業界研究

コンサル業界のインターンの特徴|身に付くスキルや探し方も紹介

コンサル業界を目指す人はインターンに参加しよう

コンサル業界は近年需要が高まっており、景気が良く就活生に人気です。

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及し始め、業務の効率化を目的とするDX戦略の需要が高まっています。「DX戦略」とは、デジタル技術を活用し、業務の効率化を図る戦略のことです。

組織の体制を根本から見直そうとする企業が増えるにつれ、コンサル業界のニーズも高まっています

「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」とは

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

コンサル業界は人気が高い分、就活対策を入念に行っていないと、選考で通過するのは難しくなります。コンサル業界の理解を深めるためにも、インターンへ積極的に参加しましょう。

本記事では、コンサル業界のインターンへの参加を考えている学生を対象に、学べることや選び方を紹介します。一通り読み、インターンに参加する準備に役立ててください。

コンサル企業について

コンサルとは「顧客である個人または企業における課題を汲み取り、専門知識を活かしてその解決策を提案する仕事」であり、コンサルティングの略称です

コンサルには、専門とする分野別に企業が存在しています。しかし、いずれの分野においても求められる課題、提供するサービスは同様です。

また、コンサル業界のニーズは年々高まっており、
2020年の国内コンサル市場は8,987億円を計上し、2024年には1兆円市場に達する見通しとなっています
。(
参照:「
コンサルティング業界|業界動向リサーチ
」)

以下より、コンサル業界の種類と仕事内容について紹介します。インターンに参加する上での基礎知識として役立ててください。

種類

コンサル企業の主な種類

  • 戦略系
  • 総合系
  • シンクタンク系
  • IT系
  • 金融系
  • 人事系

コンサル業界は、主に6つの企業に分けることができます。

企業により扱う分野が異なり、果たす目的もそれぞれです。自分はどのような課題解決に携わりたいかを考え、企業を選びましょう。

コンサルの種類については別の記事でも紹介しています。併せて読み、それぞれの特徴を知りましょう。

戦略系

戦略系コンサルは、企業の経営・事業戦略の課題解決をするのが仕事です

企業経営や事業戦略、今後の新たなプロジェクトについてのアドバイスをしたり、顧客が抱えている問題を明確にし、企業の利益や業績の拡大に貢献します。

戦略立案だけでなく、実際にその企業の内部に入って指導を行いながら改革案を実行することもあります

たとえば「○○社は自社商品の中でも日用品の売り上げが伸び悩み、今後の商品展開」について戦略系コンサルに依頼をしたとしましょう。

その商品の展開戦略を考えるため「どの商品を、どの規模で展開していくか」「海外なのか国内なのか」「その商品専用の部署を作るべきか否か」と、商品を展開する筋道を提案します。

その後、解決策の実行方法をレクチャーなどのサポートまでするのが、戦略系コンサルの仕事です

適職診断でコンサル業界との適性を確かめてください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

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総合系

総合系コンサルは課題を部分的でなく、システム構築といった幅広く提案する仕事です
。企業の規模が大きく、課題も多岐に渡るため、専門の領域別に組織を設けることもあります。

戦略系は「経営のトップ層」がクライアントであるのに対し、総合系コンサルは大企業の多くを相手とします。そのため、一貫して一つの企業の問題を幅広く解決できるのが魅力です。

一方で、サービスごとに部門が分けられているため、IT系の仕事がしたくて入社したものの、人事系の部門に配属されたといった別の部署配属になるリスクも考えられます

自分がコンサル業界で何をしたいのか、どんな考えを持っているのかを事前に考えておくことが大切です。

シンクタンク系

シンクタンク系コンサルは親会社が政府やメガバンクであり、大手企業のノウハウを活かした提案ができるのが特徴です

他のコンサルとは異なり、シンクタンク系は営利優先の課題解決でなく、研究機関としての役割を果たしています。

サービス内容としては、研究や分析がメインですが、戦略系やIT系のようなコンサルティングも行います

多くのコンサル企業は民間企業からの依頼を受けることが多いですが、シンクタンク系のコンサル企業はクライアントが行政機関や国であることが特徴です。

そのため、対象となる母体も大手企業や知名度の高い企業が多く、影響力のある大きなプロジェクトや資金も大規模な任務を任されることも少なくありません

IT系

IT系コンサルは、ITを活用して企業の課題解決方法の立案・導入をサポートする仕事です。業務の効率化や改善を図るために、IT技術の導入やシステム改善を行います。

たとえば、不動産会社の事業拡張におけるITシステムの導入の依頼があるとしましょう。事業拡張のためには、より多くのお客様に工数を減らして契約まで行えるITシステム導入を考えることができます。

そして、VRシステムでの物件紹介の導入や、契約手続きの自動化など、様々な面でIT化することができるのです。

これからITの発展が進む世の中で、ITコンサルを必要とする業界も増加傾向にあり、多分野に向けてシステムの活用方法を提案することでIT系の事業展開も期待されています

金融系

金融系コンサルは、お金の流れや企業の財務についての提案、サポートを行うのが仕事です

金融系コンサルは、企業の資金の流れを明確にして「何にコストがかかっているのか」「それを削減するには、どのような手段を取るべきか」を提案します。

個人の資産運用のアドバイスをする「ファイナンシャルプランナー」と呼ばれる職種がありますが、これの企業版と考えるとわかりやすいです。企業が成長するため、経営を維持するための資金計画を立て、これを提案、実行することが大きな仕事です

人事系

人事系コンサルは、クライアントの人材領域全般における課題解決を担っているのが特徴です

企業を構築する上で大切な組織改革、採用制度、教育制度確立を行います。

具体的には「企業が成長するためにどのような人材を採用すべきか」「いかなる教育方針をとるべきか」を検討し、提示するのが仕事です

また、実際にクライアント企業にて研修を実践したり、採用活動に参加したりするなど、よりクライアントと近い距離で仕事をすることもあります。

他にも既存社員の人事異動や、今後のキャリアプランの構築を考えることもあり「企業の成長を人から考える仕事」といっても良いでしょう。

IT系コンサルは、人事に関するすべての問題を請け負うため、組織改革を検討している企業からも重宝されています

仕事内容

コンサルの仕事は、チームで動くのが基本です。顧客から依頼を受け、課題に応じて人選や人数調整、予算設定を行い、2~5人程度のプロジェクトチームを結成します

チームのメンバーで企業の問題整理、調査や分析を進め、課題の解決策を企業に提案するのが一般的です。担当するプロジェクトにもよりますが、およそ半年かけて業務に取り組みます

たとえば「従業員の負担を減らしつつ、前年の売り上げを超えたい」と依頼があるとしましょう。まずは現状の仕事環境、業務内容についてヒアリングや調査を行います。

課題の原因を「ITの未導入」と定義して、解決策の検討を始めます。それを検討するためにデータを分析したり、その都度、顧客とすり合わせたりするのが仕事のメインです。

最終的にはプレゼン資料を作成し、顧客に納得してもらえる提案をすることでプロジェクトは終了します。

コンサルでは課題解決に向けて調査・分析を行うため、数値を見るのに抵抗がなく、論理的に考えられる人材が求められます。また、チームで動くので、円滑に業務を進められるコミュニケーション能力も必要です。

コンサル業界の種類や仕事については、別の記事でも紹介しています。併せて読み、コンサル業界の働き方に対する理解を深めましょう。

コンサル業界のインターンの特徴4つ

コンサル業界のインターンの特徴

  1. 短期と長期のインターンがある
  2. 実践的な内容が実施される
  3. インターンから本選考につながる場合がある
  4. インターンの参加でも選考する場合がある

コンサル業界のインターンの特徴は、上記の4つです。コンサル業界のインターンは人気も高いため、参加するには高倍率な選考を通過する必要があります

コンサルの仕事は、論理的に考え、丁寧で相手が理解しやすい説明をすることが大切です。そのため、コンサル業界のインターンは実践的で、準備をしていなければ対応できない内容が組み込まれています

また、チームで動く仕事であるため、採用担当者は個人の能力もチェックしますが、仲間との協調性や人間性も見ています。自分のアピールばかり考えてチームの和を乱せば、評価を下げてしまう恐れがあるので注意してください

コンサル業界のインターンの特徴を理解し、参加する上で意識しておくことを知りましょう。

①短期と長期のインターンがある

コンサルのインターンの期間は短期と長期があります。期間は8月、9月で、夏季の長期休暇を活用したサマーインターンを開催することが多いです

短期インターンの場合、期間は1週間程度で開催されます。短期インターンの多くは会社説明会、セミナー、社員との交流会、オフィス見学、案件の紹介です。そのため「コンサル業界の概要を知りたい」と思う学生に向いています。

一方、長期インターンの場合、期間は1ヶ月以上~半年近くで開催されます。長期インターンであれば社員と同様に現場に入り、実際の業務に近い職業体験をすることが可能です。そのため「コンサル業界を強く志望しており、業務内容について深く知りたい」と思う学生に向いています。

注意点として、長期インターンは私生活や学業に影響が出ないよう、気をつけなければいけません。事前に、参加できる期間に開催されるかを確認しておきましょう。

インターンの期間別の特徴については、別の記事でも紹介しています。併せて読み、両者の違いを知り、自分に合ったインターンを選びましょう。

②実践的な内容が実施される

コンサルのインターンでは、長期間に渡り実践的な業務に携われます。短期では企業の紹介や簡単なグループワークで終わりますが、長期では実践的な業務に携わることができます。

具体的には、クライアント企業の課題解決を実現するにあたり、グループ別で仮説と検証を行う内容です。それから、分析結果を報告するための資料作成、発表まで行います。

たとえば「○○社の売上を前年度の倍にする」と課題が出されるとします。その対策を考えるためにグループで課題の原因を整理したり、どうすれば前年度の売上を上回れるかを考えます。最終的にはグループ別に「売上を前年度の倍にする方法」を発表して、評価されるまでの内容です。

場合によっては実際のプロジェクトチームに加わり、社員のアシスタントとして携わることもできるでしょう。もちろん、グループワークやプレゼンでのインターンシップを採用している企業も多いです。

また、ベンチャーのコンサルタント会社もあります。そのような会社でも、経営と営業について学ぶことができ、さらに有給インターンであるケースも多いです。

③インターンから本選考につながる場合がある

外資系企業では「ジョブインターン」を採用しているところも多いです。「ジョブ」とは、本選考につながる実践的なインターンシップのことを指します

期間は3~5日間かけて、チームで課題解決プログラムに取り組む内容です。ジョブインターンで結果を残すことで、内定を得られやすくなる、本選考フローが短縮できるケースもあります

特に、外資系企業ではインターンが選考の一環として実施されることがあります。それは、政府が経団連に対して「インターンを選考に絡めてはいけない」と要請していますが、外資系企業には適用されないからです

参照:「採用直結のインターン、政府が自粛を要請 21年春入社の就活ルール|日本経済新聞

他にも、インターン参加者あるいは優秀者を対象に、早期選考を行うケースもあるでしょう。コンサル業界への就職を希望するなら、インターンに参加して結果を出すことが重要です。

④インターンの参加でも選考する場合がある

コンサル業界の長期インターンへ参加する場合、選考が設けられていることも珍しくありません。企業にとっては長期に渡って実際の業務に触れてもらうため、責任もって働ける学生に参加してもらう必要があります

コンサル業界のインターンの選考は、突破するのが難関なケースが多いです。基本的な選考内容には、WEBテストやグループディスカッション、ケース面接があります

選考のグループワークでは、フェルミ推定も出題されることがあります。「フェルミ推定」とは、調査するのが困難である対象の数や量を概算する問題のことです。

たとえば「東京都のマンホールの総数」「地球上のアリは何匹いるか」「アメリカのシカゴに何人のピアノの調律師がいるのか」の概算を求められます

ビジネスケースの問題では「ある店舗のコーヒーの売上げを2倍にするためにどうすればよいか?」といったお題があります。

インターンの選考については、別の記事でも紹介しています。併せて読み、選考の対策方法を知りましょう。

インターンに参加することで身につくもの

コンサル業界のインターンに参加して身につくものは、主に上記の4つです。

インターンでは実際の業務に携われることもあるため、コンサル企業、業界に対する理解が深まるだけではなく、そこで働くのに必要なスキルを身に付けることができます

コンサル業界には多くの企業が存在し、ある程度のスキルは共通として活かすことが可能です。

そのため、コンサル業界で働くのに必要なスキルを身につけられれば、インターンに参加した企業だけではなく、他のコンサル会社の選考でも有利になります

さらに、インターンで身につけたスキルは、就活でも活かせることが多いです。

スキルを身に付けておけば就職してからもスムーズに業務に取り掛かることができ、早い段階からステップアップにもつながります。

インターンに参加するとどんなスキルが身につくのかわかっていると、目的意識を持って臨むことができ、より学べるものが多くなります

スキルはあるだけ自分の成長にも繋がるので、インターンを通じて身につけましょう。

業界に関する知識

インターンに参加すると、コンサル業界に関する知識が身につきます。具体的には、業界全体に通ずる働き方やお金の流れ方、どういう話題が流行なのかを知ることができます。

短期長期に関係なく、インターンに参加した初日はコンサル業界に関する紹介を受けるのが一般的です

業界に関する知識があると、コンサルの働き方自体を知ることができます。そうすると、他のコンサル企業でも通ずる知識を得ることも可能です

コンサル業界を志望している人は、それだけでも参加するメリットがあります。業界研究ができると大枠で就職先を選ぶのに役立てられるので、コンサルに興味のある人は参加しましょう

企業に関する知識

インターンに参加すると、その企業だけでなくコンサル会社に関する知識を知ることができます。

コンサル企業は戦略、総合、シンクタンク、IT、金融、人事の6種類があると紹介しました。これらのジャンルにより仕事内容や働き方は変わるので、この中から興味がある企業に参加して理解を深めましょう

大まかなジャンルの働き方を理解するだけでも、多くの企業で活かせる知識を得ることができます。実際にインターンに参加すると「この企業で働きたい」と思える可能性もあります

また、複数企業のインターンに参加することで、コンサルの仕事内容を比較することが可能です。比較することで、それぞれのコンサルの特徴を理解しやすくなります

それぞれの特徴が明確になれば、自分に合った働き方を考えるのに役立つでしょう。1社を調べるだけでなく、複数で比較して初めてわかることもあります

コンサル企業を選ぶのに役立てるためにも、インターンに参加するのはいいことです。

論理的思考

コンサル業界のインターンに参加すると、論理的思考も鍛えることができます。

コンサル業界の主な仕事は、顧客である企業が成長できるようにアドバイスをすることです。そのため、コンサルは知識だけでなく、理にかなった提案をできる論理的思考が求められます。

コンサル業界で働くには、論理的思考力を鍛えることが大切です。思考力を鍛えるためには、実際に頭を働かせる必要があります。

コンサルのインターンに参加することで、実際の業務と同様に論理的に考える課題解決に取り組みます。仮説、検証を繰り返す考え方を教わりながら進めるため、論理的思考を鍛えることができるのです

論理的思考については、インターンを通じてその考え方を習い、実務の経験を通して養うことができるでしょう。考え方を知るのはとても大事なので、これを得るだけでもインターンに参加する意味はあると言えます。

分析能力

コンサル業界のインターンに参加すると、物事の本質を見抜くための分析能力も身につきます。

コンサル業界の仕事では、顧客にアドバイスをするための知識や論理的思考力のほかに、課題の原因を考える分析能力が必要です。分析能力がなければ、課題の根本を探ることができず、論理的な解決策を提案することができません。

顧客のこれからや、その業界の現状や未来を正しく分析し、より正確で相手のためになるアドバイスをすることが求められます。

コンサル業界のインターンでは実務を通じて、本質を見抜くために必要な「分析する能力」を身につけることができます

分析する能力はコンサル業界では高いレベルで必要になりますし、社会人にとっても必須のスキルです。分析するのも、思考力や考え方の一つですので、繰り返すことで次第にその能力は育っていきます。

就活でも企業や業界研究、自己分析と、様々な場面で分析をすることが多いので、何事にも役に立つスキルを身につけられるとも言えます

インターン先の探し方5選

「コンサル業界のインターンに挑戦しよう」と気持ちが固まったら、実際に参加する企業を探しましょう。

インターンは学業と並行して取り組むので、あまりにも遠い場所や、時間の都合が合わない企業には参加することができません。そのため、自分の条件に合った職場を早い段階で見つけておく必要があります

インターン先を探すにはさまざまな方法がありますので、色々と試して自分が「行きたい」と思える企業を見つけましょう。

①企業のホームページから応募する

インターン先の探し方の1つ目は、企業のホームページから応募する方法です。コンサル業界の種類は幅広く、情報サイトで探すとインターンの募集があふれています。

情報の多さに惑わされないためにも、志望する職場がある場合は、企業ホームページを直接チェックしましょう。インターンを募集しているのであれば、ホームページにその記載があります。

就活サイトでは多くの学生が閲覧できますが、その分インターンに本気で参加しようと思っていない人も応募が可能です。インターンでは志望度の高い学生を集めるために、就活サイトで募集はせず、自社のホームページ内だけで募集している企業もあります

志望度の高い企業は、必ずホームページでインターンの情報を確認しましょう。

②就活ナビサイトから応募する

インターン先を探す方法として、業界に絞って検索できる無料サービスを利用する方法もあります。

コンサル業界のインターンは数が多く、どのサイトでも見つけやすいです。自分が使いやすいと思える就活ナビサイトを活用しましょう。

JEEKは紹介している企業も多く、長期で有給のものを多く紹介しているのが売りです。キャリアバイトも同じように、長期で有給のインターンを多く紹介しています。

ゼロワンインターンには、参加したインターン先で3ヶ月以上働くと、その企業の社長が推薦状を書いてくれる珍しいサービスがあります。

どれも就活を有利に進めるためには打ってつけのサイトなので、自分の気に入ったサイトでインターン先を探しましょう

③就活イベントを通じて応募する

インターン先の探し方の3つ目は、就活イベントを通じて応募する方法です。就活イベントとは、企業がブースを出して自社PRする合同説明会や、就活に役立つ講演会の総称を言います。

就活イベントには、新卒採用を強く志望している企業が多く参加しています。その場で企業や仕事内容について説明を受けるだけでなく、インターンを実施していれば直接申し込むことも可能です

就活イベントに参加するメリットとして、その場で直接社員と話せるので企業の社風を知ることができます。また、わからないことは直接聞けるため、ネットで調べるより確実です。

もともと気にしていなかったとしても、就活イベントでの説明を受けて興味がわく企業も出てくる可能性があります

④大学を通じて応募する

インターン先の探し方の4つ目は、大学を通じて応募する方法です。大学の教授や、キャリアセンターを通じてインターンの募集案内を確認しましょう。

ホームページや就活サイトでインターンを募集していない企業でも、特定の大学出身者を対象として独自に開催している可能性があります。インターンに参加したい企業がネット上で見つからなかった場合は、大学に募集が出てないか探しましょう。

また、大学のキャリアセンターを通じて参加となると、エントリーシートや履歴書の添削、面接の練習と、インターンに参加する事前準備の対策をしてくれる可能性もあります。

⑤先輩や知人の紹介から参加する

インターン先の探し方の5つ目は、先輩や知人の紹介から応募する方法です。気になる企業があれば、先輩や友人にインターンの情報を知らないか聞いてみましょう。

知人が参加しているインターン先に興味があれば、その人を経由してその企業と関われる可能性もあります。自分の興味のある企業のインターンに参加している人がいれば、社員に会わせてもらえる機会がないか尋ねるのも手です。

企業としても、インターンに参加している学生の知人が「興味を示している」と知れば、快く受け入れてくれるでしょう。

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インターンの選考フローと対策

続いて、コンサル業界のインターンに参加するための選考スケジュールと対策について紹介します。選考スケジュールの主な例は上記の通りです。

気になる企業があったとしても、応募期間に間に合わなかったり選考に通らなかったら、インターンに参加することはできません

それぞれどの様な内容で、どう対策したら良いか知り、気になる企業のインターンに参加できるよう準備しましょう。

インターンに応募する

まずは、気になる企業のインターンに応募します。応募方法は前述の通り、サイトや就活イベントで探すことです。

募集要項には応募の締切が記載されていますので、期日を守って申し込みをしてください。その際、インターンの開催日時や場所が、自分の都合に合って参加できるか確認しておきましょう。

申し込んだ後に「やっぱりキャンセルします」となると、企業側にも迷惑をかけてしまうので、募集要項はしっかり目を通してください。

また、中小企業やベンチャーであれば選考はなく、応募だけでインターンに参加できる可能性が高いです。選考の有無も、募集要項に記載があるので確認しておきましょう。

書類選考

インターンの参加に選考があった場合、まずは書類選考があります。エントリーシートと履歴書の両方、もしくはいずれか一方の提出が必要です。

エントリーシートと履歴書に志望動機を書く際は「インターンに参加したい理由」を明確にしておきましょう。書類選考では「インターンに対する参加意欲の有無」を評価されることが多いです。

ただ「参加したいです」と気持ちだけを書いても、熱意は伝わりません。志望動機を中身のあるものにするには、時間をかけてその企業について研究したことがわかる内容である必要があります

インターンの志望動機書き方については別の記事で紹介していますので、参考にしてください。

筆記試験

インターンの選考には筆記試験がある場合があります。ただし、インターンの参加前に筆記試験を実施する企業は少ないです

仮に出題されるとしたら、基本的には言語・非言語の適性検査があります。言語・非言語はSPI、玉手箱といった本選考でも出題される検査です。

限られた時間内で正確に回答する必要があるため、事前に対策をしておかなければ通過は難しくなります。

どのように対策したら良いかは、以下の記事で紹介していますので参考にしてください。

問題の例

<言語>

【空欄補充】
空欄補充の問題は、文章を読解し空欄に対して適切と思われる文章を選択する問題です。

【例題】
次の空欄に入る適語をA~Eから選びなさい

仕事において「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」は基本中の基本とされていることが多いが、 時に「そんなことまでいちいち報告しなくてもいい」と上司に言われることもある。

どこまでを報告し、どこまでは自己判断で処理するか、というのは一概にこうだと言える問題ではない。 ただ、新人の間は多少疎まれたとしても、(   )。

A:上司に不満をぶつけるべきだ
B:自分の判断を信じて突き進まなければならない
C:細部まで迅速な報告を怠るべきではない
D:気にする必要はないだろう
E:それが「仕事ができない」という言い訳にはならない

【解答】

接続詞に注目する。「(報告するかどうかは)一概にこうだと言える問題ではないけれど、新人の 間は多少疎まれたとしても」と来れば、「細部まで迅速な報告を怠るべきではない」とつなげるのが文法として自然である。

<非言語>

【割合と比】
ある条件の中から、割合や比を求める問題です。条件を整理し、その後なんの割合や比を求めれば良いのかを明確にしておくと解きやすいでしょう。

【例題】
P,Q,Rの3人の身長について次のことがわかっている。
ア:3人の身長の平均は164cmである。
イ:Pの身長はRより12cm低い。
ウ:Qの身長はPの身長の1.2倍である。

このときQの身長は何cmか

【解答】
180cm

グループディスカッション

インターンの選考では、グループディスカッションが実施される場合もあります。

コンサル業界の仕事はチームで進み、論理的な思考が求めれるため、グループディスカッションを通じて参加適性が図られるのです

内容としては情報収集、仮設や戦略を立てて社員にプレゼンを行うことが一般的です。取り組む課題については、経営戦略、新規事業立案、M&A戦略と幅広くあります。

グループディスカッションの進め方については、別の記事で紹介しているので参考にしてください。

お題の例

・サーティワンアイスクリームの売上を推定せよ。また、売上向上策を提案せよ。
・豊島園の売上を推定せよ。また、売上向上施策を考えよ。
・大手予備校の売上向上施策を考えよ。
・あるカラオケ店の売上を3年で2倍にする施策を考えよ。
・ある小売店の売上をあげる戦略を立案せよ。
・某CDショップチェーン店の売上向上施策を立案せよ。
・大手予備校の売上推定とその売上を1.5倍にする施策を考えよ。
・(4つの塾から1つ選び)その塾の売上向上施策を立案せよ。

面接

インターンの選考では、面接が実施される場合もあります。面接では本選考のように「志望理由」「学生の自己紹介」について問われることが多いです。

また、面接では書類選考の時と同様に志望動機を伝える必要があるのに加え、話し方のマナーや立ち振る舞いもチェックされます。面接での姿勢も評価基準となるため、事前に流れやマナーを知り、対策しておくことが大切です

面接の流れや気をつけるべきことは別の記事で紹介していますので、参考にしてください。

質問内容の例

・学生時代頑張ったことは何ですか
・コンサル業界を志望する理由を教えてください
・自社のインターンを希望する理由を教えてください
・あなたの強みと弱みは何ですか
・学生時代で頑張ったことを教えてください
・あなたにとって「コンサル」とはどんな存在ですか

コンサル企業のインターンを5つ紹介

主なコンサル企業5選

  1. マッキンゼー・アンド・カンパニー
  2. 野村総合研究所
  3. マーサージャパン
  4. アクセンチュア
  5. PwCコンサルティング

最後に、コンサル業界を代表する5つの企業が実施するインターンについて紹介します。いずれも名実ともに高い企業であり、インターンに参加するのも困難です。

それぞれの企業で実施されるインターンの内容を参考に、コンサル業界で何を学べるのか知りましょう

①マッキンゼー・アンド・カンパニー

<インターンの実施内容例>

・アイスブレイク&オリエンテーション
・グループワーク
・施策の発表

インターンは3日間で開催。1日目はアイスブレイク、オリエンテーションに加えてグループワークを実施。タイムスケジュールの策定、現状理解と課題の具体化、絞り込みを行う。
2日目以降は、仮説を立てた上で検証し、最終的に施策の発表を行う。

引用:「【3分選考対策】マッキンゼー・アンド・カンパニーのインターン・ジョブ対策まとめ|外資就活

②野村総合研究所

<インターンの実施内容例>

・オリエンテーション
・プロジェクト進行
・最終報告会
・フィードバック

オリエンテーションでは、インターンのテーマに関する説明を受ける。
選考を通じて発揮された参加者の能力および適性やキャリア選択の考え方などを、個別にフィードバック。

プロジェクト進行では、コンサルタントやメンバーとのディスカッションをもとに、クライアントがおかれている事業環境(市場動向、競合動向、内部環境など)を分析した上で仮説を構築し、取るべき事業戦略を立案。

最終報告会では、想定顧客の経営層に対してプレゼンテーションを行う。

フィードバックでは、インターンシップを通じて発揮された参加者の能力および適性について、個別にフィードバックする。

引用:「経営コンサルティングコース|野村総合研究所

③マーサージャパン

<インターンの実施内容例>

・グループワーク

テーマ:とある日系IT企業の今後の企業成長戦略を分析し、そこから当該企業がとるべき人事戦略(採用・組織改編など)を提案せよ。

某日系IT企業の直近の決算説明資料を手渡され、まずそこから今後当該企業の成長戦略を分析、理解する。またそこから逆算して、今後当該企業がとるべき人事施策について班でディスカッションを行い、最後に提案を行う。

引用:「マーサージャパン|外資就活

④アクセンチュア

<インターンの実施内容例>

・アプリ開発におけるコンサルティング業務

チームでアプリ開発を行い、分析から要件定義、構築という一連のエンジニアの仕事を体験しながら、アクセンチュアでの働き方や、システムがどのようにビジネスに影響を与え、社会を変革するための実現力となっているのかを実践的に体感する。

プログラミングの要件定義など、ビジネスの観点から課題を見つめ、ロジカルな思考を十分活かすことができる。プログラミング経験がある人は、さらに高度な課題にチャレンジできる内容になっている。

引用:「インターンシッププログラム|アクセンチュア

⑤PwCコンサルティング

<インターンの実施内容例>

・オリエンテーション、アイスブレイク
・ワーク
・プレゼン
・メンターからのフィードバック
・クロージング、懇親会

ワークでの社員の配置は、若手コンサルタントがメンターとして各班につく。

そして、ベテランのシニアマネージャーとパートナーがクライアント企業の社長・副社長役として評価を行う。最後に上位3チームを発表し、豪華景品が贈呈され、優秀と評価された人は次の選考に進める。

引用:「コンサルタント長期インターンシップ|PwCコンサルティング

インターン参加の準備は早めに取り組もう

コンサルト業界は大手、外資系であればより難関となり、学歴が高い学生ですら苦戦する場合も少なくありません。だからこそ、コンサル業界を目指す人はインターン参加の対策を早めに取り組みましょう

コンサル企業の種類は幅広く、仕事内容を理解するだけでも大変です。インターンに参加し、実際の業務に触れることでコンサルの働き方を学びましょう

時間が許すのであれば、インターンは複数社参加し、さまざまな観点からコンサル業界を見ることをお勧めします。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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