志望動機

【マーケティング職の志望動機の書き方】例文5選やNG例をご紹介

マーケティング職とは?

店頭や通販などで、普段何気なく手に取る商品があります。もちろんCMや話題を見て、その商品を能動的に購入しようという場合もあるでしょう。マーケティング職とは、そうした消費者の購買意欲を探って消費行動を促すのが仕事です。

どんなに優れた商品であっても、市場にニーズがなければ売れません。そしてニーズが合っても消費者の目に付かなければ、知られることなく終わってしまいます。そこで、その商品にニーズはあるのか、あるならどういった層が中心なのか、そしてその購買層に知られるためにはどんな宣伝をするべきなのか。それらを調査や分析によって調べ上げ、売上につなげていくのがマーケティングの役割です。

仕事内容については、こちらの記事で詳しく解説しています。

マーケティング職の志望動機でアピールできるポイント

マーティング職の最終命題は、商品をどれだけ売上につなげることができるかです。売上につなげるためには、消費者の行動やニーズを知らなければなりません。消費者の行動やニーズを知るには、世情や市場の動向を把握することが不可欠です。

つまりマーティング職は、さまざまな情報を調査・分析してそれを売上に結びつける発想力が必要とされると言って良いでしょう。志望動機ではそうした活動を裏付けできる能力を、自分の強みとしてアピールできるかが鍵と言えます。

情報に強いこと

市場で何が求められているのかという情報を敏感にキャッチできる能力は、マーケティング職に必要とされる基本的なスキルと言っていいでしょう。こうした情報の収集や整理に強いということは、大きなアピールとなります。

しかし、テレビやネットなどの情報だけで流行を知っている、というのはいただけません。メディアはしばしば実際にそれほど流行していないものを、さまざまな思惑から流行しているように取り上げることがあるからです。

マーケティング職では、メディアだけでなく他の情報、例えば経済の状況や消費者の実態などを多角的に検証した上で、本当の流行を把握しなければなりません。つまり信用に足る情報を集められる能力が、有利なアピールポイントとなります。

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数字に強いこと

マーケティング職では、常に論理的な説明が必要とされます。売上につながる論理的な説明が不足していては、計画を認めてもらうことはできません。説明をより論理的にするためには、統計やコスト予測などの数字が強い裏付けとなります。具体的な数字で示すことで、計画の論理性をより強固なものとするのです。

マーティング職では、なにごとも数字で表して提案することが基本とされています。商品のターゲットである消費者の数、適切な価格設定、利益に見合うコスト設定などの要素は、数字で表すことなしに具体性を持って伝えられません。

こうした数字による管理に強いことをアピールできれば、有利につながるでしょう。数字で表すことの具体性の大切さ、それを知っていることは大きな強みとみなされます。

発想力があること

クリエイティブな発想力があること、これがマーティング職にもっとも求められるスキルである、と考える方は多いでしょう。たしかに発想力はマーケティング職において欠かせない要素ではありますが、ただやみくもに自分は発想力に自信があるとアピールしても効果はありません。

マーティング職において大切な発想力とは、情報を踏まえた上で良いアイディアを提案できる能力ということです。例えば収集したさまざまな情報を分析して、今市場に潜在的に求められているものを提案できる力、これがマーティング職に求められる発想力だと言えるでしょう。

マーティング職の志望動機の中で、発想力をアピールするのであれば、そうした具体的な情報や数字で裏打ちされたアイディアを提案できる力を説明しなくてはなりません。

得意な分野の回答例については、こちらの記事で詳しく解説しています。

志望動機を書くポイント4つ

どの業種にも言えることですが、マーケティング職においても採用のポイントは、どれだけ適性や将来性があるかをみることです。つまり志望動機では、そうした適性や将来性がどれだけ自分にあるかを伝えなければなりません。

その際、その強みがあることを相手に納得させる、ということが非常に重要です。それは、自分がマーケティング職に適した強みがある、ということを論理的に説明することで可能となります。志望動機を書く上で大切なのは、そうしたポイントをしっかり踏まえて書くことです。

①アピールできる強みを書く

まずは明確に自分の強みを表明するところから始めます。その強みは、情報に強いこと、数字に強いこと、発想力があることなど、マーケティング職に向いているものが望ましいでしょう。最初に自分の強みを明確に示すことで、読む人にも書き手のアピールポイントが伝わりやすくなります。

最初にアピールできる強みを書くことは、採用を検討させるきっかけづくりだと考えましょう。注意したいのは、以下に続く文章でその強みがあることを証明しなければならない、ということです。つまり自分の強みを書くには、それを証明できるエピソードが書けるかということを念頭に置いて選ばなければなりません。

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②マーケティング職につながる過去の体験を書く

次に実際の体験談を書きましょう。具体的な出来事を通して伝えることは、ただ自分の思いを書き連ねるよりも説得力があります。体験談はマーケティング職に通じる要素のある出来事を選ぶのが効果的です。アルバイトや部活などの組織的な活動、あるいは受験対策や資格取得など個人的な経験など、種類はなんでも構いません。

統計を取りそれを利用することで成功したなど、マーケティングに通じる活動を経たことで、結果に結びついた体験を書くといいでしょう。こうすることで、マーケティングに対しての理解の有無やポテンシャルを図りやすくなります。

③求められる人物像と一致する点を書く

自分の強み、過去の体験談と書き進めたら、最後に自分がマーケティング職に求められる人物像を持っていることを強調します。その流れを整理すると、自分はこうした強みがある、それはこうしたマーケティングに通じる体験を通して得られた、つまり自分の強みはマーケティング職に求められている人物像に通じている、という論理展開になります。

ここまでに丁寧な論理展開があれば、自分が求められている人物像を備えているという結論が、説得力を持って強く訴えかけるでしょう。それがマーティング職に欲しい人物像であれば、検討に値すると思わせることにつながります。

マーケティング職の志望動機例文5選

マーケティング職の志望動機を書く上で重要なのは、求められる人物像と一致する強みを自分が持っていることのアピールです。それを証明するために、具体的な体験で説明していくことが志望動機で書くべき内容だと言えます。

そうした構造を分かりやすく理解していただくために、志望動機の例文をみながら解説します。次に上げる2つの例文は、文章こそ違いますが同じ構造を持っています。その構造のポイントをしっかりと押さえていきましょう。

例文①

私の強みは、ボランティア活動を通じて培った情報の収集や分析するスキルです。私は高齢者向けの買い物代行ボランティアで、買い忘れ防止策を講じました。過去の買い物リストを○種類ほど集め、その統計をリスト化し利用しました。
その結果リストの不備による買い物忘れが減り、高齢者の満足度向上や自分の仕事の効率化にもつながりました。この経験から学んだことは、情報の収集や分析をする大切さと、それが人の喜びにつながるということです。
マーケティングとは情報の収集と分析から、あらたな価値を見つけることと理解しています。私が経験で得たものは、そうしたマーケティングの仕事と通じるものがあると思い、今回の志望にいたりました。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
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この例文で冒頭に明示されるのは、情報の収集や分析のスキルという自分の強みです。次に、そのスキルを得た具体的な事例を体験談という形で紹介しています。

体験談の中では、統計を取るというマーケティング的手法を用いたことを示しているのがポイントです。その際、買い物リストを○種類といった具体的な数字を添えていることにも注意しましょう。そしてその行動がどういう結果につながったのか、それで自分は何を得たのか、さらにそれがマーケティング職とどう結びつくのかを明らかにして結んでいます。

例文②

私は学生時代の小売店でのアルバイトを通じて、発想を持つこと、そしてそれを分析と行動で実現させることの価値を知りました。私は売上が伸びないある商品の陳列場所移動を提案したことがあります。それにあたり過去にその商品を買った人がどんな商品を一緒に買っているかを調査しました。
店長の許可を得て、一緒に買われることの多い商品の隣にその商品を陳列したところ、前月比○%の売上増を達成することができました。こうした商品の持つ価値を見極め、それを必要とする人に届けるという行為は、マーケティング職のやりがいに通じると考え、貴社を希望しました。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」

この例文では自分が何を得たのか、つまり何を強みとしてアピールできるのかを始めに書いています。それに続くのがそれを得たアルバイトでの経験です。そこで取り組んだのは、商品とそれを必要とする人のマッチングを図るという、マーケティング的な考え方に沿った行動でした。勘だよりでなく、顧客の動向を分析した上での行動であることに注目しましょう。

そしてその結果がどんなものであったのかを具体的な数値で示しています。結びの文は、その学びがマーケティングに関連していることの確認と、そこから導かれた志望の理由です。

例文③

私は、学生時代を通じて運動部のマネジャーとして活動してきました。年度末には部の活動内容すべてを把握して、それをお金に換算して予算要求をする仕事があります。要求通りに予算を確保するために、他大学や私設のクラブチームの活動内容や予算をリサーチし、複数の見積もりをもとに交渉する必要がありました。
私は3年間の活動を通じて社会のお金の流れの厳しさを知りましたが、同時に情報収集をしながら仕事を進めることの面白さを知ることもできました。このような経験はマーケティングの仕事に通じるものがあると考え、貴社を志望いたしました。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
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ここでは、予算という「お金」を獲得するためのエビデンスを「情報」を集めることで立証するという、マーケティングに親和性のある経験をアピールしています。また、仕事の厳しさを理解していながらも、面白く感じているということで業務に対する適性もアピールすることができます。

例文④

私は学園祭実行員会に所属し、イベントの企画・運営を担当していました。入学当初は近隣他大学に比べて学園祭の集客力が少なくイベントの満足度も低かったのですが、私が2年次に企画した参加型のステージイベントは大盛況で来場者数が20%増加しました。
3年次には全国の集客力の高い学園祭情報を集め、他大学とのコラボイベントを開催したところ来場者がさらに30%増加し、今では全国でもトップ10に入る集客数となりました。私はこのような経験から、様々な情報を集めて企画を作り上げていく仕事をしたいと考え、マーケティング職を志望いたします。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
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ここでは自ら情報収集をおこない、分析した結果に基づく発想力をアピールしています。この場合、単純に発想力をアピールするのではなく数的な変化を根拠としているため説得力が増しており、マーケティング職に結び付く経験としてアピールができています。このように、具体的な変化を表すときは数字を用いるといいでしょう。

例文⑤

私は、昨年の夏、所属するゼミの活動でフィールドワークに参加しました。地方のシャッター商店街の参与観察を1か月続け、活性化に向けた具体的な提案を行うというものでした。私は曜日、時間帯ごとの客数と属性を調査し、近隣のショッピングモールのそれと比較することで、年配層、主婦層に特化した販促プラン「平日昼市」を提案し、採用されました。このような経験はマーケティングに通じるものがあると考え、貴社を志望いたしました。

※この例文は志望動機作成ツールで作成しました。
たった3分で受かる志望動機が完成する「志望動機作成ツール」

ここでは、マーケティングに通じる経験を述べています。近年、経営学部などのゼミではフィールドワークを実施するケースが増えていますが、実施する内容は非常にマーケティングと親和性の強いものです。具体的な提案内容とそれに至ったプロセスは、マーケティングの職務内容を意識してアピールするといいでしょう。

マーケティング職のNG志望動機例文

マーケティング職の志望動機例を見ていきましたが、書いてはいけない志望動機は以下の2点です。

・具体的な体験が書かれておらず、イメージが先行しているもの
・マーケティング職に求められるスキルを勘違いしているもの

NG例文①

私は、昔からマーケティング職に強いあこがれを持っていました。マーケティング職は世の中の流行の最先端を常に追いかける眼力が必要だと考えており、貴社においては新商品の〇〇や新事業の□□など、常に新しいことへ挑戦し続ける仕事だと思います。
私は、△△業界のリーディングカンパニーである貴社のマーケティング職として勤務し、自らの手で流行を作り上げていきたいと考え、志望いたしました。

このように、自らの経験が書かれていないとマーケティング職として求められる人物像と一致するかを評価することができません。また、マーケティング職に花形のイメージを持っており、実際の仕事内容を理解しているのかと疑いたくなる文章です。

NG例文②

私は、学生時代にサークルの部長として100名の部員をまとめてきた実績があります。また、ゼミにおいては周囲の誰よりも率先して発表などを行うなど、教授からは積極性も評価されています。
マーケティング職は、たくさんの人と関わりながら仕事を進めないといけないと思いますし、常に最先端を追いかける積極性も必要であると考えます。私の経験やスキルを活かして貴社のマーケティング職で活躍したいと考え、志望いたしました。

コミュニケーション力や積極性は、マーケティング職で必要でないわけではありませんが、最重要としているスキルではありません。この場合、他の職種でも使える汎用性の高い経験やスキルをそのまま活用しているため、マーケティング職の志望動機としては不十分なものとなってしまっています。

仕事に必要なスキルについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。

志望動機で差をつけてマーケティング職の採用に繋げよう

志望動機で大切なことは、自分がどういった強みを持っているのを明らかにすることです。マーケティング職を希望するのであれば、その仕事がどういった強みを持った人材を求めているのかを知ることから始めましょう。

そして、そこで求められている人材が、自分の強みと一致しているのかが重要です。志望動機を書く上でポイントとなるのは、この点です。マーケティング職にマッチする自分の強みを証明する文章を作ることが、採用の可能性を高める志望動機の書き方と言って良いでしょう。

要点を押さえているかいないかで、志望動機の印象は大きく変わります。マーケティング職は希望者も多く難関と言われる業種ですが、こうしたところで少しでもライバルに差を付けて採用につなげていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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