ESと履歴書の書き分け方について紹介しています。
エピソードでの書き分けをしたという声が半数以上
回答の中で目立ったのは同じ強みでもエピソードを分けたというものでした。
これらの回答が半数以上を占め、残りは書き分けはあまり意識していないというものが散見されました。複数のエピソードを用意しておき、それを履歴書とESで書き分けるということをしておくと、面接での深掘り質問の対策にもなりおすすめです。
長所の例文8つ
ここからは、長所を効果的にアピールできる例文をご紹介します。いくら入念に自己分析やエピソード整理をしても書き方次第では、何を伝えたいのかが不明確な文章になる可能性があります。
上でご紹介したコツを抑えて文章を作成することで、効果的に面接官に長所を伝えることができます。ぜひ参考に例文を読んでみてください。
例文①責任感
私の長所は責任感が強いことです。飲食店でアルバイトリーダーとして4年間働いてきましたが、リーダーに任命されてからはトイレ掃除を率先しておこなったり、どんなお客様にも一人一人誠意を持って接客をしたりしました。
それにより、店長からは「責任感が強い」という評価を頂きました。最終的には時給が上がり、お店の売り上げ管理を任せてもらえるようになりました。仕事に対してより一層に責任感を持ち、誠実に取り組んでいきます。
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この例文では自分が責任感を持って取り組んでいることに加えて、店長からも「責任感が強い」と評価を受けたことを盛り込んでいる点がポイントです。客観的な視点からも評価されていることを伝えることで、説得力のあるアピールになります。
以下の記事では責任感をアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文②継続力
私の長所は継続力があることです。幼少期から今まで10年以上空手を習っていることから、作法・礼儀・忍耐力が身に付いたと実感することが多くあります。
これらはいきなり身に付いたのではなく、10年に渡り習慣化した結果だと思います。物事を継続しておこなうことのメリットを知っている分、何事も継続できます。仕事でも継続して努力することを怠らずに成長し続けたいと思います。
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継続力をアピールするうえで欠かせないのが、具体的な期間を提示することです。この例文では、空手を「10年以上」習っていたと数字を用いて継続力を示しています。継続した結果得たものや、継続している間に学んだことについてもふれるている点もポイントです。
以下の記事では継続力をアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文③負けず嫌い
私は、負けず嫌いです。どんなことにも競争心があり、満足のいく結果が出るまで自ら課題を発見し、他人に負けないよう改善し続けるがことできます。目的を達成するために惜しまず努力をし続けることができるため、学生時代は教師に「才能ではなく努力の人」という評価を頂いていました。
たとえば高校時代に、友人と数学テストの点数を競っていました。初めは負け続け、諦めかけたこともありました。しかし絶対に勝ちたいという思いが勝り努力を続けた結果高校三年生の最後の期末テストでは、満点を取ることができました。
この負けず嫌いで努力を続けるという長所を営業職で生かし新人賞を獲得できるよう活かしていきます。
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この例文は、最後に自分の強みを活かして、仕事で活躍する目標を掲げているのがポイントです。加えて、教師に言われた「才能ではなく努力の人」という印象的なキャッチフレーズを用いることで、読み手の目を引くことも期待できます。
以下の記事では負けず嫌いをアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文④頑固
私の長所は頑固な性格です。一度決めたことは何があってもやり通す力があります。高校時代にはアメリカンフットボール部に所属していました。そこで身長も低く体格に恵まれていない私は、向いていないと周囲から意見をもらっていました。
しかしアメリカンフットボール部に所属し、体格が恵まれていなくても、活かす方法はあるのではないかと思い3年間部活動を続けました。結果的にランニングバックというポジションで3年生の春大会でレギュラーを獲得できました。さらに大会最優秀選手にも選出されました。
この頑固な性格と貴社の営業職で生かし、目標に対してひたむきに取り組みたいと思っています。
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この例文では、一度決めたことをやり通した経験と、その結果を具体的に盛り込んでいるのが特徴的でしょう。目標に向けてコツコツ取り組むような仕事では非常的に魅力的な強みにはなります。
しかし、「頑固」はマイナスなイメージにも働くので、伝え方には工夫が必要です。周囲と協力することが特に重要な仕事で「周りの意見に耳を傾けない」ことは致命的といえるでしょう。書き方や、応募する職種によって表現を変えてみることも大事になりそうです。
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例文⑤ポジティブ
私の長所はポジティブな性格です。大学時代はサッカー部に所属しており、最後の大会では一回戦で強豪のチームと当たりました。チームには諦めムードが漂っていましたが、私は練習試合もできないような強豪と本気の場でぶつかれることはラッキーだと考え、チームを鼓舞しました。
初めこそ諦めムードだったものの、徐々にモチベーションは上がり、勝利を目標にチーム一丸となって相手の研究をおこないました。研究の成果もあって何とかPK戦まで持ち込み、勝利することができました。
貴社でもポジティブ思考で最後まで諦めずに行動することで目標を実現し、企業に貢献したいと考えています。
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この例文では、ポジティブな思考が、周りにどのように影響を与えたのかまで触れているのが良いポイントです。ポジティブであることだけでは、直接仕事に活かせる強みだとは伝わりません。ポジティブであるゆえに、どのように会社に貢献できると考えているかを示すことが大切になります。
以下の記事ではポジティブをアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文⑥目標達成意欲が高い
私の長所は目標達成に対する意欲が人一倍あることです。勉強や部活で与えられた目標を達成することで、自分だけではなく両親や友達など周囲の人も共に喜んでくれました。
そして自分の成長も感じることができた経験から、何事においても「絶対に達成する」という強い意思を持つようになりました。たとえば部活動では役職にはついていませんでしたが、チームの目標である全国大会出場を達成するために、誰よりも早く練習をはじめ、自宅でも自主トレーニングをしていました。
その結果全国大会に出場することができました。また大会の最優秀選手にも選出されました。仕事においても目標を定め、達成するために貪欲に取り組みたいと思います。
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この例文では、達成意欲が強いうえで、どのように考え、どのような行動をしたのかを具体例をつかって説明することができています。意欲が強いだけでなく、それを達成するために実践した行動を欠かさず盛り込む必要があるでしょう。
以下の記事では向上心を自己PRでアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文⑦ストイック
私の長所はストイックな性格です。飲食店のアルバイトをしていたとき、店長が新しく入ったアルバイトに業務内容の研修をおこなっているのを見て、自ら任せてもらえるよう申し出ました。
始めは店長の研修に参加をさせて頂き、録音して書き起こし、暗記をすることから初め、そこからどう応用させていくかを常に思考していました。結果わずか2週間で、1人で研修を担当させて頂くことができました。自分の担当する業務にもストイックに取り組み、必ず結果を残したいと思います。
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ストイックであることは、自己評価だけではなかなか表現することは難しいでしょう。この例文では、他人はやらないであろうことを自らおこなったというように、他者との比較を読み手がしやすいような書き方をしています。
以下の記事ではストイックをアピールする方法について詳しく解説しています。併せて確認してみてください。
例文⑧探求心
私は、探究心が強いことが長所です。高校時代の授業で、自分の興味がある世界遺産について調べる課題を出されました。その際、多くの友人は何種類かを少しずつ調べていたのですが、私は探究心が強いため、1つの世界遺産を「なぜ?なぜ?」と深掘りして調べていました。
その結果、細かい部分まで調べたノートを作成できて、先生から「深掘りができている」とのお褒めの言葉をいただけました。この1つの物事に対して深く理解しようとする探究心の強さを、貴社で営業や売り上げのデータを分析する際に活かしたいです。
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この例文では、探求心が発揮されたエピソードとともに、周囲からの評価につながったことを盛り込んでいます。また、その探求心が仕事への取り組み方でどのように発揮され、良い効果を生むのかを示すことで高評価につながるでしょう。
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長所のNG例文
ここで、長所をアピールする際のNG例文もご紹介します。ここでご紹介するNG例文は実際に文章を作成する際にやってしまいがちなミスを扱っています。あらかじめNG例文を確認しておくことで、ミスを防止できます。ぜひ確認してみてください。
NG例文①責任感
私には、何事にも実直に取り組む責任感があります。大学で学んだ4年間、私は一度の遅刻も欠席もせず、課題の提出期限は必ず守ってきました。アルバイトにサークルにと充実した日々を過ごす中でも、学生の本分である学業を疎かにしないよう常に自己管理を怠らないようにしてきました。
その甲斐あってか、ゼミの先生から私の責任感を見込んで卒業研究チームのリーダーに指名されました。貴社でも、この責任感を活かして、クライアントから信頼される営業として戦力になりたいと考えています。
この例文のNGポイントは、長所とエピソードの選択です。「遅刻・欠席をせず、提出期限を守る」というのは、社会ではごく当たり前のことであり、「責任感」をアピールできるほどのエピソードではありません。
「忙しい日々での自己管理」に焦点をあてるのであれば、「スケジュール・タスク管理能力」をアピールする文章にした方が効果的といえます。
NG例文②リーダーシップ
私は大学のテニス部で副部長を務めていました。合宿や練習試合のセッティング、コートの予約、部費の管理、練習メニューの作成などの業務は代々部長の仕事でした。
しかし、それでは部長の負担が大きすぎると考え、それらの業務を部長と副部長、他の上級生で分担しておこなう新しい部のシステムを作りました。この問題解決力を貴社でのコンサルティング業務に活かし、クライアントに寄り添ったコンサルタントになりたいと考えています。
この例文のNGポイントは2つあります。1つ目は、結論が後回しになっていることです。結論が後回しになると文章の要点が見えず、読みづらい文章になってしまいます。
もう1つは、肝心の「問題解決」の内容が薄く、具体性に欠けることです。どのようなシステムをつくったのか、また、それをどうやって決めたのかなどを具体的に書くといいでしょう。
短所は長所の言い換えから考える
履歴書の様式によっては、長所と短所をそれぞれ記入するタイプのものもあります。また面接においては長所と併せて短所についての質問をされることが多いです。そのため長所と併せて短所を自己分析から、明確にしておくことで対策をしておきましょう。
ポイントは長所と短所は表裏一体だということです。たとえば「責任感がある」という長所は「融通が利かない」という短所と言い換えることができます。このように、短所を考える際は長所の言い換えから考えるといいでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
短所→長所変換表
大雑把⇔大胆
心配性⇔丁寧
気が弱い⇔優しい
頑固⇔負けず嫌い
飽き性⇔好奇心旺盛
自己中心的⇔主体性がある
軽率⇔行動力がある
我が強い⇔リーダーシップがある
世話焼き⇔コミュニケーション力がある
人の意見に流されやすい⇔協調性がある
自己主張が強い⇔積極性がある
ひとつのことに没頭しやすい⇔努力家である
優柔不断⇔柔軟性がある
長所と短所が矛盾しないようにする
履歴書では、長所と短所は並べて書く場合が多いです。そのため、長所と短所の内容が矛盾していると採用担当者は違和感を覚えるでしょう。
たとえば、「継続力」が長所なのにも関わらず、短所の欄に「飽きやすい」と書かれていたら、両者は関連するどころか真逆の性質であり、これは明らかな矛盾です。
あるいは、「リーダーシップがある」にも関わらず「コミュニケーションが苦手」であれば、「どうやってリーダーシップを発揮したんだ?」と思われてしまうでしょう。このように、長所と短所の整合性がとれていないと説得力がある文章とは言えません。
履歴書の明らかな矛盾点は思慮が浅いのではという印象を採用担当者に与えかねません。長所と短所の内容が矛盾しないように気をつけましょう。
就活生に聞いた! 自分の長所の見つけ方
履歴書やESでほとんどの場合記入する必要がある長所ですが、就活生の皆さんは自身の長所をどのようにして把握しているのでしょうか。ここでは就活生の皆さんに聞いてみた長所の見つけ方を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
周囲の人に聞いて見つけたという回答が大多数
集まった回答の大多数が友人や家族に聞いて長所を見つけたというものでした。
自分ひとりで考えるよりも客観的なものが、違和感のない本当の長所だと考えている人が多いようです。どういったときにそう感じたのかまで聞けると、具体的なエピソードを探すことにもつながりますね。
自身を振り返って長所を見つけるという声も
一方、自身の過去を思い返したり、自己分析ツールなどを用いて長所を見つけたという声も寄せられました。
長所の見つけ方に正解はありません。自分が自信をもってアピールできる長所が見つかる方法をいくつか試してみるのがおすすめです。また、自分自身でみつけた長所を周囲の人に確認してもらうと、より客観性を含んだ長所になるでしょう。
長所という最大の武器で目にとまる履歴書を作ろう!
社会人としての経験がない学生にとって、長所は最大の武器です。近年「即戦力を求める」と言われる新卒採用ですが、会社に入って働いてみるまでは学生の実際の能力は未知数です。
そのような不確かな状況の中で企業側に自分の有用性や可能性を端的にアピールできる長所は強力な味方になってくれます。
短所であっても視点や表現を変えれば長所になるように、あなたのこれまでの人生すべてがある意味で「長所」なのです。大切なのは、それをいかに企業が求める形に変えて届けるかです。
あなたの長所を面接官に効果的に伝えられるよう、この記事でご紹介したポイントを押さえながら文章を作成してみてください。
【自身の長所に関する調査】
調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
調査日:2022年4月15日~18日
調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の78人