面接対策

【市役所面接における質問の回答例6つ】好印象で選考を通過する方法

市役所が求める人材とは

「安定している」「地元に貢献したい」などの理由で、市役所を志望している人は少なくありません。地方公務員として、市民のために働く業務内容には、大きなやりがいがあります。

また、公務員になるためには、試験に合格しなければいけません。いくつかの職種に分かれているので、所属部署などによって、仕事内容は大きく異なるでしょう。市役所で働くためには、「どういう仕事があるのか」「市によって携わる業務は違うのか」など調べておくべきです。

もちろん試験には、面接も含まれています。この記事では、市役所の面接で問われる定番の質問やよい印象を与える方法などをご紹介していきます。一般企業との相違点も網羅していますので、市役所を志望先にしている人はぜひ参考にしてください。

市役所と民間企業の違い

民間企業で働く場合、所属している会社の利益のために仕事をします。もちろん同じような商品やサービスを取り扱っている会社は、ライバルとして競争になり、利益などさまざまな面において、他者に負けないように奮闘します。取引先などは特定の相手だけになるでしょう。

市役所では、所属している市役所のために働くのではありません。市民の生活を支えるために、「福祉」「観光」「文化活動」などにも携わるでしょう。「利益の追順」というわけではなく、すべての業務が市民のためにおこなうものになります。

こうした相違点があるため、「志望動機」「自己PR」などを作成する時は、民間企業と分けて考える必要があります。同一の内容で作成しても、それぞれでよい結果が出ないかもしれません。

面接で聞かれる定番の質問5つ

面接試験では、どのような質問をされるのでしょうか。定番の質問をピックアップして紹介していきます。民間企業でも同じような質問をされる場合もありますが、市役所と民間企業はそもそも社会的な役割が異なります。

一般企業も一緒に志望する場合、受け答えの内容を変えた方がよいでしょう。市役所のように「堅い」志望先の場合、身だしなみにも細心の注意を払ってください。

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①自己PR

市役所に入所することを目指している人は、地元に対する愛をアピールする人も多いでしょう。もちろん、地元以外の市役所を志望する人もいるかもしれませんが、生まれ育った場所への愛情表明は、自己PRとして強いです。

地元愛の他には、部署によって自己PRを使い分けるのもよい方法です。事務系の仕事であったり、外回りであったり、さまざまな仕事内容があります。「生活保護」「介護保険」などは年々注目を集めているものなので、自身の持つホスピタリティなどをアピールしてみてください。また、長所や短所を問われることも定番です。相手にわるい印象を与えないように答え、どの点が仕事に役立つのかをしっかりと説明しましょう。

自己PRの回答例文

私は一度始めた物事を投げ出すことなく、最後までやり遂げる遂行力があります。大学時代はボランティアサークルに参加し、主に被災地での支援活動を行いました。支援活動は1ヶ月に1回で、食料の配給を手伝ったり、ゴミ拾いや道路整備の手伝いをしたりと様々なことをしました。1ヶ月に1回というサイクルでは、途中から参加しなくなる人も多くいましたが、私は始めたことには責任を持とうと思い、今でも欠かさず活動に取り組んでいます。
御所でも始めたことは最後までやり遂げ、責任感を持って仕事をし、活躍したいと考えています。

自己PRで重要なのは、どのような能力が備わっているかを最初に提示することです。後から根拠づけをおこない、最終的に仕事でどのように活かせるかに結び付けます。例文では大学時代の経験から能力が備わっていることを証明できており、仕事での再現性にも繋げられているため、アピール力は高いでしょう。

②志望動機

「どうして市役所職員になりたいのか」「なぜ〇〇市を選んだのか」などと聞かれることがあります。「地方公務員は安定した仕事だから」という理由の人も多いかもしれません。とはいえ、それでは相手を納得させることはできないしょう。民間企業との相違点や実体験をもとに作成するとよいです。

また、志望した市役所の取り組みなども事前に把握しておいた方がいいです。自治体独自の取り組みがあり、それを目の当たりにした経験などを組み込むと面接官の目に止まる可能性があります。

地元の市役所であれば、「どんな取り組みをしているのか」「結果はどうなったか」などの情報が収集しやすいかもしれません。いずれにせよ、事前にしっかり調べておくとよいでしょう。

志望動機の回答例文

私が公務員を選んだ理由は、地域住民の方に寄り添い、地域に貢献できる仕事をしたいと考えたからです。○○市では地域住民に向けた子育て支援や就労支援が手厚く、実際に私の周りでも支援を受けている方が何人もいらっしゃいます。
制度を活用している方に話を聞くと、生活がとても楽になり、毎日充実しているとおっしゃっていました。地域に寄り添い、その地域の人が本当に必要とするものを提供できるのは、地方公務員ならではの魅力だと思い、公務員を志望しました。

民間ではなく公務員を志望する理由を問われた場合は、民間ではできないことで、公務員ならできることを理由にすることが大切です。民間企業でもできることを述べてしまうと、公務員を志望する意欲が低いとみなされるため注意しなければなりません。

③学生時代に学んだこと

「学生時代に頑張ったこと」「これまでに積極的におこなったこと」なども定番の質問です。こうした問いに対して、サークルやアルバイト、部活について答える人が多いかもしれません。

面接官がなぜこのような質問をするのかといえば、「そこで何を得たのか」「そしてそれをどう仕事に活かすのか」を知るためです。ですので、ぼんやりとした内容ではなく、できるだけ具体性のある回答をしましょう。

もちろん、華々しい成績がなくても構いません。大切なのは、結果を出す間のプロセスを伝えることです。「県の大会で優秀した」というアピールであれば、「どんな頑張りがあってその結果を出せたのか」などでしょう。相手を納得させるためには、具体性のある内容が必要不可欠です。

学生時代に力をいれたことの回答例文

大学時代はゼミ活動に力を入れ、特に先輩方と積極的に交流を持つよう努めました。私の所属しているゼミでは定期的に集まりがあり、OBの方も多く参加していました。OBの方の話はいつも面白く、もっとたくさんの人に出会いたいと思い、幹事に立候補してたくさんの人に声をかけました。
結果、当初30人ほどの集まりだったのが、100人を越えるようになり、幅広い年齢層の人と交流することで多彩な価値観を身につけることができました。御所では多様な背景を持つ地域住民の方に、その人に合った接し方を心がけることで、スムーズに行政サービスを利用して頂きたいと考えています。

例文ではゼミ幹事として活動したことがアピールされています。単にゼミ幹事を担当しただけではなく、自分の意志でおこない、かつ多くの人と積極的に交流を持とうとした点は、評価されるポイントでしょう。

④入社後の配属に関する質問

「どんな仕事をしたいのか」「希望する部署以外に配属されたらどうするか」などの質問もあるでしょう。こうしたケースでは、どう答えればよいのでしょうか。まず前者であれば、自分の得意なことや長所を組み入れつつ、希望する仕事を答えましょう。「興味があるからやりたい」といった自己本位な回答はNGです。

後者の質問では、組織の指示には従う旨を答え、「プラス思考で仕事に取り掛かる」「挑戦する意志を持ち、やりがいを見つけていく」などの回答がよいでしょう。「なんでもやります」のような短絡的な答えでは、「すぐに辞めてしまうかもしれない」と思われてしまう危険性があります。配属部署が自分の思い通りにいかない可能性も高いので、事前に回答を考えておいてください。

入社後の配属に関する質問の回答例文

ゆくゆくは地域創生プロジェクトのメンバーとなって、地域の活性化に携わる仕事をしたいと考えています。そのためにも、まずは市役所での窓口業務に取り組み、実際に住民の方が何を求めているのかを、現場の仕事から知っていきたいと考えています。
もちろん、それ以外の業務でも地域の方と関わりながら、少しずつ知識やノウハウを蓄積していき、最終的な目標の達成を目指します。現場で力を蓄え、地域活性化に尽力することで、地域住民の方の幸せを勝ち取りたいと考えています。

最終的にはどのようなことをしたいかに加え、就職してすぐはどのように働くかが提示されています。部署に関係なく頑張りたいとしている点や、長期的な目で見た目標を提示している点は、評価の対象でしょう。

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⑤その自治体を選んだ理由

志望動機とやや重なる部分もありますが、その自治体を選んだ理由も、聞かれることが多いです。自治体を選んだ理由として、「自分の生まれ育った場所だから」という回答はよくあるでしょう。確かに地域に対して愛着を持つことは大切ですが、より詳細な志望動機を聞かれている時に、単に生まれ育ったからという理由だけではアピール力が弱いです。

なぜその自治体なのか、他の自治体ではなぜだめなのかを明確にすることが大切です。自身の愛着とは別に、その自治体でなければならない理由は、必ず用意しておきましょう。その自治体にしかない魅力や独自の強み、特徴などを踏まえて伝えることで、より説得力のあるアピールができます。

回答例文:地元の自治体を選んだ場合

私が○○市を選んだのは、生まれ育った街に恩返しをしたいと考えたためです。私の家は商店街で金物屋をしており、小さい頃からいつもお客さんや周りのお店の人といった、大人に囲まれて育ちました。たくさんの大人に可愛がられて育った分、大人になってからはその人たちや今生まれている小さな子供たちに、受けた愛情を返したいと考えています。
○○市の商店街はシャッターを下ろしているところも増えているため、地域活性化を目指してまた活気ある街並みを取り戻したいと考えています。

生まれ育った地域なら、その地域への愛着を示した上で、地域への恩返しをしたいなど、別の理由も上乗せするとより志望度の高さが伝わるでしょう。単に育った地域ではなく、プラスアルファの理由を伝えることで、その自治体でなければならない理由が、より明確に伝えられます。

回答例文:地元以外の自治体を選んだ場合

私が○○市を選んだのは、温かみのある素敵な街を、いつまでも守りたいと考えたからです。○○市に来たのは大学に入ってからです。私が所属しているゼミではフィールドワークが多く、街の人にはお世話になる機会も多数ありました。○○大学の学生というだけで、まったく違う地域から来た私も暖かく受け入れてくださり、その愛情深さに感動しました。大学時代に受けた愛情を、今度は私が地域に貢献して還元したいと思い、○○市で公務員として働きたいと思いました。

地元以外の自治体を志望する場合は、何らかの接点を提示することが大切です。まったく関わりがない地域だと、志望度をアピールすることが難しいため注意が必要です。生まれ育った場所以外でも、その地域との関係性を提示できているなら、アピールは問題なく成立します。

市役所の面接を好印象で進めるポイント

相手によい印象を与えるポイントをご紹介します。市役所の求める人材は、民間企業と同一とは限りません。市役所向けの好印象になる面接方法があります。基本的には人間性とコミュニケーション能力をみられることになるでしょう。

もちろん市役所や部署などによって相違はありますが、「公務員にマッチした人材か」「本当に働く意欲はあるのか」などもチェックされています。面接は、筆記試験以上に重要視している可能性が高いので、しっかりと頭に入れておいてください。

第一印象は明るく

面接では、「自己PR」や「志望動機」などだけが重要視されているわけではありません。例えば、会釈などの挨拶もチェックしています。面接官に頭を下げることは一般的なマナーでもありますが、あまりにも不自然な所作はマイナスポイントになってしまうかもしれません。自然な感じで明るくハキハキと受け答えしてください。

また、服装・髪型などの身だしなみも重要です。ヨレヨレのスーツや寝癖のついた髪型では、「社会人としてありえない」「不真面目」という印象を与えてしまいます。市民から見られているポジションの公務員は、なおさら清潔感のある身だしなみは大切でしょう。信頼におけないような所作・服装は避けてください。

面接担当者としっかりコミュニケーションを取る

市役所の仕事は、さまざまな人と関わりことになります。担当業務によっては、市民と直接コミュニケーションすることもあるでしょう。そのため、面接でもコミュニケーション能力は問われます。

面接では、窓口に立たせた時をイメージしておこなうケースがあります。相手の顔をみることなく、誰に話しているのかわからないような動作はNGです。相手が何を要求しているのか、しっかりと理解できるコミュニケーション能力は必須だといえるでしょう。

窓口での業務だけではなく、各会社などとも接点を持つことはあります。そうした際にも、適切にコミュニケーションしなければ、うまく仕事を進めることができません。集団面接・個別面接の両方に対応できるよう練習しておきましょう。

誠実さをアピール

市役所の仕事は、民間企業とは異なり公務です。口外してはいけないさまざまな情報を扱うことになります。こうした環境では、「誠実」「真面目」が尊ばれるといえるでしょう。

「誠実」であることをアピールするためには、実際の経験を交えて受け答えすると効果的です。アルバイトや学校などで人に手を差し伸べ感謝されたことなどは、自己PRとして活用できます。

市役所に守秘義務がある限り、それを遵守しなければなりません。面接において「信頼できない」「いい加減」と思われてしまっては、ライバルの就活生に負けてしまいます。市役所の仕事内容に限定されることなく、「誠実」であることは人間・社会人としてとても大切なことです。

市役所の面接突破の方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

市役所での面接は事前準備をしっかりとしておこう

市役所への就職を志望している人は多いです。営利を目的とした民間企業とは異なり、市民のために働くのが市役所になり、ここでしか味わえないやりがいも多いでしょう。

面接で聞かれる定番の質問としては、「自己PR」「志望動機」が挙げられます。地元に対する愛情や実体験を元にした内容を作成すると良いでしょう。学生の時に頑張ったことや配属先についても問われることがあるので、しっかりと面接対策しておいてください。

実際に面接する際は、第一印象に気を付けてください。明るい印象を与えられるよう動作や話し方などに注意しましょう。もちろん、コミュニケーション能力や人として欠かせない「誠実さ」も重要です。事前の準備を怠ることなく、希望の市役所を目指していきましょう。

自己PRの作成ポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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