目次
- グループディスカッションのテーマは多種多様! 形式ごとに対策を講じよう
- テーマの前に知っておこう! グループディスカッションに関する基礎知識
- 就活生に聞いた! グループディスカッションを受けたか
- テーマへの対策はここから! グループディスカッションの5つの形式
- 就活生に聞いた! グループディスカッションで多かった形式は?
- 【選択肢型】グループディスカッションのテーマ20選
- 【課題解決型】グループディスカッションのテーマ20選
- 【自由討論型】グループディスカッションのテーマ20選
- 【ディベート型】グループディスカッションのテーマ20選
- 【フェルミ推定型】グループディスカッションのテーマ20選
- 就活生に聞いた! グループディスカッションのテーマ
- 形式別! グループディスカッションで高評価を得るためのコツ
- 就活生に聞いた! グループディスカッションのコツ
- どんなテーマでも使える! グループディスカッションで意識するべきこと8選
- グループディスカッションはテーマだけじゃなく形式別の攻略方法も押さえよう
グループディスカッションのテーマは多種多様! 形式ごとに対策を講じよう
就活の選考でおこなわれるグループディスカッションについて悩む学生は多いです。「どんなテーマがくるんだろう」「どう進めればいいんだろう」と不安になることもあるでしょう。
グループディスカッションのテーマは、受ける企業によってさまざまです。多くのテーマが存在するため、テーマごとの対策をするよりは、グループディスカッションの型を学び、形式に合わせた対策を実施することが大切です。
そこで今回は、形式別にグループディスカッションに選ばれやすいテーマを100個取り上げて解説します。それぞれの形式ごとの進め方や高評価を得るためのコツも説明していくので、気になる人はぜひ読んでみてください。
テーマの前に知っておこう! グループディスカッションに関する基礎知識
グループディスカッションのテーマについて説明する前に、グループディスカッションそのものの基礎知識について学んでおきましょう。どんな選考なのか、という基本的な部分を理解することで、グループディスカッション本番での失敗を減らせますよ。
この段落では、グループディスカッションの目的、選考の一般的な流れ、学生それぞれの役割について情報をまとめました。今後の対策の質を上げるためにも、適切な情報を得ておきましょう。
目的:話し合いの実施によって学生の能力を見定める選考
グループディスカッションの大きな目的は、学生一人ひとりの能力を見定めることです。そのために、チームに分かれて話し合いを実施する学生の様子をチェックします。
集団行動の際にどんな行動をとるのか・どんな考え方をするのかがわかるため、企業としては入社後の学生の姿が想像しやすくなるのです。
書類選考や面接で瞬時にこういった能力を見極めることは難しいため、多くの企業がグループディスカッションで学生の資質を見ています。
こちらの記事では、グループディスカッションの目的をさらに詳しく解説しているのでぜひ読んでみてください。
流れ:役割決め→意見の出し合い→意見のまとめ
まずは、担当者から学生に向けてテーマや時間、発表の有無など、詳細の説明から始まります。次にチーム内での学生の役割を決め、その役割に合わせて議論をおこないます。チーム全体の意見をまとめたら、選考の担当者やその場にいる人々の前で結論を発表するケースが多いです。
なお、こちらの流れと所要時間はあくまで一例なので、選考を受ける企業の当日の指示に従うことが大切です。
グループディスカッションの流れについてもっと細かい情報が知りたいなら、こちらをチェックしてみてください。
役割:リーダー、書記、タイムキーパーなど
グループディスカッションの役割を明確に決めると話がまとまりやすいため、議論をより効率的に進められます。なお、選んだ役割によって合否の確率が変わるわけではないので、自分に適した役割を選ぶことが重要です。
上記のような役割がない学生は、議論が活性化するように意見を述べたり、役割がある学生の手助けをおこなったりします。
これらの役割を決める際は、自分がやりたいものを主張するだけではなく、全体の雰囲気を良好にするため、全参加者の希望をなるべく反映できるように意識しましょう。そうすることで、議論しやすい雰囲気を作り上げられます。
グループディスカッションの役割については、以下の記事がおすすめです。
就活生に聞いた! グループディスカッションを受けたか
グループディスカッションは、チームで話し合いをさせることによって各学生の能力を見極める選考方法だとわかりました。そんなグループディスカッションは、就活全体においてどれだけ一般的な選考として浸透しているのか気になりますよね。
今回は学生の皆さんに向けてアンケートをおこない、グループディスカッションを受けた経験があるかどうか質問しました。
アンケート結果を見てみると、「はい」と答えた学生が60%を超えていました。この結果から、グループディスカッションが、多くの企業で取り入れられていることが読み取れます。
就活成功に向けて、グループディスカッションはまず越えなければならない壁だということです。そのためにも、グループディスカッションの対策にはしっかりと取り組みましょう。
テーマへの対策はここから! グループディスカッションの5つの形式
多くの企業でおこなわれるグループディスカッションですが、先述のとおり対策をするために、まずは型を学ぶことが大切です。
就活の選考でおこなわれるグループディスカッションは、ディベート形式や自由に討論するタイプなど5つの形式に分類できます。
形式が異なれば、各テーマが目指すゴールや進め方が異なります。そのため、各形式の概要について学ぶ必要があるのです。テーマの大まかな区分を知ることで、議論を円滑に進めるためのポイントが見えてきますよ。この段落では、5つの形式それぞれの概要を説明するので、ぜひ目を通してみてください。
①選択肢型:複数の選択肢から最も良いものを選ぶ
選択肢型とは、いくつかの選択肢を提示し、そのなかからよりふさわしいものを学生が選び、議論を発展させていく形式です。たとえば、「『北海道』『沖縄』『海外』のなかからもっとも旅行先に適しているものを選んでください」などが例に挙げられます。
どの答えもメリットとデメリットがあることが多く、価値観やとらえ方によって回答が分かれるケースが多いです。そのため、何を基準にして答えを選ぶかやテーマに対しての前提条件の認識をメンバー全員ですり合わせることが大切です。
なお、2個の選択肢から1つだけを選ぶテーマもあれば、3個以上の選択肢から回答を厳選するテーマ・順位をランク付けするテーマなども存在します。いずれにしても選択肢を選ぶうえで、どうしてその回答を選んだのかという理由やプロセスが重視されやすい形式です。
②課題解決型:課題に対して解決策を検討する
特定の課題を出し、その課題を解決するための方法を学生に考えてもらうのが、課題解決型です。「ごみを減らすためにはどうすればいいか考えてください」などが例に挙げられます。
企業側は、この形式を通して現状の分析力と問題解決力を見ています。そのため、課題が発生した原因をよく理解し、それを踏まえた的確な解決策を提案しなければならないことが注意点です。
これに加え、課題解決型は解決策を考えるアイデア力も試されます。企業にとっては学生の複合的な要素をチェックできるため、グループディスカッションのなかでもよく出題される形式の一つです。しっかりと対策をして臨むようにしましょう。
③自由討論型:テーマに対して自由に議論する
自由討論型とは、あるテーマに対して学生たちが自由に議論を重ねる形式を指します。「幸せのためには何が必要か考えてください」など、明確な回答がなく、抽象的なテーマが出されやすいという特徴があります。
自由な議論ができる一方、チームメンバー全員の意見がばらつくことで結論がまとまりにくくなるという側面もあります。これに加えて、企業側は制限時間の中で学生がどう議論をまとめるかを見ているため、最終的にどのような結論に落ち着かせるのか、おおまかな方向性を事前に決めておくことが大事です。また、タイムキーパーの存在意義が大きい形式だともいえるでしょう。
④ディベート型:賛成派と反対派で意見をぶつけ合う
ディベート型では、チームメンバーを賛成派と反対派に分け、テーマについて意見を交わし合います。たとえば「朝ごはんは和食のほうが良い」というテーマについて、賛成派と反対派に分かれて議論し合います。
自分が本来なら賛成派である場合も、反対派として意見を述べなければいけないこともあります。自分が置かれた立場を特に意識して発言しなければならないことは、ディベート型の大きな特徴です。
企業側はほかの形式と比べて論理の妥当性についてチェックしているため、理由や意見の背景について、説得力があるかどうかを重視するといいでしょう。議論の勝敗は評価されないことがほとんどであることも忘れずにいたいポイントです。
⑤フェルミ推定型:参考となる数値から課題の数値を予測する
フェルミ推定型とは、関連する数値のデータから、特定の数値を予測していく形式となっています。情報を的確に使用し、答えに近づいていく判断力や論理的思考力が重視されますよ。具体的な例は、「日本で飼われている犬の数を計算してください」などです。形式のなかでも難易度は高いといわれており、コンサルティングファームなどで出題されやすいのが特徴です。
なお、フェルミ推定型では、必ずしも正確な回答を出す必要はありません。回答を出すために必要だと考えたデータの種類や計算の方法が合っていれば、論理的に物事を考えられるというアピールができるからです。
フェルミ推定については、こちらの記事で基本的な部分を説明しているので参考にしてみてください。
就活生に聞いた! グループディスカッションで多かった形式は?
ここまで説明してきたように、グループディスカッションのテーマは5つの形式に分けられます。そのなかでも特に出題されやすい形式を知っておけば、優先順位を付けながら適切な対策が進められますよね。
今回は学生の皆さんにアンケートを実施し、グループディスカッションで多かった形式を選んでもらいました。
課題解決型が72.7%、自由討論型が18.2%であり、この2つの形式が特に多く出題されていることがわかりますね。
しかし、ほかの形式が出題される可能性も十分あります。人気が高い課題解決型などにより力を入れて対策するのも良いですが、すべての形式のテーマに触れておくことが大事です。
【選択肢型】グループディスカッションのテーマ20選
複数の選択肢から最も良い回答を選ぶ「選択肢型」は、身近なテーマから、普段は考えたことがない発想を問うテーマなど幅広いテーマが考えられます。どのテーマも共通して、明らかな答えがないというのが特徴です。
ここでは、選択肢型のグループディスカッションのテーマを、日常生活、考え方やモラル、参加者に関するテーマに分類し、20個紹介していきます。自分ならどの選択肢を選び、どう討論していくのかイメージしながら読み進めてくださいね。
日常生活に関するテーマ
日常生活に関するテーマでは、普段の生活に紐付くトピックが盛り込まれています。そのため、どのような回答を選ぶべきかイメージがしやすいテーマでもあります。
日常生活のテーマは明確な正答がないため、どの選択肢にも選ぶメリットがあります。そのため、自分自身の思考を主張しすぎず、参加者一人ひとりの意見を聞いて話し合う必要があります。とはいえ、まわりの意見に押し流されずに、自分が本当に伝えたい部分を的確に表現することも重要です。
考え方やモラルに関するテーマ
考え方やモラルを問うテーマでは、学生にとって大切にしたいものや、価値観にフォーカスしたものが多いです。自分の価値観から感覚的に意見を決めやすい一方で、回答するためには明確な主張や理由が必要とされやすい点が大きな特徴です。
グループディスカッション本番は、気持ちが焦りやすいものです。そんなときにスムーズな回答をするためにも、自分はどんな意見を持っているかを普段からよく考えておくことをおすすめします。
参加者の気持ちを重視したテーマ
このほかに、グループディスカッションに参加しているチームメンバー自身がどう思うか、何を考えたかを重視したテーマが出されることもあります。
こういったテーマは、学生の人数が多ければ多いほど意見が多様化します。そのため、各学生の意見をそれぞれグループ化し、似た意見を統合して整理していく意識を持って議論を進めていきましょう。
【課題解決型】グループディスカッションのテーマ20選
特定の課題への解決方法を考える「課題解決型」では、実際に現代社会で話題になっている時事問題や、ビジネスに直結するマーケティングについてのテーマがよく出題されます。
いずれも、問題点が明確に示されていることが共通点であり、事業や実務と類似性の高いテーマを出す企業が多い傾向にもあります。
この段落では、課題解決型のグループディスカッションのテーマを全部で20個取り上げます。時事問題に関するテーマ、マーケティングに関するテーマ、資料を用いて討論するテーマの3つに分類して解説するので、解決方法についてよく考えながら見ていきましょう。
時事問題に関するテーマ
時事問題に関するテーマでは、最近国内外で発生したニュースなどを取り上げています。そのため、企業は学生がどれだけ社会情勢へ興味・関心を持っているかをチェックすることができます。よって、知的好奇心が高い学生を求める企業ではこのテーマを設定するメリットが大きくなります。
時事問題に関する適切な知識がなければ、上記における正しい解決方法を導き出すこともできません。よって、日常的に新聞やネットニュースに目を通しておくことがカギとなります。
就活で役立つ時事問題は、この記事で取り上げているためぜひ目を通してみてください。
マーケティングに関するテーマ
マーケティングに関するテーマでは、特定の商品を売り出したり消費者の心をつかんだりするためのアイデアを考えます。売り上げをアップさせる施策を考えたり、新規事業を立案したりすることもありますよ。
実際にマーケティングや市場調査などに力を入れている企業は、こういったテーマを出題することも多いです。関連ビジネスを取り扱う企業の選考を受けるなら、事前準備をしておくと良いですね。
資料を用いて討論するテーマ
場合によっては、資料を用いて討論するテーマを出されることもあります。課題解決方法を検討するうえで参考になるデータ(グラフや表など)を使いながら、結論を出していきましょう。
分析に資料を使う必要があるため、なんとなくの感覚や主観的なイメージをもとに回答することは避けなければいけません。資料の分析に時間を使いすぎないように気を付けながら、結論を出すうえで必要な数値などを資料から漏れなく読み取りましょう。
【自由討論型】グループディスカッションのテーマ20選
自由に議論をおこなう「自由討論型」は、学生自身の思考や価値観について問われるテーマが多く出題されます。学生の数だけ正答があるため、正解がないというところもポイントです。
この段落では自由討論型のテーマを20個紹介するので、どんな方向性をもってテーマについて議論していくか考えてみましょう。何が理想的であるかについて、善悪について、何を選ぶかについて、未来についての4つを順に紹介します。
何が理想的であるかを扱ったテーマ
まずよく見られるのは、学生の理想を扱ったテーマです。これには、理想的な社会や人間像などを議論することで、社会人になってからの姿を想定しやすくするという企業側の意図があります。
理想を述べるうえで気を付けるべきなのは、志望企業とマッチする内容を意識することで自分の印象を良くすることです。
たとえば、自分から積極的に動き、まわりを引っ張っていくことを重視している企業を例に挙げます。この場合は「どんな大人になりたいか」というテーマに対して、自発的に行動する大人をイメージの軸として考えながら議論していきましょう。
善悪について扱ったテーマ
良いもの・悪いものに対する価値観は、人によって変化が出ます。そのため、グループディスカッションでも議論のテーマにされやすいです。
善悪を決める基準はとてもあいまいであるため、議論を始める前に「良い」「悪い」という言葉が具体的に何を示すのかはっきりさせることが重要です。そうすることで、チームメンバーと議論がかみ合わない状態を防ぐことができますよ。
何を選ぶかを扱ったテーマ
ある状況を想定したうえで、どの回答を選ぶのがふさわしいか自由に考えるケースもあります。内容が多種多様なので、まさに自由討論型らしいテーマです。
こういったユニークなテーマが出題されたときは、日常生活の会話と同じように、直感で自分の意見を述べてしまいがちです。
しかし、それでは説得力のある回答を導き出せません。回答につながる理由部分を明確化させ、その回答を選んだ意図が伝わるように意識しましょう。
未来について扱ったテーマ
今と未来を比較し、これから変わるであろう部分について議論することもあります。業界や社会全体の未来に関する意見を交わし合えるので、将来有望な人材を見つけやすいという企業側のメリットもありますよ。
未来に関する議論で良い評価を得るには、正確なデータを用いて信ぴょう性の高い意見をまとめていくことが大切です。
そうでなければ、ただの想像を述べているに過ぎないからです。そのためにも、志望業界などの課題点や成長が期待される点を詳しく調べておきましょう。
【ディベート型】グループディスカッションのテーマ20選
賛成と反対に分かれて議論する「ディベート型」は、推定論題に関するテーマ、政策論題に関するテーマ、価値論題に関するテーマという主な3つのテーマに区分できます。専門用語も多く出てくるため、事前の勉強が合否を分ける可能性が高いです。
ちなみに、発想力を大切にする企業や、政治的な関心が重視される企業がこういったテーマを出題しやすいと考えられています。ここでは、3つの区分ごとにディベート型のテーマを20個説明するので、テーマについてどう論理的に議論していくかを考えながらチェックしてみましょう。
推定論題に関するテーマ
推定論題を簡単に説明すると、明確な答えが決まっていないテーマのことです。方向性は見えるものの、具体的な回答は人の数だけアイデアがあります。そのため、明確に正解・不正解を決められないというのも特徴です。
こういったテーマは発想力が求められるので、クリエイティブな業種であるマスコミ、出版、マーケティング関連の企業などで多く出題されます。
政策論題に関するテーマ
政策論題とは、特定の政策が有効であるかどうかを考えるテーマです。実際に国が実施している政策や検討している政策を例に出し、賛成派と否定派の立場から社会問題を見つめ直します。
政策論題で高評価を得るには、どんな政策を扱ったテーマが出題されても問題なく回答できるように、普段からニュースなどをよくチェックして問題意識を持っておく必要があります。
価値論題に関するテーマ
価値論題は、複数の価値観を比較したうえでより良いものを選ぶテーマです。学生それぞれの意見がばらつきやすく、議論に時間がかかる傾向があるといわれています。
価値論題に関するテーマでは、なるべく客観的な視点を意識して議論することが大切です。そうすることで、単なる個人的な意見ではなく、明確な理由を持った主義主張に変化します。自分の価値観に振り回されないように、冷静さを保つことが大事ですよ。
この記事では、ディベートのテーマについて詳しく解説しています。関連情報として、ぜひ確認してみてください。
【フェルミ推定型】グループディスカッションのテーマ20選
数値データから特定の数値を算出する「フェルミ推定型」は、大きく分けて「正確な数値がわかるテーマ」と「正確な数値がわからないテーマ」の2つに分類されます。なお、どちらも難易度に大きな差はありません。
ここでは2つのテーマに分けてフェルミ推定のテーマを20個取り上げるので、ぜひチェックしてみてください。先述のとおり、フェルミ推定では正しい数値を出すことよりも論理的に物事を考えられるかが重視されます。各テーマの例をみて解き方について考えておきましょう。
正確な数値がわかるテーマ
フェルミ推定の2種類のうち一つ目が、適切な手順を踏めば正確な数値を算出できるテーマです。こういったテーマは計算を進める際に正答であるかどうかがわかりやすいので、回答のタイムスケジュールを組みやすいテーマと言えます。
正確な数値を算出するためには、計算の大元となる基本的な統計データを学んでおく必要があります。たとえば、日本の総人口(約1億2,300万人)がわからなければ、女性の人口を計算で求めるために大きな労力がかかりますよね。
このほか、日本の世帯数(約5,500万世帯)や志望企業の業績なども頭に入れておくと、よりスピーディーに計算ができますよ。
正確な数値がわからないテーマ
正確な数値がわからないテーマを出題し、限られた情報のなかで答えが出せるかチェックするケースもあります。すでに回答を知っている学生がいた場合、選考が不公平になるおそれがあるからです。
こういったテーマには明確な正答がないため、自分の経験のなかで使える知識を活用しながら回答の説得力をより高めていくことが大事です。
たとえば、ピアノに関する知識がなくても「クラスに一人はピアノが弾ける友達がいた」という記憶が思い出せれば、「日本でピアノが弾ける人は何人いるか」の回答に近づいていけます。
フェルミ推定の考え方は以下の記事で説明しているので、あわせて読んでみてください。
就活生に聞いた! グループディスカッションのテーマ
各形式の頻出テーマについて理解が深まったところで、実際に選考を受けた学生がどんなテーマに沿ってグループディスカッションを受けたのか見ていきましょう。
今回は学生の皆さんに対してアンケート取材をおこない、グループディスカッションでよく出題されたテーマや印象に残っているテーマについてたずねました。
よく出題されるテーマを把握することで、どんな対策に取り組むべきかもわかってくるので、ぜひ結果を確認してみてください。
売り上げを伸ばす課題解決型のテーマが多数
課題解決型テーマのなかでも、売り上げを伸ばすための施策やアイデアを議論するケースが多く見られました。
一般的な施策だけでなく、自社や関連業界に特化したテーマを出題する企業もあります。そのため、企業研究の時点で、志望企業のビジネスをさらに活性化させる方法を考える癖をつけるといいですね。
企業研究に関する情報は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
新しい事業やプロジェクトを考えたという人も
そのほかにも、新規事業やプロジェクトの提案をおこなった人も一定数見られました。
新規事業などの提案を入社後に業務で担当するケースも多いので、こういったテーマが出題されると予想できます。選考本番でアイデアを出す際の役に立つため、志望企業が実際に取り組んでいる事業展開などを調べておきましょう。
形式別! グループディスカッションで高評価を得るためのコツ
アンケート結果から、グループディスカッションでは「売り上げを伸ばす課題解決型のテーマ」「新しい事業やプロジェクトを考えるテーマ」などが出題されやすいことがわかりました。しかし、高評価を得るためには、テーマにかかわらずそれぞれの形式に適した対策が必要です。
この段落では、ここまでで紹介してきた5つの形式ごとに対策のコツを解説します。これらを意識することで、どんな形式のテーマが出されても万全な状態で選考に挑めますよ。
【選択肢型】その選択肢でなければならない理由を述べられているか
選択肢型で大切なのは、いくつかの選択肢からなぜその回答を選んだのかの理由を明確に述べることです。採用担当者は、回答結果ではなくその結果に至るまでの理由や話し合いの課程をみています。
だからこそ、ほかの選択肢では達成できない目標や、その選択肢だからこそ得られるメリットなどに言及しましょう。
上記のような理由を考えたら「バスは電車と比べて日常的な遅延が少ない。だからバスのほうが良い」というように各選択肢を入れ替えて、内容の妥当性を確認すると良いですね。もし入れ替えても意味が通じるようだったら、別の理由を考えたほうが良い可能性があります。
また、明らかな正解がないため、自分の価値観を当たり前として発言しすぎないように注意が必要です。相手の意見も理解しようとする姿勢や、自分の意見に取り入れる柔軟性も重要になってきますよ。
【課題解決型】現状分析ができているか
課題解決型のテーマでは、提示された課題の現状を分析したうえで解決策を考えていきます。そのため、的確な現状分析ができているかどうかも企業側の評価の対象になるのです。よって、あいまいな想像だけで回答を出さず、現状を分析する手順を加える必要があります。
たとえば「弊社商品の売り上げアップのために何をすべきか」というテーマで現状分析をおこなう際は、企業の売り上げにおける詳細や競合他社の商材がどのような状況であるかを分析することが必要になりますよね。具体的な方法の例は以下のとおりです。
現状分析をうまく進めるポイントは、一つの価値観のみで分析しないことです。世代や性別が異なると現状の内容も変わってくるので、複数の価値観を意識してみましょう。
全体を見ても企業から選ばれやすい形式なので、準備・対策に力を入れることをおすすめします。
【自由討論型】明確な結論が出せているか
自由討論型は学生それぞれが自由な意見を口にしやすいぶん、意見が一致せず、最終的な結論がぼんやりしてしまいがちです。そういった特徴があるため、具体性がある明確な結論を出せた学生には良い評価が期待できます。
企業側も、時間内に意見をしっかりとまとめられた学生には好印象です。そのため、最終的な明確な結論を出すために計画的に行動することが求められるでしょう。また、タイムキーパーがしっかり仕事をしているかどうかも重視されます。
結論を見直す際は、結論そのものを客観的な目線で見てみることをおすすめします。改善点が見えてきやすくなるので、内容のブラッシュアップができますよ。
【ディベート型】賛成・反対それぞれの意見を認め合っているか
賛成派と反対派に分かれて議論するディベート型のグループディスカッションでは、互いの意見を尊重し合うことが重視されます。ディベートはより良い結論を見つけるための議論であり、言い争いではないからです。
意見をぶつけ合うのではなく、上記のようなポイントを取り入れながら、相手のものの見方に対して敬意を示すことが大切です。そうすることで、グループディスカッションの本質を理解している理想的な学生として高評価につながります。
企業側も、議論を経てどちらの意見が勝ったかを重視することはほぼありません。論理に説得力があるかどうかを見ているケースが多いので、充実したディベートができているかを気にするといいでしょう。
【フェルミ推定型】予想部分が論理的であるか
算出しにくい数値の概算をおこなうフェルミ推定では、予想した数値が論理的であると評価されやすくなります。順序立てて物事を考える力を確認したいと企業側は思っているからです。
フェルミ推定では、数値そのものが合っているかはそこまで重視されません。そのため、間違った数値を出すことをおそれずに、自分たちで考えた論理的な計算式をまず解いてみることが重要です。
フェルミ推定のスキルをもっと高めたい人には、こちらの記事をおすすめします。
就活生に聞いた! グループディスカッションのコツ
各形式ごとに異なる高評価を得るためのコツについて学んだあとは、形式を問わず配慮しておくべきグループディスカッションのコツを見ていきましょう。グループディスカッションの本番で特に意識したことを学生の皆さんに質問したので、その結果をまとめました。
グループディスカッション全般で使えるコツがわかるので、効率良くグループディスカッションの準備が進められますよ。
広い視野を持って対応した人が多数
アンケートのなかでも多く見られたのが、広い視野を持ってほかのチームメンバーに気配りをしたという意見でした。
グループディスカッションでは、集団行動の様子をチェックされています。まわりを気遣う様子を見せることで協調性の高さをアピールでき、入社後もチームに適応できる人材だと判断してもらえることが多いです。そのため、広い視野を持つことが重視されているのです。
相手の意見に対してしっかり反応するようにした人も
広い視野を持つこと以外だと、チームメンバーの発言に対して積極的に反応するよう心掛けた人も見られました。
まわりに対してしっかりと反応することで、チームで力を合わせて議論を進めている印象を出せます。これは、魅力的な人材だと感じてもらう要因になるでしょう。チーム全体の雰囲気もやわらかくなるので、日常生活よりも大きめのリアクションで対応するといいですね。
どんなテーマでも使える! グループディスカッションで意識するべきこと8選
グループディスカッションを経験した学生の皆さんは、広い視野を持って対応することなどに配慮していたことがわかりました。しかし、これ以外にも気を付けたほうが良い要素は数多く存在します。
ここからは、どんなテーマが出題されても活用できるグループディスカッションで意識するべきことを8つ紹介します。これらを理解しておくことで、グループディスカッション全般の知識がさらに身に付きますよ。
①ほかの学生の意見を受け入れる
グループディスカッションでは、チームメンバーの意見を過度に否定せず、受け入れる姿勢が求められます。グループディスカッションは、全員で意見を出し合って議論することに意味があるからです。
力を合わせることが重視されるグループディスカッションで、自分とは違う意見を言い負かすことが有利に働くことはありません。選考通過率を高めるためにも、チームメンバーと協力しながら議論を進める意識が必要です。
②制限時間を意識する
グループディスカッションには制限時間があるため、議論に夢中になりすぎないように気を配りましょう。制限時間をオーバーすると、「時間管理ができていない」という評価につながるおそれがあります。そのため、タイムキーパーではない役割の人も、現在の経過時間を把握しながら意見を交わし合うことが大切です。
もし制限時間のオーバーが予測された場合は、具体的な分数を提示したうえで遅れを指摘するとよりわかりやすいですよ。「このままのスピード感で議論すると、結論を出すのに〇分遅れが出てしまう」などがおもな例です。
こちらの記事でもグループディスカッションのコツとして時間について述べているので、あわせて読んでみてください。
③意見は結論から述べる
グループディスカッションで自分の意見を言う際は、結論を簡潔に述べることを意識するといいですね。というのも、限られた時間内で円滑に議論を進めるには、無駄な時間をなるべく省く必要があるからです。結論を最初に言わないと、伝えたい内容が正確に伝わらず議論が進まない可能性もあるでしょう。
意見を結論から述べることで自分の考えが正確に伝えられるので、各チームメンバーの意見がうまく集約された結論を出しやすくもなります。
④積極性を見せる
グループディスカッションでは、積極的に発言・行動することが高評価のカギとなります。自分から議論を活性化させようとする姿勢が企業から好感を得やすいからです。この姿勢は、入社後の活躍イメージにもつながっていくでしょう。もし積極的に発言をしないと、入社意欲が少ない学生だと思われる危険性があります。
上記で述べたように、自分の意見を発言するだけでなく、ほかのチームメンバーに配慮することも積極性に含まれます。そのため、議論をより良いものにしたいという気持ちを前面に押し出すといいですね。
⑤なごやかな雰囲気を作る
気軽に発言しやすいなごやかな雰囲気だと、グループディスカッション自体もうまく進んでいきます。もし相手の意見を一方的に否定するような学生がチームにいて雰囲気が悪くなってしまうと、積極的な意見交換ができなくなってしまうからです。
なごやかな雰囲気を作ることで、選考に対する緊張感も解消されます。よって、初めてグループディスカッションに参加する人はぜひ試してみてください。
グループディスカッションの自己紹介については、こちらを読んでみましょう。
⑥話が脱線したら修正する
議論が白熱すると、本来のテーマから話が脱線してしまうこともあります。そんなときに話を軌道修正できれば、冷静な視点を持つ学生として高評価を得られる可能性が高いです。
話が脱線してしまうと制限時間がさらに少なくなってしまうので、時間を有効活用するためにも客観的な目線を持ち続けることが重要です。
⑦自分の役割を果たす
最初に決めた自分の役割を最後までやり遂げることも、グループディスカッションでは重視されます。自分の仕事に対して責任感を持つ、という長所のアピールにもつながるからです。
もちろん自分以外の役割のサポートをしても問題はありませんが、自分の任務を全うしたうえでおこなうようにしてください。
以下の記事でもグループディスカッションのコツを紹介しているため、一緒に目を通してみましょう。
⑧企業側から見られていることを心に留める
グループディスカッション中はつい忘れてしまいがちですが、議論の内容はほぼすべて企業の担当者にチェックされていることを忘れないようにしましょう。企業から見られている意識が薄れると、失言などの細かなミスをしてしまう可能性があるからです。
企業側は上記のような内容を確認しているので、自己中心的な言動や、対策不足に関する発言などは控えるようにしましょう。
グループディスカッションでの評価基準は下記で解説しているので、参考にしてみてください。
グループディスカッションはテーマだけじゃなく形式別の攻略方法も押さえよう
グループディスカッションのテーマは数多く、「選択肢型」や「課題解決型」などのさまざまな形式に分類できます。形式ごとに企業側が確認するポイントや注意点は変わってくるため、具体的な攻略方法にも変化が出るということです。
こうして全形式の対策についてよく理解しておくと、対策の漏れが少なくなり、本番でも自分の力を発揮しやすくなります。完璧な準備ができるようになった結果、選考通過も見えてくるでしょう。まずは、今回紹介したような各形式ごとのコツを頭に入れてみてください。
【グループディスカッションのテーマに関する調査】