面接対策

【面接での3分間自己紹介のコツ】構成やポイントを例文を用いて解説

3分での自己紹介をお願いする企業は多い

面接において、採用担当者から「自己紹介」をお願いされることは多いでしょう。多くの場合、「本人確認」や「場を和ませる」ような目的として、自己紹介を面接のフローとして設けている企業が多いです。

一方で、「自社との相性」をはかるために、「3分の自己紹介」を求めるケースも存在します。ではその場合、果たしてどのように自己紹介をすれば良いのでしょうか。

本記事では、面接での3分の自己紹介について、ポイントや注意点を例文を用いて解説します。3分での自己紹介のポイントや注意点を理解しておかなければ、3分間で上手く話すことができず、減点や不採用になってしまう可能性があります。

3分での自己紹介を理解することで、面接において適切な自己紹介をすることができるでしょう。そのためしっかりと理解して、就活を優位に進めましょう。

自己紹介と自己PRの違い

「3分での自己紹介」と聞いて多くの人が抱く疑問点として、「自己PRとの違い」があります。「3分も話すのだから自己PRでいいのではないのか」「自己PRと何が違うのか」と言いたくなるでしょう。

3分で自己紹介をするためには、自己PRとの違いを知り、それぞれの目的を明確に把握しておくことが必須です。目的を把握していなければ、適切な回答ができず、減点や不採用の対象となってしまいます。

そこで、「自己紹介」と「自己PR」をする上で企業側が何を求めているのか、両者の違いを解説します。

自己紹介

自己紹介で話すこと

・挨拶
・所属大学、学部、学科
・氏名
・自分について

自己紹介とは「自分についてを簡潔に話すこと」です。例えば、所属している大学や学科、氏名、大学でやっていること、趣味、特技などが該当するでしょう。

これは、就活の面接の場面においても変わりません。企業の採用担当者も、「あなたがどんな人なのか知りたい」と考えています。「自分のことを知ってもらう」「自分に興味を持ってもらう」のが自己紹介のゴールです。

また自己紹介は「初頭効果」と呼ばれる心理的効果が働きます。初頭効果とは、「ものごとや人に対して最初に示された情報が、最も記憶や印象に定着しやすい」という心理効果です。要するに、人は最初の印象がずっと残り続けるということです。

そのため自己紹介でのイメージが、面接終了時まで継続してしまいます。自己紹介は、面接官と初めて交わすコミュニケーションです。面接の30分から1時間では、この印象を覆すことが難しいため、自己紹介は非常に重要なフェーズになります。

「自己紹介」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「自己紹介」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

自己PR

自己PRで話すこと

・あなたの強みは何か
・あなたが言う強みの「根拠」は何か
・強みを就職後にどう活かすことができるのか
・これまでどんな考えでどう行動し、どんな結果を出し、そこからどう学んできたか

自己PRでは「自分を売り込むこと」が目的になります。限られた時間の中で、自分の強みを相手に伝え、その強みを「どう活かして貢献するのか」を示し、最終的に採用担当者に「必要な人材だ」と思ってもらうこと必要になります。

企業の採用担当者は、自己PRを通しあなたの「人柄」や「就職後にどのように働くだろうか」ということに注目します。細かく分ければ、上記のようなポイントであなたをみています。

これらを踏まえ、「この人はこの会社に必要な人材だ」と思ってもらるように自分を売り込むのが自己PRになります。

「自己PR」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「自己PR」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3分で自己紹介をお願いされる3つの意図

3分で自己紹介をお願いされる3つの意図を表した図

次に「自己紹介を3分でお願いする企業の意図」について解説します。多くの場合、自己紹介そのものは「本人確認」や「場を和ませる」といった目的があります。

しかし自己紹介が3分の場合、それだけではありません。3分程度の時間がないと評価できない事柄があるからです。

そのため、3分の自己紹介での、企業側の意図を把握していなければ、「どのように回答すれば良いか」分からず、対策することは難しいでしょう。3分の自己紹介をお願いする企業の意図を理解し、対策を進めましょう。

1.自社との相性を図る

「3分で自己紹介をお願いされる」1つ目の理由として「自社との相性をはかるため」が挙げられます。「受験者の基本情報」は、書類やESに記載されています。しかし面接において、直接自己紹介を聞いた方が、「顔」「声」「しぐさ」などから、その人柄がESに比べより理解できます。

そのため自己紹介を聞くことで、自社の社風に合っているかどうかを明確に判断することができます。例えば、新規開拓の営業に力を入れている会社の面接の場合、より元気でハキハキとした学生が自社の社風に合っていると言えるでしょう。

また3分の場合は、自己紹介に対する時間が長いため、「より自社の社風に合っているかどうか」を見られている可能性が高いと言えるでしょう。多くの場合、自己紹介は1分未満で終了することが多いです。1分未満の自己紹介であれば、「挨拶」「所属大学、学部、学科」「氏名」程度で終了してしまうことが多いでしょう。

そのため、3分での自己紹介の場合は、「より自社の社風に合っているかどうか」を見られている可能性が高いと言えるでしょう。

自己紹介で良い印象を持ってもらうためにも、「入社したらどのような新入社員になるのか」「どのような社会人になるのか」を想定して、自己紹介をするようにしましょう。

「社風」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「社風」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

2.アイスブレイク

「3分で自己紹介をお願いされる」2つ目の理由として「アイスブレイクをするため」が挙げられます。これは本来、3分である必要はなく、「自己紹介をお願いされる意図」になります。

アイスブレイクとは、初対面の場合、緊張をときほぐすためにコミュニケーションを取ることです。この場合、就活生が話しやすい雰囲気を作るために自己紹介を設けることもあります。

自己紹介によって、就活生の緊張を和らげ、しっかりと自分についてを話せるようにするためにアイスブレイクを行います。

採用側からしても、就活生が緊張せずに話せる場の方が、その就活生の人柄や能力をより適切に判断することができます。そのため、アイスブレイクの一環として、自己紹介をお願いする場合があります。

「緊張を和らげる方法」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「緊張を和らげる方法」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3.本人確認

「3分で自己紹介をお願いされる」3つ目の理由として「本人確認をするため」が挙げられます。これも本来、3分である必要はなく、「自己紹介をお願いされる意図」になります。

採用担当者は、事前に書類やESに目を通していても、面接を受ける就活生が多ければ、「次はどんな人だっけ」と書類を見返さなければなりません。

そのため、企業側が学生に自己紹介をしてもらうことによって、氏名や大学名といった基本情報の整理をすることができます。またこれにより「自己紹介をしている就活生と採用担当者が見ていたESが違った」というミスも防げます。

このように就活生の本人確認をするために、自己紹介をお願いする場合があります。

「ESの通過率」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「ESの通過率」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3分での自己紹介の構成

3分での自己紹介の構成を表した図

次に「3分での自己紹介の構成」について解説します。「3分での自己紹介の構成」を理解しておかなければ、「そもそも何を話せばいいかわからない」でしょう。

基本的には、一般的な時間の自己紹介と同じ構成ですが、それぞれの構成にかけることができる時間は変わってきます。そのため「3分での自己紹介の構成」について理解することで、対策をすることができるでしょう。

1.挨拶・大学・学部・学科・氏名

例文

初めまして。〇〇大学〇〇学部4年の〇〇です。

「3分での自己紹介の構成」として、1つ目は「挨拶・大学・学部・学科・氏名」になります。これは、一般的な時間の自己紹介と変わりません。そのため、「挨拶」「大学名」「学部名」「学科名」「氏名」をいつも通り述べましょう。

これらを述べる目的としては、先ほど解説した本人確認があげられます。採用担当者が本人確認をスムーズに行えるように、「挨拶」「大学名」「学部名」「学科名」「氏名」を述べましょう。

「面接での挨拶」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接での挨拶」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

2.自分に関する話

「3分での自己紹介の構成」として、2つ目は「自分に関する話」になります。挨拶などを述べた後は、「学生時代を通じて熱心に取り組んできたこと・力を入れて続けてきた活動」を紹介しましょう。

例えば多くの場合、「サークル活動」や「部活動」「アルバイト」などがあるでしょう。また「マイブーム」「趣味」「特技」「休日の過ごし方」「各種資格を取得するために時間をかけた勉強」「ボランティア」などでも良いでしょう。

3分の自己紹介は自社との相性をはかるため、「学生がどういった人なのか」を重点的に評価しています。そのため、「どのような人間か」という人物像を、具体的なエピソードを通じて分かりやすく理解してもらうために、「自分に関する話」をしましょう。

また「より自社の社風に合っているかどうか」を判断してもらえるように、「入社したらどのような新入社員になるのか」「どのような社会人になるのか」を想定して、自己紹介をするようにしましょう。

「学チカ」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「学チカ」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3.結びの挨拶

例文

・本日は緊張していますが、よろしくお願いいたします。
・熱意が伝えられるよう精一杯頑張ります。本日はよろしくお願いいたします。

「3分での自己紹介の構成」として、3つ目は「結びの挨拶」になります。挨拶と言っても難しく考える必要はありません。「本日はよろしくお願いいたします」という言葉でしめましょう。

この最後の挨拶が暗かったり、ぼそぼそ言っている感じがあると、印象が悪くなります。もし「自分の話」が上手にできなかったとしても、最後の挨拶で引き締め、挽回しましょう。

「話し方のコツ」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「話し方のコツ」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3分での自己紹介の3つのポイント(文章)

3分での自己紹介の3つのポイント(文章)を表した図

次に「3分での自己紹介のポイント(文章)」について解説します。ここでは、「どのような文章にすればいいのか」や「適切な文字数」「適切な文章構成」を説明しています。

自己紹介を含め、面接で採用担当者と話せるようにするためには、「文章」をつくり整理する必要があります。

これらを理解しておかなければ、話している内容が採用担当者に適切に伝わりにくく、減点評価を受ける原因となってしまいます。そのためしっかりとポイントを理解し、対策しましょう。

1.ポジティブな内容にする

「3分での自己紹介のポイント」として、1つ目は「ポジティブな内容にする」ということです。上記で解説した通り、3分の自己紹介では、「より自社の社風に合っているかどうか」を見られているため、「入社したらどのような新入社員になるのか」「どのような社会人になるのか」を意識する必要があります。

3分の自己紹介の例文(ポジティブな内容)

〇〇大学〇〇学部〇〇学科から参りました。〇〇と申します。

大学時代は文化祭の実行委員に所属しており、文化祭でおこなう企画を考えていました。実行委員が手がける企画は例年ミスコンと決まっていましたが、せっかくやるなら新しいことがしたいと思い、それにプラスしてファッションショーを提案しました。

有志の募集を募り、近隣のデザインの専門学校と連携して入念に打ち合わせをおこないました。当日は大盛況であり、多くの人に喜んでもらうことが出来ました。私は貴社でも新しいことにもどんどん挑戦していき、新たな価値を創出することで企業に貢献したいと考えています。

例文ではポジティブ思考で新しいことにも恐れず挑戦できるとアピールされています。結論から述べられており、文章構成には問題はありません。単にポジティブ思考であるとするのではなく、ポジティブ思考で新しいことにも挑戦できるとすることで、より具体的に能力がアピールできています。

自身の経験からポジティブさをアピールできていますし、入念に打ち合わせをおこなっていることで、責任感があることも伝わっています。

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2.文字数は「800~1000字」を目安にする

「3分での自己紹介のポイント」として、2つ目は「文字数は800~1000字を目安にする」ということです。一般的に、人が1分間に話す言葉は、約300文字前後になると言われています。

そのため、3分間の自己紹介であれば「800字~1000字程度」が適切です。この文字数が採用担当者にとって、最も聞き取りやすい速さで話すことが可能な文字数となります。

もちろん本人の話すスピードよって文字数は異なります。そこで目安として文字に起こし、3分の自己紹介で取り入れてみると良いでしょう。

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3分での自己紹介の3つのポイント(話し方)

3分での自己紹介の2つのポイント(話し方)を表した図

次に「3分での自己紹介のポイント(話し方)」について解説します。ここでは、「話すうえで意識すること」を説明します。

どれだけ良い文章ができていたとしても、話し方が良くないだけで、減点の対象となってしまいます。そのためしっかりとポイントを理解し、対策しましょう。

1.明るくハキハキと話す

「3分での自己紹介のポイント」として、1つ目は「明るくハキハキと話す」ということです。小さな声やぼそぼそ声で話しても、相手は聞き取りづらいですし、印象を下げる原因となってしまいます。不機嫌なのかと思われたり、自信がなさそうにも見られます。

一方、明るくハキハキと話すことで、元気がよさそうで、やる気がありそうな印象を与えます。話している内容が同じでも、声を張ってはっきり出すことで、印象がかなり変わります。

ポイントとしては、いつもより口を大きく開けて話すようにしましょう。大きな声で堂々とした態度で話す方が、自信があるように見え、採用担当者に好印象を与えることができます。

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2.落ち着いて話す

「3分での自己紹介のポイント」として、2つ目は「落ち着いて話す」ということです。特に普段の会話で、早口になっている人は注意しましょう。

人はもともと、緊張するとより早口になってしまいます。早口であればあるほど、落ち着きがない印象を与えてしまいますし、話している内容が聞き取りづらくなります。

ポイントとしては、自分が「これくらいのスピードかな」と思っているよりもゆっくり話すことです。自己紹介の時はこれを意識して、ゆっくりと話しましょう。その方が落ち着いている印象を与えますし、相手も話を聞き取りやすくなります。

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3.相手の目を見て話す

「3分での自己紹介のポイント」として、3つ目は「相手の目を見て話す」ということです。自己紹介をするときには、採用担当者の目をきちんと見て話しましょう。

話す時に目をそらして話してしまうと、入社後も会社の人と円滑にコミュニケーションが取れるか心配になります。天井や、壁を見て話すのも同様です。

相手の目が見れない人は、「面接官の額」や「鼻」、「ネクタイの結び目」などを見るようにしましょう。それらを見ることで目を見て話しているように感じられるため、実際に目を合わせなくても好印象を獲得できます。

目が泳いだり、あちこち見たりするのはやめましょう。人の目を見て話すというのはマナーでもあり、基本です。まずはその基本をしっかりと押さえましょう。

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3分での自己紹介の3つの注意点

3分での自己紹介の3つの注意点を表した図

次に「3分での自己紹介の注意点」について解説します。注意点としては、「丸暗記をしない」「面接を想定した練習をする」「本番では時間を気にしすぎない」があげられます。

どれだけ良い文章で、良い話し方をしていても、注意点を守っていなければ、減点の対象となってしまいます。そのためしっかりとポイントを理解し、対策しましょう。

1.丸暗記をしない

「3分での自己紹介の3つの注意点」として、1つ目は「丸暗記をしない」です。丸暗記してしまうと、1文忘れてしまっただけで、頭が真っ白になり話が止まってしまいます。

また丸暗記した文章を暗唱することで、原稿を読んでいるかのような機械的な印象を与えてしまいます。

考えた自己紹介を「一言一句覚える」のではなく、話の枠組みや流れのみを把握しておきましょう。例えば以下のように流れを把握すると良いでしょう。

部活の話

・どういう活動をしているのか
→チームがまとまらず勝てない
→色々試すがむしろ悪化
→正直にミーティングで話す
→雰囲気良くなる
→全国優勝

「忘れたときに対処ができない」「無機質な印象を与える」という点から、自己紹介では丸暗記しない方が良いでしょう。

「丸暗記」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「丸暗記」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

2.面接を想定した練習をする

「3分での自己紹介の3つの注意点」として、2つ目は「面接を想定した練習をする」です。面接でしっかりと自己紹介を話せるようにするためには、事前の準備が必要です。

準備内容としては、上記で解説した「自己紹介の文章をつくる」と「話す練習」になります。練習でできないことは本番でもできないと言うように、自己紹介も練習してなければ面接で話すことはできません。

「話す練習」の目安としては、何も見ない状態で100回程度行いましょう。友人や家族を面接官と見立てて練習してみても良いでしょう。

「少しやり過ぎかな」という方が、自信がつき安心感が高まります。徹底的に練習をして、本番に臨みましょう。

「面接練習」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「面接練習」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。

3.本番では時間を気にしすぎない

「3分での自己紹介の3つの注意点」として、3つ目は「本番では時間を気にしすぎない」です。時間を気にしすぎてしまうと、自己紹介に集中できず、話す内容を忘れてしまう可能性があるからです。

また「きっちり3分間で話さなければ不採用」という訳ではありません。3分間での自己紹介を心がけ、本番でできるように練習しましょう。

一方で「極端に短い」「極端にオーバー」してるかどうかは気になる人も多いでしょう。その場合、目安として最大でも±20秒の範囲内に収めると良いでしょう。練習を通じて、3分間より短くなるのか長くなるのか傾向をつかんで、意識してみましょう。

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3分での自己紹介の4つの例文

最後に「3分での自己紹介の例文とNG例文」について、解説します。ここでは「3つの例文」と「1つのNG例文」に分けて、それぞれ説明しています。

「自分で3分の自己紹介を作る際の参考」にしたり、「自分の文章とNG例と照らし合わせ間違いが無いか」を確認しておきましょう。

1.例文:マーケティング研究、軽音サークルの活動、居酒屋のアルバイトを経験した人

例文

○○大学○○学部○○学科から参りました、春日太郎と申します。

大学ではマーケティング論を学び、市場の流行の成り立ちを研究しました。もともとファッションに興味があり、流行がどこから生まれるのかに興味を持ったのがきっかけです。研究を進める中で、流行は市場の潜在的な需要とほんの少しの拒絶反応で生まれることが分かりました。

流行を受け入れる意識と、新しいものを拒絶する意識が混ざることで、爆発的なトレンドに繋がると分かり、何でもまずは受け入れてみることの大切さを学びました。御社でも異なる意見が出ても対立せず、受け入れて自分なりの主張をすることで、お互いに高め合い、大きな力を生み出し、活躍したいと考えています。

また、大学時代は軽音楽のサークルに所属しており、ベースと担当していました。ベースは全体の音を支える、縁の下の力持ちとしての存在ですが、ただ支えるだけではなく、自分もアピールしてバンドの厚みを出したいと考えました。

ベースにはソロの奏法もあり、初めは上手くいきませんでした。しかし、何度も練習を重ねて修得でき、最後の演奏会ではバンド全員が個性をぶつけ合って、最高の演奏が出来ました。御社でも難しいことにもどんどんチャレンジし、営業職としてひとつでも多くの顧客を獲得し、営業成績1位を目指したいと考えています。

さらに、課外活動としてアルバイトを経験し、居酒屋のキッチンで働きました。私はお客様からのオーダーを素早く作り、提供するという仕事をしており、アルバイト先は忙しかったため、作業スピードの速さが求められます。

混雑時には手が回らなくなることも多々ありました。しかし、一度冷静に考え、優先順位を決めて取り組むことで、お客様を待たせることなく食事を提供することができました。御社でも、仕事をする際にはまず優先順位を考え、一番に何をすべきか正しく判断し、効率的に進めることで利益に貢献したいと考えています。

熱意が伝えられるよう精一杯頑張ります。本日はよろしくお願いいたします。

(文字数:835文字)

マーケティング論を学び、流行の研究をしたと提示しています。学んだきっかけやどのような結果が出たかも述べられており、学業に力を注いだことをアピールできているでしょう。さらに、仕事での再現性にも言及できており、就職後の働き方を明確に提示できているのも評価されるポイントです。

またサークル活動を通じて、チャレンジ精神が旺盛であることがアピールされています。最初にアピールポイントが示されており、次に根拠となるエピソードが提示されていますので、全体の構成としては問題ありません。

提示した能力を発揮した背景もアピールできています。また企業での活かし方についても説明されており、再現性の高さを伝えられています。仕事での目標を掲げることで、成長意欲の高さが伝わり、好印象です。

さらに、アルバイトの内容が簡潔に伝えられています。どのような仕事だったのか、自分が担っていた役割が何だったのかを述べることで、採用担当者は経験をイメージしやすくなります。

2.例文:地方創生の研究、Webサークル、カフェのアルバイトを経験した人

例文

××大学商業学部経営学科から参りました山田太郎と申します。

大学時代は地方創生について学んでいます。テレビでは、地方のシャッター商店街が増えているというニュースをみて、私の地元でも同じような状態になっていたと思い、興味を持ったのがきっかけです。資料で学ぶだけではなく、実際のシャッター商店街へのフィールドワークをおこない、実地調査も交えて地方再生の方法を提案しました。

商店街でお店を出している人にプレゼンもしましたが、理論と実際の仕事のすり合わせが難しく、何度も考え直して提案することで、私の案を採用して頂き、実際に少しだけですが集客も増えたようでした。御社でも顧客と寄り添う営業をし、相手に合わせた提案をすることで、信頼を勝ち取り、利益に貢献したいと考えています。

また学生時代、Webサークルに所属していました。入ったきっかけは、そのサークルの先輩が手がけたWebサイトが魅力的で、Webサイト作りに興味を持ったからです。しかし、実際のサークルの活動は地味なものでした。Webサイト自体は見ていて楽しいものの、作る工程では根気や正確さが要求されました。また、プログラミングの基礎もままならない状態でしたので、それを学ぶ必要もありました。

私は「どうしても先輩以上に素敵なサイトを作ってやる」と思い、平日は1時間、休日は6時間をプログラミングとWebの勉強に充てました。結果、2年次の後半には先輩も「脱帽した」というようなサイトを作ることができ、3年次には後輩への指導もおこないました。貴社でも新しいことに好奇心を持ち、継続的な努力で成果を出していきたいです。

さらに、カフェのアルバイトをし、お客様との交流の中でコミュニケーション能力を身につけました。私の仕事はオーダーを取ったり、ドリンクを提供したりと接客全般であり、ただ機械的にこなすだけではなく、お客様ひとりひとりと向き合う接客を意識しました。

お客様によって、「話がしたい」「ひとりでゆっくり過ごしたい」とニーズが異なり求めるサービスが違うため、視線や動作から最適な対応を見極めることでよりよい時間を過ごして頂けたと思います。御社でも顧客ひとりひとりに合わせた営業をすることで、相手の要望に適切に応え、契約を勝ち取りたいと考えています。

本日はどうぞよろしくお願いします。

(文字数:961文字)

例文では、地方創生について学び、フィールドワークも実施したと学び方を詳細まで提示できています。実際の問題に向き合い、実践的に学んでいることで、問題解決力の高さや、バイタリティをアピールできています。仕事での再現性にも繋げられており、就職後の働き方もイメージさせられ、好印象でしょう。

またサークル活動では、訴えたい強みが明確であり、印象に残りやすい自己PRです。「好奇心の強さ」は、フットワークの軽さや積極性も一緒にアピールできる言葉ですが、「やる気に浮き沈みがあるんじゃないの?」と思われます。しかし、好奇心の強さと「継続的な努力」をセットにしたことで、そうしたマイナス面のイメージがうまく払拭されています。

さらにアルバイトをする中でどのような課題があったのか、いかに取り組んだのかを伝えられています。ただ仕事をこなすだけではなく、自分なりに考えて、行動したという点が評価につながります。

3.例文:アメリカ文化の研究、野球部、郵便局のアルバイトを経験した人

例文

△大学商学部商業学科から参りました鈴木太郎と申します。

大学ではアメリカ文化を研究し、主にニューヨークの文化を学びました。小学校の時に見た映画がきっかけでアメリカ文化に興味を持ち、より深く学びたいと思い、留学も経験しました。実際にニューヨークにいき、展覧会やイベントにも参加することで、人々の多様性を受け入れる意識の高さを感じ、その意識が多彩な文化の発展に繋がっていると分かりました。

ニューヨークの人々に接する中で、どのような意見でもまずは受け入れ、その後自分の意見をしっかり主張する姿勢を学びました。御社でも、異なる意見をまずは吸収し、集団の形に合った内容にして提案することで、多様性を受け入れながらチームとしての力を伸ばして活躍したいと考えています。

また大学時代に野球部に所属しており、ポジションはピッチャーでした。大学入学時の球速は140キロで、卒業までに150キロを出すことを目標に練習しました。

私は球速を上げるために筋力トレーニングを行い、その効果を最大限に引き出すために毎日の食事の管理も徹底しました。

また鏡の前で何度も投球フォームを確認しました。その結果3年で150キロ、4年で152キロを達成し、速球を活かしたピッチングで最後の大会ではベスト4まで勝ち上がることができました。私は御社でも努力を継続し、成長することで実績にもコミットメントしたいと考えています。

さらに、郵便局で仕分けのアルバイトをし、お客様宛ての郵便物を地域ごとに間違いなく振り分けるという仕事をしました。年末のようなの繁忙期は非常に忙しく、仕事が終わらず、どんどん溜まっていくということも少なくありません。

郵便物をひとつずつ確認してボックスに振り分けるのではなく、手元で地域ごとにまとめてから振り分けることで作業効率を上げて、何とか乗り切りました。御社でも作業効率を考えながら自分なりの仕事のやり方をみつけることで、忙しい業務もスムーズにこなし、活躍したいと考えています。

本日はどうぞよろしくお願いします。

(文字数:844文字)

例文では、ニューヨークの文化を学んだと提示しています。学んだ内容はもちろん、留学した現地の人々の意見を取り入れるという吸収力の高さ、コミュニケーション能力が評価されるポイントでしょう。仕事でも協調性を活かして働くことが提示できており、これも好印象なポイントです。

また部活動の経験では、継続して努力を行うことで結果にコミットメントできるとアピールされています。コミットメントとは約束という意味があり、結果に責任を持つなどの意味で使われています。エピソードでは球速の目標を設定し、それに向かって努力したとありますが、目標を定めて努力をすることで向上心がアピールできており好印象です。

トレーニングについて具体的に語られており、努力した様子が分かり、結論の説得力を上げることができています。目標であった150キロには3年で到達し、さらに4年では152キロとさらに成長できているのも好印象です。最終的な実績もベスト4を達成できるなど自身が結果にコミットメントしていることがアピールできています。

さらにアルバイトの経験では、仕事にどのように活かせるかを伝えられています。企業に採用メリットをアピールするためにも、アルバイトの経験を通じて得た学びが、仕事でいかに再現できるかも伝えておきましょう。

4.NG例文:自己PRになっている

例文

就活大学未来学部4年の就活太郎です。

私の強みは責任感です。大学時代はサッカー部に所属していました。サッカー部では部長として日々活動をしてきました。私が部長になった初めてのシーズンは最下位の結果でした。要因はチーム全員が目標を絶対に達成するという意識が薄かったことが挙げられます。

この目標をチーム全体に浸透できていなかったことは部長の責任だと感じました。そこで次にシーズンでは、目標を書いた横断幕を掲げ、練習の際には積極的にチームメンバーに声をかけチームを鼓舞しました。

その結果3位という結果を残すことができました。このサッカー部時代に培った責任感を貴社でも活かし、貢献できるようつとめていまります。本日はよろしくお願いいたします。

この例文では自己PRになっています。責任感という強みを伝えることは自己PRになってしまいます。自己紹介に盛り込むのであれば、部長の経験を端的に伝え面接にその経験をどのように活かすのかを伝えると良いでしょう。

3分での自己紹介のポイント理解し就活を優位に進めよう

いかがでしたでしょうか。3分での自己紹介を理解しておかなければ、ほとんどの場合、面接を突破できないといっても過言ではありません。

しかし、いずれのポイントや注意点にしても、対策できないわけではありません。本記事をしっかり読み、入念に対策すれば必ず選考に突破することができます。

事前にしっかりと対策をして、面接に臨みましょう。


監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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