内定について
【内定承諾書とは】内定同意書との違いと法的効力について解説
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目次
内定承諾書の重要性
内定承諾書とは、企業によっては入社承諾書や入社誓約書と呼ばれることもあります。基本的にはどれも「学生が企業からの内定を承諾し、その企業へ就職すること誓約する書類」です。
学生からすれば、提出先の企業に就職する意思を表明する書類で、企業からすると、学生の入社意思を確認し、入社予定の学生を確定させるための大切な書類です。そのため、企業は内定承諾書を受け取ったあと、その学生が入社するとして準備を開始します。
内定承諾書の重要性を理解せずに署名捺印をして提出すると、後々思わぬトラブルになることがあります。内定承諾書を受け取った際には、本当にサインをしていいのかを十分検討し、提出するように心がけましょう。
内定承諾書に印鑑を押す際のマナーについては、下記の記事を参考にしてください。
内定同意書と内定承諾書の違い
内定同意書と内定承諾書に大きな違いはありません。しかし、そもそも同意書と承諾書では、その意味合いが異なります。
同意書とは、基本的に「提示された内容に対して同意した」ことを証明する書類です。例えば、高校生がアルバイトをするとき、雇用先から保護者に対して、アルバイトについての同意書を求められることになります。これは保護者に「お子さんが弊社でアルバイトをしますよ」ということを同意してもらうためです。
一方で、承諾書は、相手の要望に対して「了承したことを証明する」書類です。つまり、承諾書に書かれた内容について「この件について私も可能な限り協力いたします」と肯定する意思を示す書類といえます。
とはいえ、内定における承諾書と同意書に法的拘束力はなく、大きな違いもありません。
企業から内定通知書が届いたときの返事の仕方については、下記の記事を参考にしてください。
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企業が内定承諾書の提出を求める2つの理由
なぜ企業は早い段階で内定承諾書の提出を求めてくるのか、疑問に感じている人もいるでしょう。理由は大きく2つあります。1つめは、学生の入社意思を再確認するためです。そして2つめは、学生の内定辞退を防ぐためです。
これらの理由から、企業は内定承諾書を非常に重要な書類と認識しています。そのため、内定承諾書の提出は、期限を過ぎないように注意しましょう。ここでは、企業が内定承諾書の提出を求める理由についてより詳しく解説します。
内定承諾書の提出期限や延長可能な期間については、下記の記事で解説しております。
学生の入社意思を再確認するため
最終面接で、「弊社は第一志望ですか」と聞かれた学生も多いでしょう。企業は、内定を出す学生にできる限り入社してほしいと考えています。そのため、最終面接で改めて入社意欲を確認します。
しかし、他社での説明会や選考を通じて、志望順位が変わることもあるでしょう。内定を通知された後に、より入社したい企業と出会ったと、内定を辞退する学生も少なくありません。
そこで企業は、内定を通知した段階での学生の入社意思を最終確認するために、内定承諾書の提出を求めます。
内定承諾書の添え状の作り方については、下記の記事で解説しております。
学生の内定辞退を防ぐため
内定承諾書を提出することで、学生は企業に入社の意思があることを誓約しています。そのため、内定承諾書の提出は、学生の内定辞退を防ぐことにもつながります。
仮に内定承諾書の提出を求めなかった場合、学生は入社するかどうかの意思決定をする機会を失います。その結果、入社日2~3ヶ月前になって、やはり別の企業に就職したい、と考える可能性もあるでしょう。
内定承諾書に署名捺印をすることは簡単なことではありません。入社するという意思を強くもたなければ、入社の誓約をできないためです。内定承諾書の提出を通じて、学生は入社の意思を固めることができるといえます。
下記の記事では、内定承諾書の添え状を手書きで作成する方法を紹介しております。
内定承諾書を提出することで入社意欲が高まる
・この企業に就職します。
・正当な理由以外では、承諾書の内容に反することはしません。
内定承諾書には、上記のような文言を記載していることが多いです。その書類に自ら署名捺印をすることで、学生は入社の意思を固めます。その結果、入社意欲の向上にも繋がるでしょう。
また、企業によっては、上記以外の内容が記載されていることもあります。内容をよく確認し、注意してサインするようにしましょう。これは、企業が最終的な内定者数を確認するためだけでなく、承諾したことを文章として残すことで学生に入社をしてもらえるようプレッシャーをかけることも目的としています。
内定承諾書の提出期限については、下記の記事で解説しております。
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内定承諾書の提出後も辞退はできる
内定承諾書を提出した後に辞退はできないのか、疑問に思う人もいるでしょう。実際のところ、書類提出後であっても辞退をすることは可能です。ただし、辞退するということは、内定を出した企業の採用計画を狂わせる可能性もあるため、安易に提出し辞退をするということは避けるべきです。
よく考えた結果、辞退する際は、できる限り早めに企業に連絡を入れましょう。これは、内定先の企業に対する最低限のマナーです。また、その他に3つ注意しておくべきことがあるため、以下の項目で詳しく解説していきます。
内定承諾書を提出した後に辞退する際のマナーについては、下記の記事で解説しております。
内定承諾書に法的な拘束力はない
内定承諾書は、あくまで入社の意思確認の書類であるため、法的な拘束力はありません。何らかの事情で入社する事ができない場合は、内定承諾書を提出した後であっても辞退することはできます。
しかし、だからといって内定承諾書は気軽に提出していい書類ではありません。提出まで少し時間が欲しいという人は、企業に早めに連絡をし、期間を調整をするようにしましょう。
提出してすぐに辞退するよりも、期間を貰ってよく考え、承諾するか辞退するかを検討した方がよいです。内定承諾書を提出すると、企業は学生が入社するものとして準備を進めます。企業の負担を考慮し、よく考えて行動しましょう。
内定承諾書を提出した後の辞退方法については、下記の記事を参考にしてください。
企業に多大な迷惑をかけてしまう
企業にとっても学生にとっても、内定辞退は避けたいものです。学生からすると、辞退の連絡をすることを億劫に感じるでしょうが、企業は、辞退をされることでより多くの損失を被ります。
内定承諾書を受け取ったことで、企業は学生の研修や入社後のスケジュールを組み、準備を進めています。そのため、承諾書を提出した後の辞退は、企業側に多大な迷惑をかけることを自覚しなければいけません。企業は採用に対して多大な投資をしています。
内定を貰った企業に対して誠意のある対応ができないのは、失礼にあたります。就職する気もない企業の内定を受けたまま放置したり、辞退する権利があると上から構えてはいけません。速やかに辞退の旨を伝えるとともに、お詫び状を作成することをおすすめします。
内定辞退のマナーについては、下記の記事で解説しております。
推薦の場合は辞退のリスクが大きい
大学や教授の推薦で応募していた企業の内定を辞退する際は、とくに注意が必要です。内定を辞退しなくて済むように就職活動が進めばよいですが、どうしても内定が重なり、辞退しなければならないケースもあるでしょう。
推薦で応募した企業からの内定を辞退すると、大学への信頼にも関わってきます。そのためスムーズに進まないことも多く、辞退に対するリスクが大きくなります。
翌年以降の教授からの推薦者数が減らされる可能性や、企業と教授や大学との関係性が悪くなってしまう可能性が十分にあります。推薦で受けた企業の内定を辞退するときは、事前に教授に相談するなどして、通常の内定辞退以上に慎重におこなう必要があるでしょう。
学校推薦で就職する際のメリットとデメリットを、下記の記事で解説しております。ぜひ参考にしてください。
内定後の悩みは「キャリアパーク!就職エージェント」
キャリアパーク!就職エージェントでは年間1,000名以上の学生と面談をし、内定へと導いたエージェントが非常に親身になって、サポートしてくれるのがメリットです。
就活のプロとも言えるエージェントが書類選考や面接はもちろん、内定後の相談や内定先企業の決定まで一貫してサポートしてくれます。また、厳選した企業を紹介してくれるので、多数の求人を抱える大手エージェントに比べて、一つ一つ企業との繋がりが強いのも特徴と言えるでしょう。
内定承諾書は企業が作成して送ってくれることが多い
内定承諾書は、自分で作らなくてもいいケースが多いです。内定承諾書は基本的に、企業が作成して送ってくれることが多いためです。もちろん企業が作成するのは、定型文の箇所のみになります。自分の名前や日付など、企業が求めている情報については、自分で承諾書に記入することになるでしょう。
企業作成の内定承諾書は、一般的にサイン欄と捺印欄に加えて、承諾にあたっての注意が記載されています。記入欄については、履歴書と同じく黒のペンで記入するのが好ましいでしょう。
また、承諾書が企業から送られてきたら、確認して署名捺印し、添え状を同封して速やかに返送するのがマナーとなっています。
内定承諾書を送るときの送付状の書き方については、下記の記事で解説しております。
内定承諾書の例文
内定承諾書
私は、貴社の令和 年 月 日付、採用内定通知書を正式に受領いたしました。
つきましては、入社取り消しなどの貴社へご迷惑をおかけするような行為をしないことをここにお約束し、貴社へ就職することを承諾いたします。ただし、内定期間中に下記事項に該当することとなった場合は、内定を取り消されても異存ございません。
記
1.令和 年 月に学校を卒業できなかった場合
2.採用にあたり提出した書類に虚偽があった場合
3.病気、事故などにより、貴社での正常な勤務に堪えられない場合
4.犯罪行為またはそれに類する非行を犯し、もしくは貴社の社員として不適切ないし品位を害する事由が生じた場合
5.その他前各号に準ずる、採用内定を取り消されてもやむを得ない事由が生じた場合
以上
令和 年 月 日
住所:
名前: ㊞
内定承諾書が送られてこない場合は、自分でビジネス文書の形式に従って作成します。上記は、自分で作成する際の参考例文です。上記内容のように、内定の承諾と「こういった自体が起きた場合は内定を取り消されても構いません」という意思を示すのが、内定承諾書の基本的な内容になります。
入社承諾書の意味や郵送方法について、下記の記事で解説しております。
内定承諾書は重要性が高い書類
内定承諾書の目的や重要性などを解説してきました。就職活動を続けていると、どうしても内定辞退を避けられないこともあるでしょう。企業も、こうした学生の事情は十分に理解しています。
しかし、採用人数を確保するために、内定承諾書という書類を通じて内定者を早めに確定させたいという企業の事情も学生は理解しておくべきです。やむを得ず内定を辞退する際は、承諾書の提出前に連絡をするのがベストです。
内定承諾書の提出以降に辞退するときは、内定を貰ったことに対する感謝と誠意を持って対応するように心がけましょう。誠実な対応をすれば、企業も学生を応援してくれます。
内定承諾書を郵送する際の封筒の書き方について、下記の記事で解説しております。