面接対策

【一次面接を通過するには】評価基準や質問への回答例を解説

目次

  1. 一次面接への理解を深め聞かれる質問を準備しよう
  2. 一次面接の5つの特徴
  3. 一次面接での3つの評価基準
  4. 一次面接を通過するための4つのポイント
  5. 一次面接で大切なマナー
  6. 一次面接で大切な身だしなみ
  7. 一次面接を通過するための練習方法
  8. 一次面接でよく頻出されるの10の質問と出題者の意図
  9. 一次面接での質問やポイントを理解し就活を優位に進めましょう

一次面接への理解を深め聞かれる質問を準備しよう

就職活動において、面接はとても重要なものです。企業の選考フローはほとんどの場合、 書類選考→一次面接→二次面接→最終面接となっています。

このフローに従うと、書類選考後に最初に行われるのが一次面接です。一次面接を初めて受ける人にとっては、「初めての面接なので質問内容が知りたい」「結果の通知がいつ頃に来るのか知りたい」と、不安に思う人も多いでしょう。

本記事では、一次面接の特徴から面接官にされる質問まで解説してます。一次面接前で対策したい人や、一次面接が終わり結果を待っている人はぜひ参考にし、一次面接に対する不安を取り除けるようにしましょう。

一次面接の5つの特徴

一次面接の5つの特徴を表した図

まずは一次面接の特徴について解説します。特徴としては、上記の5つがあげられます。

これらの特徴を理解しておくことで、「一次面接とはどのような面接なのか」がわかるため、一次面接の準備や面接後の対策もしやすくなるでしょう。そのため一次面接の特徴を、しっかりと把握しておきましょう。

1.面接官は人事や若手社員である場合が多い

・一次面接は、人事や若手社員が多い
・二次面接は、人事責任者や事業責任者が多い
・最終面接は、社長や役員が多い

一次面接は、面接官は現場で働く若手社員や、人事部の採用担当者であるケースが多くなっています。おおよそ入社3〜6年目くらいで、30歳前後の人が面接を行う場合が多いでしょう。

若手社員は、面接の学生が入社した時に直接指導をする立場であったり、直属の上司になる可能性が考えられます。そのような立場の時、直接仕事を指導したり、とコミュニケーションをとる機会も多いでしょう。

自分が面倒を見る学生な訳ですから、もちろん印象が良い学生を選ぼうという思考になります。そのため、「積極的に仲間として受け入れたい」「共に会社で頑張って働きたい」と思えるかどうかがポイントになるでしょう。

2.学生の足切りを目的としている場合が多い

人気企業や大手企業の一次面接では、応募者が多いため、選考に時間をかけてじっくりと合格者を厳選できません。そのため一次面接は、足切りとしておこなわれていると考えておくほうが良いでしょう。

足切りとして、わかりやすい条件を基準に合否を判断する可能性が高いといえます。例えば、「一次面接を通過できる人は〇〇大学から何人」「〇日の一次面接から通過できる人数は〇人」のような足切り基準があるでしょう。

特に大企業や人気企業では、応募者が多数になるために、この傾向が高くなります。効率よく採用を進めていくためにも、一次面接での足切りが必要です。

3.所要時間が短い

・一次面接は、所要時間が短い
・二次面接は、一次面接よりも所要時間が長い
・最終面接は、二次面接よりも所要時間が長い

面接には所要時間が定められている場合が多いですが、一次面接は足切りが目的であるケースが多いので、比較的時間が短いという特徴があります。理由としては、一次面接は受けている学生の人数が多いためです。

そのため、「一次面接の時間が短かったから受かったや落ちてしまった」、面接の時間によって合否が決まるわけではありません。面接時間が短かったからと言って、一喜一憂する必要はないでしょう。

一方で、所要時間が短いからこそ、その短い時間でいかに面接官にいい印象を残せるのかがポイントになります。些細な言動が原因で悪印象になってしまい、そのまま一次面接が終わってしまうリスクもあります。一次面接だからといって気を抜かず、面接準備をしましょう。

「面接時間」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接時間」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

4.選考結果の通知が早い

一次面接は、面接の結果が通知されるまで、一週間から10日ほどかかる場合が多いです。3次面接や最終面接になると、選考から2週間以内の通知である場合も多く、1次面接は比較的選考結果の通知が早いと言えるでしょう。

一次面接は足切り目的のため、その他の面接よりも表面上の選考基準である場合が多く、学生を評価するのに時間がかからない傾向にあります。

例えば一次面接では「コミュニケーション能力」や「基本的なマナー」がメインで評価されています。一方で、二次面接では「志望度が高いか」「最終面接に上げてよい明確な理由があるか」などが評価されています。

しかし、企業によっては10日以上の時間のかかるケースもあります。選考している学生が多い企業は、面接の結果の出る期間が長くなるケースもありえるでしょう。

もし、1週間から10日経っても面接の結果がこないという場合は、自分からアクションを起こして企業に聞いてみるのも良いでしょう。

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5.集団面接の場合もある

一次面接は受ける学生が多いため、なるべくたくさんの応募者と会うために、複数人の選考を同時におこなえる集団面接を取り入れている企業が多くなっています。複数人を比較しながら評価することで、人数の足切りも行いやすくなります。

一方で、最終面接では、「本当にこの学生を採用すべきか」を慎重に検討するために、複数の面接官に対して、学生が1人になる場合が多いでしょう。

集団面接の場合、企業によって形式が異なりますが、学生3~6人ほどをひとつのグループとするケースが一般的です。

個人面接より持ち時間が短い集団面接では、好印象を残せるようなアピールが大切です。集団面接で気を付ける点やよくある質問をしっかり理解し対策をしていきましょう。

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一次面接での3つの評価基準

一次面接での3つの評価基準を表した図

次に、一次面接での評価基準について解説します。評価基準としては、「コミュニケーション能力があるか」「基本的なマナーができているか」「志望度が高いか」の3つがあげられます。

これらの評価基準を知ることで、「一次面接で評価されるポイント」がわかるため、具体的に何を対策しなければならないかが理解できるでしょう。そのため一次面接での評価基準を、しっかりと把握しておきましょう。

1.コミュニケーション能力があるか

一次面接では、面接官の質問に対してスムーズに受け答えができるかどうかで、コミュニケーション能力がチェックされています。そのため質問の意図を理解し、企業が知りたいと思っている内容を答えられるようにしましょう。

面接官が質問しているのに聞いていなかったり、質問の意図に沿わない回答をしたりすれば、仕事をしていくうえで不可欠な基本的なコミュニケーションがとれないと感じられてしまいます。

一般的な仕事は、複数人のチーム単位で行う場合がほとんどです。1人で行うよりも複数人のチームで行った方が、大きな成果をあげられるからです。そのため、基本的なコミュニケーションができないとチームワークが高まらず、大きな生産性が期待できないでしょう。

面接の場では、緊張してつい思ってもいないことをいってしまったり、言葉に詰まったりする場合もあるでしょう。そのため、あらかじめよく聞かれる質問を確認して回答を準備し、面接の練習を重ねておくような、本番に向けた準備をしましょう。

2.基本的なマナーがあるか

身だしなみや正しい言葉遣い、適切な入退室の方法のような基本的なマナーも、一次面接での評価基準です。特に集団面接の場合、他の就活生との違いが目につきやすく、身だしなみやマナーが身に付いていないとすぐにわかってしまいます。

一次面接では、人事や若手社員が「積極的に仲間として受け入れたいか」「共に会社で頑張って働きたいか」を基準に合否を判断してます。そのため、身だしなみができていなかったり、正しい言葉遣いができないような人と「一緒に働きたい」とは思わないでしょう。

また一次面接では、受ける学生が多いです。そのため、効率よく学生の足切りができるように「基本的なマナーがあるか」といった評価基準が設けられています。

「寝ぐせはついていないか」「髪形や服装に清潔感があるか」「ビジネスシーンにふさわしい言葉遣い・行動ができているか」など、基本的なマナーを守れていればOKです。

入退室の方法、正しい敬語の使い方、面接中のふるまいは事前にしっかり頭に入れておきましょう。面接時のマナーや身だしなみについては、下記で詳しく解説しています。正しく理解して、マイナスの評価をされないようにしましょう。

3.志望度が高いか

企業への志望度が高いかどうかは、全ての選考において重要なポイントです。一次面接では、ほかの企業ではなく「その企業で働きたい」という意欲を示しましょう。

どれだけコミュニケーション能力が高く、正しいマナーがある学生でも、やる気がなかったり、すぐ辞めてしまいそうな人は採用したくはありません。採用活動にも、人事の面談時間や採用後の育成費用など様々なコストがかかっているため、採用後に活躍してもらわなければ採用コストを回収できません。

大学生の新卒採用は、ポテンシャル採用です。経験豊富で即戦力が期待できる中途採用と違い、入社後すぐに自社に貢献してくれるとは限りません。

また学生を1人採用するのにも、求人情報サイトに情報掲載料を払ったり、面接官を務める人事や社員の時間的なコストも発生しています。

そのため、「入社後すぐに採用コストを回収できない」といった理由から、すぐに辞めてしまいそうな人を採用するのは、企業としては大きなデメリットとなってしまいます。

志望動機を聞かれた際は、企業で働きたいと思った理由を明確に伝え、志望度の高さをアピールしましょう。

また、面接の最後には「何か質問はありますか?」と聞かれる場合があります。その際「特にありません」と答えると、企業に対して興味が薄いと思われてしまいます。そのため、企業について知りたい内容や仕事内容について聞いてみましょう。

「入社意欲」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「入社意欲」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

一次面接を通過するための4つのポイント

一次面接を通過するための4つのポイントを表した図

次に、一次面接を通過するためのポイントについて解説します。ポイントとしては、上記の4つがあげられます。

これらのポイントを知ることで、「具体的に準備するもの」がわかるため、どのような対策しなければならないかが理解できるでしょう。そのため一次面接を通過するためのポイントを、しっかりと把握しておきましょう。

1.明るくハキハキと話す

一次面接では、印象が良くなるようにハキハキとした話し方を心がけましょう。

どれだけ質問に対して的確に回答できたとしても、ボソボソと話してしまうと暗い印象を与えてしまう可能性があります。暗い印象を与えてしまうとマイナスの評価につながってしまい、選考で落ちてしまう可能性もあるでしょう。

多くの企業では、新卒からの配属は営業職である場合が多く、新卒に対してフレッシュさや元気さを求められています。営業職のようにお客さんと対峙する職種の場合、暗い印象は良くありません。

そのため一次面接では、いつもよりも大きな声で、高めのトーンを意識して話すようにしましょう。

一次面接で聞かれる質問は業界や企業によって異なりますが、定番の質問は共通しているケースも多いです。

下記に一次面接で聞かれる質問と回答例を解説しています。定番の質問に対する答えは準備しておき、ハキハキと答えられるように予め準備しましょう。

「面接での話し方」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接での話し方」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

2.相手の目を見て話す

面接中では、面接官と目線を合わせるのが基本です。これはビジネスシーンでも同様で、目線を合わせていないとマイナスの印象を与えやすくなります。目を合わせて話すことは社会人としてのコミュニケーションの基本であり、仕事をするうえでのマイナスな評価は、面接でも同様です。

目線を合わせることで自信や熱意が伝えやすく、発言のアピール力を高められます。目線によって与える印象は大幅に違います。

また真っすぐ相手の目を見ることが難しい人は、「面接官の額」や「鼻」、「ネクタイの結び目」などを見るようにしましょう。それらを見ることで目を見て話しているように感じられるため、実際に目を合わせなくても好印象を獲得できます。

3.質問への回答を準備し、内容は端的に話す

一次面接を通過するために、しっかりと質問への回答を準備しておきましょう。質問への回答を準備しておかなければ、面接時に答えられません。

質問に回答できなければ、コミュニケーション能力がないと判断されてしまい、一次面接を通過できない可能性がでてくるでしょう。

面接官がする質問内容は、企業によって異なりますが、同じような場合がほとんどです。特に一次面接の場合は、「コミュニケーション能力があるか」「基本的なマナーがあるか」が重要視されているため、特に企業独自の変わった質問をされる場合は少ないでしょう。

また質問への回答は端的に話します。端的に話すために、結論から述べるようにします。詳しく説明しようと思うと、ついつい長く話してしまいがちで、結局要点がわからないままになってしまいます。

まずは自分の一番伝えたい内容を最初に話して、そこから、なぜそう思うのかという理由を述べると簡潔でわかりやすくなります。

結論から話す方法として、「PREP法」があります。PREP法とは「結論(Point)」「理由(Reason)」「具体例(Example)「結論(Point)」の順番で話すフレームワークのことです。

PREP法

Point:結論
Reason:理由
Example:具体例
Point:結論

例えば長所について話す場合、まず最初に「どのような長所なのか」を伝え、「なぜそれが長所と言えるのか」「どのような時に発揮される長所なのか」の順に述べ、最後にもう一度「どのような長所なのか」を話します。

「どのような長所なのか」と最初に結論を伝えることで、「長所とした理由」や「長所にまつわる具体的なエピソード」を正確に理解してもらえます。長所の提示を後回しにしてしまうと、なにが言いたいのか伝わりません。

一次面接での質問については、下記で詳しく解説しています。正しく理解して、マイナスの評価をされないようにしましょう。

4.清潔感のある服装や髪型をする

身だしなみは、基本的なマナーです。一次面接での評価基準である「基本的なマナー」ができていなければ、一次面接を通過できないでしょう。

そのためビジネスシーンにふさわしい髪型や服装を心掛け、面接官にマイナスの印象を与えないように注意してください。

髪の毛はすっきりとしたスタイルで、顔が見えるようにしましょう。お辞儀をした時に髪が顔にかかると邪魔になってしまいます。明るすぎる髪色や奇抜なスタイルは控え、ワックスやヘアクリームで整えます。

服装はリクルートスーツが基本です。紺や黒、グレーのようなシンプルで落ち着きのある色を選び、カバンや靴もスーツに合わせてコーディネートしてください。寝癖はついていないか、スーツにしわや汚れがないか、靴は磨いてあるかなどを忘れずにチェックし、清潔感のある身だしなみに整えましょう。

身だしなみ

・スーツに誇りや汚れは付いていないか
・スーツやシャツがシワだらけになっていないか

ヘアスタイル(男性)

・前髪が目にかかっていないか
・耳の周りが隠れていないか
・奇抜すぎないか
・髪色が明るすぎないか

ヘアスタイル(女性)

・きれいにまとめられているか
・前髪が眉毛にかかっていないか
・髪色が明るすぎないか

一次面接で大切なマナー

一次面接で大切なマナー

次に、一次面接で大切なマナーについて解説します。マナーとしては、「入室」「面接中」「退室」の3つに分けられます。

これらのマナーを知ることで、評価基準としてあげられている「基本的なマナー」が理解できるでしょう。「基本的なマナー」を理解することで、一次面接で重要な評価基準を満たせる行動ができます。

そのため一次面接で大切なマナーを、しっかりと把握しておきましょう。

入室

・3回軽くノックしてドアを開ける
・椅子の横に立ち大学・学部・氏名を伝える
・かばんは椅子の横に置く

3回軽くノックしてドアを開ける

受付で面接に向けた手続きを済ませると、いよいよ多くの人がイメージする「面接」です。面接本番では、入室の段階から退出時まで気を抜いてはいけません。

多くの場合、面接官の目に最初に入るのは入室時の立ち振る舞いです。これは第一印象にも関わってきますので、くれぐれも粗相のないようにしましょう。

面接を受ける部屋のドアが閉まっていた場合、ノックして開けますが、その際のノックの回数は3回です。2回ではありませんので、注意してください。

4回は正式な場所をノックする場合に使うのですが、ビジネスマナーでは省略できるルールになっているため、就活では「3回」ノックが正しいとされています。2回ノックは、面接の場においては失礼なものと覚えておきましょう。

椅子の横に立ち大学・学部・氏名を伝える

部屋に通された後は、面接官の指示に従って動きます。そのため、名前をいうタイミングは企業によって異なります。とくに何も指示がなければ椅子の横に立って「大学名」「学部名」「学科名」「自分の名前」を伝えましょう。このときに大切なのが、「情報をはっきりと伝える」ことです。

緊張しているとつい早口になってしまったり、ぼそぼそと聞き取りづらい声になったりするものですが、それでは何をいっているのか相手に伝わりません。意識してはきはきと明るい声で話しましょう。

また、相手の目をみて笑顔で話すことも大切です。慣れていない方は、鏡をみて練習しましょう。

かばんは椅子の横に置く

面接官からの指示があれば、椅子に着席します。この際、かばんは椅子の横に置くようにしましょう。

椅子の上には、絶対においてはいけません。地面に置いた可能性のあるかばんを、人が座る椅子の上に置いてしまうのは失礼にあたるからです。

置く位置に関しては、「絶対にこっち側に置かなければならない」という決まりはありません。面接中にかばんが倒れないように、「自立式」のものを選ぶようにしてください。

リュックは就活にふさわしくないため、ビジネスバッグを使用するのがおすすめです。底に鋲があるものだと安定します。スーツや靴のような小物と一緒に揃えておくといいでしょう。

面接中

・面接官の話を聞くことも大切
・言葉遣いも重要
・演説にならないように注意が必要

面接官の話を聞くことも大切

面接がスタートすれば、高評価を獲得するためにしっかりアピールしていかなければなりませんが、この際にもマナーには注意が必要です。

受け答えの内容がどれだけ良くても、面接中のマナーが悪ければ評価は下げられてしまいます。面接中は話に夢中になってマナーを忘れてしまう場合も多いので、十分に注意しましょう。

面接は自分についてをいかに知ってもらえるかが大切であり、積極的にアピールをする必要があります。高評価を得るためには、自分について伝えるだけではなく、面接官の話を聞くことも重要になります。

自分ばかりが話してしまうと、自分勝手な印象を与えてしまい、マイナスの評価に繋がってしまうので注意が必要です。自分らしさをアピールするのは大切ですが、自分勝手にアピールを進めるのではなく、面接官との会話を意識しましょう。

面接官との会話を意識することで、コミュニケーション能力をアピールしやすく、好印象も与えやすいです。面接官の話を聞いているかも評価の対象ですので、自分ばかりが話さないように注意しましょう。

言葉遣いも重要

また面接では質問に対しての回答はもちろん、どのような言葉遣いで発言しているかも見られています。発言の内容がよくても、言葉遣いが悪いと基本的マナーができていないと思われてしまい、マイナスの印象を与えてしまうので注意が必要です。

言葉遣いの中でも、特に敬語は注意深く見られているポイントです。敬語は就活だけではなく、社会人になってからも必要なものですし、社会人としての基礎能力でもあります。正しい敬語が身に付いていなければ、社会人としての基本的な能力に欠けると評価されますので注意しなければなりません。

言葉遣いは一朝一夕で身に付くものではないので、就活期間中は常に正しい言葉遣いを心がけて生活しましょう。日ごろから正しい言葉遣いを意識して、じっくりと身に付けられます。

演説にならないように注意が必要

面接対策としては、頻出の質問を押さえて、事前に回答内容を考えておくのは大切です。しかし用意してきた回答をそのまま原稿を読むようにして伝えるのはNGです。

面接官は学生の個性を知りたいと考えているため、用意してきたものをそのまま伝えてきても、自分らしさは伝わりません。

アピール内容は丸暗記するのではなく、要点だけを押さえて伝えるべき内容を把握しておきましょう。その場その場で言葉を変え、自然に聞こえるように話すことで、自分らしさが伝わります。

演説のようになってしまうと、熱意が伝わらず、高評価を得ることは難しいでしょう。そのため、自分の言葉で話すようにしましょう。

退室

・終了の合図後に椅子に座ったまま挨拶する
・起立後とドアの前でも挨拶する

終了の合図後に椅子に座ったまま挨拶する

面接が終わるとプレッシャーから一気に解放され、ふと脱力したくなるところです。しかし、退出時も面接官にみられていることを忘れてはいけません。「完璧な面接だった」といえるようにするためにも、部屋を出る最後の一瞬も気を抜かないようにしましょう。

ここでは、面接が終わって部屋を退出する際のマナーを紹介していきます。以下で登場する情報を参考にしてください。

面接が終われば後は退出するだけですが、「これで面接を終わります」のような合図があれば、まずは座った状態で「本日はありがとうございました」と挨拶をします。このときも入室時の挨拶と同様に、はっきりと話しましょう。

起立後とドアの前でも挨拶する

「面接がやっと終わった」という解放感・脱力感に気を取られてしまって、退出時のマナーが非常に悪い就活生も毎年ちらほらみられます。面接官としては「これが本性なのか」と捉えられかねません。退出時もきちんとした対応を心掛けましょう。

起立した後、そして部屋を出る際にも「ありがとうございました」、「失礼いたしました」と挨拶をします。少々やりすぎと思うかもしれませんが、これらをしないと「マナーがなっていない」と感じる面接官もいるため、きちんと対応しましょう。

この際、挨拶の言葉と同時にお辞儀もしますが、このときの角度は「45度」と比較的深めです。またこれは、言葉と動作を分ける「分離礼」にすることも大切ですので、「~ありがとうございました(失礼いたしました)」といった後にお辞儀をするという流れを忘れないでください。

一次面接で大切な身だしなみ

一次面接で大切な身だしなみを表した図

次に、一次面接で大切な身だしなみについて解説します。身だしなみとしては、「髪型」「服装」「顔まわり」「足元」の4つに分けられます。

これらの身だしなみを知ることで、評価基準としてあげられている「基本的なマナー」が理解できるでしょう。「基本的なマナー」を理解することで、面接官からマイナスな評価を受ける可能性を減らせます。

そのため一次面接で大切な身だしなみを、しっかりと把握しておきましょう。

髪型

男性の場合

OK例

・黒髪
・短髪

NG例

・髪を染めている
・長髪

男性の場合、黒髪で短髪のヘアスタイルが基本です。髪を染めていたり、長髪だったりすると悪い印象を与えやすくなります。暗めの茶色でも基本的にはNGです。染めているだけでマイナス評価になりやすいことは理解しておきましょう。

また、長髪だと清潔感がないとみられやすいため、注意しなければなりません。ヘアスタイルで好印象を与えるには、顔のパーツがすべてみえるように、髪を短く整えておきましょう。前髪が目にかかっていたり、耳の周りが髪の毛で隠れていたりすると、暗い印象を与えやすいです。

全体的にさっぱりさせるにはツーブロックもおすすめです。しかし、刈り上げの位置が高すぎると、奇抜に思われてしまう場合があります。ツーブロックにする場合は、奇抜にならないように、刈り上げの高さは控えめにしておきましょう。

女性の場合

OK例

・ハーフアップ
・髪をまとめる
・前髪が眉毛や目にかかっていない
・黒髪がベター
・茶色でも目立たなければOK

NG例

・髪がまとまっていない
・前髪が眉毛や目にかかっている
・奇抜すぎる髪色

女性の場合のヘアスタイルは、ロングヘアーでも問題はありません。ロングヘアーの場合はハーフアップにしたり、結んだりして、きれいにまとめておきましょう。ミディアムの長さで髪が邪魔になる場合は、ヘアピンやヘアゴムを使用して、邪魔にならないようにしておきます。

ショートカットの場合も、前髪が眉毛や目にかからないように注意し、横に流すなどの工夫をしましょう。顔のパーツが少しでも隠れていると、暗い印象を与えてしまいやすいため、注意しなければなりません。

髪色は黒髪がベターであり、染めているとマイナスの印象を与えやすいです。黒に近い暗めの茶色のような、目立たない色であれば悪印象にならない場合もあります。一方で、染めていることがプラスにはならないとも理解しておかなければなりません。

「面接での髪型」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接での髪型」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

服装

男性の場合

OK例

・リクルートスーツ着用
・黒や紺色
・柄なし

NG例

・奇抜な色や柄のスーツ
・着崩したファッション

就活の面接ではスーツ着用が基本ですが、単にスーツを着ているなら、それだけで評価されるわけではありません。面接の際にはリクルートスーツの着用が基本です。柄のない無地のものを選びましょう。

色にも注意が必要です。黒や紺色のような、暗めの色を選ぶと無難です。無地のものでも、明るいグレーのような派手に見えてしまうものだと、悪印象を与えやすいため、注意しなければなりません。好印象を与えるには、柄なしで暗めの色味のものを選ぶと失敗が少ないです。

また、スーツを着崩すこともNGです。そのため、シャツを出したり、パンツをずらして着用したりしないようにしましょう。スーツは選び方だけではなく、着方も意識しておかなければなりません。

女性の場合

OK例

・リクルートスーツ着用
・パンツでも良い
・黒や紺色
・柄なし

NG例

・奇抜な色や柄のスーツ
・着崩したファッション

女性の場合はスーツがスカートとパンツの2種類あります。どちらの種類を選んでも問題はありませんが、それぞれ面接官に与える印象が異なることは理解しておきましょう。

また、ネクタイの着用は必要ありませんが、スカートとパンツのどちらの場合でも、ジャケットの着用は必須です。ジャケットはサイズが大きすぎると、野暮ったい印象を与えてしまいます。購入する際は、試着をしてサイズが合っているかどうかを確認しましょう。

スーツは黒色のようなのダークカラーがおすすめです。余計なデザインのついていない無地のものを選びましょう。ノーカラーのスーツのような、カジュアルに見えるものはNGであるため、ジャケットは襟付きものを選びましょう。

「面接での服装」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接での服装」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

顔まわり

男性の場合

OK例

・眉毛を整える
・髭を剃る

NG例

・眉毛がボサボサ
・髭が生えている

面接時には顔もみられています。ここでも身だしなみを意識しなければなりません。男性の場合は眉毛やひげは、とくに注意して整えておきましょう。

眉毛が伸びっぱなしでぼさぼさの状態だと、清潔感がないと思われてしまう可能性が高いです。ただし、眉毛は剃り過ぎてしまうと悪い印象を与えてしまいます。そのため、長さを切る程度に整えましょう。

ひげは生えていると清潔感がないと思われやすいため、きれいに剃っておかなければなりません。無精ひげが残っていると、それだけでも印象が悪くなってしまいます。ひげは剃り残しがないように綺麗に剃って、身だしなみを整えておきましょう。

女性の場合

OK例

・ナチュラルメイク

NG例

・ノーメイク

女性の場合はメイクも身だしなみの一部として見られています。メイクはナチュラルなものが好印象です。ノーメイクやメイクのし過ぎは悪印象になるため、注意しなければなりません。

また、メイクをしていてもすっぴんに見えるナチュラルすぎるものは、ノーメイクと判断される場合もあります。そのため、「控えめにメイクをしている」とわかるようにしておくようにしましょう。

フォーマルなメイクでは、流行りを取り入れることはNGです。就活では、普段通りのメイクとはやり方が異なる場合も多いです。「スーツに合う」「ビジネスシーンにふさわしい」が前提となるため、この点は頭に入れておきましょう。

足元

男性の場合

OK例

・革製の靴
・革製のベルト
・黒色の靴
・黒色のベルト

NG例

・黒色以外の靴
・黒色以外のベルト

靴もベルトと同様に革のものを選びましょう。色は黒色がよいです。茶色の革靴を履いているビジネスマンもいますが、就活では黒色の革靴が無難です。シンプルな紐つきの革靴を選びましょう。

靴下にも注意が必要です。黒色の目立たないものを選びましょう。ワンポイントでも柄が入っていると、カジュアルな印象を与えてしまうため、無地のものを選ぶようにしましょう。

女性の場合

OK例

・黒色のパンプス
・高さ3cm以内のヒール
・ストッキング着用

NG例

・パンプス
・高さ3cm以上のヒール

靴は黒色のパンプスがおすすめです。カジュアルなデザインにならないように注意しましょう。ローファーは就活にふさわしくない印象を与えてしまうため、パンプスを選ぶようにしましょう。

革製で黒色のものを選ぶだけではなく、柄の入っていない無地のものにしておきましょう。ワンポイントでもデザインが入っていると、就活にふさわしくない印象を与えてしまいます。パンプスを選ぶ際には、ヒールの高さもチェックしておきましょう。ヒールの高さは3センチ程度がおすすめであり、高すぎても低すぎてもよくありません。

女性の場合はストッキングの着用が必須です。色は自分の肌の色に合わせて違和感のないものを選ぶ必要があるため、購入時には肌にあてがって、自然に馴染むかをチェックしましょう。

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一次面接を通過するための練習方法

一次面接を通過するための練習方法を表した図

次に、一次面接を通過するための練習方法について解説します。練習方法としては、「話す内容を紙に整理する」「実際に声に出す」「模擬面接をしてもらう」の3つがあげられます。

これらの練習方法を知ることで、「何をしなければいけないのか」がわかるため、具体的な対策方法が理解できるでしょう。そのため一次面接を通過率を上げるために、練習方法を実践しましょう。

1.話す内容を紙に整理する

一次面接を通過するために、まずは話す内容を紙に書いて整理しましょう。何を話すのかを整理せず、闇雲に話し始めてしまうと、話が色々な方向に飛んでしまい、最終的に相手に伝わらなくなってしまいます。

そうなってしまうと、コミュニケーション能力がないと判断されてしまい、一次面接を突破できない可能性が高いでしょう。

まずは一次面接で聞かれる質問に対する内容を、紙に書いて整理しましょう。下記に一次面接で質問される内容と、回答例を解説していますので、参考にしてください。

2.実際に声に出す

話す内容を紙に整理できたら、次は実際に内容を声に出してみましょう。声に出してみることで、どれくらいの長さで答えるられるかがわかります。質問に対する回答時間は、1分程度が目安と言われています。

そのため、面接での回答時間は、長すぎても短すぎてもいけません。長すぎても結局何が言いたいのかわからず、短すぎても言葉が足らず、面接官にアピールが伝わりません。いずれにしても、コミュニケーション能力がないと判断される可能性が高いでしょう。

また声に出すことで、想像と現実の違いをしっかりと理解できるでしょう。思っていたよりも声が小さい、トーンが低い、話すスピードが遅いなど、実際に声を出してみて気づくことも多いです。そのため紙に書いた内容を、しっかりと声に出して練習してみましょう。

3.模擬面接をしてもらう

最後に模擬面接をしてもらいましょう。面接は緊張してしまい、普段通りに話せなくなる場合も多いです。準備していた答えを思うように言えなかったり、うまく話ができなかったりする可能性もあります。

本番でスムーズに回答できるように、友人や先輩、家族に協力してもらい模擬面接で話し方を確認しておきましょう。その際、模擬面接のフィードバックを受けると、自分では気付かなった改善点がみつかります。

また、模擬試験の様子を動画で撮影すると、自分の話し方を客観的にチェックすることができるでしょう。

「模擬面接」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「模擬面接」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

一次面接でよく頻出されるの10の質問と出題者の意図

ここからは面接で頻出の「10個の質問」を詳しく解説していきます。これら質問をすることで、採用担当者は就活生の何を見ているかという出題の意図と、回答例を確認できます。

ここで紹介する「10個の質問」は、業界や職種に関係なく頻出の質問です。専門的な質問は各々業界や企業によって異なります。しかし、ここで紹介する質問はどの段階での面接でも使えるものになっています。

どの面接でも聞かれるということは、それほど大切な質問であるということです。簡単だと感じる質問もあるかもしれませんが、手を抜かずしっかりと確認していきましょう。

①.自己紹介をしてください

まずは自己紹介から始まります。軽いあいさつ程度で始まる場合もありますが、時間を指定されるなど、自己紹介といっても様々です。

自己紹介は最初の印象を決める重要な質問のひとつなので、しっかりと確認していきましょう。

出題者の意図

自己紹介を求められる一番大きな理由としては、本人確認です。自己紹介の内容とESの内容が、一致しているかどうかを確かめるために質問します。この自己紹介は自己PRする場ではないので、長々と自分のことを話すのは良くありません。最低限の情報をわかりやすく伝えてもらうことが求められます。

もう一つの意図としては、面接のために準備をしてきたのかどうかを確認するためです。面接で自己紹介をすることは誰もが想像できるでしょう。

にもかかわらず、躓いてしまったり、内容が不十分では面接の準備をしてきていないと判断されます。事前の準備ができていないことは、入社の意欲が高いと判断することはできません。

自己紹介ひとつでもこれだけの意図が隠されているため、回答例を参考にして練習しておきましょう。

回答例

自己紹介で必要な情報は、自分のプロフィールである名前、学校名、学部名、学年に加えてゼミやサークル、アルバイトなど、特に頑張っていたことがあれば、基本的な情報の後に端的に一言添えましょう。

最後に「本日はよろしくお願いします」と伝えるととても丁寧な自己紹介になります。

〇〇大学〇〇学部4年の〇〇と申します。

大学では言語学を学ぶゼミに所属しており、主に日本語の成り立ちや構成についての研究をしています。

学業以外では、所属しているバレーボールサークルの活動に力を入れています。こちらでは副キャプテンをしています。

本日はお忙しい中、このような貴重な機会をいただきありがとうございます。宜しくお願い致します。

NG例

○○大学○○学部から来ました、○○と申します。私は学生時代、家庭教師のアルバイトを行っていたのですが、その中で学年で下から数えて10番以内に入るような成績の子がいました。

私はその子の成績向上に向けて、どうすれば学習に前向きに打ち込んでくれるのかを考え、実践するところから始めました。その子の過去の成績推移を両親に見せてもらうことで、勉強によって良い点数を取ったという成功体験がないから、前向きに打ち込むこめないのだと推測しました。

そこで、本人に成功体験をしてもらうために、学力にあわせて使用教材を柔軟に変更していきました。成功体験を重ねることで少しずつ勉強に前向きになっていき、期末試験では学年の中で上位にランクイン出来ました。

このケースでは、自己紹介と自己PRを混同してしまっています。自己紹介とは自分を簡潔に理解してもらうためにおこなうものです。これでは自己紹介ではなく、自己PRとなってしまっています。

自己紹介で何を話せばいいかわからず、自己PRと変わらない内容になってしまうことは多いです。自己紹介ではあくまでも「簡潔に」話すように意識してください。

②.自己PRをしてください

自己PRとは、自分のよさをアピールして伝えていくものです。自分の能力や人柄を詳細まで伝えることが大切であり、その上で採用メリットを示し、企業でいかに活躍できるかを売りこみましょう。

相手に魅力を伝えることが大切です。就活における自己PRは、企業に評価されるかどうかが重要であり、企業が求める人材像に合わせてアピールしなければなりません。

単に自分の魅力をアピールするだけが自己PRではなく、評価されるものをアピールするのが本当の意味での自己PRです。能力や人柄をアピールする点では一般的な意味と一緒ですが、就活においては企業に評価されるものと理解しておきましょう。

出題者の意図

企業の採用担当者は自己PRを通して、「採用することにより企業にメリットがあるかどうか」を判断しています。そのため、自己PRでは、就職後に活かせる強みを、エピソードで具体性をもって伝えましょう。

自己PRのゴールは、

「この人はこの会社に必要な人材だ」

と思ってもらうことです。採用担当者に自分を売り込むために、説得力のある伝え方を意識しましょう。短い時間で自分の強みを相手に伝え、その強みを「どう活かして貢献するのか」を示してください。

回答例

私の強みは粘り強く最後まで努力を続けることです。高校時代にはバスケットボール部に入りましたが最初の試合は補欠でした。

レギュラーになりたいという思いから、独自に練習メニューを考え自主練習を朝と夜に毎日続けるようになり、試合に出られるようになりました。レギュラーになってからも自主練習は継続し、3年生ではキャプテンに任命されました。

この経験を活かし、貴社でも粘り強く物事に取り組んでいきたいと思います。

冒頭で「自分の強みは何なのか」を、はっきりと述べましょう。その後、なぜそう思うのかという理由を具体的なエピソードを用いて説明していきます。

その時の状況、自分が取った行動、その結果どうなったのかを分かりやすく伝えましょう。経験から学んだことをどのように仕事で活かしたいのかを加えると前向きな姿勢がアピールできます。

NG例

私の強みはリーダーシップであり、組織をまとめ、人間関係を円滑に進められます。貴社では社内はもちろん、他社との橋渡しができる存在になり、活躍を目指します。

組織をまとめて円滑に人間関係が築けることも、リーダーシップのひとつです。しかし、具体的なエピソードがなく、抽象的で理解が難しいです。

例えば、

〇5W1H
・When いつ
・Where どこで
・Who 誰が
・What 何を
・Why なぜしたのか
・How どのように

で整理しなおして、初めて伝える相手でも理解できるように具体的に修正した方がよいでしょう。

そうすることで、納得感が増し評価されるようになります。

③.志望動機を教えてください

志望動機は企業によって考える必要があります。この質問は、採用担当者からも重要視されているポイントなのでしっかりと確認していきましょう。

出題者の意図

この志望動機はただその企業を志望している理由を聞きたいがために質問しているわけではありません。数ある企業の内、なぜ自社でなければならないのかという部分を聞くための質問です。

例えば、志望している理由が

A「御社オフィスが家から近い」
B「御社の商品が好きでそれをもっと広めたい」

では明らかにBの方が説得力があり、自社商品が特にいいのかという入社意欲が伝わってきます。

加えて、その志望動機から熱意や入社意欲も感じ取ることができます。学生がその会社でならなければいけない理由はもちろんですが、採用担当者としても、あなたでなければいけない理由が必要です。

志望動機から入社して活躍したいという意思や熱意を伝えましょう。

回答例

上記でも説明したように、採用担当者が求めているのは「この企業でなければならない理由」です。そのために必要なのは、企業研究になります。企業研究が浅いと、この企業でなくどこでもできることだと思われてしまいます。

まずは念入りな企業研究を行い、そこから自分がどうしてもこの企業がいいという理由を見つけ伝えましょう。

御社が扱う商品に魅了され、私も人々を楽しませるお菓子を開発したいと思い志願いたしました。

幼いころ、習い事のあとにお菓子を買ってもらうのが私の楽しみでした。コンビニに置かれているたくさんのお菓子の中から、いつも選んでいたのが御社の商品です。

御社は、子ども向けのキャラクターもののお菓子や、老人向けの味の濃い和菓子など、幅広いニーズに合わせた商品を販売しております。とくに、「チョコっとゼリー」は見た目も可愛く味も美味しいため、老若男女問わず愛されている商品だと思います。

そんな素晴らしい商品を扱う御社の一員として、人を笑顔にする商品の開発に貢献したいと考えております。テニスサークルで部長をしていた経験で身につけた主体性を活かし、積極的に発言をすることで活躍していきたいです。

この例の志望動機では、しっかりと企業研究を行ったことがアピールできています。「志望企業はどんな商品を扱っているのか」、その中でも「自分が思う素晴らしい商品は何か」が書かれています。

そしてその商品と自分が身近であったこと、自分の強みが活かせることも盛り込まれています。

最後に「具体的にどの仕事で強みを活かしたいか」を書いておくと、希望の部署を伝えることもできます。

NG例

私は小さい頃から人懐っこく、誰とでもすぐに仲良くなることが出来ました。コミュニケーション能力に優れているため、人と関わる仕事がしたいと思うようになり、どうせなら高いレベルで働きたいと考え、御社を志望しました。

御社はホテル業界の中でも給料の水準が高いため、求められる能力や仕事の質も高いのではないかと考えます。厳しい環境に身を置くことで、社会人として大きく成長し、一人前のホテルマンになって多くのお客様を幸せにしたいと考えています。

例文ではホテル業界の志望動機が述べられていますが、志望理由についてはアピールの中盤以降にしか語られていません。冒頭では自身の説明をしており、コミュニケーション能力がアピールされています。

志望理由は自己PRの場ではないため、質問の意図が理解できていないとして、マイナスの評価でしょう。また、志望理由についても給料について言及されており、これも印象が悪くなる原因です。

ホテルマンとしての成長意欲は示せていますが、企業を志望する理由にはなっていませんし、他の企業でもいいのではないかと思われてしまうため注意しましょう。

④.学生時代に頑張ったことは何ですか

学生時代に頑張ったことは、就活では「学チカ(学生時代力を入れたことの略称)」と言われています。この学生時代とは、大学時代を表しているいることがほとんどです。

しかし、場合によっては「小・中・高・大それぞれ教えてください」と言われることもあれば、「小・中・高・大の中で最も頑張ったことを教えてください」と指定されることもあります。

ここでは、一般的な大学時代にフォーカスした出題者の意図と回答例を解説していきます。

出題者の意図

学チカを聞く意図としては、2つあります。

1つ目は入社後に活躍してくれる学生かを見極めるため。もう1つは人柄や価値観を知るためです。

学生時代に頑張ったことを聞くことで、学生が目の前の課題にどのように向き合ったのか、またその際困難をどう乗り越えてきたか具体的に知ることができます。

中途採用であれば、前職でどのような経験を経てそんなスキルや能力があるのかを聞けば、自分の会社でどのような活躍をしてくれるのか判断も簡単です。

学生の場合、実務の経験がないため、代わりに学生時代の頑張ったエピソードを聞いて、入社後に活躍できるかどうかを見極めています。その頑張りが仕事において再現性があると、採用担当者から見ても好印象です。

そして、学チカからは人柄や価値観を知れます。結果を生み出すために

「どんな工夫をしたのか」
「どんなプロセスがあったのか」

を深堀をすればするほど、その人の人柄や、意思決定をするときの価値観が浮き彫りになります。

その人間性や価値観は会社の社風に合っているか、会社という組織の中でのチームを大切にしてくれるかどうかの、大切な判断材料になります。

回答例

出題者の意図から考えると、回答として大切なのはどれだけ優秀な結果を出したのかというわけではなく、「どんな工夫をしたのか」「どんな努力をしたのか」という「プロセス」です。

そのため質問に答えるときも、プロセスをしっかりと話せるようにしておきましょう。ここでも、頑張ったことは一つに絞り、だらだらと話しすぎないように注意することが必要です。

ポイントとしては

1.思考力と行動力を伝える
2.具体的な数字を使う
3.頑張る前と後の変化を伝える
4.仕事でどう活かせるかを説明する

この4つが重要です。

ロジックとその行動力を伝えることができないと、頑張ったことにはなりません。何をどう思い、どう頑張ることができたのか、一貫性をもって伝えましょう。

「頑張った」というのは自分の中の判断です。具体的に数字を使うことでどれだけ頑張ったのかがイメージしやすくなるでしょう。

その経験から何を学び、自分にどんな影響を与えたのか、またそれが今後の仕事でどう活かせるのかまでが「学チカ」の大枠になります。

【頑張ったことの例】
・部活
・アルバイト
・ゼミ活動
・研究
・サークル
・学業
・資格取得
・留学
・インターンシップ
・ボランティア活動

私が学生時代に一番頑張ったのは、飲食店のアルバイトです。入学時から約3年間今も続けています。3年目からはアルバイトの育成担当を任せていただきました。

2年目のある時期に、アルバイトスタッフの中で接客スキルに大きな差があることで、お客様の満足度を下げてしまっていることに気が付きました。接客のマニュアルがあるわけでもなく、ほぼ個人任せの接客になっていることに危機感を覚えました。

そこで、自分の経験を振り返りながら同期と協力して原稿を作り、店長や先輩の意見などもたくさん盛り込んで1つのマニュアルを仕上げました。育成担当を任されたのはそのタイミングです。

それからは他のスタッフの動きを見て、終業後にフィードバックをしたり、自分も接客スキルを本で学んで随時共有する時間を取りました。

結果、リピーターが徐々に増え、売り上げも30%以上あげられたことから、店長からもお褒めの言葉をいただけるようになりました。店舗全体を視野に入れ、責任感を持って仕事をしたことが、このような結果につながったのだと考えています。

御社でも常にチーム全体を見渡し、自分にできる最大限の努力で貢献していきたいです。

NG例

私はミスコンの運営に力を注ぎました。私はミスコンの運営を行う団体に所属し、日々活動をしていたのですが、大学3年次に行われるミスコンで、人気芸人にゲストとして参加してもらえることが決まりました。せっかくの機会なので歴代最高のミスコンにしようと、メンバーで協力し、行動を起こしました。

どうすればより良いミスコンにできるかミーティングを入念に行い、地域住民の参加も呼び込むために、近隣の店舗や駅にポスターの設置をお願いしに回りました。

これらの活動の結果、過去満員になったことの無かったミスコン会場に、入りきれないほどの集客を実現出来ました。

この例文のNGポイントは単なる説明になってしまっている点です。

学生時代頑張ったことを採用担当者が質問してくる理由は、学生時代にあなたの強みをどのように活かしたのかを知りたいためです。部活動やサークル活動など、注力した活動においては、その中であなたの強みが発揮された箇所が多く存在しています。

この例文のように起きた出来事をただ説明していくだけでは、面接官の求めている答え絵にはなりません。その中で注力し、自身の強気が発揮されたエピソードについて掘り下げて述べるようにしましょう。

⑤.大学での勉強内容を教えてください

面接では、学業で力を注いだことを聞かれる場合が多いです。ひとくちに学業といっても、人によって「何を学んだか」は違うため正解はなく、「何をアピールすべきか」わからず悩む人は多いでしょう。

また、何をアピールするかだけではなく、それをどのように伝えるかも重要です。学んだ内容に関係なく、伝え方次第では高評価を得るのが難しい場合もあるため、注意しましょう。

出題者の意図

学業で力を注いだことといわれると「どのような勉強をしたか」という、勉強の内容自体に注目してしまいがちです。確かに、何を学んだかが重要視される場合もあります。

しかし、実際は基本的には勉強内容そのものではなく、「学業への取り組み方」がみられています。

学生にとって学業とは本業です。これにどのように取り組んだかによって、その人がやるべきことにどのように向き合うか、義務をどのように果たすかがみられていると考えましょう。

企業は「社会人としての本業は仕事である」と捉えています。そのため、しっかりと仕事に向き合える人かどうか確認するためにも、学業を聞かれると言って良いでしょう。

回答例

大学時代は地方創生について学びました。

テレビで地方ではシャッター商店街が増えているというニュースをみて、私の地元でも同じような状態になっていたと思い、興味を持ったのがきっかけです。資料で学ぶだけではなく、実際のシャッター商店街へのフィールドワークをおこない、実地調査も交えて地方再生の方法を提案しました。

商店街でお店を出している人にプレゼンもしましたが、理論と実際の仕事のすり合わせが難しく、何度も考え直して提案することで、私の案を採用して頂き、実際に少しだけですが集客も増えたようでした。

御社でも顧客と寄り添う営業をし、相手に合わせた提案をすることで、信頼を勝ち取り、利益に貢献したいと考えています。

例文では、地方創生について学び、フィールドワークも実施したと学び方を詳細まで提示できています。実際の問題に向き合い、実践的に学んでいることで、問題解決力の高さや、バイタリティをアピールできています。

仕事での再現性にも繋げられており、就職後の働き方もイメージさせられ、好印象でしょう。

NG例

大学時代は金融論を学び、お金がどのように生まれたかという歴史から、現在の社会における位置づけなどを学びました。そもそも貨幣制度が生まれたのが人類の歴史でみると最近のことであり、私たちが当たり前に使っているお金は、それほど新しいものではありません。

もともとはお金以外の対価を支払い、物やサービスを得ており、それが時代の変化とともに簡略化され、現在のお金の形に変わりました。歴史的な移り変わりをみても、お金は人類の成長とともにあり、お金があることで社会が成長したといっても過言ではありません。

今後も金融論の研究を続け、さらに知識を深めていきたいと思います。

NG例文では、勉強したこと自体は述べられているものの、それにどのように取り組んだか、何を得たかが提示されていません。

単に研究した内容を述べるだけで終わっており、それ以上のアピールができていない点がNGでしょう。研究への意欲はアピールできているものの、仕事にどのように活きるかが提示できていない点もNGです。

⑥.長所を教えてください

面接では長所を問われることが多いため、「長所」とはどのようなものなのか正しく把握しておくことが大切です。長所とはその人の優れた考え方や行動の特徴であり、これを企業にいかにアピールできるかが重要になります。

そのため、自分はどのような考え方をするのか、行動の特徴はいかなるものなのかを把握しておきましょう。長所は面接で聞かれることはもちろん、書類選考で問われることも多いです。

就活全体を通して聞かれやすい質問であるため、事前にどのように答えるかは考えておかなければなりません。

出題者の意図

企業が長所を聞く理由は2つあります。

1つ目は、「入社後に活躍できる人材かどうか」を判断する目的があげられます。どのような長所があるかによって、「仕事で活躍できるか」「採用メリットがあるか」をチェックしています。

そもそも企業は、将来的に活躍できる人材を採用したいと考え、新卒採用を行っています。そして採用フローのESや面接において、長所を聞くことで、自社で活躍する人材かどうか判断しています。

そのため、一般的に魅力的と思える長所を持っていても、その長所が企業に合わないものだと「自社では活躍できない」「採用メリットが低い」と判断され選考で落とされる可能性があります。

例えば「英語が得意」という長所であったとしても、海外に事業展開をしていない企業であれば、その人が活躍できない可能性があり、採用するメリットは低いと判断されてしまいます。

企業はただ能力があるだけではなく、自社で活躍できる人材を採用したいと考えています。そのため、その企業に合う長所をアピールすることが大切であり、提示する内容によって評価が変わると考えましょう。

2つ目は、「自社の社風に合う人間性かどうか」を判断する目的があげられます。企業によって事業内容や職種、社風は大きく異なります。

そのため、採用担当者の考える優秀な学生は、企業によって変わってくるでしょう。長所を聞くことで、その強みがしっかりと活かせるかどうかを見ているのです。

例えば、長所がおおらかである人は、事務や会計などの細かいミスが許されない業務に関しては適性があるとは言えません。

また長所で計画性と主張する人は、飲食店のような臨機応変な対応が常にもとめられる環境よりも、同じリズムで業務が行えるようなデスクワークが合っているでしょう。

自分の長所を考えるときは、その長所が仕事でどう活かせるかまで考える必要があります。

回答例

私の長所は、ポジティブ思考です。長期インターンシップの中では、アルバイトとまた違い失敗も経験しましたが、「この失敗も、新しいことを覚えられるきっかけになる」と良い方向に考え、先輩や社員の方々に積極的な質問を心がけました。

そうした姿勢を貫き続けた結果、責任ある仕事を任せてもらえることになり、さらなる自信につながりました。今後も何事にも楽しみの気持ちを持ち続け、新たな環境や仕事に飛び込んでいきます。

ここでは「ポジティブ思考」を長所とする例を取り上げています。その性格が「どのような場面で発揮されていたのか」というエピソードは、文字に制限があったとしても、具体的な行動をできるだけ詳しく書くようにしましょう。

そして、その性格が今後どのように活かせそうなのかという点にも必ず触れなければなりません。これがここでの最も大切なポイントで、これがないと過去のことを話しただけの作文になってしまいます。将来の仕事ぶりを思わせるような文章を入れてください。

NG例

私は負けず嫌いさが自慢です。小学校の時から野球のチームに入っており、高校では県予選のベスト8、そして大学はスポーツ推薦で入学しました。私は人一倍努力しましたので、いつもレギュラーで活躍していました。

高校や大学では全国大会には出場できませんでしたが、それは私が悪いわけではなく他のメンバーのエラーで負けてしまったからです。しかし、私はくじけずに一人で練習を続けました。この負けず嫌いさは御社でも必ず役に立てると思います。

負けず嫌いで努力家なことはわかりますが、自分本位で協調性に欠けています。ビジネスの世界では、常にチームの一員として業務にあたらなければなりません。

自分だけよければ良いといった身勝手な人材はたとえ優秀であってもチーム全体の成果にはつながらないからです。

⑦.短所を教えてください

就活では長所のみならず短所も問われることが多いため、「短所」とはどのようなものなのか正しく把握しておくことが大切になります。短所とはその人の劣った考え方や行動の特徴を指します。それでは、なぜこのようなことを企業は質問するのでしょうか。

多くの就活生は、志望する企業に対して「自分の短所を素直に言いたくない」という気持ちがあります。しかし、人は誰しも欠点や苦手なことはあり、そういった短所を隠すことでかえって採用担当者からの評価を下げる原因となってしまします。

企業が短所を聞く理由や回答の仕方を正しく知り、企業が求めていることや短所の伝え方を理解しておきましょう。

出題者の意図

企業が短所を聞く理由は2つあります。

1つ目は、「仕事への適正を判断する目的」があげられます。採用担当者は短所を聞くことで、「仕事でどのような影響がでるのか」を図っている場合が多いです。

例えばチームワークや協調性を重視する企業があったとします。その企業での面接で「人の意見を受け入れず自分が正しいと思った事柄を優先することが短所」と答えるどうなるでしょうか。

チームワークを特に大切にしている企業にとっては、人の意見を聞きそうにない人材を採用したくはありません。採用することでその企業にとって大切な協調性が崩れ、大きな損害を生んでしまう可能性があるでしょう。

このように短所によって「企業に損益を与えてしまわないかどうか」と、適正を判断するために短所を聞く目的があります。

2つ目が、「短所と向き合う努力を評価する目的」があげられます。これらを聞くことで、「困難な状況を解決できる問題解決能力」があると判断できるからです。

企業は短所を質問することで、自分の短所にしっかり向き合い、どのように改善する努力をしているかを評価しています。

この努力があることで、「自分の短所に向き合う努力ができる」「自分の短所を改善に向けて努力している」と評価されるため、マイナス評価にならない場合があります。

短所は誰しもがあるものです。そのため、いかにして改善していくかが重要なポイントになります。

回答例

私の短所は臆病な性格です。臆病なため絶対に安全だと自信が持てるまで行動に移せません。

安全であることを確認するために準備にも時間がかかってしまい、周囲から出遅れるケースもありました。出遅れたと分かると焦ってしまい、失敗をしてしまう場合も多いです。出遅れに焦ってしまうことで、ミスが多かったので、人一倍早くに準備を始め、動き出すように心がけました。

その結果一人だけ遅れるケースは減り、充分に準備をした分人よりも高いクオリティで結果を出すことが出来ました。

例文では臆病である性格が短所として挙げられています。短所をアピールする際は短所だけを伝えるのではなく、それを上手に長所に転じましょう。臆病の短所は裏返せば慎重であるということなので、慎重さをアピールできます。

また自身の臆病という短所を分析し、それに対して対策を立てられています。慎重という言葉を直接的に使わなくてもそれをアピールするのは可能です。

短所のアピールではどのように改善したのかを伝えるのも大切で、例文のように自身が立てた対策と得られた結果を出すことが大切になります。

NG例

私の短所は、選択する時になかなか決断ができない優柔不断な点です。何かを決めなければいけない場面でも迷ってしまう時が多くあります。社会人としてこれから仕事をしていく上でも、決断力は大切になるのでできるだけ克服していきたいと考えています。

アルバイト先でもやるべき業務が多く、何をするか迷ってしまい、時間内に終わらないケースがありました。最近は、まず何を優先するべきかを考えて、順位を決めて取り組むように努力しています。

その結果、素早く作業に取り掛かることができ、時間を有効に使えるようになりました。

優柔不断という短所は、具体的なイメージが浮かびにくい言葉でもあります。抽象的になりやすいので、分かりやすく伝えるために、どのような時に優柔不断になってしまうのか、エピソードを話すとよいでしょう。

どんな時に迷ってしまうのか、迷うとどんな問題があるのかを伝えましょう。そして、短所に対して自分なりに工夫している点や、改善のために努力していることを述べるとよいでしょう。

⑧.将来なりたい姿を教えてください

「どんな大人になりたいか」を、聞く企業もあります。あまり未来の姿を、普段から考える機会は少ないでしょう。だからこそ、事前にイメージを言語化しておくことが大切です。

学生は就活をしていると、どうしても「内定」をゴールにしがちです。しかし、企業からすると入社後がスタートです。内定して終わりではなく、その後の長い社会人生活を見据えて面接をしています。

また、「将来なりたい自分像を教えてください」は別の言い方で聞かれることも多いです。

・5年後、10年後どうなってたいですか?
・将来のキャリアについてどう考えてますか?
・どんな大人になりたいですか?
・今後どのような成長をして、どんな自分になっていたいですか?

出題者の意図

この質問の意図は、将来像と会社のビジョンがマッチするかを見極めたいからです。自分の想像している将来像が志望企業のビジョンにマッチしていなければ、組織で働く以上目指しているものから道がそれてしまします。

例えば将来的には管理職について会社を担ってもらいたいと考えている企業は、将来的には独立をして個人の会社を作りたいと考えている人を採用するでしょうか。

ミスマッチをなくすためには、学生の将来像と企業のビジョンが一致している必要があります。就活生の将来を聞くことで、採用担当者はその人物が将来、会社にどのような貢献をしていくのかをイメージするのです。

また自分の将来像をしっかりと語れるということは、長期的な視野で自分の未来を考えられているということです。このような長い視野で物事を見ることは仕事の上でも大切なので、今のうちから身に付けておきましょう。

回答例

自分の未来なんてまだ考えたことなんてないという人もいるのではないでしょうか。いきなり将来の自分像をイメージするのは難しいでしょう。その場合はざっくりと考えてみる方法をおすすめします。

たとえば、将来結婚したいという未来像を浮かべたとします。そこから、自分に問いかけていきます。

「何歳までに結婚したいか」
「どんな家に住みたいか」
「その場合いくら位資金は必要か」
「そのためのお給料をもらうためには何歳までにどんな役職についていたいか」

など、そのように質問をし続けていると、ざっくりしていた「結婚したい」という自分像から、「結婚しても働き続け、後輩の育成を任せてもらえるようなマネージャー業務をしたい」といった具体的な将来像が浮かび上がります。

その未来像と会社のビジョンを組み合わせて自分像を作成しましょう。

御社に入社後は、まずはSEとして金融系のシステムに携わりながら、自身の専門性を築いていきたいです。そして、実際の現場に参加する際は、自分のことだけでなく、「周りとの一体化と生産性の向上をどう実現するか」を常に考え、3年以内にマネージャーとしての役割を果たしたいです。

5年後にはリーダーとして小規模のプロジェクトを回すことで知識と経験を身につけ、10年後には大規模案件のリーダーとして御社のプロジェクトをマネジメントできる人間になりたいと考えています。

NG例

私は事務職を希望します。

上記のような質問は、一見問題ないように見えるでしょう。しかし、配属先にこだわったような質問ばかりしてしまうと、「その部署しか行きたくありません」といったイメージを持たれてしまいます。

その結果、

「この学生は柔軟性がないから自社とは合わない」

と思われてしまい、逆質問によって内定が獲得できなくなってしまう可能性もあります。特に日系の大手企業では、入社初年度からある程度の期間は配属先が決まっている場合もあります。

そのため、過激な印象を持たれないようにするためにも、上記のような質問はしない方がいいでしょう。

⑨.他社の選考状況を教えてください

選考が進むにつれてこの質問をされる可能性は高く、最終面接ではほとんど必ずと言ってもいいほど聞かれます。

この質問はただの状況確認に見えて、実は企業によって非常に重要なものです。そして就活生の回答からさまざまなことが判断されています。どのような意図で聞かれているのかを知っておきましょう。

出題者の意図

面接でほかに受けている企業について聞く理由は、志望度の高さを知るためです。もしも、本当は他社に行きたいといったニュアンスを含む回答をすると、志望度が低いと判断されるでしょう。

もちろん、ほかに受けている企業があるだけでは志望度が低いとは思われません。志望度の高さと複数社選考を受けているということに関係性はなく、また1社に絞っているというのがほかの人よりも志望度が高いというアピールになるとは限りません。

どのくらいの可能性で自社入社したいと思っているのかは、採用するうえでとても大切です。内定承諾しない可能性が高い学生に内定を出すのは、企業にとってもリスクです。

また、選考を受けている企業の一貫性も確認しています。同じような業界を受けている方が志望度が高ことがわかります。ばらばらの業界で知名度のある大手ばかり受けていたり、とにかくがむしゃらに大手もベンチャーもたくさん受けているようでは、採用担当者も本当に内定が出たら入社してくれるのかと疑問に思うかもしれません。

回答例

他社の選考状況を聞かれた場合は、前提として正直に答えることが大切です。ほかの企業を受けているということは、マイナスの印象を与えるわけではありません。複数の企業の選考を並行して受けているのは、企業も理解しています。

1社に絞っていると伝えても、必ずしも高い評価されるとは限りません。また、1つに絞ることが必ずしもプラスに働くとは限りらないのです。嘘をつかずに正直に答えることを心がけましょう。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、無理にすべてを答える必要はありません。他社で受けている企業があまりにも多いと、内定を出しても入社しないのではという印象を与えてしまう可能性があります。

多くの企業を受けている場合は、直近で選考を控えている企業や、ある程度選考が進んでいる企業をいくつか選んで答えましょう。また、落ちてしまった話やマイナスになるようなことも話すのは避けてください。やみくもに受けている企業のうちの1つと思われないようにしましょう。

金融業界を中心に受けています。〇〇銀行は二次選考まで進んでおり、〇〇銀行は1次選考の結果待ちです。

NG例

御社だけで、ほかの企業は受けていません。 

志望度の高さをアピールしたいからと、「御社しか受けていない」というのもNGです。他社を受けていないという答えは、かえって不自然だと感じる場合があります。

嘘をついてしまう理由のひとつに、

「目立つような経験がない」
「突出した能力がない」

といった自信のなさがあります。周囲の人に劣等感を抱いたり、成功体験が少ない人は、こういった傾向にある場合が多いでしょう。

もちろん、採用担当者をうならせるような経験やスキルがあるに越したことはありません。しかし、企業が新卒に求めるのは、「良い人柄」や「ポテンシャル」です。

現にリクルートの就職みらい研究所の「就職白書」では、企業が採用基準で重視する項目のトップは人柄(92%)となっています。そのため、他社の選考状況を聞かれても正直に答えるようにしましょう。

⑩.逆質問

企業の面接試験において、終盤に必ず面接官からの逆質問があります。

逆質問の例としては

「ここまでの説明の中で何か質問はありますか?」
「当社について何かご質問などはありますか?」

といった、就活生側から企業に向けてに質問をすることです。

ここでは、逆質問をする意図と、回答するときの注意事項などについて解説していきます。またおすすめの逆質問も確認していきましょう。

出題者の意図

企業側はなぜこのような逆質問を学生にするのでしょうか。これはただの親切心でも、何の意味もなく質問を投げかけている訳ではありません。逆質問に対してどのような対応をするかも、大切な面接試験の評価項目になっているのです。

面接官が逆質問をする理由は、就活生自身がどのくらい仕事に対して熱意を持っているのか、また自社に対しての志望度はどの程度あるのかなどを知るためです。

企業側は就活生が自社以外にも、たくさんの企業の選考を受けていることは理解しています。そしてその中でも自社への関心度はどの位置にあり、入社したいという熱意がどの位あるのかを逆質問で確かめているのです。

積極的に質問することは、それ程自社に興味があり志望する気持ちが高いと判断してもらえます。

また、企業全体だけでなく具体的な仕事の内容について逆質問をすると、「入社後の自分の姿をきちんとイメージできている」という風に評価されます。

回答例

御社は垣根なく意見交換をすると二次面接で○○さんにお伺いしました。私のように入社を希望する者にとって、自分の意見を言いやすい環境は嬉しいことだと感じました。

五年ほど前から始まったということですが、どのような経緯があったのでしょうか。

上記の例文は、社長や役員が会社の雰囲気づくりに関わっている会社なら効果的です。自分がその施策や雰囲気を喜ばしく思っている内容を伝え、自分が場に参加している様子をイメージしてもらいます。

それまでの面接で担当いただいた方の名前を出すことで、いかに面接を大事に思っているかを、それとなく示せます。また、社長や役員が何を大事に考えたか聞くことができれば、入社後も社内で動きやすくなるでしょう。

NG例

給与やボーナスはいくらくらい貰えますか。

給与や待遇にしか興味がない人は、条件のよい別の企業があれば、すぐに転職してしまう可能性があります。

そう思われないためにも、採用面接では給与や福利厚生については追及しない方がいいでしょう。

一次面接での質問やポイントを理解し就活を優位に進めましょう

内定というゴールに向けて多くの方が通る道が一次面接です。この一次面接を通過できれば、内定に一歩近づくでしょう。

ここまで紹介してきた対策を実践していれば、自分がこれだけやってきたという自信がついています。

自身を持ち、努力することで面接にも慣れが出てきますので、堂々と振舞って一次面接をクリアし、その先の内定を掴んでいきましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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